【人】 客 葉月……まさか、あんたにそんなこと言ってもらえるとはなあ。 [泣き腫らした目のまま笑う。 けれどそれは、さっきみたいな自嘲の笑みではなかった] 好きに……なれたんだけどなあ、自分のこと。 それは間違いじゃない、はずなんだ。 あの店と、そこで出会った人たちのおかげでさ。 ようやく自分のこと、認められた気がしたんだよ。 [だけど。 勧められたコーヒーに口をつける。……苦い。 よく見ればそれはブラックコーヒーだった。 テーブルの上に角砂糖が置いてあるなら、手を伸ばしてそれを二つほど入れようか。 俺がこいつを飲むのは、眠気覚ましかカッコつけたいときのどっちかだけだ] (237) 2023/03/07(Tue) 22:02:05 |
【人】 客 葉月さっき見た光景でさ。 俺の好きな人が、俺の友達に告白してたんだ。 それを見て……俺はその、友達に対して。 ──「狡い」って、思っちゃったんだよ。 あいつ絶対そんなつもりないのに。あいつは何も悪いことしてないのにさ。 もうだめだ、俺あいつに顔向け出来ない。 せっかく友達になれたのに。 [コーヒーのカップに大粒の涙が落ちる。 ああくそ、しょっぱくなっちゃうじゃんか。 カップの中の黒い液体。そこに映る表情はひどく不細工だ。 腫れぼったい目。赤くなった頬] (238) 2023/03/07(Tue) 22:02:33 |
【人】 客 葉月……自分のこと、好きになりたいなあ……。 [絞り出した言葉は、だいぶ情けなかっただろう。 それでも、彼は穏やかな表情でこちらを見てくれていた。 そんな彼の姿を見て、] (239) 2023/03/07(Tue) 22:02:54 |
客 葉月は、メモを貼った。 (a42) 2023/03/07(Tue) 22:06:33 |
客 葉月は、メモを貼った。 (a43) 2023/03/07(Tue) 22:18:38 |
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