【人】 XII『吊された男』 ユグ――先生と―― 寄り道だとか言って、そのまま行かない気でしょう。 [>>3:425そうではないのかもしれないが、それでも傍を離れがたくて、結局着いて歩いた。 呆れられるのは慣れてるなんてもし聞けば、もっと気をつけてくださいだとか、わかってるのにどうして繰り返すんですかとか、ちくちくと小言めいた話をして引きずってでもアリアのところに連れて行ったろうから、封印されたのは正解だ。 とは言え、まっすぐ彼女の部屋や薬草園に向かわないのには小言が顔を覗かせかけたけれど。 幸いにして、他の話をしていた分口から滑って出てくることはなかった。 ――うまく誤魔化された? そうは思いたくない良心。 ] (34) 2022/12/20(Tue) 2:12:35 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ何のために……ですか。 もう、簡単には箱庭を滅ぼさないため――? ううん、 [>>3:426それなら、みんなそうであってもおかしくはない。 証持ち皆が死なない身体を持っていれば、かつての諍いのようなことを繰り返しはしないはずだ。 無論、証持ちは丈夫な体を持ってはいるけれど――『世界』が死亡を噂されていたとおり、死なないわけではない。 顎に手を当て、悩んで、そして。] (35) 2022/12/20(Tue) 2:12:59 |
【人】 XII『吊された男』 ユグご意思については、わかりかねますが。 それでも僕は、先生が生きていてくれるのは、嬉しいです。 [拗ねている、なんていうものだから、つい口元が緩んで。 声まで笑ってしまわなければいい、と思いながら、喜びを伝えた。] (36) 2022/12/20(Tue) 2:13:16 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ……難しいのは、分かります。 正直、どうすればいいのか検討もつきません。 僕は、生まれた瞬間から、いらない子でした。 それだけ、村の人達の信仰は篤くて……証持ちに対しての風当たりも、強かった。 殺せないから、殺さないだけ。それが、ひしひしと伝わってきていた。 そんな人達の意識を変えるのは、簡単には、行かないと思います。 それでも。 (37) 2022/12/20(Tue) 2:13:35 |
【人】 XII『吊された男』 ユグやらずに諦めは、したくないです。 世界が残ることに決まってからの話ですが、残った人たちに、話をしてみたいと思います。 [夢物語だと、無理だと、笑う人もいるかもしれない。 事実僕の生きているうちにも、無理かもしれない。 それでも。いつか。 そう思う。 見守っている>>3:427、などと言われたら、照れ隠しに『協力してくださいよ』なんて言うけど。 勝った>>3:429、なんてまた、そんな言い方。] (38) 2022/12/20(Tue) 2:13:53 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[けれど、現実に。 ユグの心は、固執した幻想から解き放たれた。 それそのものは、神の傍若無人な振る舞いによって、かもしれないが。 意識改革をして新しい世界へとまで思うようになったのは、それを見たいといった>>3:223『死神』先生の影響があったことも、また事実。] (39) 2022/12/20(Tue) 2:14:22 |
【人】 XII『吊された男』 ユグカルクドラから? [1週間前は茶会に同席をさせようとしたって、あんなに避ける雰囲気だったのに。 過去の言い争いの様子までは知らない範囲だけれど、果たし状>>3:434、という表現は正しいのかもしれない。] ……お邪魔ですか? [新たな世界を。諦めない。口ではそういうくせ、どうしていいかわからない。 そんな大きな決断を前に弱る心が、師に甘えたがってこんな風に付き従ってしまっているが。 因縁ある相手からの呼び出しとなれば、引き下がるくらいの理性はある。 ――……それでも傍にいることを止められなかったのは、不安に揺れる思いが魂から伝わっていたのかも、しれない。 *] (40) 2022/12/20(Tue) 2:15:24 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[道中シンに会った>>3:470のは、さてその”果たし状”の前か後か。 もう刻限も近くなってしまったし、僕の心もまとまりつつあったけれど、それでも話をしたいと思っていた人だったから、今どう考えているかについては聞きたかった。 『判断が出来ない』>>3:471と言われれば、回答はどうするのだろう、そのまま言うのだろうかと思いはするものの、それ自体には触れることなく。] ――ありがとう、ございます。 いえ、公正だと思いますよ。僕より、ずっと。 [世界に対して思い出がないから切り捨ててしまおう、という判断を下した僕より、ずっと。 ユグにとっては、世界はどうなってもよいものだった。 洋館に、箱庭に来るためだけに生きた世界に、思い入れはない。] (41) 2022/12/20(Tue) 3:27:00 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[シンも、外の世界に思い入れはないんだろう。 けれど、それがないからと言って、あっさり捨ててしまわない。 天秤がフェアでないなら測れない、と判断するのは、ユグにとってはとても冷静な意見に見えた。 そしてそれは、少しだけ、羨ましかった。 ]耐え抜いて生き抜いた外界は、ユグの中で思い入れがないのではなくて、無意識にいらないものの枠に入れてしまっていたのかもしれない、と感じたから。 本当に『知らない』でいるのはきっと、ユグには出来なかった。 (42) 2022/12/20(Tue) 3:28:19 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ……もうひとつだけ、いいですか。 シンは、この洋館が好きですか。幸せ――でしたか? [考えが変わっていることもあるだろうと、『ですか』と進行形にはしなかった。 答えがどうあれ、回答を得られたならまた、ありがとうございますと頭を下げ――] (43) 2022/12/20(Tue) 3:29:05 |
【人】 XII『吊された男』 ユグそういえば。 先生の部屋にリンゴが置いてあったのですが、誰からの差し入れか、ご存じですか。 [張本人>>3:469だと知っていたわけではない。 知っていたら、シンですか、と聞いたろう。 ふと問いかけたのは、それこそ、長くこの洋館にいるから、そういうことをしそうなのが誰か、見当がつくんじゃないかと思っただけだ*] (44) 2022/12/20(Tue) 3:29:24 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[さて、ところでカルクドラの元への訪問の前に、アリアのところを一度も経由しないようなら、ユグは大変に苦言を呈するし、やっぱりそのまま行かない気じゃないですか、などと言って先生の手を引くが。 それでもカルクドラからの呼び出しの方に向かうなら、せめて端末経由でアリアに一報入れるくらいは勧めるだろう。 魂の因縁同士話つけるときを邪魔したくはないが、どちらも大切だ**] (45) 2022/12/20(Tue) 3:59:18 |
XII『吊された男』 ユグは、メモを貼った。 (a17) 2022/12/20(Tue) 4:11:25 |
XII『吊された男』 ユグは、メモを貼った。 (a18) 2022/12/20(Tue) 4:11:58 |
XII『吊された男』 ユグは、メモを貼った。 (a35) 2022/12/20(Tue) 23:25:42 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ――花畑へ―― ……こんばんわ、カルクドラ。 [>>55そう控えめに声をかければ、驚きが返ってきた。 その反応は正しい。ひとり『死神』を呼びつけて、まさかふたりで来るとは思わないだろう。 それもいつだかユグがここに来たばかりのときのように、ぴったりと後ろに付き添って。 改めて自分の甘えが気恥ずかしくなってきて、視線を下げる。 カフェオレについては、丁重に断った。先生から分けられようとしても>>151、同じく。 強く勧められれば、受け取ってしまうけれど。 ユグは勝手についてきただけだ。 構わないで、気にしないでと言うように縮こまっている。] (154) 2022/12/21(Wed) 1:05:04 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[無論、カルクドラと言い合いになるだとか、刃傷沙汰>>56になるだとか、そういったことを心配して来たわけではない。 流れで。思わず。つい。 言葉にするならそんな単語がふさわしかった。 それ故に、『一度ゆっくり話がしたい』といった切り口からはじまるカルクドラの語り>>57を聞くほど、じわじわと居た堪れなくなっていく。] (155) 2022/12/21(Wed) 1:05:37 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[それでも。 『僕は僕』『神話時代の人じゃない』などといった言葉が出るたびに、今更ながら、そうなのだと改めて思う。 そんなことにも気づけないような、四年間を過ごしていた。 七年過ごすよりは、短いけれど。 わかっていたつもりで、わかっていなかった。 言葉の上では違う人間なのだからと言いながら、『証持ち』の、『箱庭』の人間として、扱おうとしていた。 こんなことにもならないと、理解できなかったのだ。 それに改めて、気付かされる。] (156) 2022/12/21(Wed) 1:06:47 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[ただ、やはり邂逅の瞬間の話>>58や、今の思いを聞こう>>59というような場面になれば。] ……あの。 ホリックゼリーでも、お持ちしましょうか。 [こんな場に刺激的な商品名を上げたのは、ほかでもない。 カルクドラが先生との茶席に推していたからだ>>1:42。 売店には代金さえ置いておけばいいだろう、などと考えつつ、席を立とうとしたら>>153。] (157) 2022/12/21(Wed) 1:07:14 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ……え。あ、の。ええと。 [唐突に話を振られたので、戸惑ってしまった。 あまりこのタイミングで答えに窮するのはよろしくない気はするものの、すぐに出なかったものは仕方ない。] (158) 2022/12/21(Wed) 1:13:27 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ――僕は、そうですね。 あまり、昔のカルクドラを知らないのですが。 それでも、あなたと言葉を交わすのは好きでした。 本をお借りして、知識に触れるのも。 神学のお話を聞くのも。 それが、カルクドラの努力や、改善の試みによって得られたものであるなら、僕は。 とても――嬉しく、思います。 [カルクドラも、もうひとりの僕の師のように思っていた。 だからこそ、先生との対立は心苦しかったのだけれど。 今ここでその蟠りが少しでも解けるようなら、充分だ*] (159) 2022/12/21(Wed) 1:13:35 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ――翌朝―― [再び玄関ホールに集められる。その足取りは、やや重い。 もちろん、想定内ではあった。 昨日集めた意見を受けて、"どうするか"が伝えられるのだろう。 それでも、はじめと意見を違えたことや。 最終的にどちらに振れるかわからない現状に、不安は募る。 とはいえ、行きたくないなどと駄々をこねるつもりもなく。 白のローブを羽織り、きゅ、と軽く引き寄せる。 まるで、自分自身を抱きしめるかのように。 ] (175) 2022/12/21(Wed) 2:57:05 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ (176) 2022/12/21(Wed) 2:57:53 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ“ 世界を滅ぼすのはやめにしよう ” [欲しい言葉を、聞いたはずなのに。 そうあってほしかったはずなのに。 胃を裏側から返されるような不快感と恐怖が全身を駆け巡る。] (177) 2022/12/21(Wed) 2:59:02 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ“ ……だが、もう、いい ” [ずきん] “ この醜い世界で生きるといい ” [ずきん] “ わたしを否定するお前たちなどいらない ” [ずきん] “ ……お前たちは、 ” [ずきん] “ わたしの愛する子らでなかったということだ ” [ずきん] (178) 2022/12/21(Wed) 3:00:01 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[他ならぬ。 他ならぬ自分が。 神の寵愛を裏切ったこと。 彼の人の表情を曇らせていること。 慕い続けた神から見捨てられること。 信じていた愛をあっさりと否定されたこと。 ひとつひとつが、心臓に 楔 のように突き刺さる。] (179) 2022/12/21(Wed) 3:00:37 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ(――……あなたと共に) (いたくないわけでは、ないのです) [意識の奥では、そう叫び声を上げるものの。 もう届かないのだろうという予感があった。 表面を滑るだけの虚しい言葉を音にするだけの心を持てず。 追い縋りたいような感情は、乱れた呼吸にかき消される。] (180) 2022/12/21(Wed) 3:00:59 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ――っ、 ぅ、 [たまらず、口元を両の手で覆う。 ああ、いまが朝一番でよかった 朝食を済ませていたら、きっとここで全部吐き戻していた 崩れ落ちる『世界』の身体も、視界に入ってはいるが。] (181) 2022/12/21(Wed) 3:01:28 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[ 手を貸さなければ こんなことしている場合じゃない どうにかしなくては 突き放される覚悟もなかったのか これが自身の選択だ 望みどおりじゃないのか ] (182) 2022/12/21(Wed) 3:02:12 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ (183) 2022/12/21(Wed) 3:02:32 |
XII『吊された男』 ユグは、メモを貼った。 (a41) 2022/12/21(Wed) 4:08:23 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ――回答の前―― [明朗なありがとう>>209、の返答。 言われて悪い気はせず、シンの人柄を感じる。 本人の自己評価がどうかは、わからないが。 変わったか>>210と聞かれれば、僅か考えたあと。。] 変わった……と、思います。 少なくとも、今朝とは意見を変えようと思っています。 [シンは聞いていたろうか、迷いない宣言を。 それを覆すのは、今なお怖いけれど。] 僕自身の本心は、実のところあまり変わらない、のですが。 僕の望みを叶える――皆と幸せに過ごしたい、のなら、僕の意見を通すだけではだめなのだと思っている、ところです。 そもそも、僕の考えはきっと、幸福から少し遠かった。 [幸せであれと願いながら、押し付けているだけだった。] (223) 2022/12/21(Wed) 21:39:57 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ僕にとっては、かみさまの仰る『いつか22人で幸せに過ごす』ことが、いちばんの喜びのつもりでした。 だから、そうしようと言われてそのまま頷いてしまった。 無関心だったのだと、思います。世界に対して。 でも、そうでない人もいる。 それを蔑ろにした幸せなんてないのだと、皆の話を聞いて考えています。 [神に対して、あまりに盲目だったのだ。 ひとりが不要と言ったものを簡単に切り捨ててしまえるような天秤を、公正とは呼べない。] (224) 2022/12/21(Wed) 21:40:28 |
【人】 XII『吊された男』 ユグよかった。 僕も、幸せです。今が。 だから、これが壊れるような選択はしないつもりです。 [>>211過去形にした理由は語らない。 シンが今も幸福だと思っているなら、それで充分だから。 もしも直接聞かれたならば、気が変わっていたら申し訳ないからと、簡単に答えたろう。 聞き返されれば>>212、自然に笑って幸福と答えた。] (225) 2022/12/21(Wed) 21:40:45 |
【人】 XII『吊された男』 ユグそう、ですか。 ……アリア……シトラ……他にも、聞いてみますね。 ありがとうございます。 [>>213誰だろう、と言われれば、素直に受け止めて悩みだす。 もう、シンの可能性は横に置いてしまった。 上がった名前は7つ>>214。アリアには先生が倒れてしまったのを報告したから、もしも心配して見に来たとあれば――有り得る。 その場合、眠り込んでまるきり応対できなかったのが申し訳なさをまた募らせるが……いや、それについては誰であっても同じだ。申し訳ない。 隣の先生は、謎掛け>>215に気づくのだろうか? *] (226) 2022/12/21(Wed) 21:41:51 |
(a50) 2022/12/21(Wed) 22:02:16 |
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