嘘じゃない
、そう思います。
[そう言って目をしっかり見返して手を軽く重ねる。]
ただ、無理して守ろうとしなくていいですわ。
貴方は巻き込まれただけの人でしょう?
なら守るなら私の方ですわ。
何があるか分からないことに巻き込んだ責任はとります。
記憶を戻して、無事に必ず帰れるよう致しますわ。
[そう言って空いている手で軽くスカートを持ち上げつつ頭を下げた。
私は選ぶなら、人を信じる人間でありたい。
母の事を思えば愚かな選択肢だろうし、裏切られることもあるだろう。それでも、自分で選んで傷付くならそれでいい。
どういう思いでこの人がここにいるかわからない。
だけど感じ取った守ろうとしてくれる心を踏みにじったりしたくない。相手が他人であろうとも、それでも。私は踏みにじる人間になりたくない。]
改めまして巻き込んだことをお詫び申し上げます。
大変申し訳ありません。暫しの間宜しくお願い致します。
私の名前はクラヴィーア・シーモア。
貴方の事はなんとお呼びすればよろしいでしょうか。