【人】 何でも屋 成瀬 瑛やっば、休暇が溶ける…… [ 柔らかなベッドに包まれて、微睡の中で呟いた。 無事チェックインを済ませ、部屋に通されて。 ベッドに沈み込んでからの記憶がない。 あまりの寝心地の良さに、 普段規則正しい生活を送っているとは言い難いあたしは あっという間に眠りの世界に誘われたみたい。 ] (43) 2020/07/23(Thu) 14:44:02 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛[ 睡眠も立派な休暇だけど。 せっかくいろいろ出来るみたいだし…… 鋼の精神でベッドと別れを告げ、軽く伸びをする。 備え付けの洗面所で顔を洗い 動き易い服に着替えれば、 くぅと小さく腹の音が響いた。 ] まずは腹ごしらえと行きますかー。 [ 部屋を出てレストランに向けて歩く。 肉豆腐foodとか食べたいなぁ。 そんなことを考えつつ、 どこかに困っている人とか、いないかな? そんな風に視線を彷徨わせてしまうのは もはや職業病。 ]* (44) 2020/07/23(Thu) 14:44:17 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛[ 肉豆腐に思いを馳せながら。 ロビーを通過する途中、 鏡みたいにピカピカに磨かれた壁に映る自分を見る。 ぴょんと跳ねた癖毛を押さえつけるように撫でて。 直ぐに元に戻る光景に、小さく笑い。 ……それが許されなかった過去を思い出した。 ] (45) 2020/07/23(Thu) 15:54:02 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛[ ……あたしの両親は、とてもきっちりした人で。 癖のついた髪なんて、許さなかった。 だから毎日しっかり固めてた髪は、ひどく窮屈で。 頭部を締め付けるような感覚に、 当時のあたしは、ひどい頭痛に苛まれていた。 窮屈なのはそれだけではない。 スカートの丈から、1日のスケジュール。 全てが決められたあの家では、 呼吸をするのも難しくて。 あたしでは、あの人達の望む娘にはなれないって 早く気付ければ、お互い良かったのにね。 ] (46) 2020/07/23(Thu) 15:55:00 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛[ ある日、登校のために駅のホームにいた私は 高校へ向かう電車とは、反対の電車に乗り込んだ。 別に計画立ててたわけでもなく 海でも、みたいなぁって。 本当に、突発的な行動だった。 ……学校をサボるのなんて初めてだ。 両親にバレたらひどく怒られるに違いない。 見慣れない景色が流れる車内で、 それでも、背徳感にドキドキして。 ─── そのままあたしは、家に帰っていない。 ] (47) 2020/07/23(Thu) 15:55:17 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛……そういえば、 前にこのホテルで仕事したっけ。 [ 和洋折衷何でもござれなレストラン。 メニュー表にはなかったかもしれないけど、 注文したらきちんと肉豆腐が出てきた。 箸で肉を摘み、空腹を満たしながら、 ホテル内のどこかにあるだろう 荘厳なチャペルを思い出す。 結婚式の友人代行。 空席を嫌う花嫁による依頼だった。 親友の結婚という設定だったから 感激に瞳を潤ませた ふりをして。 披露宴の食事を楽しみにしていた、そんな記憶。 ]* (48) 2020/07/23(Thu) 16:13:24 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛[ 確かにお客がみっともない格好していると ホテルの品格?そういうの、疑われるかもしれない。 そこまで気にする必要はないかもしれないけど せっかくの好意だ。 ヘアワックスを受け取ると。 少し待ってて貰える? 尋ねてから、ロビー近くの女子トイレに向かう。 ] (66) 2020/07/23(Thu) 20:06:52 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛[ ホテルのトイレって綺麗だよねー。 そんな感想をこぼしながら、 洗面台の前に立ち、今度は本物の鏡に自分を映す。 短く切った髪は寝起きということを顧みても 確かに、手をかけているようには見えない。 今まで髪をまとめた経験がないとは言わないけど、 式の友人代行とか、彼女の振りして両親に会うとか そう言う仕事絡みが主だから。 自分の為に髪を弄ると行為は 慣れなくて少しくすぐったい。 ] (67) 2020/07/23(Thu) 20:07:57 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛[ きっちり抑えるのではなく、 指先で毛先を掴み、遊ばせて、軽く見せた髪を 借りたヘアワックスでふんわりとまとめた。 トイレから出て、 もし先程のお兄さんがまだいたのなら。 ] どうかな、似合う? [ 礼と共にヘアワックスを返却すると 目を細めて微笑んだ。 ]* (68) 2020/07/23(Thu) 20:08:50 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛依頼とお金があれば大抵のことはするから 何か困ったことがあれば呼んでね? [ 髪型を褒められて、 気をよくした様子を隠しもせずに。 取り出した名刺とともに、ちゃっかり営業活動。 ] 呼んでもらえたら。 いつだって、どこへだって、駆けつけるから ─── (84) 2020/07/23(Thu) 21:14:09 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛[ そう、去りゆく背に、 格好良く決めたつもり ─── だったけど。 それから徒歩数分のレストランで 呼ばれるまでもなく、再び顔を合わせたものだから。 ] わ。格好つけたのに、台無し! [ なんて台詞とともに、 あたしは思わず笑ってしまった。 ]* (85) 2020/07/23(Thu) 21:14:36 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛[ いつのことだったか。 あれは、あたしが高校の制服に身を包んで 長いスカートを履いていた頃のこと。 ] ……ね、私があの空の向こうに 溶けて消えてしまったら 誰か気付く人は居るのかな? [ 澄み渡る青い空を眩しそうに見つめながら そんなことを呟いた。 ] (99) 2020/07/23(Thu) 22:27:37 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛……なんてね、冗談。 [ 窓からそよと吹き込む夏の風は心地よく。 不快に纏わり付く熱を払ってくれるのに。 強いヘアワックスでしっかりと固めた髪は 風で棚引くこともなく。 私をその場所に縛り付けるようだった。 ]** (100) 2020/07/23(Thu) 22:27:42 |
何でも屋 成瀬 瑛は、メモを貼った。 (a31) 2020/07/23(Thu) 22:30:52 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛……どうだろ、居るのかな? [ 両親、教師、クラスメイト。 先輩、後輩。 家庭と学校、私の狭い世界に登場する人物達を 一通り、思い浮かべた後。 ] ……そっか、お兄さんは気付いてくれるんだ。 ありがと。 [ ただ、私はマジシャンじゃないから。 目の前で消えるのは無理そう、なんて 可笑しそうに笑う。 ] (111) 2020/07/24(Fri) 0:03:15 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛すごい。お兄さん、エスパー? ちょうどね、海を見たかったんだ。 [ 今は通学時間帯だからいいけど。 日が登るにつれて、 制服を着た女子高校生が歩き回るのに 不自然な時間になる。 誰もいないところがいいな、なんて。 初めて会った名前も知らない人に 泣きそうな顔で微笑みを浮かべながら、 私は縋った。 ]** (113) 2020/07/24(Fri) 0:03:22 |
何でも屋 成瀬 瑛は、メモを貼った。 (a32) 2020/07/24(Fri) 0:12:54 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛[ ただ、それだけの、話。 そう呟いて、話を閉じようとして。 ふと気付く。 ] そっか、もしお兄さんが悪い人だったら。 人気のない海なんて行ったら 私なんて簡単に殺されちゃうよね。 [ 迂闊だったなぁ。 なんて、思考が巡り始めたのだから。 少しは周りを見る余裕が戻ってきたのかも知れない。 ] (164) 2020/07/24(Fri) 11:45:57 |
【人】 何でも屋 成瀬 瑛いいよ、任せて。 辞書片手に、世界各国の美辞麗句を並べてあげる! [ そう言って別れた相手と>>118 辞書を手にする前に再会してしまったのは 様にならない話だけど。>>119 些か早すぎる再会の挨拶を交わしながら 不意に視線を感じれば、スマホのカメラ機能で 視線を向けないまま、その出所を確かめる。 ディスプレイに映るのは、 受け持った仕事とは関係のなさそうな 可愛い女の子だったから>>157 何事もなかったかのようにスマホを仕舞って。 あたしに覚えがないなら、ユエさんの知り合いかな? そんな風に考えながら、 改めて女の子の方を向くと、会釈する彼女に対して 人懐こい笑みと共に、手をひらひら振った。 ] (173) 2020/07/24(Fri) 12:09:08 |
[1] [2] [3] [4] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新