87 【身内】時数えの田舎村【R18G】
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っていうか救護室にぽんぽこ語りいない!?俺じゃないぞ俺じゃないぞ
──皆が思い思いに談笑を終え、帰路に就いた後。
傾いた陽射しを背負って、向かう先は雑木林の中の寂れた神社。
「本当に大事なものは、ずっとずっとここにあるのにね」
とん、とん、とん
軽やかに石畳を踏んで、
「みんなで遊んでいようよ、いつまでも。そのために」
くるりとターンをして、両腕を広げて
縁起掛かった調子で高らかに謳う。
「──今度こそ、ここがアタシ達の国になるの!」
二人の秘密基地だったこの寂れた社の前で
一人ぼっちの王様は、それでも堂々と佇んでいた。
「──そうだ」
「慈姑さんも、お葬式なんて悲しい事を言わないで」
「ずうっとここに居てほしいなあ」
「だって、アタシ達が大切なのはこの村じゃない」
「
みんなが居る村
が好きなんだ」
/*
遅ればせながら黙狼殿〜〜〜〜!!!!!!!
妾〜〜〜〜!!!!!皇狼妾〜〜〜〜!!!!!!!!
見ておるかの〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!
二日目以降の襲撃先は自由に選んでいいからの〜〜〜〜!!!!!!
襲撃先への襲撃予告だけ是非よろしく頼むのじゃ〜〜〜〜〜〜!!!!!!
| 遡ること数時間前。 実家に着いた少年は、和室の真ん中にその身を投げ出していた。い草の青々とした香りの上を、すらりと伸びた手足が我が物顔で乗っかっている。
「…………」
赤本を取り上げられた。折角服と服の間に隠して持ち込んだのに、祖母もまた父方の親族たちと連絡を取り合っていたのだろう、自分が勉強しようとする姿を見て笑顔で手を伸ばしてきた。実は、もう一冊持ってきていることは内緒だ。
「……………………………………………………………………………………暇だ………………………………………………」
そう、暇だった。都会に引っ越して暫くしてから、ずっと勉強するだけの毎日だった。勉強以外、何をしたら良いのか分からない。 ころりと寝返りを打つ。日に焼けていない真白の肌に畳の目がくっついているのがなんだか面白くて数えていたが、その数が十もしないうちに飽きてやめた。
縁側から聞こえる蝉の唄。肺に流れてくる畳の匂い。肌にまとわりつく熱気。今となっては田舎暮らしよりも長くなってしまった都会での生活から離れたのだと、あらゆる感覚がじわじわと事実を伝えてくる。そして。
「…………遊ぶか。それしかない」
少年はがばりと身を起こした。そうと決めたら早かった。 (131) 2021/08/10(Tue) 12:06:16 |
| 涼風は、家を飛び出した。その途中、物置が目に映る。 (a49) 2021/08/10(Tue) 12:07:37 |
| 涼風は、何かを見つけた。白いトートバッグに詰め込んで、持ち出して再出発。 (a50) 2021/08/10(Tue) 12:08:26 |
| (a51) 2021/08/10(Tue) 12:09:15 |
| 気だるい暑さもなんのその。蝉達の声をBGMに、少年は夏の空の下を歩く。 きょろりと辺りを見回して、目的のものを見つける。広場か公園か、その辺りの──水道だ。
「……♪」
海色の髪が上下に跳ねては軽やかに踊る。言葉にしなくてもその機嫌の良さが分かるだろう。 持ってきていたトートバッグを水道の近くに置いた。かちゃかちゃと何やら複数の物がぶつかり合う音が鞄の中で弾けて消える。
そのまましゃがみ込み、少年は何やら作業を始めた。気分はもう、10年前に戻りつつある。 (134) 2021/08/10(Tue) 12:22:23 |
ざあっと吹いた風の向こう、戦ぐ木々の音の中
誰ぞの声を聞いたような、そんな錯覚。
「…そういえば」
「アタシ達以外にもここを知ってる人は居たのかな」
問いには誰の返事も返らない、なんて事はわかっていて
だからこそ子供じみた身儘を働ける。
「ふふ」
「どっちでもいいか。
だってここは、みんなの場所になるんだから…」
「みんなもきっと、みんなの居るこの村が好きなはず」
「だからみんなでずっと、ここに居よう」
「遊びに行くのはいいんだよ 遊び場がここだけじゃつまらない」
「でも、日が暮れたら戻ってこなきゃ!」
| >>154 百千鳥 「うん?ああ……その声はモモかい?元気な様子は変わらずだね」 あろうことか少年は返事をしたにもかかわらず、体を丸めて手元に視線を落としたままだ。 「何をしているのかって?これはね……」 ひょっこり覗き込んだのならきっとちらりと貴方の視界に姿を現すことだろう。 すらりと伸びた長い手指が絡まる蛍光グリーンのチープなボディ。 蛇口から溢れる水を浴びたのか、その小さな体は輝く雫を纏っている。 その正体は……。 【→】 (195) 2021/08/10(Tue) 21:51:53 |
| >>154 百千鳥 「……再会の挨拶を用意していたんだモモ!そらッ! 」 ようく狙って、いち、にの、バン! それは駄菓子屋でたまに見かけるプラスティックの水鉄砲。 陶器製の人形のような顔立ちの、けれど人形では決して持つことのできない生き生きとした笑顔を花咲かせ、10年ぶりに再開した弟分に水鉄砲を向けて引き金を引いた。 叫んでから仕掛けるまでほんの少し猶予があった。避けようと思えば避けられるし、万が一当たっても少年が手にしていたのは霧吹きタイプだ。顔がちょっと湿る程度で済むだろう。 (196) 2021/08/10(Tue) 21:52:25 |
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