人狼物語 三日月国


180 【R15RP村】月影のさやけさ、 秘めたる願い

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 未國 聖奈

 

 ……送ってから、もう少しちゃんと悩んで
 何度か書いて、何度か消して、
 何度か書いて、何度か消した。


   駅前のスイーツバイキングまじ気になってた
   今度絶対いこーよ

   あたしだって悩むことはいろいろあるんだよ
   はげたかもしれない

   未早のノート今日の分あとで見せてよー
   未早すごいノート綺麗そう



 どれも送信されなかった言葉たち 

 未来を約束する言葉も、
 気持ちを吐露する言葉も、
 揺らがないと自分に誓った決意が
 どうしたって揺らいでしまいそうだったから

 
(55) 2022/10/21(Fri) 16:05:38

【人】 未國 聖奈

 

── 19時・かなちゃん ──


 「 おはよ
   そっか、夜はおはよじゃないんだっけ 」


 何日か前に、ここで何人かと交わしたやり取り
 行けたら行く、じゃなくて、 >>50
 ちゃんとした、あたしとかなちゃんの待ち合わせ。

 あたしの手には300円以内のお菓子
 遠足気分かあ。そうだねえ。>>46
 それよりも、楽しい気分で在りたかったのかも。

 おやつ食べる?って差し出したのは
 チョコレート
 
いらないかーそっかー


 
(56) 2022/10/21(Fri) 16:48:48

【人】 未國 聖奈

 


  かなちゃんは憶えてる?

  かなちゃんが遠足に行くまえには、
  ふたりで一緒に駄菓子屋にも行ったよね

  ちいさいころは、
  おんなじお菓子買おう!って
  あたし、遠足でもないのにわくわくしたの憶えてる

  高学年や中学生のときとかはもうさすがに、
  かなちゃんも好きなお菓子を選んでたかもだけど。

  かなちゃんがもし遠足に行けない年があったなら
  一緒に買った駄菓子、かなちゃんの部屋で食べたね
  先生やお母さんに見咎められることもなく、
  いっぱい一気に300円分お菓子を食べられるなんて
  あの頃は、夢のようだった。


       ……ま、そんなことは
       今はどうでもいいんだけど、さ。


 
(57) 2022/10/21(Fri) 16:49:27

【人】 未國 聖奈

 


 「 憶えてるよ 」


 これはお菓子のことじゃなくて、
 ビンゴカードのこと。>>51
 いつまでもいつまでも埋まらない項目のこと>>52


 「 …憶えてるよ 」


 もう一度だけ、噛みしめるようにそう言って。
 幽霊に叶えてもらうのはズルになるか。って
 その答えは保留にしたんだ。

 もう少し答えを悩みたい気持ちもあったし、
 かなちゃんの言葉は続いていたし

    何よりほんの少しだけ
    あたしこそ狡いお願いをしようとしている


 
(58) 2022/10/21(Fri) 16:50:09

【人】 未國 聖奈

 


 「 そうなんだ 」


 これだけはお願いをしないんだ、って
 かなちゃんが言うから、淡々とそれにね、答える。

 昨日来たメッセージだって憶えてるから>>3:=50

   みんなにボクのこと 忘れてさせて
   どこかに消えてなくなってしまいたい


 前向きでない可能性だって充分に、考えているよ。


 
(59) 2022/10/21(Fri) 16:50:40

【人】 未國 聖奈

 


 「 ……幽霊に叶えてもらうのは、
   ズルにはならないんじゃないかなって、
   あたしは、そう思うけどな。 」


 じゃあお願いしようよ、とか
 そういうテンションじゃなくてね。
 あたしは「行こっか」ってかなちゃんの手を取って
 歩きながら、そういう話をするつもり。
 行きたくなさげなら、止まったまま話すよ。


 
(60) 2022/10/21(Fri) 16:50:54

【人】 未國 聖奈

 


 「 例えば元気になるために、
   ものすごい腕のいいお医者さんに、
   ものすごいお金を積んで直してもらうのと。

   例えば元気になるために、
   ……これは本当にすごい病気の人とかが
   誰か元気だった人の体の一部を貰ったりするのと。

   例えば元気になるために、
   怖いけど勇気を振り絞って旧校舎に行くのと。

   例えば元気になるために、
   神社に100回通って毎日お賽銭して祈るのと。

   あたしね、全部変わらないと思うんだよ
   全部、自分の力じゃかなわないから、
   だれかに、お願いするの。

   治してくれるのが、お医者さんか、誰かほかの人の力か
   幽霊か、神様か。それだけの違い。 」

 
(61) 2022/10/21(Fri) 16:51:18

【人】 未國 聖奈

 


 「 あたしも願い事、決めてきたよ。 」


 
(62) 2022/10/21(Fri) 16:51:44

【人】 未國 聖奈

 


 「 あたしね、かなちゃんには傍にいてほしいよ 」


 
(63) 2022/10/21(Fri) 16:51:55

【人】 未國 聖奈

 


 「 でも、そばに居てくださいっていうお願い事だと
   かなちゃんがそばに居たくないです、って願ったら
   あたしもかなちゃんも、きっとお願い事は叶わない
   幽霊さんだって困っちゃう。

   かなちゃんが元気になってください、っていうお願い事だと
   かなちゃんが元気になりたくないです、って願ったら
   やっぱり幽霊さん、困っちゃうでしょう?

   それに、ビンゴカードは
   自分の意志で空けるものだと思うから

   かなちゃんが選んだ選択肢で、
   かなちゃんが選んだ願い事で、
   かなちゃんがどうするか、決めなきゃいけない>>3:144

   だから、あたしはかなちゃんの幸せも、
   あたしがかなちゃんと一緒にいることも、
   願えないなあ、って、そう思ったの。 」

 
(64) 2022/10/21(Fri) 16:52:33

【人】 未國 聖奈

 


 「 でも、あたしだってさ、
   そばに居たいよ、かなちゃんの。

   居なくなるのも、忘れちゃうのも悲しいよ
   打ち明けてもらえないのも悲しいし
   離れて行っちゃうのだって悲しい

   願いたいよ、かなちゃんの幸せも健康も、
   かなちゃんが、自分を好きになってくれることも

   全部。全部、願いたいよ。 」


     
── お願いごとはたくさんあるんだよ。



 
(65) 2022/10/21(Fri) 16:53:25

【人】 未國 聖奈

 


 止まって話していたのなら未だ昇降口。
 そうでないならだいぶ旧校舎の先まで進んだところで
 あたしはもう一度だけかなちゃんを見る


 「 だからあたしは、幽霊さんに、こう願うよ
   後悔しない、あたしが選んだ選択肢。 」


 短く、息を吸ってから。吐き出して。


 
(66) 2022/10/21(Fri) 16:53:52

【人】 未國 聖奈

 


   もしもそれが旧校舎なら
   もうすでにそこに、幽霊はいたかもしれなくて
   だとしたらこの声は、幽霊にも、届くように。


 
(67) 2022/10/21(Fri) 16:54:15

【人】 未國 聖奈

 


 「 かなちゃんがこれから願う願い事と、
   おなじことを、あたしにも、叶えてください 」


 
(68) 2022/10/21(Fri) 16:54:41

【人】 未國 聖奈

 


   ─── 幽霊さん、届いた?


 
(69) 2022/10/21(Fri) 16:55:05

【人】 未國 聖奈

 


 「 元気になれますように、
   みんなが自分のことを忘れてくれますように

   どんな願い事をかなちゃんがしたって、
   あたしは決して後悔なんかしないよ 」


 かなちゃんはどんな顔をしてたかな。
 あたしはまっすぐにかなちゃんを見て、少し考えて

 
(70) 2022/10/21(Fri) 16:55:17

【人】 未國 聖奈

 


 「 あ、でも

   ユメリンのライブチケット当たりますように。
   そんな願い事だったなら、

   あたしのチケット分は、
   誰かと一緒に行っていいからね。 」


 願うだけで2枚確保だよ。やったね。って
 ちょっとだけふざけて、笑うの。 **

 
(71) 2022/10/21(Fri) 16:55:33
未國 聖奈は、メモを貼った。
(a0) 2022/10/21(Fri) 16:57:11

【人】 未國 聖奈

 

── かなちゃんと ──


 あたしの足が旧校舎に向かうことはなかった
 かなちゃんが、その場で止まってしまったから>>227

 それからはじめて
 ── かなちゃんの主張を聞いた気がするの>>232

 そういう努力の部分が
 自分の力なんじゃないの?っていう指摘はさ
 きっと野暮だったから、そっと飲み込んだ。

 だって、この旧校舎に来るのだって、
 怖気づきながらも、それでも来たじゃない>>0:220
 それはかなちゃんの力だよ、って
 思ったけれど、続けなかった。


 
(255) 2022/10/22(Sat) 23:19:15

【人】 未國 聖奈

 


 全部の言葉を飲み込んだまま、
 あたしはかなちゃんの主張を聞いた

 だってそういう指摘に、きっと
 かなちゃんは否定の言葉を続けるんでしょう?

   そうじゃない、
   それは違う、
   ボクは、そう思わない、

   そんなの目に見えているもの。
   そのたびにかなちゃんが自分で自分を傷つけて
   またひとつ、気持ちがすれ違うことに、
   悩んで、後悔して、口を閉ざして

   それを今日は望んでるわけじゃない。


 
(256) 2022/10/22(Sat) 23:19:58

【人】 未國 聖奈

 


    ────── だけど。

    そんなことを、告げるなら。>>236



 
   昨日、大切な友人の前で見せた以上に、
   もっともっと、悲しい顔になったんだろうな


 
(257) 2022/10/22(Sat) 23:20:25

【人】 未國 聖奈

 


 「
違うよ



 ごめんね、かなちゃん
 あたしの口から出てきたのは、恐ろしく冷たい声
 きっとかなちゃんが好きなあたしの声じゃない


 「 かなちゃんは誤解してる。
   誰かのためにお願いしてるんじゃないよ 」


 かなちゃんのためにお願いするんじゃない。
 あたしが、あたしのためにお願いするんだよ。

 
(258) 2022/10/22(Sat) 23:20:53

【人】 未國 聖奈

 


 欲しいものはたくさんあったけれど
 叶えてもらう願い事はなかった
 あたしの少しのおせっかいは
 誰かのやさしさで、背負うことが叶わなかった

 だからせめて大切な幼馴染と、
                

 同じ願い事をしたい、同じようにいきたい
                


 そういう願い事だってこと、
 かなちゃんには伝わらないんだ、って
 ……こういうの、絶望っていうのかな。


 
(259) 2022/10/22(Sat) 23:21:27

【人】 未國 聖奈

 


 「 後悔しないわけないじゃん。
   でも消えるって、メッセージくれたから、
   じゃあ、一緒に消えたいと思ったの。

   どんな選択肢を選んでも後悔しないっていうのは
   そういうことだよ。分かってよ。

   誰かのために願ってるんじゃないの。
   あたしが、あたしのために願ってるの。

   一人は嫌だよ。
   かなちゃんと一緒に生きたいし、
   居なくなるならあたしも居なくなりたいよ
   ライブ一緒に行ってください、だったら
   布教されるよ、それでもいいよ

   あたしが生きて、
   かなちゃんが居なくなるなんて、
   後悔しかないから、こういう願い事にしたの。
   分かってよ。 」

 
(260) 2022/10/22(Sat) 23:21:57

【人】 未國 聖奈

 


 あたしの言葉が堰を切ったように流れ出す。
 あたしの想いが、願いが、本当の声が、

 ああ、そうか──
 もしかしてかなちゃんのお願い事は、
 幽霊さんに、届いているのかな>>239



 
(261) 2022/10/22(Sat) 23:22:10

【人】 未國 聖奈

 


 「 だからあたしの願いが変わることはない
   かなちゃんと同じ願い事を叶えてください。

   かなちゃんがやっぱりそれでも消えたいっていうなら
   あたしも一緒に消えるの。それがあたしの願いなの。

   かなちゃんがいっぱいしたいことがあるのなら
   あたしも一緒に、いろんなことをしたいの。 」

 
(262) 2022/10/22(Sat) 23:22:23

【人】 未國 聖奈

 


 「 かなちゃんの願いが ──────────
   本当のこえを聞かせてください、なら、 」


 
(263) 2022/10/22(Sat) 23:22:43

【人】 未國 聖奈

 


  ── 幽霊さん、今度こそ、聞いててね


 
(264) 2022/10/22(Sat) 23:23:13

【人】 未國 聖奈

 


 「 あたしも、お願いします。
   かなちゃんの、本当のこえを聞かせてください。 」 **


 
(265) 2022/10/22(Sat) 23:23:20

【人】 未國 聖奈

 


 「 かなちゃんにとってはずるいのかもね。 」


 あたしは短く言う。>>342


 「 ほかの選択肢が思いつかなかった。
   かなちゃんの願い事がわからない以上、
   かなちゃんと同じ道をたどる方法が他になかった。 」


 あたしの声が、震える。

 
(348) 2022/10/23(Sun) 14:07:15

【人】 未國 聖奈

 


 「 じゃあかなちゃんならどう願ったっていうの?
   かなちゃんがあたしだったら、どう願った?

   かなちゃんが先に願えばいいじゃないか、って?
   そしておんなじ願い事をすればいい?

   先に願って叶ってしまったら。
   その時には、あたしはかなちゃんを
   忘れてるかもしれないじゃん。

   一方的に居なくなって、忘れてほしい、なんて
   自分勝手すぎるんだよ

   どういうつもりでメッセージを送ったの?
   あたしなら許してもらえると思った?
   あたしがそういう願い事を持つなんてことを
   想像すら。してくれなかった? 」

 
(349) 2022/10/23(Sun) 14:07:28

【人】 未國 聖奈

 


 あたしの声はまだ怒っていて、
 まだ悲しんでいて、
 どうしたってすれ違うそれを、
 埋められないのだ、って気づいた。

 だってそれは
 あたしとかなちゃんのずるさの基準が
 多分圧倒的に違うから。

 やめてよかなちゃん
 あたしにかなちゃんを嫌いにならせないで


 
(350) 2022/10/23(Sun) 14:07:58

【人】 未國 聖奈

 


 こんなに話すつもりはなかった
 こんなに気持ちを届けるつもりはなかった

 旧校舎の幽霊は、きっとどこかで見てるんだよ
 かなちゃんの願い事は、叶ったんだよ。
 だからもう、この次はないのだ、って
 あたしは心のどこかで、分かってる。

 二度も叶えてもらおう、なんて都合が良すぎる。
 二度も叶えてもらったら、罰が当たるよね、きっと。

 
(351) 2022/10/23(Sun) 14:08:17

【人】 未國 聖奈

 


   でも、あたしの願いは叶っていないのかな
   かなちゃんの心の声は聞けていないのかな
   それとも、聞けたのかな。

   もう、……わからないや。


 
(352) 2022/10/23(Sun) 14:08:31

【人】 未國 聖奈

 


  ── そうだよ、かなちゃんが誘ってくれたから
     あたしは旧校舎に来たんだよ。 >>345

  願い事、たくさんあるけど、
  叶えて欲しい願い事なんてひとつもなかった

  ううん、今はもう全くないよ
  大切な人に気持ちも届かない、すれ違って、
  それでいて、もう、言葉にする気も失せた


    あたしの願い事は、
    大事な人にも届かない
    大事な人に、あたしの想いは
    願い事として認められることもない



 
(353) 2022/10/23(Sun) 14:09:08

【人】 未國 聖奈

 


 「 そうだね 」


 あたしはかなちゃんの
キレイな提案

 短く、答える。 >>347

 
(354) 2022/10/23(Sun) 14:09:29

【人】 未國 聖奈

 


 そして、ひときわ大きな声で言うのだ


 
「 この三日間のこと、何もかも忘れられたらいいのに 」



 ふたつ目の願い事を叶えてもらうのは、だめかな。
 ひとつ目の願い事が叶った保証もないから
 もしかしたら、なんて思うんだ。

 今度こそ、あたしはずるいね。
 昨日は絶対に願わない、と心に誓ったお願い事だ。
 あたしは今度こそ、あたしの心を守るためにお願いをする。


 清く澄んだ月影に、秘められることのない想いを告げて、
 あたしたちはその場を後にした。 **

 
(355) 2022/10/23(Sun) 14:10:40

【人】 未國 聖奈

 

── 夜 ──


 ふたつ目のお願い事が
 叶えられる保証はどこにもなかったけれど
 あたしは、それでも、
 何もかもリセットしたいって思ったんだ

 世良とのことも、かなちゃんとのことも、
 願い事、なんていう
があったからこそ、
 あたしたちの関係はきっとこじれた。
 こじれたなんて思っているのも、
 あたしだけかもしれない


 三日間に送ったメッセージは
 すべて、スマホから削除することにした
 グループを抜けなかったのは、
 それでもどこか繋がっていたかったから、
 そう思ってしまったからかもしれないね

 三日間、いろんな人といつもよりも話して
 いろんな人といつもよりも悩んで
 普段よりもずっとずっと大切な時間だった。

 ── それくらい、あたしにもわかるよ。
    わかるけど………… 辛いんだよ。


 
(356) 2022/10/23(Sun) 14:37:18

【人】 未國 聖奈

 


 ふと世良の言ったことを思い出す。

 
 人ならざるものに願う程の
  いくらの代償を支払っても叶えたい願い
  そんなもの、普通はないんだよ



 ああ、そっか。これが
 代償を支払っても叶えたい願いなのか、って
 家に帰ってから、思い出して、小さく笑うの。

 
(357) 2022/10/23(Sun) 14:37:39

【人】 未國 聖奈

 


 最初から、分かってたじゃないか。
 あたしの願い事は、最初からずっと変わっていなかった


  
『 あたしは、あたしで在りたい 』
>>1:-51


 欲だらけだけど願いのないあたし。
 かなちゃんのことを好きなあたし。
 友達と馬鹿やってばかりなあたし。
 あたしは、そんなあたしのことが好きだった。

 毎日、平和で、充実していて、幸せだった。
 そんな暮らしを、ただただ、守りたかったんだと思う。

 どこまでも、自分勝手なお願いごと。
 代償を支払っても叶えたい願い、あったじゃん。
 ……あたしにも。

 
(358) 2022/10/23(Sun) 14:38:03

【人】 未國 聖奈

 


   ……自分を優先しすぎて、
   罰が当たったのかもしれないな。


 
(359) 2022/10/23(Sun) 14:38:53

【人】 未國 聖奈

 


   深夜、あたしは高熱を出した

   普段風邪もひかないようなあたしが
   三日三晩魘され続けて生死の境を彷徨った

   それは、二度もお願いをした
   あたしへの代償だったのかもしれないし
   ただ単純に、運悪く
   流行り病にかかっただけなのかもしれない。


 
(360) 2022/10/23(Sun) 14:39:13

【人】 未國 聖奈

 


── 三日後・近くの市立病院 ──


 あたしが目を覚ましたのは三日後。
 あたしはぼんやりと、スマホを手に取る
 グループメッセージには相変わらず何か
 スタンプやらコメントやらが飛び交っていたかな

 最初にメッセージが送られているのは
 ちょうど、一週間前のことだ。


 窓の外を見る。
 秋晴れの空がきらきらと輝いていて

 あたしは、─── それを、写真に収める。 **


 
(361) 2022/10/23(Sun) 14:39:40

【人】 未國 聖奈

 


 幸い面会は許可されていた。
 どうやらあたしの熱は
 
他に伝染るような類のものではない
らしい

 もちろん他にも面会に来たい、
 っていうメッセ―ジが来てたら
 拒むことは一切なかったと思うんだ。

     思うところはいろいろあった
     とりあえずここではそれは置いといて…


 
(426) 2022/10/23(Sun) 18:54:30

【人】 未國 聖奈

 


 大木がやってきたなら
 あたしは笑顔でそれを出迎える。

 まるで何事も、無かったかのように。
 大木の目には、きっとあたしはそう映るだろう。


 
(427) 2022/10/23(Sun) 18:55:18

【人】 未國 聖奈

 


 
あの
三日間のこと、憶えてないんだ 」



 そういう言葉を大木が耳にするのは、
 病室に入って、暫く言葉を交わして、
 間もなくのことだったはず。 *

 
(428) 2022/10/23(Sun) 18:55:42

【人】 未國 聖奈

 

── 三日後・病室にて。大木と ──


 「 えーありがとー
   大木が!花!気が利く! 」


 ばかにしてるわけではない。
 決してばかにしているわけではない(二度言いました)。
 ちなみにあたしも花言葉なんて知るわけがない。

 そんなやり取りまで、以前までのあたしたちのまま

    あたしの指はスターチス変わらない心を撫でる。


 
(450) 2022/10/23(Sun) 20:15:41

【人】 未國 聖奈

 


 「 ……そ。憶えてないの。
   高熱が続いた後遺症だって、お医者さんは言うの
   短期間の記憶が飛んじゃうようなこと、
   高熱のあとは、ないわけではないんだって。 」


 あたしの表情はそこまで深刻には映らないだろう
 何せ文化祭のあとのたった三日間の記憶だけだ。
 ………少しぐらい、記憶がなくても、支障はない。

 ただ、そのあと少しだけあたしは顔を曇らせた。

 
(451) 2022/10/23(Sun) 20:15:57

【人】 未國 聖奈

 


 「 あたし、知ってるよ
   文化祭の後、旧校舎に行ったでしょ
   そこに、大木も居たんでしょ

   文化祭の前までは、記憶があるから
   誘われたこと、憶えてるし、
   あたしのスマホには、
   グループのメッセージがちゃんと残ってる 」

 
(452) 2022/10/23(Sun) 20:16:12

【人】 未國 聖奈

 


 「 何かを、願ったのかもしれない
   何も、願わなかったのかもしれない

   ……記憶がなくなったのは
   何かの代償なのかもしれない。

   でも、今となっては、
……… 、


  
……、


   わからなくても、いいのかな
   なんとなく、そんな気もするの。 」


 手元に握られたままのスターチスの花束に
 あたしは視線を落として言うんだ。

 言葉に滲むのは、諦観だろうか、悲しみだろうか
 それとも ──────────── 、


 
(453) 2022/10/23(Sun) 20:16:41

【人】 未國 聖奈

 


 「 何を願ったんだろうね。あたし 」


 すべてを振り払うように、努めて、明るく。 *

 
(454) 2022/10/23(Sun) 20:16:54

【人】 未國 聖奈

 

── 三日後病室・大木と ──


 「 ……そっか。
   願い事、しにいったんだね 」


 どんなに大木の言葉に耳を傾けても
 あたしが何を願ったのか聞くことはない
 大木が、言葉を選ぶのがわかるから
 あたしも、ひとつひとつ、言葉を選んでいく

 
        
………、



 丁寧に、あたしは適切な言葉を探す。
 あたしだって 記憶を失っていることに
 あまりこれ以上触れたくなかったから


 探して、探して、そうして「ああ」と
 言葉を見つけて、小さく呟いて。

 
(470) 2022/10/23(Sun) 21:03:14

【人】 未國 聖奈

 


 「 ……あたしは、何か大木の役に立てた? 」

  
 空白の三日間。
 あたしは、誰かの役に立てていたのだろうか。
 せめて見舞いに来てくれた大木くらいには
 何か役に立てていたらいいな、…なんて。
 
 
…………、


 ………あたしはね、思うよ。
*

 
(471) 2022/10/23(Sun) 21:03:43

【人】 未國 聖奈

 

── 三日後病室・大木と ──


 何処か緊張にもにた面持ちで、
 あたしは大木の言葉に耳を傾ける。>>486
 一言一句聞き逃すまいと、集中するけど
 集中する必要もなかったのかもしれない。
 だって大木の声は、いつだって大きいから。


 そうして返ってきた答えと笑顔に、
 あたしは硬くした表情をやわらげるだろう。


 「 ああ…よかった 」


 それはきっと心からの声だ。
 ──── きっと、あたしはその言葉を聞きたがっていた
 誰かの役に、立ちたかった。


 
(508) 2022/10/23(Sun) 21:47:10

【人】 未國 聖奈

 


 大木のすがすがしい笑顔に、
 あたしはもうひとつだけ、踏み込んでみようと思った。
 多分、聞いても許される。
 多分、聞いても あたしが傷つくことはない
 そんな気がしたんだ。



 「 ……大木は、願い事、できた? 」


 願わなかったんだ、って
 グループメッセ―ジとかに送られていたなら
 それはあたしが見落としているだけだ。

 大木の顛末をしらなかったあたしは、
 
勇気を出して、
踏み込んだ。 *

 
(509) 2022/10/23(Sun) 21:48:25

【人】 未國 聖奈

 

── 三日後病室・大木と ──


 「 そっか。 」


 穏やかな声に、ただ、頷いた>>514
 それはあたしのおかげだったらしいってこと、
 改めて、言葉にされて、少しだけ戸惑う。
 嫌な戸惑い方じゃない
 だけどそれを忘れている、という状態に、
 ほんのすこしだけ、心が痛んだ



 「 願い事なんて、
   急に言われても思いつかないよね。」


 あたしの返事は、あの日をなぞる>>0:570
 多分ね、あたしの顔はほんの少しだけ淋しそうに、
 大木に向けられていた。

             …………、

     その意味を、問われたとて
     あたしには、答えられないだろうけれど。 **


 
(517) 2022/10/23(Sun) 22:32:48

【人】 未國 聖奈

 

── 病室で・かなちゃんと ──


 ひとしきり大木と話した後だったかな


 「 ………あ、かなちゃん 」


 一瞬表情が固まって、それでもあたしはにこやかに笑う
 あの日、すれ違ってしまったことなんて
 微塵も思わせないような明るさで、
 あたしは、いつもの聖奈として、
 かなちゃんの目には映っているはずだ。
 花束はそっと、大木に手渡した。>>665


 
(667) 2022/10/24(Mon) 15:23:17

【人】 未國 聖奈

 


 意識が戻ってよかった、のあとに、
 すぐに記憶がないことを言おうと思ったけれど
 かなちゃんの言葉は間髪入れずに続いたね。>>642
 だからあたしは言う機会をその時は逃して、
 かなちゃんの言葉をきいて ──────


 「 え???そうなの??? 」


 と聞き返す。
 なんでだろう、と疑問が沸いた。
 キョトンとした顔で、あたしはかなちゃんを見ている

 
(668) 2022/10/24(Mon) 15:23:30

【人】 未國 聖奈

 


 あたしにはわからなかった。

 どうして高校をやめることが、
 誇れる自分になれるのか、ということ
 高校をやめたら、
 夢の向こう側に行ける、ということ

 それがどうつながるのか全く分からなくて
 
ましてやこの三日間は無かったことになっているから


 お礼を言われても、あたしは首を傾げただけ。

 
(669) 2022/10/24(Mon) 15:23:47

【人】 未國 聖奈

 


 「 そ、…っか。
   かなちゃんが選んだ選択肢で、
   かなちゃんが元気になるのなら。 」


 ビンゴカードは自分の手で開くもの。
 それはこの数日間を経ても経なくても変わらない。
 勇気を出して幽霊に頼むのか、そうでないのか
 どんな手段を選ぶかは別の話。


 
(670) 2022/10/24(Mon) 15:24:03

【人】 未國 聖奈

 


 「 えっ、待って 」


 去ろうとするかなちゃんをあたしは呼び止める。
 早くない?こっちの話何も聞かずに出てくの?
 近くに居た大木には曖昧に笑った。
 あまりに出てくのが早すぎるじゃんねえ、って。


 「 あのね
   あたし、旧校舎に行ったこと、憶えてないんだ。
   かなちゃんが誘ってくれてたでしょ。
   行けたら行く、なんて言って。 」


 あたしの中に確かに残る、文化祭よりも前の記憶。
 あの時、願い事なんて何もなかった。
 だけど大木の話によれば、あたしは何かを願ったらしい。

 
(671) 2022/10/24(Mon) 15:24:32

【人】 未國 聖奈

 


 「 あたしは。
   最初願い事なんてなんもなかったけど
   大木の話じゃ、三日間悩んで、
   ひとつ、願い事を決めることができたみたいなの 」


 皮肉にもそれは、かなちゃんに却下されたもの
 あたしが発した“三日間悩んだ”という言葉は
 かなちゃんにどう伝わるのかは… わからないな。


 
(672) 2022/10/24(Mon) 15:24:57

【人】 未國 聖奈

 


 「 ………かなちゃんの。気持ちは。
   旧校舎で、伝えることができたかな。 」


 そうだね。幽霊に、という意味だね。
 だけど、あたしが“誰に”という主語を省いたせいで
 また、それもどう響くのか… これもわからないね。
*

 
(673) 2022/10/24(Mon) 15:25:06

【人】 未國 聖奈

 

── 数日後・小鳥遊 ──


 これはさらに数日後の話。
 文化祭が終わってからはもう10日から二週間、
 随分と長い間休みをもらってしまったと思う

 謎の高熱も、短期記憶の欠如も、
 医師の検査や診察からはなにもわからず
 まあそのうち思い出すでしょう、という雑な判断で
 すっかりぴんぴんしているあたしは退院に至る。

 多分そのころには、
 3Aには入院していることは広まっているし
 仲良しさんには、記憶がないことも打ち明けている

 
(679) 2022/10/24(Mon) 19:50:58

【人】 未國 聖奈

 

 今日はそんな退院の日。
 市民病院だから、別の用事で彼は現れたのかもしれない
 それともあたしのお見舞いに来てくれた?


 「 あっ 」

 
 まだベッドサイドにはスターチスの花が咲いている
 そっと前髪を指で整えてから
 あたしは、扉を開けてくれたその人に言う

 ─── 小鳥遊大地。
 当然あの三日間の彼との記憶は、ない。


 
(680) 2022/10/24(Mon) 19:51:08

【人】 未國 聖奈

 

 
 「 今日ね。退院なんだ 」


 すっかりあたしの顔は晴れやかで、
 文化祭前と、変わらない表情をしていただろう。


 「 ……誰かから聞いた?
   あたしね。記憶喪失なんだよ 」

 大木や大槻あたりから聞いたかな。
 それとももしかして知らなかった?
 知らなかったのなら、かいつまんで経緯を説明して。


 「 大変だったみたいだね、三日間 」


 他人事みたいに、そんなことをいう。
 
 
(681) 2022/10/24(Mon) 19:51:20

【人】 未國 聖奈

 


 ──── だけど


 「 小鳥遊にとって、三日間は長かった? 」


 こんなことを聞いたのは、どうしてだったかな。 *

 
(682) 2022/10/24(Mon) 19:51:30

【人】 未國 聖奈

 

── 病室にて・かなちゃん ──


 あたしはかなちゃんの話を聞いている。>>678
 かなちゃんは本心を伝えてくれたんだ
 その言葉を聴けば、
 あたしはホッとした表情を見せただろう

 悲しませた、苦しませた、
 そんな言葉には曖昧に微笑んでおいた

    
    …そうだね。
    もう傷ついてないよ。
    そういう風に伝わればいいと思った

    それをかなちゃんが願うなら。
    それでかなちゃんが楽になるなら。


 
(685) 2022/10/24(Mon) 20:29:52

【人】 未國 聖奈

 


 そんな風に考えたあたしの見立ては
 正しかったのかどうかすらわからない。



 
(686) 2022/10/24(Mon) 20:30:05

【人】 未國 聖奈

 

 かなちゃんは言葉を選ぶ。
 選んだ結果、上手く言えなかったみたいで
 それも、かなちゃんらしいな、とあたしは思う>>684

 かわいいかわいい幼馴染。
 ごめんなさい、で言葉を締めるかなちゃんに
 あたしは首を横に振る。


 「 あのね。
   三日間のことも、
   そこで何があったのかも、聞かない。

   でも、かなちゃんのゆめが叶ったら
   あたしも一緒にお祝いさせてほしい。

   応援してるよ。かなちゃん。 」


 今のあたしにできるのは、それだけ。
 一緒に夢を見るくらい許されるでしょう?って>>0:542

 きっと。いつもの未國聖奈の顔ができているはず。*

 
(687) 2022/10/24(Mon) 20:30:42

【人】 未國 聖奈

 


── 退院前・小鳥遊 ──


 「 わーい飴だー 」


 子どものように喜んで、
 そうやって受け取ったのはいちご>>706
 あとで舐めよーってポケットにしまう。
 ちなみにマロンラテ味は不味いらしい。
 マロンラテ味じゃないといいなって思ってるけど神のみぞ知る


 小鳥遊の言葉は、ひと言だった。>>709

 三國が言った通り。
 小鳥遊の言葉に、あたしは少し視線を伏せる。

 
(732) 2022/10/24(Mon) 21:06:52

【人】 未國 聖奈

 


   そうだね。魂を投げ出すな、って言った。>>710
   あの時は、何かのために命を賭けるなんてこと、
   ありえない、って思っていたから。

   それでも結果的にあたしは記憶を投げ出した。
   誰かのためじゃない。
   ほかならぬあたしを守るために。

   小鳥遊に相談していたら、
   何か未来は違っていたのかな。

   ……あたしの知らないあたしは、
   そんなことを、こっそりと、思うよ。


 
(733) 2022/10/24(Mon) 21:07:23

【人】 未國 聖奈

 


 「 そっかぁ。短かったかあ 」


 ぽつ、と溢す。
 憶えているわけじゃないあたしは
 適切な言葉を探す、選ぶ、
 そして何も言えなくなって、押し黙る。

 
 「 ……でも、そうだね
   小鳥遊が生きていて、良かった 」


 なんとなくそんなことを思ったのはさ、
 ときどき、本当にときどき。
 小鳥遊がどっか遠くに行っちゃうような、
 そんな気がしてならなかったから >>1:521

 
(734) 2022/10/24(Mon) 21:07:50

【人】 未國 聖奈

 


 あたしは、小鳥遊が案外
 自分の優先順位が高いことも
 それでいて、最上位じゃなかったことも憶えてない

 だからこそ、これは、本心だよ。
 居なくならないで、欲しいんだよ。

 尤もそれは、
 ……覚えていたとしても、だけど。



 
(735) 2022/10/24(Mon) 21:08:52

【人】 未國 聖奈

 


 そのあときっと、あたしは日常に戻るよ。
 もう、片道切符は貰ったから、あたしは、戻れるよ。*


 
(736) 2022/10/24(Mon) 21:09:06

【人】 未國 聖奈

 

── 見舞い・世良 ──


 大きなくしゃみが出た。
 誰かあたしのことを噂してるんだろうか。>>715
 それもこう、なんか
太字
とかそういう…
 
太字?あたしは何を言ってるんだろう。


 世良が、騒々しく部屋に入ってきたのは
 それから間もなくのことだった。>>717


 「 そっかー
   寒くなってきたもんねー
   アイスの季節だねー 」


 決して棒付きだったから棒読みだったわけではない
 決して違う。断じて。
 でもあたしの手はちゃっかりアイスを受け取った。
 その合間にひとつだけ深呼吸したのは、
 世良には気づかれてなくていい。


 
(751) 2022/10/24(Mon) 21:28:58

【人】 未國 聖奈

 


 「 おかげさまで十分サボらせてもらってるよ
   でもこのままだと期末やばいなって思ってる 」


 アイスをひと口かじりながら
 あたしは何気ない調子で世良に言う。
 何も変わらない。文化祭前の、あたしの姿だ。

 世良があたしの記憶喪失を知らないのなら
 どうしてこんなに普通にしてられるんだろうって
 戸惑うレベルで、いつものあたしだったかもしれない。

 
(752) 2022/10/24(Mon) 21:29:10

【人】 未國 聖奈

 


 「 世良、きいた?
   あたしさ、記憶喪失になっちゃった 」


 それも三日間だけ。
 世良の顔色をうかがいながら、
 なんでもない風を装って、そんなことをいう。
 アイスを持っていない指は堂々と3を作って見せた

 
(753) 2022/10/24(Mon) 21:29:21

【人】 未國 聖奈

 


 「 高熱のせいなんだろうけど
   もしかしたら、そう願ったのかな
   それとも代償に取られちゃったのかな
   わかんないけど。 」


 ………どれでもいっか、って付け加えてから
 世良の反応を見て、そうだなあ。って溢して。


 「 でもね、もし。
   あたしが望んで記憶を喪ったんだとしたら

   ……あたしね。
   取り戻したかったんだと思うことにしてる。
   今までのあたしを。今までの生活を。 」


 だからきっと後悔なんてしてないと思うよ。
 そんなふうに、言うの。

 
(754) 2022/10/24(Mon) 21:29:36

【人】 未國 聖奈

 


 食べ進めたアイス、
 その棒に描かれていたのは ──── ハズレ

 確率は25%。

 ハズレてたら、また今度買いに行けばいいよね。
 これからめっちゃ寒い時期が来るけれど、
 逃げる目的じゃなくったって、一緒にサボるくらい、
 またきっと、付き合ってくれるでしょう?

 当たってたら、そうだなあ。
 今日の運は、使い果たしちゃったかも。 *


 
(755) 2022/10/24(Mon) 21:29:49

【人】 未國 聖奈

 


  あたしはスターチスの花変わらない心>>450 を撫でる



 
(778) 2022/10/24(Mon) 22:11:27

【人】 未國 聖奈

 


    そう、
  
    花言葉は ─────────────────
    
花言葉は ─────────────────



 
(779) 2022/10/24(Mon) 22:11:47

【人】 未國 聖奈

 

   ……。

 
(780) 2022/10/24(Mon) 22:12:20

【人】 未國 聖奈

 


    ねえ知ってる?
    憶えていないことに対して
    
“あの三日間”
なんて表現、しないんだよ>>428



 
(781) 2022/10/24(Mon) 22:12:34

【人】 未國 聖奈

 


  ………答え合わせ、しよっか。



 
(782) 2022/10/24(Mon) 22:12:59

【人】 未國 聖奈

 


 記憶にもないのに、
 あたしは空の写真を送るのを躊躇ったりはしない>>=20

 言葉に滲んだのは諦観でも悲しみでもなく
 
このまま忘れていよう
というあたしの決意だった>>453

 いつそれがぼろを出すか、怖かった
 だから、その話を、どうしても避けたがった>>470
 
 せめて大木の役に立てていたらいいな>>508
 あたしは、世良の役にもかなちゃんの役にも
 ましてや自分の役にさえも、立てないから>>471

 
自分の願い事
すら叶えてあげられなかった
 あたしの記憶は失われることなくここにある


 
(783) 2022/10/24(Mon) 22:13:38

【人】 未國 聖奈

 


 大木は、何も願わない、と言ったね。
 それが嘘でなかったことを確認したくて
 あたしはあの日、勇気を出した。>>509

 本当は
叫び
たかった
 あたしだって。願いたいことがあったんだ。
 だけど願わせてすらもらえなかった。
 最後の願いも届かなかった。

 
だって旧校舎にはいなかったから


 そんな心の内側の叫びを隠して、
 あたしは大木に淋しそうな顔を向けるに留まった>>517



 
(784) 2022/10/24(Mon) 22:14:02

【人】 未國 聖奈

 


 小鳥遊とのやりとりだって、
 全部、もちろん覚えているんだよ。
 全部言えたらどんなに楽かって思って、
 あたしはあの時視線を伏せた。>>732

 あたしは想像しながら語る。
 あたしの知らないあたし、ではなくて>>733
 あたしのことを知らないあたし、に想いを馳せて。

 適切な言葉を充分探した。>>734
 だけどなにも語らなかった頃のあたしと小鳥遊の
 やり取りがもう思い出せなくて何も言えなかった

 惜しんでくれたほんの数分。>>710
 あたしは本当に大切だったんだな、って気づく。

 手放したことにするのが、こんなにも辛いなんて。

 もちろんあの時の言葉は本心。
 尤もそれは憶えていたとしても、ってモノローグ>>735
 ……きっとこれが小説か何かだったら、流れてる。


 
(785) 2022/10/24(Mon) 22:15:02

【人】 未國 聖奈

 


 でも、世良に会ったときは危なかったな
 ちゃっかりアイスを受け取ったとき、
 思わず表情に滲んでしまいそうで、
 あたしね、深呼吸で胡麻化した>>751

 もちろん世良からのアドバイスも憶えてる。
 そう、忘れちゃえばいいんだよね。
 憶えてたからこそ、世良の顔色を窺った>>753
 
 ……あたしさあ。世良とサボるの、楽しかったよ
 世良の役に立てなかったのは残念だけど、
 世良のおかげで、願い事を見つけることもできた
 本当にそれは感謝してるし、


 
(786) 2022/10/24(Mon) 22:15:46

【人】 未國 聖奈

 


 ……アイス。受け取った時点で、
 もうすでに、楽しかったなあ。こういうやりとり、って
 どうしたって……元通りにしたかったよ。


 
(787) 2022/10/24(Mon) 22:16:17

【人】 未國 聖奈

 


 だからね。伝わればいいと思った。
 記憶を喪ったのは、あたしが望んだからなんだって>>754
 誰かに傷つけられたとか、悲しい思いをしたんだとか
 そうじゃないんだよ、って。

 
そういう風に
伝わればいいと思った。

 ましてや世良のせいなわけじゃないのは事実だからさ
 俺のせいでもしかして記憶失った?なんて
 ……ときどき世良、ナイーブだからさ。
 
 あたしが望んだ。
 今までのあたしに戻りたかった。

 せめてそういう風に伝わればいいと思った。
 …………伝わったかな。
 
 だってまた一緒にサボってほしいじゃん。>>755
 え?世良には大切な人がいる?
 じゃあその人が男女の友情認めてくれれば、って
 心の中で付け加えとくね。


 
(788) 2022/10/24(Mon) 22:16:41

【人】 未國 聖奈

 


 かなちゃんの姿を見たときも
 一瞬だけ、表情が固まってしまった。>>667
 あたしも、しまった、と思った。

 そのあとは努めて明るく。
 あたしは、何も覚えていないのだ、というふりをした

 この三日間は
無かったことになっている
>>669
 ううん、憶えていたって、かなちゃんの提案は突飛で
 それが全然彼女の未来にどうつながるのか、
 あたしにはさっぱりわからなかった。
 これは、かなちゃんを理解しきれてなかったせい


 だけどかなちゃんを応援したい気持ちは
 ずっと変わらなかったんだよ>>687
 どんなことがあったって。



 
(789) 2022/10/24(Mon) 22:17:12

【人】 未國 聖奈

 


 心の声がこぼれた>>672
 せめて、かなちゃんの声は
本心
だったんだ、って
 あたしは、それだけでも、聞きたかった>>673

 本心を語ってくれたらしいこと、
 それだけは安堵した。>>685

 もちろん。
 本心の内容すべてを、未だ受け止められる心の広さはない
 あたしのことを理解してくれなかったことも、
 あたしを全否定したことも、忘れるわけなんてない。
 本心を知ったことで、
 あたしは無かったことにしようと決めた。

 だから今のあたしがある。


 だけど、本心を語っていたのだとしたら
 かなちゃんは「願いが叶った」んだって
 思い込むことができる>>675
 あたしの願い事も叶った、って騙されていてくれる。

 それでいいんだよ。


 
(790) 2022/10/24(Mon) 22:17:55

【人】 未國 聖奈

 


  聖奈は、もう傷ついていないんだ、って
  そう思っていてほしかったの

  この場所が、笑顔の絶えない場所だったんだ、って
  ずっと信じていてほしかったの >>763



 
(791) 2022/10/24(Mon) 22:18:10

【人】 未國 聖奈

 


 優しかったんじゃない>>-1155
 自分の願い事は、憶えているからだよ
 せめて、かなちゃんの本心であったことを
 信じたかったからだよ。

 互いに言葉にしないそれは、
 お互いに伝わることがない



 
(792) 2022/10/24(Mon) 22:18:22

【人】 未國 聖奈

 


  だけど全部、エゴだったのかな
  忘れたふりをするのは勝手だったのかもしれない>>678
  そう気づいたって、もう取り返しはつかなかった



 
(793) 2022/10/24(Mon) 22:18:37

【人】 未國 聖奈

 


  あたしの見立ては
  正しかったのかどうかすらわからない。>>686



 
(794) 2022/10/24(Mon) 22:18:55

【人】 未國 聖奈

 


   伝わってるよ >>765
   かなちゃんの気持ち。

   知ってる?何度も言うよ。
   伝わったからこそ、
   理解してもらえていないことに、
   あたしは絶望しているんだよ。

   いつか話すね、なんて
   残酷なことを、かなちゃんが言うから>>684
   あたしは、あの日のあたしには絶対戻らない。>>765


 
(795) 2022/10/24(Mon) 22:19:21

【人】 未國 聖奈

 


   あたしね。
   こうでもしないと生きていけなかったんだ>>-913

   エゴだとしたって、守りたかったよ
   本当に願い事が叶うって思ってたよ

   あたしは二度も絶望したんだよ。
   一度目はかなちゃんに伝わらなかったこと。
   二度目はあたしの記憶が残っていたこと。


 
(796) 2022/10/24(Mon) 22:19:39

【人】 未國 聖奈

 


   だからせめて、忘れるふりをして生きていこうって
   あたしは、決めたんだ。

   あの時、他でもないあたしが望んだあたし
   あたしの唯一の願い事。
   最初から最後まで、一番大切にしたかったもの。
   ごめんね、やっぱり自分勝手かな。

   誰かのための願い事なんかじゃない。
   あたしは、あたしを大切にしたいの。

   それを守るためなら、
   幽霊に願い事が届かなくったって、
   代わりにあたしが願い事をかなえてあげるんだ。



 
(797) 2022/10/24(Mon) 22:19:56

【人】 未國 聖奈

 


  あたしが撫でていたのはスターチスの花途絶えぬ記憶>>450

  それを手にして、あたしはまた日常へ戻っていく**



 
(798) 2022/10/24(Mon) 22:20:08
 




情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


トップページに戻る


←↓■□フィルタ

注目:未國 聖奈 解除する

生存者 (12)

津崎絵音
55回 残----pt

ありがとう

千葉郁也
60回 残----pt

そばにいるよ

秋月壮真
121回 残----pt

君と手を繋いで。

世良健人
75回 残----pt

君と手を繋ぐ

未國 聖奈
100回 残----pt

己に願いを。

大木慎之介
53回 残----pt

願いは自分の力で

小鳥遊 大地
35回 残----pt

びちびちびちびち

金海 叶冬
86回 残----pt

ねむたい

天ヶ瀬 青葉
66回 残----pt

除霊師

工藤 彩葉
82回 残----pt

 

鈴掛 未早
42回 残----pt

生きていく。

白瀬 秋緒
122回 残----pt

さいしゅうび

犠牲者 (1)

棗星人(2d)
0回 残----pt

 

処刑者 (1)

大槻登志郎(4d)
11回 残----pt

 

突然死者 (0)

舞台 (0)

発言種別

通常発言
独り言
内緒話
囁き系
死者のうめき
舞台
置き手紙

一括操作




発言種別注目






















(0.26 CPUs)
運営 moonpupa
人狼物語 by あず/asbntby
人狼議事 by ななころび
トップバナー画像 by naomyplum
人狼物語画像 by Momoko Takatori
Schwarzwald(黒い森) by hagios
トロイカ TYPE:А / 哀愁のタタロチカ by かえるぴょこぴょこ/あさくら
ようちえんせんき かりんか / ハロリンカ / 凍れる水車 by かえるぴょこぴょこ/あさくら
霧雨降る街 / 少し大きな霧雨降る街 / 蒸気満ちる宴 by きりのれいん
メトロポリス / バビロン / ギルガメッシュ / Valhalla by すむろ水
ひなだん by hinaki
壱番街 / 壱番高校 by 壱猫[onecat]
外道大戦 by mtmt
都道府県キャラセット by kairi(企画代表)
繋<つなたま>魂 / 班帝家の一族 / H)SOCIUS(A by めいあ
もふぁんたじぃ / もふぉれすと by ほのゆる
Cathedral / 学園Cathedral / Grand Cathedral / 学園Grand Cathedral by Izuya
夜月町 by 夜月けい
南区 / 古今東西 by 南
IRO-COLORE(いろころる) by Izuya, 南
お茶会 / 演奏会 / 花見会 by ゆひろ
GNL / GNL+ by guiter-man
ジランドール / イルミネーション by may-co
シキメグリ by afinter
-汝人狼也-人物画 by 878, かんこ
closure / closure' by 閉
Emoricu / Cumorie / 黎明街 by milk_sugar
ワンダーズ言戯団 by pike
宝石箱《Jewel Box》 by 宝石箱制作委員会
文明開化 by sin
カティサーク by apricot with y_hyuga
月狼学園 / 人狼署 / 狼達の軍歌 by apricot
花一匁 / 桃酔郷 by さね
po!son / Girl's Talk by pure_g
madparty by シロクマ
rhizome by CH3COOH
曲芸会 / 曲芸会Hello! by otokasa
AtoZ by 築
瑞洋館 by ういろ
LastSunday / HeaVen by 志摩
かくりよ by plmi
桃色concerto by 桃昆布
狼兎 by クロマ
人狼ヶ谷学園の放課後 by 竜山明日佳
bAroQue / tradimento by souya
Bokuyume. by 卜部
FGOキャラセット by 有志一同
魔法少女は眠らない by 魔法少女チップ企画
Liberte by みぃな
噛志野医院 by manamiz
メギド人狼 by メギドチップ企画
absolventi by ぶんちゃん
歳時抄 by 小由流
文アルセット by 文アルセット企画
荘園パック by ARC(企画代表)
Friends by 真知
城下町の酒場 / 大神学園 by じっぷ
エッグ by 朧恩
ぐれすけ・ぷらす by 純
ニューホライズン by youden
バーバチカ / プトロレ by たべ
ユメツナギ by 天瀬春日
StarGazer / LittleStar by CONBE
御常紀学園 by HS_29
オハナシノクニ by オハナシノクニ制作委員会
Fragment of Jewels by 粉海月
花園女学院 / 他種族孤児院 by はこみ
xxxx組 by サイコ瓦
おりふし学園 by めんるい
Fairytale Syndrome by hTuT
Salute by むくっこ
Le parterre by イヌバラ
Troopers by 人類管理連合
お野菜キャラセット画像 by 無料素材倶楽部
Siuil a Run by 匈歌ハトリ
紫煙をくゆらせ by 空砂
RocketPencil by 山本羅刹
エトリエ / エトリエ・戦国 by とり
ボワボンボン by あとらそふと
古の迷宮 by とり夫
JEX Online by katarazu
煌夜の決闘 by ジュエルセイバーFREE
こだわりアイコン by fatcow
トランプ画像 by しろま空間
リンソン by moonpupa