人狼物語 三日月国


179 【突発R18】向日葵の花枯れる頃【ソロ可】

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視点:



友紀さんとラインを交換した後は、
すぐにそのままアイツとのライントークを開いて

「さっきは、悪かった。

 話があるんだけど会えない?
 いつものカフェで。

 今日はもう遅いから、明日でも。」

そんな内容のチャットを、アイツに送った。

アイツは俺と違って大学生になっている。
家は隣同士だけど、
親がいると話しにくいこともある。

だから高校を卒業してからは、
学生がよく利用するあのカフェ
会って話すことが多くなった。
だからいつもの、その場所を指定しておいた。

そして、この連絡をしたことは
友紀さんには報告済み。*

 さて、今朝のSNSの告知内容は――。

“本日のワンコインランチメニューはデミソースのオムライス!”

 この他にも、季節限定のハロウィンメニューを画像付きで紹介中(これらは最近の投稿一覧からも見られる)。
 “ジャック・オー・ランタン”…いつものオムライスにケチャップでカボチャランタンの顔を描いただけ、と言うなかれ。秋仕様で、付け合わせにもライスの中の具にもキノコがたっぷり入っている。
 “ゴーストモンブラン”…目玉飾りのついた紫芋のモンブラン。見た目の面白さだけじゃなく甘味の絶妙なバランスもいい感じ。アイデア出してくれたバイトの子、ありがとね。
 “パンプキンタルト”……は、何のひねりもない名前なんだけれど、店長の拘りでこの商品名になっている。素材の甘さが生きてるのも拘りのひとつ。
 “黒猫のホットココア”…甘いスイーツには甘くないドリンクを。マグにも黒猫模様が着いてるんだ。ちなみにこれ、私が発案したメニューだったりする。
 そして“ウィッチクラフト・パンケーキ”…青緑色のパンケーキはこの時期なればこそ出しやすいって思わない? ちなみに生地の味は実のところ、他のパンケーキとあまり変わりない。サツマイモっぽさも意外と無いんだよ。

 もう少し投稿を遡れば、過去の季節限定のメニューの紹介も掲載されている。
 気が向いたら、過去の限定メニューを見てみてもいいかもね?

 ワンコインランチ以外の常設メニューは、ここ近日中の投稿の中にはないけれど――プロフィール欄に記載されたURLから飛べるサイトにはきちんとメニュー一覧が乗っている。

 三種の味が楽しめるミックスフライのAランチ
 デミソースのハンバーグがメインのBランチ。
 シンプル&スタンダードをモットーにしたエビピラフ
 そして、通常メニューの方にもちゃんとあるチーズドリア。

 パスタのバリエーションも、カルボナーラにペペロンチーノ、ボローニャにアラビアータ……。
 こだわりの生パスタを使用している旨も、抜かりなくアピールしているよ。

 デザートはプレーンのミルクレープにレアチーズケーキ(夏季限定のものと違ってフルーツの風味はあまりない)、ココアクッキー&クリームを混ぜ込んだベイクドチーズケーキも。
 それからシンプルなショコラパフェにストロベリーパフェ、ショコラバナナパフェ、コーヒーゼリーパフェ。

 他にもいろんなフードにデザートにドリンク、それにトッピングについての記載がある。
 裏メニューや裏オプションの記載は、当然ある訳もないけれどね!

 ところで、うちの大盛りオプションを(裏オプション含めて)知った一部の運動部系サークルのお客様によって

>>あの店はたらふく食えるぞ<<

 という評判が広がってるとか広がってないとか。
っていうか聞いた。

 確かに学生街のカフェとしてそういうのもやってるけれど、あまりこの手の評判が広まるとうち以上の老舗のドカ盛りトンカツ屋さんの立場が……いやまあうちはトンカツメインじゃないんで別に問題ないか……って言ったら店長怒るな……。
 一応、うちとあちらはお店の雰囲気大分違うからね……学生たちと刻んできた歴史も伝説も違うしね……。

 え? 昨日のお客様もひょっとしたらそういう口コミかSNSコミかタレコミキメてるんじゃないかって??
 それはー、どうだろうなー……何とも言えないな! 
有難いは有難いんだけれどね……
**

 
しかし私の中の誤算。
いや、時間帯ずれてたら良いんだけど。
 
まさかそのカフェが自分のバイト先とは思わないやないか〜!
 
え、店員として見ちゃったら凄く気まずい&気になる。
まあ自分、隙間時間に働くしがないバイトですが…。
まあそこはお仕事しよ。
お仕事に集中して、やり過ごそ。
 
…大成功ぽかったら、お祝いのパフェでも奢ってあげたい気はするけど、そこは自分で買って一人密やかに祝ってあげよ。
でもそれならパフェじゃなくて、なんか普段食べないもの…と思い至って。
いやいやアレはないわ〜、なんて。
家で一人笑うのだった。
 

【人】 高峰 誠一郎

食べるものも、着るものの傾向も、出かけたい場所すら。
すっかりあいつに支配されている。

やっぱり俺はあいつに何かしらの執着は抱いたままなのだと再認識したのは真っ新なノートをまるまるあいつとあいつの結婚相手についてほぼ一冊書き散らした後だった。
単なる幼馴染ではない。
何か別の、存在。

あいつの俺に向けた表情は対幼馴染用だったんだろうか。
だから簡単に置いていけるのだろうか。
(37) 2022/10/17(Mon) 22:40:50

【人】 高峰 誠一郎

諦めたいのに諦められない。
あいつの一等明るい顔だとか、一等柔らかい声だとか。
そういったものはもうとっくに結婚相手の物になってしまったのだろう。
(38) 2022/10/17(Mon) 22:43:37

【人】 高峰 誠一郎

そもそもの始まりというか、あいつと俺のすれ違いは高校に入る前に始まっていた。
てっきり地元の高校に行くかと思っていたのに、あいつは違う地方の全寮制の男子校に行くと知った時は驚いた。

—黙っていたことがショックだった。

何故教えてくれなかったのかと聞いた。
……完全に真っ新な場所に行って、真っ新な人に会いたい。
だったか。
つまり地元から逃げたい、ということ。
(39) 2022/10/17(Mon) 22:46:49

【人】 高峰 誠一郎

あいつは確かにお袋さんが亡くなってから様子が変だった。
グランプリだって獲ったことがある腕前なのにピアノを弾かなくなったし、その後部活にも入らないでふらふらしている時間が増えた。
彼女ができた的な話があっても保って半年くらい。
……楽しそうにしている様子を、見られなくなっていた。

俺は俺で部活で忙しくてあまり構ってやれていなかった。
幼馴染だし、もう中学生だし、で、そんなにベタベタする時期は越しただろうと思っていた節はある。

そう、思っていたのに。
いざあいつが離れると言えば俺は「行くな」と思った。
天邪鬼、理不尽もいいところ。

それでも俺は。
あいつに望まずにはいられなかったんだ。
—そのまま、何かを求めていれば良いんだって。
(40) 2022/10/17(Mon) 22:52:17

【人】 高峰 誠一郎

恵まれたあいつが羨ましい。
愛されているあいつが憎らしい。
悩むあいつが美しい。
……俺を求めるあいつの全てが愛おしい。

ノートに並んだ字を見ているとそんな歪んだ感情を直視する羽目になる。

こうなったのはあいつの所為なのか、俺の本性なのか。
分からない。
(41) 2022/10/17(Mon) 22:56:38

【人】 高峰 誠一郎

結局気まずいまま俺とあいつは初めて別の学校に所属した。
居なくなった視界の端に映るブロンドを思い出す回数も減っていく。
共学の高校で勉強、部活、異性との淡い恋愛未満のやり取り。
充実していたと思う。
あいつの様子を知る機会は年賀状で垣間見るくらいだった。
(42) 2022/10/17(Mon) 23:01:55

【人】 高峰 誠一郎

それから数年後……俺を暗闇のどん底に叩き落とす結婚式の招待状が届いた。
普通の大学を卒業していたなら新卒から2,3年経った頃合い。
そんなこと—結婚を微塵も考えていなかった俺は驚いたし。

並ぶ名前を何度も見返した。
(43) 2022/10/17(Mon) 23:05:18

【人】 高峰 誠一郎

「…………………………………………………………」

どう見たって、何度見たって、男同士だった。


だが。
おおいに納得できてしまうのがあいつだ。

ブロンドのショートカットに似合う丸くて大きな青っぽい目はお袋さんからの遺伝だと言っていた。(髪は今の俺みたいに染めた物ではないのは良く知っている)
小さな頃から雰囲気が丸く、柔く、近所で噂のお人形のように可愛い男の子、だったのである。
そのうえ性格もどちらかと言えば穏やかながらおしゃべりな方、こちらの様子の観察に長けている……身もふたもない言い方をすれば女子みたいなやつだった。
(44) 2022/10/17(Mon) 23:11:32

【人】 高峰 誠一郎

そんなあいつが、結婚。

納得できると同時に
「また置いていかれた」
と、真っ先に考えたのは記憶に新しい。

どうして。
俺じゃないんだ。
というより。
何故一言も言わずに結婚なんかするんだよ。

また理不尽だ。
互いの仲をツーカーじゃなくしたのは俺なのに。
あいつの方から取り戻してくれるなんて甘えてしまったのだ。

真っ新な土地で真っ新な人と出会って、あいつが変わっていくとも知らずに。

全面的に馬鹿なのは俺なのにあいつにぐだぐだ絡みたくなる。
(45) 2022/10/17(Mon) 23:16:57

【人】 高峰 誠一郎

そんなに今の結婚相手は良いのだろうか?
そいつはお前のこと、どれだけ知っているんだ?

お前、俺に『すき』って言ったの忘れちゃったのか?**
(46) 2022/10/17(Mon) 23:21:07
高峰 誠一郎は、メモを貼った。
(a9) 2022/10/17(Mon) 23:24:14


それに気付いたのは、友紀さんと解散して
少し経った後だったろうか。

『わかった。
 明日、いつものカフェで。』

アイツから返信が来ていた。
シカトされることも、拒まれる事もなく
応じて貰えたことに胸を撫で下ろした。

「ありがと。また明日。」

そう返信をして、俺はスマホの画面を閉じた。


「さっきはありがとうございました。
 メチャクチャ楽しかったです!
 また一緒に飲みましょう!

 それと明日、アイツに気持ち伝えて来ます。
 どっちに転んでもご連絡しますね。」

友紀さんに御礼の連絡を入れつつ
今一度、自分の覚悟を声明する。

返事は来ても来なくても良い。
半分は、俺の自己満足だったから。*

 
カズさんからのラインは割と早く気づいた。
でもこんな時、多くの言葉は不要。そう思える。
だから。


「ウォォォォー!!!」と盛り上がる現場猫の動くスタンプ。
どりゃみちゃんの「応援してます!」スタンプ。
ゲームキャラの「きっとうまくいくさ」スタンプ。



この三つを送信しておいた。
その時に気づいた。
このゲームが気に入ったからと買っておいたスタンプ。
でも、振られた場合もカップル成立の場合も使えそうなスタンプがある。
それにふふっとしながら。
あの人関連のスタンプが一個もないことに我ながら苦笑してたり。**
 

 ――――え? 霧ヶ峰さん?
 なんでそこでいきなりピンポイントで霧ヶ峰さんの話が出てくるのか分からないけれど、彼女には特にバイトがバレると恥ずかしいとか気まずいとかっていう相手がいるって話は聞いた覚えはないな。

 別に解釈違いのある推し同志が来て〜とかも特に無かった気もするし(「解釈」って、理想のイメージとかってことかな?)、逆に(あの報道以前からの)アンチ勢と何かしらあって〜とかも無かった、筈だ。
 あの俳優さん繋がりって訳じゃない、個人的な事情の絡んでる知り合い……とかも、特にこちらで何か聞いた覚えはなかったっけな(ご家族の話は何かあったっけ? どうだったかな)。

 ……だよね?  **

 
あ、ちなみにバイトがバレると恥ずかしいとかは
あります。めっちゃあります。

できれば知り合いに見つかりたくない。
バイトが恥ずかしいんじゃないけどにこやかに働いている姿を見られたくないな?
お兄ちゃんとか絶対来てほしくない。
あいつ絶対「スマイルください」とか言うもん。店が違うわボケェ!!!とか言えないし。
 
まあ表に出た時に、カズさんを見たらおっ?と思いつつ遠巻きにしてると思う。
わざわざプレッシャーかけに行ったりしないよ!
あ〜でも、もし告白失敗したようなら早引けして良いか聞くくらいするかも。
いや、連絡くれるって言ってたし振られる前提で考えるのもなんだから今は無心に仕事しよ!
 


今になってやっぱり会いたくないって思われたのか
それとも、本当に何かあったのか…。

「なんかあった?」

心配し過ぎかもしれないけど
一応、アイツにチャットを投げる。
既読になれば無事。
未読のままなら……家を見に行くか。**

高峰 誠一郎は、メモを貼った。
(a22) 2022/10/19(Wed) 22:25:21