![人狼物語 三日月国](./img/mptitle_prov_v0.jpg)
203 三月うさぎの不思議なテーブル
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![](./img/madparty/260.png) | ( 私は――あんなカメラみたいに、なっちゃ、いけない。 ) [若手声優のグラビアを載せたあの記事のライター名もフォトグラファー名も、ちゃんと確かめてはいなかった、けれど。 あの写真への強い不愉快を速崎がここで零すことができたならば、同業に就く葉月の悩み >>22>>23を垣間見ることもできたかもしれない。 けれども「オレンジのうさぎ」はあくまで、不機嫌を頭の片隅に追いやって、いつも通りの屈託のない笑顔でいる。 そうしなければ「安心していられる居場所」だって、保てやしない――と。 現にここ最近、失言からの早退の件と栗栖に告白した件で二度ほどやらかしているため、意識は努めて、平静と安寧を保って。 お喋りの中に聞こえてくるいつも通りのモダンなBGMが、心を穏やかにする支えをそっと差し伸べてくれている。*] (68) 2023/03/14(Tue) 19:24:49 |
[2人でゲラった
後。
戦いの火蓋は切って落とされた。
ねえ。玲羅。俺思ったんだけど…………
これ。ポッキーゲームじゃなくて、にらめっこじゃない?
それくらい互いの視線が逸れないし。
君は距離を詰めてくるのに。
俺も距離を離そうとしないし。
ポッキーが短くなるにつれ、俺は可笑しくて。
吹き出したくなるのを堪える始末だった。]
[
カリッ
と。音がして、最後のポッキーが齧られて。
互いの唇が触れたけど。
君はその時どんな顔をしてたかな?
俺はもう笑いを堪える事が出来なくて。
声をあげて笑いながら、君を抱き締めた。]
あっはははははは。玲羅。君、負けず嫌いでしょ?!
[笑いながら。身を乗り出していた君を抱き締める。
少しだけ腕を引いて、抱き寄せたなら。
肩口に顔を寄せて、抱き締めた。]
[微かに、笑いの名残で、胸が上下してる。
鼓動が何時もより少しだけ速い。
でも俺の何時もを君はまだ知らないか。
抱き寄せて。抱き締めて。耳元で囁いた。]
[それからもう一度力を込めて抱き締めて。
唇が触れる箇所。耳元に小さく口付けると。
抱き締める腕の力をゆるめた。
顔が見えたら、もう一回。
今度はゲームじゃなくて、キスがしたいな。**]
― 後輩と惚気 ―
[まあ、喩えスカウトしたところで
栗栖が芸能界に行くことはないだろうと思ってはいるけど。
彼が目標を持って勉強していることは知ってるので。
しれっとジョークを交える高野に
そういう奴だよ君は…と言う視線などを向け。
グラスを片手に惚気話は続く。]
へー、俺心狭ぁって思うんだ高野君も。
聞きたいなそのエピソード。
[みっともなく縋る高野も
いまいち想像つかないのでちょっと見たいような。
いや勿論後輩には幸せになってくれと
思っているので別に他意はないです。
ただ単にレアな姿にちょっと興味があるだけです。
ともあれ後輩が聞いてくれるのをいいことに
つらつらと一方的に惚気話を聞かせ。]
ふふー、ありがとぉ〜。
高野くんも幸せになんなよぉ〜。
[祝福にはへにゃりと笑い、礼を返す。
心の中の賛辞は伝わらずとも
向けられる温かな親愛は伝わってくるから。
気安い友人としての距離感。
それが喩え互いの深くに踏み込むことがないものでも、
幸せを願っていることは確かですとも。]
[で。]
え、なによぉ〜〜その反応。
なんかあるでしょぉ〜。
恥ずかしがり屋とか自分で言うなって。
[本当に話したくなさそうなら遠慮するが
単に照れているだけなら嫌よ嫌よもなんとやらで。
いいから聞かせろとつつき、
ぽつぽつと話し出すなら耳を傾けたことだろう。**]
[ 今でさえ甘やかすのが上手なのに、更に向上されては
大咲もいよいよ彼がいなくては駄目になってしまう。
「こうおねだりすれば多分応えてくれる」と分かっても
いざ実行するのは、案外勇気だっているもので。
そんな行動も"可愛い"と甘やかされるなら
今後の必殺技のレパートリーにも乞うご期待。なんて。
こうやってひとつひとつ、知っていく。
メンズ服を見ることの楽しみ
試着した姿を恋人へ見せることへの、少しのそわそわも。
逆に知られていくこともあるのだろう。
例えば、自覚していない反芻の癖、だとか。
]
……職業病ですっ
[ 料理人の顔になってる、と触れられれば
ライバル心を燃やしているのが途端に気恥ずかしい。
彼がうさぎ穴から出て行くことはないと思っていても、
それはそれとして
美味しい、と感じた店の味は知っておきたいものだ。
真似をするつもりも、味を寄せるつもりもない。
ただ"自分の料理"を磨くには不可欠の工程では、ある。
自分の味しか感じられなければ
そこからずっと成長出来ないままなのだから。 ]
[ 一説によれば、恋は病であるらしい。
相手のことを愛おしく想う感情と同時、
その人になら傷付けられても良いと思う矛盾。
相手の未来が幸福であることを祈るこころと、
隣にいるのが自分でなければ嫌だと厭う相反。
"クッキーを美味しいと言って食べてくれるだけで良い"
────……否、今はもう、"良かった"としか言えない。
あの時は、彼に他の想い人や恋人がいても
自分のお菓子を食べて貰えるだけで十分だと思っていた。
幸せプラス。ほんの少しの、なにか、でいられれば。
そんなちいさな欲は、恋を知って 愛を覚えて、
プラスじゃなくて 彼の心全てを占めたいに 変わり。 ]
[ 知らないところがあるなら、全部知りたい。
見せていない部分があるのなら
その秘密事の種を、自分の前でだけ、咲かせて欲しい。
──…きっとこれは、名前を付けるなら独占欲。
だから、単なる店員と客の間柄だった時は見れなかった
彼の欲へ喜んでしまうのだ。
たとえそれが、空腹の獣めいた欲の色でも。 ]
[ 電話口の向こうの母は、そんな欲とは縁遠そうだった。
母と子というよりも 人と人。
求めた愛の形と、差し出せる愛の形が当て嵌まらない。
──ただそれだけのこと。
一応は娘である自分にも、その価値観は理解出来ないが
やっぱり、彼のように怒りを抱くことはないままだ。 ]
ね、意味分かんないですよねぇ。
でもおかげで手放す決心、つきました。
ずっと。曖昧にしておくつもりだったんですけど。
どんな答えが来て、いったんは傷付くことになっても
それ以上に大事にしたい人が、今は隣にいるから。
案外傷付きもしなかったですよ。
こんな風に、私の代わりに怒ってくれるような、
やさしい恋人と生きていく方が良いって思えましたし。
[ へにゃ、と笑って、「頑張ったね」の肯定へ頷きを。
過去の清算も済み 後は、と口を開きかけて。 ]
…………そ、れ って、
[ 近いうちに。
最初の名乗りを、彼と、同じに。
意味を理解し、暫し固まった大咲の指へ、彼の手が触れる。
重なる体温。
彼が触れた場所、──永遠の愛を誓うところ。
今はまだ何にも飾られていない、互いの約束の指。
……後は、と考えていたことを先取りされてしまった。
言葉が出て来ないまま、ローテーブルの上
開かれたベルベットの箱の中、銀色を見つめて。 ]
[ 雨のように降り続ける彼の声が、ぴた、と止む。
見上げた顔が赤くなっていて、目線が落ちた。 ]
……あの、夜綿さん
[ 名前を呼ぶ。腕を動かし、合鍵を持っていない方の手で
彼の頬へそっと触れ、「こっちみて」と行動で促した。
目が合ったなら、微笑みを浮かべ。 ]
電話をね、して。縁を切った後、思ったんです
ずっと、家族が欲しかったけど。
家族がどんなものか、知りたかったけど。
でも、これから先私に家族が出来て。
その相手が夜綿さんだったら、って考えたらね
ちょっとだけ 変わったんです。
────私、夜綿さんと、家族を作っていきたいなって。
[ 教えて貰うのでもなく、与えて貰うわけでもなく。
一緒でしか作れない料理の味があるように
二人でしか作れない、家族、というものを。
──だから。 ]
ください。その、約束の証。
印の方も、お互いで選びたいです。
[ 前のめりなんかじゃ、全然なくて。
同じこと考えてたんですよってこと、この言葉で
貴方に伝わってはくれるでしょうか。 ]
夜綿さん。
私、夜綿さんのこともちゃんと、幸せにしたいです。
──それが私の幸せだから。
…………で、その、あの。
いっぱい最近考えて、気付いたことが、あって
最高に可愛い自分でデートした後がいいって
お泊りした時、言ったじゃないですか。
……でも、よく考えたら
デート服もメイクも大事なことには変わりないけど、
過去のこと内心で少しでも引きずってたら、
中身が結局かわいくないな、って、気付いたというか…
[ 顔が熱い。今度は自分の方が顔が赤い自信しかない。
つまりなにが言いたいかって、……その。 ]
……ケーキも、母親との縁にも、答え見つけて。
心から、夜綿さんと家族を作りたいって言えた、今の私が。
…………………最高に可愛い自分でいられてる、と
思ったりもしたりするんですけど ……どうでしょう……
[ なにが「どうでしょう」なのかはもう、
お願いだから察して欲しい。
これで通じなかったら私は今すぐ
電車へ飛び乗りに行く覚悟で、言ったので。* ]
寝起きも可愛くなっちゃうんだね。
早起きが得って、こういうことかなぁ。
[ 早起きとは、というハッシュタグが
付きそうではあるが。
なんにせよ、安心して休んでくれた
証を貰ったような気持ちになるし、
なにより、かわいい。
聞こえてはいるのかこくんと、
頷くように首を揺らして見せるから ]
もう少し寝る?
[ と聞いたけど、カップは無事
受け取られたので
寝起きで意識がふわふわとしていても、
起きるつもりはあるのだろう。
今朝もまた言葉の少ない事を
気にするつもりはないので、
自分も座り込む。 ]
[ 珈琲の香りと、
昼近く、穏やかなな日差し。
――の中、刺激的な姿の恋人。
誘われるには満点の状況だけど、
さすがに冗談、だよ。
だったんだよ? ]
転ばないでね
[ あからさまに、意識していますという
反応を返されるとは、思ってなかったんだよな。
洗面所へ逃げ込む君に転ばないで
と声を掛けて、一人分空いたベッドのスペースに
転がった。 ]
は〜〜〜〜………
[ 昨晩このベッドは、はじめて家主以外を
招いた。
甘えたいという割に、甘やかし上手な恋人は
昨晩も、ものの見事に自分を甘やかしてくれた。
嫌だとそう言われても、
拒まないでと縋っただろうに、
……じゃない、
と添えてくれたものだから。
自分の中に、こんな気持もあるのかと、
また一つ、君に教えてもらえたと思う。
目が覚めて、ひとりじゃない。
そんな幸せな気持ちは、穏やかな日和には
似合いの、やさしい色をしていた。* ]
―― ムール貝の日 ――
う〜ん。
[ 到着し、着席そうそうのため息は
何を食べようか、悩んでいるときよりも
かなり軽い声色。 ]
あ、そら豆は食べたいな
焼いたのしか食べたことないから
おいしい食べ方を知っていたら是非
[ この場所に仕事を持ち込むことは
ほとんどない、が。 ]
――どう見ても分が悪い賭けなんだよな
[ 今日ばかりは愚痴めいた言葉が飛び出して
来てしまった。
画面にはトークアプリのやり取り。
それを眺めながら、もう一度、唸った。* ]
![](./img/madparty/260.png) | [胸の内にくすぶる、未だ迷いめいた想い――想うような迷いについて、すぐさまに見切りを付けられるわけではない、けれども。] ( 大丈夫。 私、まだ、ツユリさん、に、 「恋してます」なんて、言ってない。 ) [一度口を滑らせてしまえば変わってしまいかねない関係性も、今はまだ、目の前にある通りの「なんでもない日」。 「ツユリさん」と連絡先を交わす程の友達としても、「セロ」を応援するひとりのオーディエンスとしても、今の自分なら居られる、と。 その想いはもしかしたら、「大事な宝物」 >>3:476>>3:477を守ろうとする意志のようでも、あったのかもしれない。**] (69) 2023/03/14(Tue) 20:09:20 |
| (a19) 2023/03/14(Tue) 20:17:15 |
―― 先輩の惚気 ――
前から思ってたけど、先輩の俺への評価
ちょいちょいおかしくない?
[ どうせ恋愛経験豊富だとか、前にも
言っていたな。
そういうやつだよ、という視線
には、にっこりと。多分貴方はよく見ていた
表情で答えた。ゴチです、先輩。 ]
えぇ、ちっちゃい男だなって思うよきっと。
……葉月って知ってる?ここにも
よく来るんだけどさ。
ちょっとした切っ掛けで友達になって、
好きなやつ、だれだってしつこいって話したら
紹介しても良いって言うんだけどさ。
……疑ってるとか心配してるとかじゃなくて
葉月いいやつだし、話もうまいし
俺と話してる時より楽しそうにされたら
やだな、とかそんなとこ。
[ 先輩の話が途切れたタイミングで
聞きたいと言われれば、そんな話もしただろう。 ]
十分幸せだよ、今でも。
[ へにゃりと笑う先輩の指には
きらりと光る指輪がある。
よっぽど、嬉しかったんだ。良かったねと
もう一度言って、ビールを口に運んだのだが ]
なんかってそりゃま、あるけど
えぇ、シャイボーイなんで勘弁して……
っふ、ふふ
[ おっと、これは煙に巻くことは
できなさそうだと、判断したのもあるし、
自分で言っておきながら、似合わないにも
程があり笑ってしまったこともある。
それが少し、今宵の俺をお喋りに
させたようで、 ]
普段、面倒見良くて、クールなとこ
あるわりに、二人でいると
可愛いとこ とか。
……最近どんどん可愛くなって、
ほんと、参る……
それでいて、男前というか
格好いいとこもあるので
だいたいいつも負けてる感じ、ある
[ そんな話をぽつぽつとは、話し出したり
したかな。揃って惚気って字面に少し
笑いながら。* ]
[
せやな。
…とは、内心が分かるわけではないので口にはせずとも。
ずいずいと遠慮なく距離を詰めれば
彼の方もまたじっとこちらを見据えたまま。
室内にサクサクと互いがポッキーを齧る音だけが静かに響き。
そのままどちらも退くことなく―――
最終的にちゅ、と軽く唇が触れたかと思えば
大きく声をあげて彼が破願した。]
……ふっ、
[キスのドキドキどうこうよりも
もうおかしくなって、釣られてこちらも噴き出してしまって。]
負け嫌いはそっちもじゃんか!!
全然視線逸らさないしさあ……
ぜーーったいポッキーゲームってこういうのじゃない!!
[本来なんかもっと甘い雰囲気になるもんじゃないの!?
けらけら笑ってると彼が柔らかく抱きしめてきて
ぽすっとその腕の中に収まった。
それでもまだ笑い続けていたけれど。]
| (a20) 2023/03/14(Tue) 20:32:43 |
| (a21) 2023/03/14(Tue) 20:33:10 |
……… ん……っ
[囁きと共に耳元に唇の感触が落ちて
ドキッと心臓が高鳴り、ぴくりと肩が跳ねた。
思わず吐息を漏らしてしまえば
少し腕が緩められて、――
まるで吸い寄せられるように目を閉じて、再び唇が重なる。
さっきや外でした時よりも少し長い
唇の感触を確かに感じるキス。
チョコレートの甘い匂いがふわりと鼻を擽る。]
| (a22) 2023/03/14(Tue) 20:34:10 |
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