人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


[出していいと告げられるのにも、いくらかもう少し堪えようという謎の気概はあったものの、“出してよ“と乞う言葉に言い換えられるのと、何より“とら“と呼びかけられたことで限界が近づくのが早かった。]

 ……っ、ふ……、……っぅ……、

[呻きともつかない掠れた声が喉奥から漏れて、獣のような自分の吐息がやけにうるさく感じる。

熱で視界が眩む感覚はしても、柚樹の方を見つめた視線は逸らせないまま、一度視線を交わした先、強く擦り上げてくるのに腰が跳ねて。

達してしまったのは、昂った熱を吐き出したいと下肢が痙攣じみた挙動を始めてからすぐのことだった。

勢い良く散った飛沫を飲み下す喉の動きは、断続的な射精が収まるまで口を外されることがなかったことに、愛おしさを感じて知らず口角が上がる。]

 ……うん、えろかったし飲めたし褒めてるよ?
 ありがと……、きもちよかった。

[残渣も然程残っていなさそうな舌をゆるゆると撫でると、応えて指を這った軟体に目を細めて指を引き抜いた。]


 しないの?

[疑問系で言われた続きへの言及に首を傾げて返した言葉は、するよね?って意味しか含めていないつもりで、手を差し出してお湯から上がるように促す。

此処ではどうしたってお湯は汚してしまうからと、陽の光でいくらか温まってはいるものの冷たく感じる平された石の上を歩いて、少し先、カランやシャワーのある辺りまで柚樹の手を引いた。

石造りのひやりとした壁を背に立たせて向かい合うと、唇を重ねて壁に押し付ければ、自分の吐き出したものの味が舌に残っているのも構わずに舌を絡めて。

胸元に手を滑らせると柔く手のひらで掴むように五指を肌に押し付けた。

片手を下腹まで辿って、脚の間に指先を伸ばしかけてから、はたと手を止める。]

 ……ん……、前からだと無理なんだっけ?

[立ったまま片足だけ上げる体勢は特に問題なく出来るけど、そのまま挿入して動かしてしまうと足に力が入らなくなるようなことがあったのを思い出して。

やっぱ後ろからのがいいのかな、と肩に手を置いて背を此方に向けるよう促せば、後ろから抱き竦めて頸に唇を押し当てた。]


 ……柚樹、

[特に言わなくてもわかるだろうと頸から背中に唇を辿らせれば前傾するように無言で促して、腰から下を手のひらでなぞると割れ目へと指を挿し入れた。

つぷ、と軽く音が立つくらいに中は熱く濡れて感じて、幾度か指を出し挿れしながら背中から辿らせていた唇を腰まで落としていく。]

 ……声、我慢できる?

[聞かれたところでというのはあるかもしれないが、腰を此方に突き出すように促して膝をつくと、双丘を割って舌先で窄まりを押してから下方へと舌を這わせたら、しなくてもいいと言われるかもしれない。

でも、挿れてしまうと口でするのは嫌がるんだよなというのが頭にあるからもあって。

それにオレも柚樹には気持ちよくなって欲しいので。

舌を入り口へと差し入れて軽く音を立てると、奥から溢れてくる熱い液を吸った。]*


  そうこうしているうちにあの人がいなくなって、最後に「できれば人として生きてくれ」なんて言い残して。
  ……本当にひどい人。自分がいなきゃ、私にそんなことができるなんて思っちゃいなかったくせに。


[椿は初めて片割れに不満を述べた。生きているうちに言ってやればよかった、とも思ったが、何もかも過ぎたことだ。わずかな後悔と、恨み言の混じったため息を吐いたものの、続けざまに彼に関するさまざまのことが思い出されれば、すぐに笑みを取り戻した。]


  でも、私は幸せでした。
  あの人は私を大事にしてくれたわ。
  本当はいない方がよかったはずの私を。


[それは、まごうことなく彼女の本心だった。]*

[故郷の島には何事もなければ夕方頃にはつくだろう。
そう告げて、アスルとミツキはまた空を飛んでいた。
空を飛ぶ心地よさを直に感じるよりも懐かしさを覚えながら、珠月はどうであったか。昨日は文化の違いにショックを受けていたし…夜にも色々いってしまったし、自分もまた言葉も少なくあった。

それに優先するのは操縦だ。空を飛ぶといっても、砕けて漂う岩が点在するときもあれば、気流の影響で進路を変えねばならないこともある。
その都度、風詠みのできるアスルは早い段階から飛行機の進路をずらしながら、広い空を悠々と飛んでいく。
なお、今回は途中休憩ができる場所がないため、食事は保存食をそのまま食べることになった。]

 ペルラ次第なところはあるが、早ければ今日にでも帰れるだろう。

 満月、新月、半月、三日月。その月の日に力を注ぐからな。

[今回を逃せば次の機会は半月となるが、そう長く待つこともないだろう。その時はもう別の手段を探すようになるまでだ]


 俺は連れていくことしかできん。よくわからん空間にいってからは自力でどうにかしなきゃならねぇんだろうから、体力は温存しとけよ。

[と、必要事項を口にした後に声が少しだけ和らげて]

 …ペルラ以外を乗せることなんてなかったが、ミツキとの空の旅も悪くなかった。

[違う文化の話を聞いていたことも、飛んでいた時の彼女の初々しい反応も、どれも不快ではなく、楽しい思い出といえるものであった]

[そう話した頃に、故郷の島が見えてくる。]既に夜が近づいてくる茜色の時間である。

あれがそうだ。とミツキへと伝える。
故郷の島は外側は牧歌的なとこが多く、だが中央は工業化が進んでいるようにも見えただろう。]

 あれは街灯に火をともしていっているやつだ。そういう能力があるやつが担う役割だな。

 それにあの煙が一番たってるとこが俺の働いてたとこだな。

[などと軽く伝えながらも中央からは離れた位置へと飛んでいく。]

 寄ってたら間に合わなくなるからな、儀式の場所まで直行でいくぞ。

[そうして中央を横切るようにして飛行機は飛び、森深き地へと進んでいく]

 降りるぞ。背中にしがみつけ。

[目的地。真上から見たら広い森の中に大きな湖がある場所へとたどり着く。
今回は背中にしがみつけ。といったように発着所を待つタイミングではないため、ミツキはゆっくりと背中へいけたことだろう。

そうして水に着水して、そのまま岸のほうへとゆっくりと水面を泳ぐように飛行機は進んでいく。
目の前には木でできた小屋があり]

 今日はここで夜まで時間をつぶすぞ。

[羽根を折り畳み飛行機はそのまま湖の上に留めておきながら、夜までの時間を過ごすのであった*]



[思いもよらぬ答えが返ってきた。
 椿は一瞬呆けたようになって、楓の琥珀色の瞳を見つめた。頬に血が上るのがわかる。同時に、目の奥がじわりと熱を持ったように感じられた。慌てて、瞬きをして誤魔化す。]


  そうね、そう。
  貴方となら……いえ、でも……


[自分の時間が残り少ないであろうことを思い出す。元々ひとつのたましいであった片割れがいなくなってしまったのだ。自分の命も、じきに尽きてしまうのだろう。夢から醒めて彼と再び出会えたとしても、どれだけの間生きていられるかわからない。ことによると、夢から醒めた時にはもう——。だから、そんなことに付き合わせて良いはずがない。

 しかし。]


  ——ええ、貴方さえ良ければ、どうか一緒に。


[最後にひとつだけ、
 本当に・・・幸せな夢が見たかった。]**

[力が抜けた身体、その奥を彼が洗おうとする。
肉体の奥、他の誰も知らない場所。其処に触れるのを許したのは1人だけ。彼以外に暴かれる事も愛される事もない。身を預けるのは信頼しているからこそ、自らさらけ出す。本来なら羞恥と屈辱が宿る恰好も、彼相手ならと考える。

其処に煽る意思がないとはいえない。
笑う唇はくらくらとする彼を逃さずにいて]


 ……ん、…こぅ…?


[疲れた体を動かし、彼の言われるままに脚を開く。
後ろ向きになり中を掃除してもらうのもいい。けど、力尽きて動けないというのを免罪符に霰もない姿を曝け出す。身体を折り曲げて、羞恥の滲む吐息を吐きだして、晒す其処は赤く彼に抱かれた証拠を主張する。なあ、見てやとばかりに訴える目は、彼に愛されるのを誇るように輝いて。

優しく撫でる手に後で薬塗ってや。など
気だるげな声を綴る。
明日も明日で彼と過ごすのだから、ケアも彼の仕事だとばかりの顔を覗かせて、中を掃除する音に熱くどこか夢を見るような声を落として]


 ……ふ……ぁ …ぁ ん

[またすぐ足りなくなる。
いやらしい雌穴をヒクつくかせながら、真面目な彼の指を力の抜けた肉体で受け止めただろう。洗い終わった頃にはくったりとして、上げていた足もおろしてしまい浴室の床でぼんやり彼を見上げていた。その身を起こされ、泡に包まれたまま彼を眺めていたが、突然の発言とともに胸板を押し付けられ少しばかり、力ないままに吹き出して]


 …ふっ、あほぅ
  そんな、違うやん …んっあ


[そりゃ胸は好きだけど。
それはちょっと違うやん。とくすぐったさに笑うはずが、開発された其処はすれれば、笑いの中に喘ぎが漏れてしまい。少しばかり戸惑い、口を閉じようとしたが、すぐに彼の熱を意識することになり、そちらに気をとられてしまう。

――すっかり、彼にお熱だ]

 ……っ!! 

    は…ぁ んっ ふあ


[見えるのは彼の先端。
疲労感に苛まれる身体はそれでも其れを欲しいとばかりきゅんとしてしまう。わざとそうやって見せているのだろうと分かっているのに、彼の声に、彼の熱に肉体は反応してしまい。決壊までの瞬間を熱い吐息で迎え入れ。力のはらぬままに捩り。

湯とは違う液体に濡れれば、瞬き。
漏らされた其れを指で拭い舐め]


 …… …たりんかった …ん?


[堪忍な。堪忍。
またたっぷり食べてええから。とその頭を撫でて。
ぽんぽんと手で探れば、そのまま目を閉じ。]


 …いっぱい、味わって
  僕のこと、…要薫を  たくさん


[これからもと
微笑みを携えて、腕を伸ばして
そのまま意識を少しばかり手放そう。起きたらまた煽ってほんですきやっていって抱きしめて、やる事はいっぱいや。やから、いまは彼の前、揺蕩いたいと力を抜いたまま無防備に眠りの中へ*]


[どうやら武藤は、水着着用の混浴であっても渋るレベルなのであったらしい。

「え?お風呂だよ?お風呂は水着とか着て入らないよ?」

お湯に入るまではタオルは巻くけど、お湯に入ってしまえばほとんど見えないよ?とばかり、堂々素っ裸で入る前提で混浴も歓迎レベルだったと知ったら、それはもう全力で止められたことになったのだろうな、とは。

水着についても、着る当人がほとんど拘りはないというのに、そこそここってりめに色々考えて貰っていると気付くべくもなく。

武藤にとって私の身体はすごく魅力的に映るものだということは理解したけれど。

でも世間一般的にはタオル1枚で風呂場に行っても、水着を着ていても、「男か?」という若干の奇異の目を向けられる程度のものだと思うのだけどな?

それを口にしたら、激しく武藤を脱力させてしまう気がするくらいには、武藤の思いは解っているつもりではあるものの。]
 


 ぅ"…………、しま、す……。

["しないの?"と無邪気に問われてしまうと 、すると言いつつ照れくささに俯きがちになってしまう。

なんていうか、こう、"さあ、しますよ"という風にお湯から出るのがどうにも恥ずかしくはあって。

全身が湯から出て、心地よく乾いた外気に触れると、こんなところで私たちは何をしようとしているのかなという気にもなるし。

先までの身体を硬直させていた武藤はどこへやら、すたすたと戸惑うことなくカランのあたりまで連れて行かれて。]

 ……っ、ちょ、……だめ…………っ、

[だめ、だよ。
今、私の口の中、……っ。

絶対、歓迎できない味がするよ?と伝える前に舌を絡め取られて息が詰まる。

深い口づけは情事の時に交わすもので、否応無しに身体の裡、そこここに点り始めていた火が本格的に炎を上げ始めた。]
 


[うん、立ったまましたことは、ある。ある、けど。]

 ん……、長くは保たない……かも。

[片足を上げ、残る片足を地に着けて正面から武藤を受け入れる姿勢は、したことがあるものの、さすがに長くは保たなかった。

揺さぶられ、快楽に溺れ始めると、どうしても膝が揺れてしまって、立ったままでは居られなくて。

そも、一般的な女子の筋力と身長では、そもそもその姿勢を取ることも、維持することも、それ以前、挿入すること自体身長差で難しいものだとは、私も武藤も知る由もなく。

なので、いくらか慣れてはいる(……というほどに、立ってしたことはないんだよ?本当に)後ろからの姿勢へと促されても、少しも疑問には思わなかった。

口にされずとも受け入れるように足を緩く開き、腰をいくらか突き出すようにして、縋りやすそうな場所にあった段差に手を置いて。]
 

[次に辿り着いたのは、この世界に文字通り落ちてきたときのような小島で、あの時のような野営の準備を手伝った。
今回も火をおこし、魚のスープの温かさにほっとする。
お茶はやっぱりほのかに甘かっただろうか。

テントの中で服も着替えた。
店の人の勧めで選んだのは、元の世界でいうとリネンのような涼しげな素材で作られたワンピースだ。
一枚布を貼り合わせたようなデザインでウエスト部分を同じ素材の紐がついていたのでリボン結びにする。
あの島の気候や文化を表すように袖もなく、丈も水に浸かりやすいように膝丈で、空よりも深い湖のような青色をしていた。]

 うん、……いいよ。

[小さな島の静かな夜に焚き火の音が優しく響く。
揺れる炎を眺めていた視線を一度アスルへ向けて。
静かな口調になにか察したかのように、小さく頷いた。]


 …………、

[じっと動かず、アスルの話を聞いていた。
今ばかりは語る声が幼馴染に似ていると過らない。

アスルの声は深く、静かで、重みがあった。
彼が過ごしてきた時間と想いが詰まっているようだった。
事実その通りなのだろうと思う。

恋人だった、という言葉に。
不思議な青の空間で出会った女性を思い出す。
自分と似ていて、違う色を持っていた人。

アスル、と紡いだときの声の揺らぎと。
ペルラ、と初めて音にされる抑えられた震えと。

心に迫ってくるようで息をするのが苦しい。
淡々とした口調が逆に彼の想いの強さを伝えてくる。]

[アスルが語り終える。
こちらもまた細く儚い月を見上げ、そっと息をつく。]

 アスルさんも、……ペルラさんも。
 とてもお互いを想っていたんだね。

 ……ううん、今でも、想ってるんだね。

[愛しきった、と自らに言い聞かせ。
感情が燃え尽きた、と醒めた笑みを浮かべる彼。]

 ……。

[立ち上がる。
焚き火越しだったアスルの元へ静かに歩み寄り、前に立った。
背中に熱い空気を感じる。でも気にしない。
青いワンピースを着た自分は彼の両肩にそっと手を置いた。]


 ……ぅ、く…………ッ、だ、いじょぶ……。

[声は殺すよ。もちろん。

武藤を口で愛撫している間にも、足の間には熱が満ち続けていたようで。

さして丹念に愛撫されなくとも容易に武藤の雄を受け入れられるだろうくらいには、綻んでいる己を自覚していた。

それは武藤にも伝わっていただろうから、指が離れていったところで、熱く固いものを待ち望んで私は小さく息を吐いた────のだけど。]

 ……ぇ?……ぁ、むと……っ!?

 ぁ、ゃ……や、ぁ…………、…………っ!

[それ要らない、別に要らないよ、と、焦った声がいくらか大きくでてしまって、慌てて口を噤んだ。

あらぬところを舌先でつつかれ、地に着いた足から腰から背まで盛大に跳ね上がってしまう。

するりと落ちていく舌のぬめりに何をされているのか改めて理解して、ふるふると首を振った。]


 目は閉じて。
 まぁ、言うほど私とペルラさんは似てないと思うけど。

 アスルさんから見ても、そうじゃない?

[むしろ声だけの方が似ている可能性すらあったが、気遣いが逆に向かう可能性には気付くことが出来ない。

アスルが目を閉じたら、そのまま彼の前に膝をついた。
座っている彼の手の上に自らの手を乗せる。
繋ぐのでも、指を絡めるのでもなく、重ね合わせる。
抱き寄せることはしない。頭を撫でることもしないで。]

 贅沢な願いなんて、ばかじゃないの。
 誰もそんなこと決めないよ。
 アスルさんが泣きたくなったら、泣いていいの。

[こちらの声が震えかける。]


 ペルラさんは、そんなこという人?
 それはアスルさんが1番分かっているんでしょ。
 誰よりもそばに居たんだから。

 やりそびれていたことを見つけて、ひとりで旅に出て、大好きな人と過ごした場所にちゃんと帰ってこようとしている……そんなアスルさんへ、……ね、表情が想像できるはず。

[酷なことを言っているかもしれない、けれど。
大丈夫だよ、と紡ぐ声はあの日の幼馴染のように。]

 ちゃんと、愛してるって言えた。
 愛しきったって言えるように生きてきた。
 
 それってすごいと思う。
 ふたりとも……お互いに向きあって生きてきたんだね。
 
[別れの時がくるのを意識しながら、覚悟をしながら、手を繋ぎあう強さが、心を締め付けるようだった。
同時に、ひどく眩しく、羨ましくすらあった。]


[頭では解るけど。

私が武藤のを口でしたいという欲があるのと同様、武藤も私のを……と、それは同じことなのだと。

私も武藤のに対してそうだけど、武藤の側も"柚樹の味にも匂いにも興奮する"とは、直接言われたことがある。

理解はしているとはいえ、だからといって恥ずかしくないわけではなくて。

私の場合は、バナナというか、ええと、ズッキーニというか……みたいなものを舐めている風で済むのに対して、武藤の場合は、足の間に顔を埋められてしまうことになるわけで、もうその光景からして既に居たたまれない感じはする。]

 の、む……とかし、ないで、いい……っ、……ぅっ……ッ!

[それでも愛撫に悦んでしまう自分はいるし、足の間、奥の奥から熱い液が滲み零れ始めてしまうし。

耳を塞ぎたくなる水音と、そこに舐め取るような響きも加われば、ますます逃げたくなりそうになる。

けど、ぐずぐずに溶けそうになるほどの快楽を感じていることは、漏れる声がどんどん甘さを増していくのと、震える足と、何よりも熱く溶けた風になっているくせ、武藤の舌や指に吸い付こうとし始めている内壁が何よりも雄弁だったろうとは思う。*]
 


 そんな大好きな人とお別れして、……すぐに何かを楽しんだり、情熱を取り戻すのは難しいんだろうなって思う、けど。

[そこまで言いかけてから。
一時迷うように、でも、ひとつ呼吸した。]

 
 ――あのね。
 ペルラさんは、ちゃんと、居たよ。

 私が元の世界からここの世界に来る間の、不思議で、一面青くて……まるでアスルさんの瞳の色みたいな世界に。
 幽霊になってなんかなかった。
 手を握ってくれた、空色みたいな瞳で見つめてくれた。
 アスルって、声にしてたよ。

 ……全部覚えてて、きっと、待ってるんだよ。

[巫女が消える、その意味をよく分かってはいないだろう。
でも生を全うしたのとは違うように感じるから。]


 この世界に通じる道へ、私の背中を押してくれた。
 きっとペルラさんが……1番帰りたかっただろうに。

[今なら感じられる。
その覚悟の強さが。]

 ……私には、この世界の理なんて分からない。
 巫女が力を使い切ったら消えるというのも、不可思議すぎて、頭がついて行ってないところもある、けど。

 アスルさんの気持ち、今も伝わるんじゃないかな。
 不思議なことがそんなにおこる世界なんだもん、世界の壁なんて越えて、きっと、届いてるって私は思う。

 ずっと、大好きなんでしょ?

[そこまで言って、重ねた手を離した。
アスルが醒めていない笑みを浮かべられれば良いと願った。
そうしておやすみという言葉の後、細くも儚くも確かに世界を照らした月は隠れ、夜は更けていく。**]

[一瞬、時が止まったかのように思った。
 次いで彼女の頬が上気するのを見て、思わず触れようと手を伸ばす。届くかどうか考える前に。
 彼女が『一緒に』と言ってくれるのなら、縋り続けた日常を捨てたとしても、生きる意味まで消え去りはしない]


  森の奥……だっけ、なんて森だ……?
  迎えに行く。探してでも。


[少し前に聞いたばかりの彼女の暮らしの話を思い返した。
 それを尋ねてみたくなったのも、過去に訪れた場所の近くだったりはしないかと興味が湧いたからだった。

 彼は元々よく旅に出る身だ、多少行き先が不確かでも冒険するようなもの。覚えのない地名かもしれないし、探し当てるのに苦労するかもしれないが、それでも彼女の元へ行きたいと思った。
 “在るべき場所”が彼女の隣かどうかなんて、もっと共に時を重ねられてから考えればいいことだ]

[彼女に残された時間が少ないのかどうか、楓は思考が及んでいない。

 “たましいを引き裂いた”
 そう聞いてはいても、その細かな原理まで理解したわけではなかった。

 元々、魔術に関する知識は疎いほうだ。
 楓が唯一持ち合わせるのは魔導具の類に関する知識だが、それだって仕事に必要な範囲に特化されている。

 だから彼女の“余命”のことなど、彼女自身が言い出さなければ知り得ないことだけれど。知ったところで思いは変わりはしないし、言動を翻しもしないだろう。

 彼女は楓にとって、少し未来に存在していることになるようだが……その時間のずれは救いとなるだろうか]

[これから陽が傾き、落ちて、夜が更ける。
 夜明けとともにこの夢は終わるだろう。

 それまでの時間が共に過ごす最後となるのか、
 それともその先に未来はあるのか。]**

 あ、要さん、寝ちゃったかな……?


[腕を伸ばして、ぎゅっと抱きしめられて。
濡れた肌同士がくっつき、彼の熱い吐息が頬に触れる。
そして、そのまま彼は眠ってしまった。
よほど疲れたのだろう。
よほど安心しているのだろう。
自分のことを頼り切っている様はまるで無垢な子供のようで。
彼をもう一度湯舟に戻すのは起こしてしまいそうだし、無理だろう。
となれば、と湯をくみ上げれば静かに眠る彼に何度もかけて、彼の身体にかけてしまった自らの熱を洗い流す]