人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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視点:


到着:]Y『 塔 』 プロセラ

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ 焦がれる様に見上げる空の色。
  けれど別に、望みも悩みもどこにもない。

  なにもかも無意味な事で
  なにもかも必要が無かった。

  ただ息をする。
  そこに理由なんかない。
  そういうものだから
  ただ勝手に繰り返すだけ。

  無駄に抗うのは億劫で
  赦された強いられたのはそれだけだった。** ]
 
(150) 2022/12/11(Sun) 17:43:47
]Y『 塔 』 プロセラは、メモを貼った。
(a25) 2022/12/11(Sun) 17:44:40

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


きっと、
誰より早く
誰より正しく
終わりの兆候を理解していた。

過不足なく満たされたから、崩れただけだ。

なにかが間違いだったからでもなく
何処かが狂ってしまったからでもなく

完成したから、終わっただけ。
ただそれだけのことだった。
 
(301) 2022/12/12(Mon) 13:56:53

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


つまり、これがあなたとわたしの完成。
これっぽっちも望まないかたち
それがわたしとあなたにとっての過不足の無い関係だった。

あとは崩れ落ちるだけ
ならば
せめて望むかたちで散りたいと願ったわたしを

あなたは、如何思っただろう ――――
 
(302) 2022/12/12(Mon) 13:58:35

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


喜びでも
信頼でも
恐れでも
驚きでも
悲しみでも
嫌悪でも
怒りでも
期待でも

なんだってよかった

罪悪感でも
好奇心でも
絶望でも
憤慨でも
悲憤でも
皮肉でも
自尊心でも

運命でなくても

あなたにとってのいちばんになれるのなら

なんだって。
 
(303) 2022/12/12(Mon) 13:59:38

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


不安も
感動も
感傷も
恥辱も
憎悪も
悲観も
優越も
不健全も

すべてあなただけから与えられたかった

楽観でも
服従でも
畏怖でも
失望でも
後悔でも
軽蔑でも

死さえも

あなたが与えてくれるならなんだって
望んで呑み干してみせるから

あなたが決してわたしをわすれられないように
とびっきりの微笑みを湛えて
 
(304) 2022/12/12(Mon) 14:00:23

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


どうか
その魂に刻みつけて
あなたの平穏な終わりを幸福な終焉を
祈れなかった醜いわたしを
どうか、決して赦さないで

わたしだけを愛してと
最期まで素直に縋れなかった
臆病で身勝手なわたしを。

たったそれだけの為に何もかもを
滅茶苦茶にした愚かなわたしを

どうか どうか、
わすれないでいて

あなただけはおぼえていて
わたしがこの咎をわすれてしまっても
 
(305) 2022/12/12(Mon) 14:06:56

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


なんて。

ねぇ神様
願ったって、祈ったって
どうせ叶えてはくれないのでしょう?

ほんとうはちゃんとわかっていた。

破綻でしかないわたしから解放されることは
あなたの愛し子にとって救済でしかないのでしょうから。

或いは
等しくあなたの愛し子であるわたしにとっても
これは救済なのでしょうか?

だとしたら、ほしくなかった救済なんてそんなもの
祈ったって、願ったって、何が在ろうと

ねぇ神様、
どうせ叶えてはくれないのでしょう
 
(306) 2022/12/12(Mon) 14:08:02

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ




『暗転』  


 
(307) 2022/12/12(Mon) 14:10:43

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


[ この世に生れ落ちたせいで随分人が死んだのだと思う。
  少しくらい申し訳なく思った方が良いのかもしれないけれど
 
申し訳無い
けれど、未だに何も感じない。

  どうだっていい。 ]
 
(308) 2022/12/12(Mon) 14:12:13

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

―― 洋館・中庭 ――

[ 空を見上げるのが好きだと思われて
  天気の良い日はよく外に連れ出された。
  なにをするわけでもない。
  木陰にその為に設置された椅子に座り込んで
  ぼんやり空を見上げるだけ。

  時々飲食を促されて
  排泄に連れて行かれて
  風が冷たくなる前に戻される。
  死なないように管理されている。
  それがこの国の決まりだから。

  物心ついたころからずっと眺めていた
  煤けた嵌め殺し窓の向こうの
  うすぼんやりとした空の色は
  ぼくの世界のただひとつの光だったから

  明るいものに引き寄せられる羽虫みたいに
  視線を奪われて

  あの頃よりもずっと澄んだ視界
  遮るものの無くなった空を
  こうして変わらず眺めているのも
  その頃の習慣が残っているだけだ。

  好きか嫌いかなんてわからない。
  けれどぼくは空を見るのがすきなんだと周りは言う。
  それならそれでべつにいい。なんでもいい。 ]
(309) 2022/12/12(Mon) 14:20:28

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


[ 風の運ぶ草の匂い、肌を擽る温度
  何処かで鳴る葉擦れの音と虫か鳥か何かの声
  話し声、ひとの気配、笑い声

  日陰の向こう側に広がる視界いっぱいの明るい空

  ここはいつでも随分と騒がしい。

  好きか嫌いかなんてわからない。
  これを『騒がしい』だと認識するだけだ。 ]
 
(310) 2022/12/12(Mon) 14:21:22

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


[ 先王の王弟の第二妃の元に生まれた第一子
  それが、最初に与えられ一瞬で剥奪された身分だった。

  痣持ちが生まれた事実を隠蔽したいだけならば
  そのまま殺せばよかった
  出産の際に命を落とす赤子なんか珍しくもない。
  死産だったことにして。
  簡単なことだ
  産声を上げたその口を、少し塞ぐだけで良い

  殺さずとも何処かへ捨てたって良かった。
  それがもし女児だったのなら。

  けれど生まれた赤子は男児だった。
  証持ちだと言う事実さえ隠蔽出来たのなら

  或いは王座にすら手の届く身分たり得る、王子だった。 ]
 
(311) 2022/12/12(Mon) 14:35:36

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


[ 産声を聞いた人間は皆口を封じられたのだろう。
  だからなかなか発覚しなかった。
  身代わりに用意されたそれらしい特徴の赤子は
  それこそ口を塞がれたか。
  殆ど同じ時期に死産した赤子の中
  似た特徴を持つ子を見つけ出す奇跡を起こすより易い。

  王座に近い身分の王子は、
  その身に宿る呪わしい咎の痕の為に
  王子とは認められず、存在を隠された侭

  それでも、 政治の為にと生かされた。 ]
 
(312) 2022/12/12(Mon) 14:39:55

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


[ 存在してはならない誰も名を呼ぶことを赦されない
  王にすらなり得るが今は王子ではない子供は
  名前すら持たないまま、閉じ込められた。

  王子にはなり得ない子供を王子にするための
  実験と治療は定期的に行われた。
  寝台の上に抑え付けられて
  何度も何度も繰り返し、死なない程度に丁寧に
  皮膚を剥ぎ焼鏝を押し付け熱湯を浴びせ薬品で焼け爛れさせ
  痣を消すか或いは、消せずとも
  傷痕で隠す為の試行錯誤は繰り返された。

  身体の端なら切り落とせば済んだのに
  背中一面の痣ではそうはいかない。

  それでも、それなりに丁重に飼育された。


  第二妃が崩御の間際、
  王弟に真実を告白するまでは。 ]
 
(313) 2022/12/12(Mon) 14:41:40

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ



[ 切り離す事の出来ない魂に刻まれた咎を持つ子供は
  その時漸く父である王弟にその存在を知られ

  そして、そのままもう一度、
  死産だったことにされた王子は死産だった王子のまま
  痣しか持たない子供は何者でも無いまま
  なにもかもをすべて隠匿されて、
  再び幽閉されることになった。

  『皇帝』の痣ならばそこからは改めて
  王子として育てられることもあっただろう。
  『皇帝』ならば、王の血筋に生まれたとて、
  その不幸を嘆かれこそすれど
  王家への不信が高まることも無い。

  けれどそうではなかったから。

  世間ではもう死んだことになっている子供だ
  ただ隠蔽する為だけなら
 今度こそ殺したってよかった筈だ。
  それでも生かされた理由なんかきっと
  最初と同じ、まだ使い道があったからだろう。

  赤子から、少し育った幼子は
  先王が受け継ぎ、先王弟は受け継げなかった
  王族の中でも尊ばれる
  インペリアルレッド皇帝の赤の瞳をしていたから。 ]
 
(314) 2022/12/12(Mon) 14:48:03

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

[ なんて。

  そんなことぼくはしらない。
  ほんとうでもうそでも
  当事者であっても
  なんせまるできょうみがない。

  世間はなんとなくそんな話を信じがちだった。

  それだけ。 ]
(315) 2022/12/12(Mon) 14:48:37

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

[ ここにくるまでは
  高い塔の上、薄暗い部屋のなか
  嵌め込みの小さな窓の向こうの空の色を
  ぼんやり眺めて、息をするだけ

  それが生活のすべてだった。
  それだけでよかった。

  餓えることがないだけの食事を与えられ
  凍えることもない住処を与えられて
  いつ居場所を追われかもしれない恐怖もなく
  暴言を浴びせられる事も
  暴力を振るわれる事もなく
  迫害を受ける程関わる人間は存在しなかった。

  平和で、平穏だった。

  痣を消そうと試みることはぼくを生かすために
  必要で安全な命の保証された医療行為で
  息さえしていればそれ以外は皆、無関心で
  これといって虐げられる事もなく
  とても恵まれた環境で生きて来たと思う。

  充分過ぎる程。

  ここにはもっとずっと酷い目に遭った子供なんか
  幾らでも居る筈なのに。 ]
(316) 2022/12/12(Mon) 15:01:03

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

[ それなのに何故だか不思議と
  辛い境遇に置かれていたと思い込まれ
  あの頃からの変化を未だ大袈裟に持て囃される。

  多分そうするのが好きなんだろうとすきにさせている。
  どうでもいいから。

  洋館に迎え入れられた当初は
  痩せ細り足腰は衰え、立ち上がることは愚か
  支えなしに座っている事すら儘ならない
  なにひとつ声を上げず、他人の声にも反応しない、
  生きているのが不思議なくらいに生気の抜けた
  虚ろな目をした少年だったと何度も聞かされたけれど。

  傍目にそう見えたとて実際は
  割と恵まれてるし別にどうでもいいとしか思って居なかった。

  幸も不幸も他と比べるものではなく
  心の持ち様だと説くその口で
  ぼくを不幸に当て嵌め憐れむ矛盾はそこかしこに存在して
  歪な場所だと思うけれど。

  言葉を理解させてくれたことと 
  前より適切な飼育管理が気に入っているから

  今日も『騒がしい』を感じながら空を見ている。 ]
(317) 2022/12/12(Mon) 15:11:37

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

[ 出迎えの言葉は一応聞こえていたけれど覚えていない
  あの頃はそもそも言葉を知らなかったから。
  意思疎通も、その概念ごと。

  ねぇ君はなんて言ったんだっけ?
  思い出せない事だけは少しだけ惜しく憶う。* ]
(318) 2022/12/12(Mon) 15:11:59

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ ぼくに関する噂話>>311
  洋館に持ち込んだのは誰だったか。

  ある程度理解出来る様になった頃に聞いて
  前の方がよかったなと、少しだけ思ってしまった。

  ぼくはもう世界中の誰にとっても
  もう必要が無くなってしまったから
  此処にいるのだと理解出来たから。

  誰かに必要とされたかった訳でもないけれど
  必要と「されなくなった」事実は
  落胆……そう、ぼくの心を幾らか『落胆』させた。 ]

 
(466) 2022/12/13(Tue) 1:15:55

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ 『太陽』を迎えに行くことが決まったのはそんな頃だった。
  本当は別の誰かが迎えに行く筈だったと思う。

  なんせ当時のぼくは誰にとっても、
  耳は聞こえているが口が利けない
  辛うじて歩く事がやっとの
  まるっきり世間知らずという認識だった筈だ。
  まともな神経なら洋館の外に出そうとは思うまい。

  だから勝手に行った。

  何故だったかはわからない。
  そうしなければいけない気がして。

  洋館の敷地内ですらろくに、
  自主的な移動をすることすらなかったぼくが、
  はじめて洋館を抜け出して
  ぼくの管理が仕事のひとたちは
  少しくらいは探したのかもしれない。 ]

 
(467) 2022/12/13(Tue) 1:16:53

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


[ 無論自力で辿りつけるはずもなく
  わりとすぐに保護されて、連れ戻された。

  気紛れに散歩をする気になった事を喜ばれて
  これといって閉じ込められなかったから
  その日の夜に、もう一度。
  翌日の昼には付添いつきで散歩の時間が設けられたので
  その時間にも、もう一度。

  今迄一度だって拒んだことのない
  そろそろ帰ると促す声を無視してみたけれど
  結局連れ戻されて、また明日もう一度、そう思っていた。

  元より何を話し掛けられてもあまり反応をしなかったから
  ぼくに声を掛けているようでいて
  頭の上を通り抜けて行く世話役のひとりの話し声が
  何処へ行こうとしてるんでしょうね、と微笑ましく笑って
  もう一人が冗談みたいな声で
  『太陽』を迎えに行こうとしているのかしらと
  正解を言い当てたから
  その声に振返って、頷いて見せて。

  それで漸くひとの手を借りて迎えに行くことが出来た。 ]

 
(468) 2022/12/13(Tue) 1:17:06

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ 辿り着いた知らない場所に、しらないにんげんが、確か三人。
  もしかしたら見物はもう少しいたかもしれない
  興味が無かったのでおぼえていない。

  何を聞かされずとも彼女だと判ったから
  何の説明も無しに少女の手首を掴んで引いて
  そのまま連れ去ろうとした。

  はっきりいって不審者でしかなかっただろう。
  けれど見送るふたりのにんげんは引き留めなかったし
  きっと付添いの誰かがきちんと話をしたことだろう。

  振返りもせず強引に引っ張るぼくに
  >>190少女の声が問いかける。 ]

 
(469) 2022/12/13(Tue) 1:17:20

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[  少しだけ、そう、ぼくにとってはすこしだけのつもりで
  考えてみたけれどなにがほんとうか
  彼女の望む真実か、ぼくにはわからなかったから ]


  『どっちがいい?』



[ 足を止め拘束を解いて、少しだけかんがえてみたつもりで、
  けれどきっと彼女が返答を諦めてしまうだけの間を開けて
  付添いのにんげんが追い付いてきたころに。

  長年声を出さな過ぎたせいか酷くざらついたおとで
  それでも辛うじて聞き取れただろう言葉で、
  いたほうが良いか、否か、短く訊ね返した。

  『喋った!?』と、そりゃあもう大いに騒がれた。
  そりゃあ必要ならば喋るさ。
  けどいままで、誰も、だれひとり、
  べつに必要無かっただろう? ]

 
(470) 2022/12/13(Tue) 1:18:00

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ 彼女にはぼく迎えが必要だっただろうか。
  必要でなかったとしても
  何故だか、ぼくには必要だった気がしたから

  きみが望んでも、望まなくても、これしか選べなくても
  きみの意思に関係なく
  『太陽きみ』を人々から攫う”procella”になろうと
  『プロセラ』を名乗ったのは、その頃から。

  発音に若干の難があったらしく
  多分誰にも意味は通じていないけど
  きみにとって『塔』ではない者になろうと決めた
  ぼくの誓いは、ぼくにだけ判って居れば、それでいい。* ]

 
(471) 2022/12/13(Tue) 1:18:24
]Y『 塔 』 プロセラは、メモを貼った。
(a69) 2022/12/13(Tue) 1:37:06