人狼物語 三日月国


212 【身内村】桜色のエピローグ✿

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視点:


【人】 水面 禎光

 
 
 『 うん、絶対楽しいね
   僕も頑張って練習してみるからさ ……
   いつか歌おうよ、3人で 』>>3:48
 
 
 遠い日に、瀬名のフリをしたままの七瀬と交わした約束。
 
 
(0) 2023/05/15(Mon) 23:22:49

【人】 水面 禎光

 
 
 
    
──── 来なかったんだ。 いつか ≠ネんて。

 
(1) 2023/05/15(Mon) 23:22:53

【人】 水面 禎光

 
 
 七瀬の胸を貫こうとした刃は止めた。
 間一髪で間に合ったのだ、と安堵していたのかもしれない。
 
 僕の血に塗れなかった刃先。
 そこに七瀬の喉が突き刺さり、刃の全てが赤く染まった。
 
 
(2) 2023/05/15(Mon) 23:22:57

【人】 水面 禎光

 
 
 ────キミは、間違えてばかりだ。 >>3:51

 " 声 "を聞いたときに相談しなかった事。
 ヒヤッとさせる程度の未遂しか僕に起こせなかった事。
 
 今日だってそうだ。
 此の場所に僕だけを呼び出せば良かった筈だ。
 もう後戻りできない事情を知れば、
 僕は喜んで 自らの手で喉元を突き刺したのに。
 
 
(3) 2023/05/15(Mon) 23:23:00

【人】 水面 禎光

 
 
 でも、ここに或る現実は
 死を決めた七瀬と、死から救ったつもりになっていた僕。
 
 キミの『 ごめんなさい 』にも
    『 大好き 』にも
    瀬名を託す言葉にも

           僕は、なにも上手く返せないまま
           喉元を裂いた返り血で頬が染まる。
 
 
(4) 2023/05/15(Mon) 23:23:02

【人】 水面 禎光

 
 
 
「 …………ァ、  アァ 」

 
 
 ナイフから手を離しても、
 命を奪う使命を帯びたソレは 七瀬の喉元から離れない。
 崩れ落ちていく彼女を
 僕は空いた両手で慌てて支え、ゆっくりと床に寝かせる。
 

            そして瀬名が七瀬に駆けよれば、
            少しだけ冷静さを取り戻した。
 
 
(5) 2023/05/15(Mon) 23:23:05

【人】 水面 禎光

 
 
 ( 先ずは…… 救急車 ………
 
           ナイフはそのまま …… )
 
 
 おそらく、ナイフを抜いたら出血が更に酷くなる。
 このまま何かで止血して、急いで病院に運べば ───
 
 七瀬を助けて ───
 助けて、その先は どうするんだろう

 
 七瀬が助かって、もし日記の通り瀬名が消えたら ?
 今からでも僕が消えた方が確実なのに
 彼女の遺言が重くのしかかる。 >>3:53
 
 
(6) 2023/05/15(Mon) 23:23:08

【人】 水面 禎光

 
 
 「 瀬名 …… ナイフを抜いちゃ ……

 
               ………… !? 」
 
 
 こんな痛ましい姿だ。
 ナイフを抜いてやりたい気持ちは分かる、などと。
 少しでも生き長らえさせようとする僕の感情と
 ナイフを抜いた瀬名とのソレは大きく異なっていた。
 
 
(7) 2023/05/15(Mon) 23:23:12

【人】 水面 禎光

 
 
 
否。七瀬を救う手段としては きっと瀬名の方が正しい。

 
 
(8) 2023/05/15(Mon) 23:23:16

【人】 水面 禎光

 
 
 僕は、ナイフを突き立てた瀬名の手を
 そっと包み込むように自分の手を当てがい、
 そのまま力を加え、更に押し込んでいく。
 
 "瀬名のこと、よろしくお願いしますね" ───
 それが七瀬の最後の願いだったから。
 
 
    七瀬、約束するよ
    これから先、僕は瀬名を決して少数派ひとりにはしない
 
 
(9) 2023/05/15(Mon) 23:23:19

【人】 水面 禎光

 
 
 
────ねえ、七瀬。 思い出、つくれた ? >>0:6

 
 
(10) 2023/05/15(Mon) 23:23:23

【人】 水面 禎光

 
          
 やがて、七瀬から灯が消え去れば
      ・・・
 かつて双子だったと
 世界が認めたかのように ────
 
 
               ナイフが消え
               手に負った傷が消え
 
               そして、七瀬が消えた
               
それは、僕の心の中からも
**
 
 
(11) 2023/05/15(Mon) 23:23:27

【人】 水面 禎光

 
 
          「 ………瀬名 ?
 
                そろそろ、おきて 」
 
 
 ソファーで座ったまま寝息を立てている瀬名の肩を
 僕は、ぽんぽんと軽く叩いた。
 
 此処は、彼女の祖父母がかつて暮らしていた家。
 定期的な清掃や空気の入れ替えを僕も手伝っているのだけど
 瀬名はどうやら途中で眠ってしまったらしい。
 
 いつしか雨の上がった空は 薄紅に染まっていた。
 窓から斜めに差し込む夕暮れの光は
 ソファーと瀬名をゆりかごのように柔らかく包んで。
 
 
(23) 2023/05/17(Wed) 21:32:19

【人】 水面 禎光

 
 
 部屋の古時計 ────分針が真上を指し、
 仕込まれたオルゴールが流れ始める。

 何故だか心を揺さぶられるその旋律は ────
 
 

        
Ave Maria
天使祝詞
 **
 
 
(24) 2023/05/17(Wed) 21:32:28