人狼物語 三日月国


96 【第38回TRPG村】Purgatorium-煉獄-

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視点:


【人】 聖杯のジン ナディル

>>3:13 シャフリヤール:秘密開示


辺りに満ちてゆく紫煙のなかで
シャフリヤールは滔々と自らの罪を語った。

くだらぬ、くだらぬと唱えながら
かつての恋人のことを語る男は
誰より悔恨に囚われているようで、
それは何処となく…ナディルを今の姿に変えた
契約者の女に少し似ていた。

『さあ、語れ、『死神のジン』よ。』

いつになく上機嫌な舌回りで
稀代の為政者は謡う。
その声に魔術的な力があるというのは
確かに嘘では無さそうだった。

「──では、何から話そうか。
お前を楽しませる話ができると良いが。
母の話から始めようか……」
 
(0) kintoto 2021/09/20(Mon) 21:14:21

【人】 聖杯のジン ナディル


ジンに人間の母が居るのは珍しいことだろう。

ナディルの母は神殿に仕える巫女のひとりだった。
あるとき天啓を得て神の寵愛を受け、
子まで為した。

───それがナディルだ。

ジンであることも、その力も
生まれる前から母親には知らされていた。
ナディルは神の子としてそれはそれは大事にされ、
神殿の奥で傅かれて育った。

物心つく頃には、母と共に
礼拝堂で人々の願いを叶えるようになった。
祝祭日には祭壇で父たる神にも目通りを賜った。

それは確かに輝かしい日々だった。
……母親が亡くなるまでは。

思えば、母に相当守られていたのだろう。
母を喪ってから、ナディルは人を導けなくなった。

誰の願いを叶えても、皆不幸な死を迎える。
何故上手くいかないのか
全くわからないままに失敗を繰り返し、
挙句の果てに『怠慢の罪』で
父たる神に罰を受けて煉獄に堕ちた。
 
(1) kintoto 2021/09/20(Mon) 21:17:53

【人】 聖杯のジン ナディル


それは怠慢だったのだろうか。
与えても与えても満たされぬ人間たちに
どれほどの加護を授けただろう。

「……我は疲れた。
報われぬ使命に仕えるのは…もうたくさんだ。」

======
■ナディルの秘密

・神の子であり、強い力を持ったジンである。
・煉獄こそが自分の居場所だと感じている。地上へは行かない。
・ファルーサの、「強さ」を軸とした裏表のない振る舞いに好感を持っている。

【サーリフに賛同する】

======

シャフリヤールのいうように
確かにナディルとシャフリヤールの哀しみは
同じ色彩を帯びていた。


[〆]
(2) kintoto 2021/09/20(Mon) 21:20:54

【人】 聖杯のジン ナディル




話したいことがたくさんあるのに
何も言えなくなったり
伝えたいと思うこととは
真逆の言葉を口にしてしまったり
そんなふうに、
自分を上手く制御できないことがあるなんて。

煉獄ここに堕ちなければ
きっと知らないままだった。
 
(5) kintoto 2021/09/20(Mon) 22:55:59

【人】 聖杯のジン ナディル

>>5

長い沈黙のあと、
やっとのように伝えられた懇願とともに
目の前に差し出された
サーリフの白い手を見つめながら、
ナディルはずっと抱いていた疑問の
答えを探していた

「あのさ……俺はさ。
別にこんな鎖があろうとなかろうと
地上になんか戻りたくないし
サーリフが何を言っても言わなくても
それは変わらない。

俺がただのナディルで在れるのは煉獄ここだけだ。」

サーリフはそれを聞くとふにゃあと力を抜き、
あからさまに安心した顔を見せた。
(6) kintoto 2021/09/20(Mon) 23:01:14

【人】 聖杯のジン ナディル


「でもそうじゃなくてさ……」

膝の上に落とされたサーリフの手に
そっと…本当にそっと触れて、
自分の掌に載せるように掬い上げる。

「俺の願いはお前の願いだって言ったよな?」

俺の願いがなにか、サーリフは知ってるのか?
サーリフの願いがなにか、俺は知らない。

サラに戻りたいとかそっちじゃなくて…、
なんでお前は俺を導きたいの?


[パス]
(7) kintoto 2021/09/20(Mon) 23:02:50

【人】 聖杯のジン ナディル

>>9>>10 サーリフ



──
『キミと共にいたいから』


本気で言ってんのか?って思ったけど、
頬に指先が触れて、それで。
ちょっと温いその手も外側から包むように握った。

「あのさ……、」

言いかけて、
サーリフの俺を覗き込むような視線を避けて
目を逸らす。

「それがサーリフの願いなのか?」

──なんでお前はナチュラルに俺もそうだって
 思ってんだ?
とか
──『サーリフの一番が俺』じゃなくて
 『俺の一番がサーリフ』なのはなんで??
 ずるくねそれ??
とか
──だいたい俺がサーリフを放っておいたんじゃなくて
 逆だよな???
とか
諸々言いたいことはあったが飲み込んだ。
 
(13) kintoto 2021/09/21(Tue) 6:22:41

【人】 聖杯のジン ナディル


「俺はお前に『導かれたい』と思ったことはないよ。
『導く』のも『導かれる』のも、もう要らない。」

……俺はそんなに変わったんだろうか。
少なくとも『サーリフに望むこと』は
あんまり変わってないと思うんだが。

サーリフはなんだか少し神妙な面持ちで
俺の言葉を待っている。

そうして黙っていれば、
ちゃんと天使らしいのに。

けれど天使らしく在ろうとする故に
懸命にもがいて滑って転ぶ、飛べない片翼の姿は
地上での俺の姿に重なった。

「………堕天しないか?」


翼なんかラナーにあげてしまえばいい。
煉獄ここに居るなら要らないだろ。

誰の目を憚ることもないはずなのに
ごく密やかに頬を寄せて、
俺はサーリフの耳に囁いた。


[パス]
(14) kintoto 2021/09/21(Tue) 6:23:42
ナディルは、みはいるを摘み上げてアルバリの頭に乗せた。
(a10) kintoto 2021/09/21(Tue) 7:47:55

【人】 聖杯のジン ナディル

>>3:0
■ドラマシーン 3d-@:絆取得>シャフリヤール
---
>>8 から)


流星はジンへの罰だと言われている。
空に星が流れるとき、地上の何処かでジンが死ぬ。
多くのジンはそれを恐れ、星の降る日は鳴りを潜める。

──けれどあの日、
天から放たれた光がこの身を貫くまで
自分には無関係だと思っていた。
 
(17) kintoto 2021/09/21(Tue) 12:55:10

【人】 聖杯のジン ナディル


煉獄で目を覚まし、堕とされたと理解したとき
去来したのは軽い諦めと───安堵だった。

もうこれ以上、
、、、、、、、、、、、、、、
人間の不毛さと自らの無力さに
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
落胆と苛立ちを繰り返す必要はないのだと。

父と母の期待という枷も
神に与えられた使命の軛も
なにもかも外されたのだと。

煉獄ここに堕ちて、
俺は初めて『自由』を手にしたのだ。

今更、それを手放して
地上に戻る道理などあるものか。
 
(18) kintoto 2021/09/21(Tue) 12:57:39

【人】 聖杯のジン ナディル


『我々にはこの獄が相応しいか、ナディルよ。』

『不信の罪』を背負い、
、、、、、、、、、、、、、、
煉獄に堕ちて殺されることで初めて愛を知った男は皮肉に嗤う。

けれどもその声は何処か嬉しそうに響いた。


「───ああ…どうやら、そのようだ。」


[〆]
【絆取得:シャフリヤール】
【感情書き換え:憧憬(+)→ 友情(+)】
(19) kintoto 2021/09/21(Tue) 13:00:21
聖杯のジン ナディルは、メモを貼った。
(a14) kintoto 2021/09/21(Tue) 13:06:58

【人】 聖杯のジン ナディル

>>15>>16 サーリフ



『堕天ですか』
目をぱちくりさせて、
サーリフは俺の言葉を繰り返した。

そう、堕天。

神の子ラグヴァ・シトゥラが『ただのナディル』として
生まれて初めて自分の為に望んだものが
親父のもの神の使いだなんてお笑い種だろ。

だから──お前も『ただのサーリフ』になってよ。
 
(24) kintoto 2021/09/21(Tue) 14:31:24

【人】 聖杯のジン ナディル


……まぁどうせ断られるんだろ、と思っていたら
『ふ、ふふ……あははははは!』
サーリフは急に声をあげて笑い出した。

『いいですよ、ナディル。喜んで。』
ぽかんとした俺の額に口づけて、抱きついて。

『──だから、勝ってください。』

えっ…何が起きた???

両腕の中にサーリフを収めてしまって、
尚まだ理解が追いつかないんだが。

片翼が微かに揺れて
勿忘草の匂いがふわりと立ち上る。
鼻先を擽る金髪に口づけて、その存在を確かめた。


[〆]
【絆取得:サーリフ】
【感情書き換え:嫉妬(-)→ 執着(-)】
(25) kintoto 2021/09/21(Tue) 14:35:55
聖杯のジン ナディルは、メモを貼った。
(a18) kintoto 2021/09/21(Tue) 14:38:45

ナディルは、みはいるをつまんでふりふりした。
(a20) kintoto 2021/09/21(Tue) 15:11:24

【人】 聖杯のジン ナディル

>>2:34 バカサービス(ダイス取得成功)

状況:ラナーにめちゃくちゃ絡んだ
結果:能力が暴走してうやむやになった
---

いつになく酒を呑んだ。
浴びるほど呑んだ。
案の定酔っ払った。

「……だからさぁ、ラナーは天使なんだよ。
かわいいしかわいいしかわいいし?
内側にキラキラの宝石がいっぱい詰まってて
その光が溢れて零れてるみたいな?
サーリフみたいに何考えてんのかわからんのと違って、
『未来は明るい!』ってことしか考えてなくて?
俺もラナーに導かれたかった…。」

ラナーの隣に陣取り、
すぐに抱き寄せられる位置(ラナーの右斜め後ろ辺り)に
さりげなく手を置いてグダグダと管を巻く。

「二度もラナーの肌を見てしまったわけだし、
この際もう俺が責任とってだな……」
 
(29) kintoto 2021/09/21(Tue) 17:06:10

【人】 聖杯のジン ナディル


困り果てるラナーを見かねて、
シャフリヤールが割って入った。

「ジンよ、もうその辺りにしたらどうだ?
愚にもつかぬ口説き文句を並べるより、
《本音を話してみろ》?」

──あれ?いまなんか能力使ったろお前??

「……なんでサーリフってあんな目が離せねぇの…?」

──やッッべぇ、無理これ無理!!

自分がそれ以上なにかを口走る前に
慌ててぱちん、と指を鳴らした。

どんがらがっしゃーん!!


家まで飛んで帰るつもりだった筈が
何故か現れたゴーレムが酒席をひっくり返して
大暴れした………らしい。

すっかり記憶を飛ばした俺は、翌日
ラナーとシャフにめちゃくちゃ怒られました。
土下座。


[〆]
(30) kintoto 2021/09/21(Tue) 17:07:20

【人】 聖杯のジン ナディル

>>2:35 エモサービス(ダイス取得成功)

状況:実はアルバリについて少し困っていることがある。
結果:こっそり、目標を増やした。
---

ふらふらとバザールを散歩していると
アルバリを見かけた。
つい先日、あの妖刀を手放したらしいのだが
なんというか……危なっかしさがヤバい。

めちゃくちゃ憑かれてるとは思っていたが
なんやかやバランスが取れているようにも
見えていたんだが。
まぁラナーに導かれたのでは仕方ないか。

「アルバリ」
声をかけるとすぐに気づいて振り返った。
「ナディル…なんだよ」
相変わらずの憎まれ口が可愛い奴だ。

「腹減ってんのか?」
「減ってねぇよ」
「何か食うか?」
「減ってねぇってば。用がないなら俺行くから」
ぷいっと行ってしまった。
 
(31) kintoto 2021/09/21(Tue) 17:11:45

【人】 聖杯のジン ナディル


なーんか邪魔っけにされた気がする。
いやいいんだけど、さ。
妖刀がなくても、っていじましいのな。

……「ただのナディル」としては
結構感謝してるというか……、
ちょっとお礼がてらなんかしてやりたいというか。
そんなふうに思ってたりするんだが。

てかあいつ、どうやったら
俺の前で笑ってくれるんだろう?

タコ・ヤーキでも作れるようになろっかな、
なんて考えてしまったから
俺も相当ヤキが回ってるかも知れない。

………ひとつ触手狩りにでもいってみるかな…。


[〆]
(32) kintoto 2021/09/21(Tue) 17:13:12