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198 【突発身内RP】明日世界が滅びるとしても僕たちは旅に出たい
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![](./img/okamigakuen/08.png) | >>2耳に入った言葉が反響しながら 脳の中でほわほわと踊る。 いつから言われたか知らないが、 もうすぐ終わってしまうという世界の中で。 「 いいかもね、それ。 」 それでも呑気に穏やかに、平常と変わらない日々を刻む 私達の間に落ちた提案は。 波紋のように心を揺らす、魅力的なものだった。 (3) 2023/01/27(Fri) 18:34:53 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 二月。まだまだ寒さの強い季節だ。 ブレザーの下に着ているカーディガンの 袖を引っ張って手をできるだけ覆う。
栄純の発した内容に参考書に向けていた顔を上げて なんにも考えずに零した同意の言葉は 鬱屈とした毎日から抜け出すよい機会だと 脳が瞬時に計算して弾き出した答えだったのだろう 多分。
「 わたし、あったかいところがいい。 」
(4) 2023/01/27(Fri) 18:35:14 |
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凍える今の時期は苦手だ。 頭は鈍るし、体は鈍るし、なにより 雪降る外には気軽に出られない。 出たくないともいう。 受験のためにと読んでいた参考書は開いたまま 言葉を実行する苦労を考えもせず ただ、夢を見るような顔をして。
擦り合わせた手は乾燥した空気のためか 少しカサついていた。* (5) 2023/01/27(Fri) 18:35:44 |
| (a3) 2023/01/27(Fri) 18:50:33 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 大学受験も近いということで学校はすっかり自由登校。 もう教室に行く機会も少なくなってきた。 自主学習でもいいといえばそうではあるけれど。 それでもたまに学校に通ってしまうのは わからない範囲を誰かに聞きたいからと やっぱり、この学校で友達と顔を合わせるというのが あと残り少ないというのを感じているからで。 「 大地って頭悪いから大変だよね。 」 そんな辛辣とも言える言葉を戸惑いなく吐き出すのは 自分の性格もあるけれど、それだけ 距離が近いと感じているということは 伝わっているのか、いないのか。 とりあえず。 点Pさんは動くからこそ問題になっているのである。 近い席から聞こえてきた切実な願いに >>7 彼ほど頭が悪くない私は他人事みたいな顔をしている。 (11) 2023/01/28(Sat) 8:58:29 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 教室の中、先生がいるところで 道具を投げ捨てたらそれは怒られるだろう。 それでも、勉強についてを話しているという体なら 多少違うことを話していても、そっちはきっと 怒られないはずで。 私はあたたかいところがいいと希望を伝えた >>4 大地は遠くに行きたいといった >>10 もし教室に来ていない友達がいるのなら 話す場所は放課後のどこかへと移り変わったりも するのだろうけれど。 (12) 2023/01/28(Sat) 8:58:44 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 「 うん、滅んじゃうなら。 人生は一回だけだものね。 」 滅びるなんて本当は思っていなくとも >>9 そういうことにしたら、許されるんじゃないかなって。 甘えは自分に痛く返ってくるんだろうけれど 今はまだ、ばかな学生でいたい。* (13) 2023/01/28(Sat) 8:59:10 |
| (a5) 2023/01/28(Sat) 9:02:39 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 「 感覚はすごく鋭いもんね。 平均でいったらとんとんなの、かな。 」 うーん、と頭を捻りながら抗議の声を素直に聞いた。 赤点を取りながらも実技は強いと聞いたときは 野性的な人なんだなぁと思ったものである。 なんで頭を使う普通大学目指してるんだろう。 そう思い、口にしたこともあったけど 私もぼんやりしているから言ったときには もう時既に遅しだったかもしれない。 頭は良くないと、と言われていたのなら >>7 そこまで強く言うほどのことでもない。 進む道を応援するのみだ。 (17) 2023/01/28(Sat) 10:25:04 |
![](./img/okamigakuen/08_D.png) | 彼と出会って最初の頃の話は、 今でもたまに話題になっていたり、いなかったり。 "いまめうら"だなんて呼ばれたのは初めてで >>14 自分のことだと少しの間認識できなかった。 「 ……いまめうらです。 」 字としては間違っていないからいっか。 真面目に頷き返した時、誰か違うよ!と 声を上げてくれたかどうか。 とりあえず、その後誤解は解けて それなのに彼はまめちゃんと呼んでくる。 特に問題はないから呼ばれたら返事をしてるけれど。 疑問に思われた方には彼の失敗話が されていることだろう。 気に入っている、とは聞かれたら言うけど 聞かれなかったら多分言ってない。 (18) 2023/01/28(Sat) 10:25:59 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 「 死んじゃうなら、そこが死に場所だよね。 もっと真剣に考えたほうがいいのかな。 」 もしかしたら、何分の一の確率とかで 本当に世界が滅びるなんてことも ないこともないこともないかもしれないのだから。 ……大地より勉強ができるからといって それが正しく賢いとは限らないのだ >>15 (19) 2023/01/28(Sat) 10:26:23 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 魅力的な音が聞こえた >>16 「 ハワイ。 」 常夏。日本語が通じる。美味しい。 私は名案だというような顔をした。 大地はもしかしたら頭が悪くないのかもしれない。 声をかける様子があるのなら、 それを視界に入れながらはわい……と呟いた。 あったかいし、遠いし。 今のところの条件は整っている。 カーディガンで覆われた手を擦り合わせる。 脳裏にはハワイの特徴的な木の映像が映っていた。* (20) 2023/01/28(Sat) 10:26:51 |
| (a7) 2023/01/28(Sat) 10:34:10 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 「 大学落ちちゃったら、世界滅びなくても 未来がないのはそうかも。 」 滅びの予言なんていうもので浮ついた空気の中 ずばりと正論を言うまひろに >>21 夢の中から引き戻される心地になりながら応えた。 ついつい日常から飛び出す提案に魅了されたけど >>3 私たちは受験生だったのだ。 私が受験するのは私立大学。 偏差値もそこまで高くない。 復習をしっかりしていれば大丈夫な範囲。 とは思いつつ、絶対がないのが 世の中というものではあるからこそ 参考書を片手に今ここにいるのはそうで。 (23) 2023/01/28(Sat) 11:44:26 |
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…… と、思い直していたところに 夢の続きがやってきた。
「 雪景色でも、温泉なら、あったかい。 」
それはいいかも……。 ふらふら揺れる思考はやっぱり誘惑に負けそうになる。 もうそろそろ頑張り疲れてきたところであったのも 理由の一つであるかもしれない。 温泉、浴衣、卓球。 連想するワードにほわほわと頭を占められて。 いつの間にか、また夢の中に片足が入ってしまう。 (24) 2023/01/28(Sat) 11:47:54 |
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「 ……まひろなら、死ぬ前にどこに行きたい? 」
ハワイもいいし、温泉地もいいし。 でも他にもいいところもあるだろう。
死ぬ前に行きたいところなんてあんまり 考えたことなかったが。 この頭の良い友人はなんと答えるか。
残り少ない学生生活だ。 やがて距離は離れ、それぞれ道は分かれていく。
みんなでこんな話を気軽に顔を合わせてするのも もしかしたら、もうすぐ出来なくなることなのかな。
そう思えば、少しだけ。 予言が本当だったらな、なんて思ったり。* (25) 2023/01/28(Sat) 11:51:39 |
| (a9) 2023/01/28(Sat) 11:59:02 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 復唱されればつい想像が増してしまう >>26 温泉は湯気越しに見える雪景色 浴衣は着ることに慣れずに苦労したり 卓球では誰が一番だろう、大地だろうか。 入れてないもう片足を引きずり込むような妄想は 実現すればさぞ良い思い出になるだろう。 寒い中の温泉、捨て難い。 大人になりたいと思ったことはそうないが 大人が容易に体験していると考えれば ずるいなんていう気持ちは生まれてくる。 (29) 2023/01/28(Sat) 17:56:35 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 一旦妄想を止めて、向けた話への返答に耳を傾ける。 生徒会長なんてしていたら、普通に学生しているより 色々体験していたりするのだろうか。 なら浮足立つより前に、理性がそんなことありえないと 止めてしまったりするのかも、なんて。 「 地味、かな? ハワイだってアメリカだって。 頑張ったら死ななくたって行けるよ。 」 オーロラ見たいのはちょっと同意かも >>27 イギリスとか、パリとか、そういうのも憧れはある。 私より短い髪をした彼女が頬杖つくのは 同じように夢を見ているのになんだか 様になっている気がする。 真似して頬杖ついてみようかな、そう思ってやめた。 私じゃきっと様にならず、ちょっとあほっぽい。 (30) 2023/01/28(Sat) 17:57:08 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 「 ? うん。 」 私は私、という意味がわからず、首を傾げてから 少しして同意の頷きを返した >>28 どこに行っても私は私で、まひろはまひろで。 どちらかというと同じだということに 安心する質だから、彼女の表情の変化は やっぱりよくわからないけれど。 「 うーん、自分が自分じゃなく……。 なら、遊園地とかは? 叫んでたりする自分は、なんだか いつもの自分と違う気がするよ。 」 感情を大きく動かす、というのは まるで自分じゃないものになった気になる、ような。 でも、これは方向性が違うだろうか。 他に何があるかな、と首をひねる。** (31) 2023/01/28(Sat) 17:57:38 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | どうやら深く考えなくても良い問題だったらしい。 謝る彼女に気にしてないというように首を振った。 もしかしたら気にしたほうが良かったり 踏み込んで聞いたほうが良かったり そういう場合もあるかもしれないけれど。 私はそういうのをあまり気にしない性格だから 彼女の言葉を素直に受け止めて >>32 続く話題に言葉を紡ぐ。 「 ぱっと思いつくアトラクションは そのあたりだよね。 」 私の絶叫マシン耐性は (68)1d100 お化け屋敷耐性は (21)1d100なので (35) 2023/01/28(Sat) 19:47:32 |
![](./img/okamigakuen/08_D.png) | 「 ………………。 」 まあ、頑張れないことないこともないけれど。 あんまり進んでお化け屋敷には行きたくないかも。 「 ……ジェットコースター楽しもう。 」 他にも色々、アトラクションはあるし。 無理する必要はないよね、というように まひろの言葉にうんうん頷いていた >>33 (36) 2023/01/28(Sat) 19:49:46 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 「 大地のリクエストも入れるなら 遠いところ、もだね。 >>10 ……沖縄とか? 」 遊園地はあったようななかったような。 あとあったかいけど雪は降ってないかも。 他に、他に……。 思いつかなくて、悩むように頬杖をついた。 滅びる前に行く旅行は、まず 目的地の選定から前途多難。** (37) 2023/01/28(Sat) 19:50:21 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 沖縄に住んでいるのでなければ 海を超えた先にあるその場所は きっと、他の県より遠いと呼べるもので >>39 同じように北海道に住んでいなければ そこもきっと遠いと呼べるもの。 例え地方が同じ名称だったとしても。 海を隔てた先にある北と南は近くでない存在だった。 修学旅行が選択式であるのなら 少なくとも、私は行ったことがなかったのだろう。 (46) 2023/01/29(Sun) 10:30:40 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | ハワイだー、と叫ぶ人たちを眺めながら 特に攻撃するつもりのない台詞で ダメージを与えながら >>42 夢を見る時間はもう少し続いて。 「 沖縄って、独特な文化があるイメージ。 日本だけど、異国みたいで ちょっと面白そう。 」 うちなーたいむ、だったかな? どのあたりまで違うかは知らないけれど ある程度条件は揃っているし、 目新しさを楽しむのならありかもしれない >>40 (47) 2023/01/29(Sun) 10:30:55 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | チャイムが鳴った。 チャイムが鳴っても、夢を止めない男がいた >>44 ( 電車の旅、それは、ありかも。 ) ありどころでなく、大ありかも。 特に注意する気もないので、開いた参考書には 目を落としつつも。 彼の夢の展望図を耳に入れる。 どこか一箇所で死んでしまうのは、 確かになんとなく勿体ない気がする。 座して、死ぬのだと思いながら黙ってしまうより わいわい次の話をしながら電車にゆらゆら そっちのほうが、随分と夢がある。 (48) 2023/01/29(Sun) 10:31:05 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 先生の雷が落ちるのを横目に >>45 特徴あるダチョウのメモ用紙に一言書き込めば、 四つ折りにして先生の見ていない間に 大地の机にぽいっと投げ込んだ。 メモにはこう書かれている。 『 いいね。 』 まるでトイッターのボタンのような質素な言葉。 名前も書いてないから、投げ込むのを見ていなければ。 私がそのメモ用紙を愛用していることを 知らなければ、謎すぎるものかもしれない。 (49) 2023/01/29(Sun) 10:31:44 |
![](./img/okamigakuen/08_D.png) |
電車なら、そういえば。 学生は青春切符とかあったよね。
そう告げられるのは休憩時間か、放課後か。
兎にも角にも、今は夢から醒めて現実を直視しよう。 カーディガンの袖を引っ張りながら 参考書に目を落とす。** (50) 2023/01/29(Sun) 10:31:58 |
| (a12) 2023/01/29(Sun) 10:33:41 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 投げたメモ紙の行方の方を ちらりとした目線で眺めていれば。 ぐるっとこちらを向いた姿は >>53 手にVサインを象った。 内緒話と言うには勢いのある 文章にすればエクスクラメーションマークが ついていそうな言葉に。 先生の様子を伺いつつ両手で小さな丸を作った。 ふぁぼはもう死語だよ、という気持ち 伝わったかな。 (60) 2023/01/29(Sun) 18:56:43 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 小さな交流は終わったものとして 先生の言葉を大人しく聞くことにした私は 行儀良い姿勢で黒板に向き直った。 英語は嫌いではない >>51 喋るのはうまく出来なくて苦手ではあるが。 言葉を読み解くのはパズルみたいで面白く 人より興味を持って取り組めている。 思考の隙間で今日も先生のかつらは決まってるな なんて考えながら真剣に授業を聞いていたから。 教室を取り巻いている空気の変化に >>54 気がつくのがすっかり遅れてしまった。 (61) 2023/01/29(Sun) 18:56:52 |
![](./img/okamigakuen/08_D.png) | 目の前にぽとりと、つい先程見たような 四つ折りの紙が降ってきて目を瞬いた >>59 まひろがもし紙を渡す時振り向いていて、 ため息をついている時と表情が変わっていないなら 嬉しそうな顔をしていることはわかったけれど。 一度しか折っていないはずの紙が 何度も折られたようなくたびれた跡を残している その意味が、今の私にはわからなくて首を傾げる。 でも、先生にバレないように 筆箱の影で開いたらわかるだろう、その理由が。 中心に質素な言葉だけが書かれていたはずのそれが 様々な筆跡で書かれ、描かれ、花丸がついて ダチョウからまるで青い鳥に進化していたのだ >>57 (62) 2023/01/29(Sun) 18:57:05 |
![](./img/okamigakuen/08.png) | 声が漏れないようにすれば、ふるふると肩が震える。 先生にバレないようにダチョウのメモ紙を また一枚破って、今度は二言。
そうして大地の机にぽいっと投げ込んだ。 何度も折られたものではない、 真新しいメモにはこう書かれている。
『 サイテー。 焼きそばパン。 』
人の送ったメモ書きを横流しするものではない。 焼きそばパンで許してやろう。
質素な言葉で果たして通じるものか知らないが もし授業後話しかけてきても要求が飲まれるまで 「焼きそばパン」しか喋らないから 伝わるんじゃないだろうか。
その顔はほんのり目尻が緩んでるものだけれど 怒っていないことは伝わっているか、いないか。 (63) 2023/01/29(Sun) 18:57:41 |
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大地の流したメモ紙という名の青春は 要求が飲まれたあとに手渡されることになる。
賛成の声よりもただの野次の方が多いように見えて 彼の反応によってはくすくすと 声を漏らして笑ってしまっただろう。** (64) 2023/01/29(Sun) 18:58:35 |
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