人狼物語 三日月国


29 【2IDソロル+ペア混合】交換日記【完全RP村】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ 宮沢賢治、太宰治 ──────
  知ってるようでちゃんと読んだ事の無い本。
  そういうのを、この際だから借りようと思って。
 
  出入口からは死角になっている本棚で
  ふと、棚に並ぶ一冊のノートを見つけた。
  表紙に書かれたタイトルはズバリ" 交換日記 "。
  ちょっと気になるよねって手に取ったものの
  開いてみれば 全てのページが白紙だった。
 
  図書室の管理スタンプもノートに押されてないし
  誰かの忘れ物?なんて思ったのだけど。
 
  頭の上にぴこん、と
電球
が浮かぶぐらい思いついた私は
  そのノートを持って机に座り、ペンを手にした。 ]
 
(117) 2020/05/19(Tue) 1:29:00

【人】 ★中学生★ 五十鈴 雨音

 
[ 作業を終えると、満足げにノートを本棚に戻す。
  さて、これで学校に来る楽しみがひとつ増えた。 ]**
 
(118) 2020/05/19(Tue) 1:29:09

【人】 部隊長 シュゼット

>>93返事が聞こえてすぐに、
扉を開けて、医務室に入る。

昨日は大勢に取り囲まれての検査で、
"一度だけ試させてほしい"だの言われ
色んな新薬を試されて、かなりキツかった。
幸い、後に残るような薬はなかったのだが
投薬直後の気分の悪さは『最悪』の一言だ。

そんなことがあったから、
僕は、今日も昨日と同じで大勢いるかと思ってた。
入ってすぐ、そわそわと医務室内を見渡して、
ルーク一人しかいないのを確認して、
見るからに安心して、ほっと息をついた。]
(119) 2020/05/19(Tue) 1:32:09

【人】 部隊長 シュゼット

[―――が。]

  ……今日は、ペンギンを診察するのか?

[机の上で包帯を絡ませもぞもぞしているペンギンを指して
あまり気にしていない様子のルークに思わず聞いてしまう。
……それとも、なんだろう。
最近のこの医務室の軍医ルークの趣味は、
包帯ぐるぐる巻きのペンギンを眺めることなのだろうか。]

  おかげさまで。
  あの薬。苦いだけのことは、あるみたいだ。
  背中も、もう"痛い"感じはしなくなった。
  ぴりぴりする感じは全く。ない。

[ペンギンをちらちらと気にしながらも、
>>100"座って"と言われれば、言われるがままに座り。
聞かれた事を思い出しながら答えていく。
前回に比べて、体は完全に治ったと言っていい。
背中も、実際、医師の目から見ても完治してるのだが
答え方がこれで正しかったかどうかは、僕にはわからない。]
(120) 2020/05/19(Tue) 1:39:31

【人】 部隊長 シュゼット

  体調……そうだね。
  昨日の副作用は最悪だった、けど、
  すぐ収まって、よかったよ。
  
  毎日飲んでる薬の副作用は、慣れたみたいで
  今は、少しは、マシになったかな。
  
[マシになった、と言いながら膝の上の両手をぐーぱー。
昨日は酷い副作用の手先の痺れのせいで、
投薬直後は、ここまで指を滑らかに動かせないぐらいだった。]
(121) 2020/05/19(Tue) 1:40:49

【人】 部隊長 シュゼット

  ……あぁ、ほら、
  それじゃ、もっと絡まる。

[(最近、変な夢をよく見ること以外)
質問には正直に答えてはいたのだけれど。
横の机でペンギンがもがくのが気になって仕方なく。
ついに、見ていられなくて、手が伸びる。

ペンギンが無事抜け出すことに成功したなら
それはもう、自分のことのように喜んで。
頭をわしわしと撫でて。]

  ほら。ぶどうの飴。
  包帯は絡まるから。あまり近づいちゃ、駄目だ。

[手を取れば、包み紙一つ。
ペンギンがそれを持って、少し離れたところに行くなら
僕は軽く手を振って彼と別れ、
軍医の診察へと戻るだろう。]
(122) 2020/05/19(Tue) 1:41:05

【人】 部隊長 シュゼット

[ただ―――診察の続きを、と思って
ルークの方へと椅子の向きを戻した時に。
医務室の光の加減のせいか、
さっきはあまりよく見えなかった顔がよく見えた。
>>93どんなふうにすればこんな痣がつくかなど
長く兵士として経験を積んでいれば、すぐわかることだ。

一気に、慌ててしまった僕は、]

  ……!!!
  ルーク、その顔、どうしたんだ。
  手当を……そうだ、氷で冷やして、
  
  僕、この後は何もない、から、
  他にもできることがあれば、なんでも……!!
  
[打撲の治療には冷やすことが大事、なんて、
軍医であるルークが知らないわけがないのに。
氷はどこにあるだろう。
そうだ、ここには、遺失技術の冷却装置を使った
冷蔵庫が備え付けてあったはずだ。]

  君も、手伝って……!

[ルークが止めることが無ければ、
静観していたペンギンにも声をかけて、
僕はその場に立ち上がり、氷を取りに行こうと。]*
(123) 2020/05/19(Tue) 1:41:44

【人】 部隊長 シュゼット

>>85検査の前日:夜の見張り台―

[新しい薬の投薬が始まってから数日後。
最初の数日は、拒否反応が凄くて。
頭痛はするわ食欲もなくなるわで慣れるまでが苦労した。

顔色の悪い僕を見た部下達にも心配される始末で、
僕は「大丈夫」と笑顔をなんとか作るのが精一杯。
戦闘訓練は一応こなせてはいたけれど、
いつもなら全弾避けられるゴム弾が数個頬を掠めていき、
明らかな調子の悪さに、軽く舌打ちもしたものだ。

数日経って慣れてくれば、マシにはなってきた。
こんなに酷い副作用が出るなら、
早めに薬を変えて貰おうと僕は思っていたが。
これが、>>93"少しでも無理がかからないように"との
軍医の計らいのお陰で"この程度"で済んでいるのだとは
まだ僕は、気づいちゃいなかった。]
(124) 2020/05/19(Tue) 1:42:20

【人】 部隊長 シュゼット

[ここ数日は頭痛も酷くて、
見張り台に来ても、日記を書く気にもなれなかった。
でも今日は、やっと体調が戻ってきたし、
丁度、また、変な夢を見たところだった。]

  ……日記、って。数日空いても、いいのかな。

[付け始める前に誰かに聞いておくべきだった。
少しの間、引き出しを開けた体制でうーんと考え、
元々、形式など何も気にせず書き始めたことを思い出せば
まあいいか、で済ませて、タブレットを取り出す。

前と同じようにして、暗証コードを打ち込んで。
さあ、いざ続きを書こう。と。
……身に覚えのない文章を前に、尻尾がふるりと揺れた。]
(125) 2020/05/19(Tue) 1:43:02

【人】 部隊長 シュゼット

  え、……僕の、日記、見られ……
  コード、そんな簡単だった……?
  いや、でも……

[混乱しつつも、2ページ目に増えていた文章を目で追う。
このタブレットを開けられた理由として、
相手が『軍医』であると予想はしていた。
その予想が当たっているかはわからないが、
見られたことについては、嫌な気はしなかった。

僕は、タブレットの操作履歴の見方を良く知らない。
見てしまったことなど、黙っていればバレないのに。
丁寧な言葉で綴られた謝罪に。
"遺されている物が無いかと思って"なんて
亡き父親のかつての所持品を見つけてしまったから
開けてしまったという、日記を見た理由。

親切で優しい人なんだなあと、顔も知らない相手を想像した。
理由を見たら、怒る気には全くなれなかったんだ。

でも……知らず、配給されたまま使ってたとはいえ
これは、このまま僕が使っていていいものなのだろうか。
誰かの遺品であれば、渡してあげた方がいいのではないか。
そう思うと、なんだか胸のあたりが辛くなってきて、
僕以外誰も居ない、深夜の見張り台の中で
一人、しょんぼりと項垂れる。]
(126) 2020/05/19(Tue) 1:45:53

【人】 部隊長 シュゼット

[少しして、先を読み進める。
最後まで読んだ時にこみ上げてきたのは、高揚感だ。]

  ……ほし……星、かぁ。

[綴られていた言葉を何度も何度も読み返しては
そこに書いてある、今まで知らなかった言葉を呟く。
一緒に増えていた、音楽のファイルを開くと、
辺りには、穏やかな響きのメロディが満ちていく。

僕は、『ほし』と『ほし』をつなぐ、という言葉の通りに
外に輝く、この世界の星……光る草花を指先で追って、
世界を旅するような気持ちで、夢中になって繋いだ。

―――今まで聞いたことなどないはずの、
星々を旅する歌だという、そのメロディは。
何故か、昔に聞いたことがあるような、そんな気がした。]
(127) 2020/05/19(Tue) 1:46:42

【人】 部隊長 シュゼット

[見張り台の引き出しを開けた当初の目的は、
日記の続きを書くことだった。
そのことを思い出し、僕はまた日記を書き始める。

前に日記を見て、謝罪と意見をくれた人が。
また、引き出しを開けてはくれないだろうか。
そう思いながら、日記の最後を締めくくり。
僕はまた元通りに引き出しにタブレットを仕舞い、
その日の見張りが終わるまで、
光る草花を『星』に見立て、旅人の道を指で紡ぎ続けた。]*
(128) 2020/05/19(Tue) 1:47:41

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[渡辺先生の字は
 カッチリしてて綺麗だ。>>0:373

 坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、の真逆。
 好きだと思ったら
 それまで「読みやすいな」くらいにしか感じてなかった
 文字にまで
見惚れる
ようになった。

 しかも、今日は
 数式じゃなくて先生の名前だ…!


   (写真に撮って保存したい‥‥っ)


 画面の中の先生とだって
 目を合わせられる気がしないから
 
後ろ姿
文字
を切り取って、
宝物
にしたい。

 ピロリ〜ン♪

 派手な音を立ててしまったら
 アタシの気持ちまで
 皆にバレてしまいそうだから無理だけど。]
 
(129) 2020/05/19(Tue) 1:48:54

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[水を打ったように静かな教室に
 響く先生の声。>>0:373


   (あああ‥‥
    よろしくお願いされちゃった。)


 じーんと噛み締めていたら
 厳かなトーンで
 まさかのアタシの名前が!…呼ばれ、た!!!>>0:374

 
雨宮さん、
雨宮さん、
雨宮さん、
雨宮さん…


 鼓膜の内側で木霊する。]



   ぅ……、……………

          は、 …はい…っ!



[たっぷり数秒、惚けてから
 ガタンと椅子を鳴らして立ち上がった。]
 
(130) 2020/05/19(Tue) 1:49:00

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 


   あ、…… あまみや ちか、です。

   ………す、



[定番の、すきなモノでも?と思ったけど
 先生が見てると思ったら
 
すき
って言葉自体、恥ずかしくてダメだった。]



   い…、一年間 よろしくお願いする、ま
す、




[固まった後、なんとか続けた
 ありきたりな言葉すら噛んでしまって
 散々だった。

 あああ………穴を掘って埋まりたい。
、穴。]
 
(131) 2020/05/19(Tue) 1:49:05

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[大事故ではなかったけど
 
プチ事故紹介
の後は
 みんなの言葉は右から左へと抜けてった。

 放心状態のままHRは進み、
 最前列の特権で
 先生から直に受け取ったノート。>>0:375



   ───────‥‥!!!?



[自学だけじゃなくてもイイ、って?
 なにか書いたら
 せ、せ、せ、先生が、おへんじをくれる?

 それって、それって
 
交換日記
みたいなモノなのでは…ッ!?

 やばい、やばい、やっっばい。

 死ねない。お返事、見るまでは。死ねない。

 
生きるーーーーーーーーーーーー!!!!!!!

 
(132) 2020/05/19(Tue) 1:49:10

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[先生とアタシを繋いでくれる魔法のようなノートは

 ゲームの推しキャラが
 じゃらりと付いたカレッジバッグには入れずに
 大事に大事に、胸に抱えて持ち帰った。

 頬ずりしたいのを、必死にガマンしつつ‥‥]*
 
(133) 2020/05/19(Tue) 1:49:16
部隊長 シュゼットは、メモを貼った。
(a15) 2020/05/19(Tue) 2:02:27

部隊長 シュゼットは、メモを貼った。
(a16) 2020/05/19(Tue) 2:02:41

【人】 女子高生 雨宮 千夏

  
 
── 自室 ──


[帰ってすぐに
 勉強机へ向かおうとするアタシに
 3つ下の妹が大仰に驚いてる。

 手洗い、うがい、何はさておき、まずゲームの
 日常を見てきてるから…の反応だが
 今ばかりは鬱陶しい。]



   集中したいから、あっち行ってて。
   しっ、しっ。



[ラブレターを書く訳じゃないし
 まだ白紙のままだけど
 覗き込まれたら、妙に気恥ずかしい。

 こういう時、ひとり部屋だと
 鍵かけて閉じこもれるからイイよね。

 アタシには二卵性双生児の妹と弟が居て
 弟はひとり部屋、
 妹とアタシは、ふたりで一部屋なのだ。うぅ。]
 
(134) 2020/05/19(Tue) 10:41:15

【人】 女子高生 雨宮 千夏

 
[いつも袋買いしている
 ポップキャンディを2本差し出して
 部屋から退散いただくと
 気持ちを新たに、ノートへ向き直った。

 面と向かって喋れないから
 言いたいこと
 訊いてみたいこと
 ほんとに、ほんとに、山程ある。

 全部書いたら
 一体どのくらいになるだろう?
 軽く1冊、埋まってしまいそうな気もするけど。]



   ああーーーー…っ

   どうしよ、なに書こ。 はあぁぁーン!?



[小一時間、無い頭を捻りまくったけど
 なかなか決め切れなくて
 戻ってきた妹に呆れられた。

 覗かない約束と引き換えに
 もう3本、賄賂が必要になった。]*
 
(135) 2020/05/19(Tue) 10:42:27

【人】 数学教師 渡辺 春嗣

 
[新学年が始まったばかり。
 即ち先ずは周囲の様子見といった時期。
 やんちゃな生徒が頭角を表すのは
 大体2、3ヶ月後のことだ。
 その上自分の余り優しいと言えない顔つきも
 受け持ったことのない生徒達にとって
 抑止力となっているのだろう。
 教室の中は、とても静かだった。]
 
(136) 2020/05/19(Tue) 12:40:03

【人】 数学教師 渡辺 春嗣

 
[ガタンとやや大きめに椅子が響く。>>130
 一番前の席の彼女、雨宮さんは、
 やけに緊張している様子だ。>>131

 人前で話すのが苦手な部類だっただろうか。
 そうであってもなくても、
 先頭を切るのは難しいものだ。]


      、
    あめみやさん、有難う
    よろしくお願い"するます"よ



[去年受け持った彼女の名が
 間違って伝わることこないよう訂正し
 彼女の言葉を借りて締めた。

 案外剽軽なところもあるよね、とは
 受け持ったことのある生徒が言う言葉。**]
 
(137) 2020/05/19(Tue) 12:40:08

【人】 軍医 ルーク

   ―― 
医務室
 ――

[ 扉が開き、現れたうさぎは、
 此方を見てほっとした顔をした。>>119
 一瞬、怪訝な顔をしてしまった。
 医務室に“葬儀屋”がいてほっとした顔をするだとか、
 何処か頭でも打ったんじゃなかろうか。
 あれから戦闘はなかったはずだけれど、日々の訓練とか。

 けれど、直ぐにその理由を察し、ああ――と納得する。
 カルテを捲れば、昨日どのような処置が施されたかは
 記録が残されていた。
 そう、治療というよりは“処置”。
 また、気づかないうちに表情が険しくなる。]


  ぺんぎんを診察?
  まさか、どちらかというと、
  此奴の方が医学に目覚めようとしているところ。
  ……君、何か失敬な事を考えている?
  そういう顔をしている。


[ 包帯ぐるぐる巻きのぺんぎんを眺めるのが趣味か――なんて、
 そんなことを考えているとはさすがに分からないけれど。
 何んとなく、そんな風に感じて言い返してやる。
 もし口にされていたら、
 そうだなあ、ぺんぎんよりはもっと大物の方が
 見ごたえがありそうだね、とわるいかおをして、
 戸口の兎にじーっと視線を向けてやったに違いない。]
(138) 2020/05/19(Tue) 13:05:19

【人】 軍医 ルーク

[ 悪戦苦闘するぺんぎんは、
 首に包帯がかからない限りは一先ずそのままにして、
 診察用の椅子にかけるうさぎに向き直る。
 戦闘の傷、義手の力を使ったこと。
 其方の経過の方は、特に問題がないようだ。
 返される答えをさらさらとカルテに記していく。
 ほぼ完治とみてよいだろう。]


  副作用は最悪……
  具体的には? 
  症状が出た個所、程度、収まるまでの時間。
  毎日飲んでいる方は――…、
  そう。
  

[ 効果がないものなら、取りやめを考えることも出来る。
 けれど、脳波の測定結果は、回復の兆候を示している。>>86
 それなら、薬の投与を中断する合理的な理由もないし、
 結果を焦る上層部の指示で、
 目に見える効果を求めて薬を追加した他の連中の判断は、
 理解は出来る。
 出来る、のだが。
 膝の上で握ったり開いたりする手の動きを見ながら、
 手のしびれか、と見当付けた。
 もし本人の返答があったなら、それも書きこんで。]
(139) 2020/05/19(Tue) 13:06:30

【人】 軍医 ルーク


  
  副作用が強いなら、数を減らそう。
  TTS-731、RIV1603――
  他の連中は阿呆か、新薬をいっぺんに試すって、>>119
  それでどれが効いたか分かるのか。
  効いたら、それを全部続ける心算か?
 

[ また気付かないうちに、表情と声に険が宿る。
 ペンを握る手の力が、強くなる。
 さて、どれを削るべきか。
 理由は、抑々の軍務に支障が生じるレベルの副作用には
 問題がある、ということで差し支えあるまい。

 当の本人は、ぺんぎんのことが余程気になっていたのか、
 包帯に捕獲されてもがいていたそいつを助けて、
 ほどいてやっている。]
(140) 2020/05/19(Tue) 13:08:03

【人】 軍医 ルーク

[ 何故、これほどまでに上層部は結果を急ぐ?
 最初の襲撃の生存者だから。
 その記憶が重要だから。
 その理由は、確かに分かる。
 けれど、あの怪物の情報という点では、
 後続の襲撃後に残される残骸の解析から、
 少しずつ分かり始めたこともあるのに。

 最初の襲撃は特別だった?
 いや、それとも――
 特別なのは、もしかしたら、このうさぎ自身が?

 他の者は扱えない義手を扱えること、
 記憶、身体能力、痛覚の障害。
 自身の安全さえ考えないならば、
 ひどく戦闘に特化したかのような……
 だからこそ一人生き残ったのだろうと、
 そう考えることも出来るけれど。

 最初の襲撃があったあのとき、何があったのだろう。 
 それとも……

 それは好奇心でもなければ不審でもない、純粋な思考だ。
 しいて言うなら、上層部への不審ではあるけれど。

 ――ふと、何か思いつきそうになったことが
 あったような気がした。]
(141) 2020/05/19(Tue) 13:09:42

【人】 軍医 ルーク

[ けれどもそれは、嬉しそうにきゅー、と鳴いたぺんぎん声に
 中断される。
 包帯からようやく抜け出し、やったあ、と羽ばたきをして、
 差し出された飴にきらきらと目を輝かせる。
 ぺたぺたと小走りに机を離れ、さっそく口に放り込もうとして、
 けれどもやめた。
 そのままうさぎの方を見上げたところを見ると、
 ちゃんと診察を見届けてから、と考えているようだ。
 そんな風に考え事をしていたものだから、
 うさぎの驚いた様子に、きょとんとしてしまう。]


  ――顔?
  悪いが、生まれつきこういう顔だよ。
  何か気にくわないところがあったら済まないが、
  診察が終わるくらいまでは目を瞑って……
  あー。


[ 途中で、何を言わんとしているかに気付く。
 転んだといったところで、相手は兵士だ。
 胡麻化せるはずもないだろう。]
(142) 2020/05/19(Tue) 13:11:49

【人】 軍医 ルーク


  どう…と言われても、
  しいて言うなら、
  痕が残る殴り方をするのは阿呆だな、とは思った。
  その点、腹をお勧めしたかったんだけど、
  生憎そこまで話す余裕がなかったんだ。
  まあ、この程度で済むと思うなとは言っていたから、
  上手くすれば、君は近いうち苦い薬とはおさらばだ。
  彼の検討を祈っておいてくれ。


[ 痛みは人並みに感じる。
 頬はそろそろじんじんと熱を持って脈打ち、
 これは随分腫れることだろう。
 でも検査の続きには差し支えないよ、と言おうとしたのに、
 うさぎはぺんぎんを伴って、冷蔵庫を開けに行く。
 止めはせずに、不思議そうにその様子を見遣る。
 後ろを向くと尻尾が見えるなあ、なんて、
 そんなことを考えていた。
 冷蔵庫には、冷暗所で保管する必要がある薬品が入っている。
 ぺんぎんがここ、と背伸びして氷を指し示した。]
(143) 2020/05/19(Tue) 13:12:58

【人】 軍医 ルーク


   ん、手伝ってくれるのかい?
   それは有難いな、
   丁度頼みたいと思っていたことがあったんだ。
   じゃあ、検査が終わったら。


[ もし氷を差し出されたなら、
 何をしろと言われているかくらいは理解は出来る。
 まあ、視界が効かないくらい腫れあがったら
 明日の仕事に差し支えはするだろう。
 ぺたりと袋を頬に当て、少しの間冷やす。
 とはいえ、手がふさがっていては脳波の測定が出来ない。]


   こっちも、検査が終わったら。


[ そういうことに、しようと思った。]
(144) 2020/05/19(Tue) 13:16:00

【人】 軍医 ルーク

   ―― 
外壁の外
 ――

[ その後、医務室で検査の続きややり取りがあったとして、
 それが終わったなら、『頼み事』を切り出した。
 もし頷いてくれたなら、外壁の『外』へと出る。
 夜の時間帯、ぽつり、ぽつりと天に輝く光を、
 ふっと見上げて、目で追う。
 ――… 糸でつなぐように、目を細めた。
 けれど、直ぐに前を向き、説明を続けながら歩き出す。]


  わたしが探しに行きたいのは、
  前回の襲撃で怪物が、
  何かを残していないか、ということ。
  具体的には――通信機。
  個人的な予断だから、勝手に探しに行こうと思って。
  順を追って話すね。
  最初の襲撃から現在まで、幾度も降下があったけれど。
  残骸はより専門的な設備がある街に運び込まれて
  解析が続いてる。
  わたしも、それに立ち会ったことがある。


[ ゆっくりと歩きながら、天の大穴を見上げる。
 足元には、ぺんぎん。
 少し距離を歩くから置いていこうかとも思ったけれど、
 うさぎと離れるのが名残惜しいのか、頑として頷かない。
 好きにするといいよ、と、此方が折れることにした。
 歩き疲れたなら、自分が持てばいい。]
(145) 2020/05/19(Tue) 13:19:03

【人】 軍医 ルーク


  君も聞いたことがあるかもしれないけれど、
  テオドール第二研究所で爆発事故があった。
  あれは、そんな残骸が引き起こしたもの。
  可能性はいくつもある。
  作業員が間違った操作をした、
  一定時間が経つとそうなる仕組みだった。
  けれど、もしかしたら……
  “あれを送り込んでくる勢力が、
  情報の漏洩を防ぐために爆破した”
  その可能性もあると、わたしは考えてる。
  ……機密レベルの関係で、言えないけれど、
  根拠もなくはない。
  そして、もしそうだとしたら、
  此処にある機獣――
  ああ、研究所ではあれをそう呼んでいたんだけれど――
  あれの状態を把握する術を、
  彼らを送り込んでくる勢力は、
  何かしら持っているんじゃないだろうか。


[ 研究所、爆破事故。
 その単語を口にしたとき、ずきり、と無い足が痛む。
 幻肢痛、ないはずのものをあると感じて、脳が錯覚を起こす。

  ――… かつてはあったものの、記憶。
  自分にとっては、痛みは、そういうもの。


 顔を顰め、立ち止まる。
 そうして、また歩き出す。]
(146) 2020/05/19(Tue) 13:20:16