203 三月うさぎの不思議なテーブル
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[ でもあの日、栗栖が言っていたように
速崎は一線を超えないことが出来る人だ。
そしてそれをちゃんと言葉にした栗栖も、
大咲にはやっぱりあの日と変わらず強く映る。
だから。大咲も、頑張りたい。
──結局、クッキーの連作も実質未完成なのだし? ]
……ふふ。ありがとう、ございます。
私も、そうやって傍にいてくれる
神田さんのこと、…すき、です…。
[ 少しの間、安心出来る腕の中で言いたいことを整理して。
抱き締めたまま傍で待ってくれる彼を、
ようやく整え終えたこころのまま、見上げてから。 ]
[ 無防備に見えるのならそれはきっと
向ける相手が貴方だからなのでは、ないだろうか。
二人して同じ角度に首を傾いでいることへ気付けば
お揃いですね、と囁くように、仕草を示し。
それから──
ケトルのお湯よりも先に熱くなった体温に
「不意打ち成功」とばかり、わらって ]
約束、しましたからね。
[ 夜綿さん。
──と、もう一度、形を得るように名前を呼び。 ]
手、繋いでてくれるんですか?
うれしい。
[ 断られる想定をしていないのに敢えて問いかけるのは、
ちょっとだけ狡かったかもしれないけれど。
目論見通り返ってきた了承へ、はにかんで。
それから、それから。
二人で食べた瑞野の杏仁マンゴータルトは美味しくて、
タルト生地はフィエのだな、と気付いたり。
艶を与えるナパージュがフルーツを傷めていないから
そんな情報だけで、瑞野の掛けた手間が伝わってくる。
食べ終えれば、お風呂と──彼の服を貸してもらった。
薄付きのメイクを落とし、スキンケアと髪を乾かし終え
不意に はた 、と気付いたのは ]
| ……え。ボク? そーだな、水切りヨーグルト凍らせてあるから、メロンと合わせて、蜂蜜とかかける? 甘いのもあっていーでしょ。 [ >>223食べ専じゃだめですか、と一瞬表情に浮かぶ。 手伝ってと言われれば手伝うし、教えてもらえることは吸収しようと目で意識で受け止めるけれど、ここ暫くの間、賄い等々に置ける積極性はやや下がっていた。 作っても、本当に簡単なもの。さらっと、誰でも出来るようなものだけ。 理由を聞かれても、きっと怒られるから秘密。 ちょっと疲れててさ、なんて誤魔化していた。 ほら、本来そっち側の人間じゃないからさ。] (243) 2023/03/10(Fri) 20:03:53 |
( ……いやちょっと待って、 あの、
これ冷静に考えたら結構すごい状況では…? )
[ 今更か。今更ですごめんなさい夜綿さん。
少し前の別れ際に告げられた懺悔を思い出し
自分の今の状態を振り返って考えてみる。
彼氏の家。今夜は一緒に寝たいと言い出した自分。
お風呂上がり、借りたスウェットは当然大きくて、
上だけでワンピースのようになるから、と
それだけ着ている。所謂これ、彼シャツですか? ]
[ 約20cmの身長差、平均より華奢な骨格の大咲。
普段好んでいるだぼついた袖も今だけは気恥ずかしく、
何食わぬ顔でお風呂を借りた礼を言おうとしたのに
いざ対面した時の大咲は、
風呂上がりとは言い訳出来ない顔の赤さ。 ]
…………ぁ、あの、……
まだあります、か。
……したごころ……
[ 声は紡ぐにつれか細くなっていく。
いやでは、ない。こわいとも思わない。
ほんとに自分と「そういうコト」がしたいと考えているのか
窺うようにちら、と見上げて。 ]
……その。
なんだろう、えっと、…夜綿さんになら わたし
別に、どんなことされても、いいんですけど。
[ 寧ろそんな欲を抱くくらい好きでいてくれているなら、
うれしいとも、思うのだけど。
せっかくなら 最高に可愛い自分でデートして
その思い出のまま、とかは、贅沢でしょうか。
そんな風に言葉を途切れ途切れ、続けてから。 ]
| [いっそ、そんなに料理しない人間になったら。 別の人を手伝いに雇う気になってくれないかな、なんて。
たぶん多方面から怒られるので、絶対に言えない*] (244) 2023/03/10(Fri) 20:04:34 |
| [マッシュの残りはひとまず遠藤のために取っておくことになった >>238。 仮にオーダーが来たとしても、味見程度の量なら残せるはず。 星座の、と聞かれれば >>238うんと頷いて] そうだなー。お店の外出ても、ビルとかで 星座って見えづらいよなーって大学の時もよく言って…… …… うん? [何故か、遠藤に首を傾げられた。 もしかしてアイベラの地名間違えた? もしかして実はアイルランドって星見えない??……というアイルランドに対して大変失礼な疑問は、遠藤が続けた言葉のお陰で払拭された。] お酒は美味しい! この前作ったシェパーズパイでも、 ギネスが大活躍したしなあ。 [法事帰りの日にハヅキんも美味しそうに食べてくれたな、なんて思い出しながら、まずお酒のことが口をついて出た。 それから、自然のイメージ、星の綺麗さにも、うんと他愛なく頷きながら――。] (245) 2023/03/10(Fri) 20:05:18 |
| [やがて本決定 >>239を受けて、キッチンに、パクチーのあの独特の芳香が出現することになる。 苦手なお客様がカウンターにいると判っているので、パクチーの調理はなるべくキッチン奥のほうで。] (246) 2023/03/10(Fri) 20:05:49 |
[ 近寄って、くい、と控え目に彼の指先を引いた。
乾かしたばかりの髪がさらりと肩から流れて
微かにシャンプーの甘いにおいがする。 ]
…… "すこしだけ"、は、だめですか。
[ キスしたいですと、明け透けに言えない代わり。
リップが落ちてもなお薄桃に色付くくちびるを、
そ と貴方へ指し示したけれど。
……果たして、結果は。* ]
| [遠藤が洗っておいてくれた海老の殻を軽く煎ってから、水と料理酒を入れた鍋で煮だしていく。 この時、前日の営業時にストックされた鶏ガラスープも一緒に注ぎ込んで。 その間にレッドオニオンを薄切りに、小葱も短めにカットしておく。 出汁が十分に出た辺りで海老の殻を取り出し、ナンプラーと塩、胡椒を加えてひと煮立ち。 フォーの米麺は別の鍋で茹でておき、湯切りしてから麺用の白いどんぶりに移す。その上にレッドオニオンと小葱を載せてから、海老出汁と鶏ガラの効いたスープを注ぐ。 これにライム果汁を搾って入れれば、まず、栗花落の分の一杯ができあがり。] よっし、ツユリんおまたせ〜! シンプルに玉ねぎに小葱だけのフォー、 タイガーの鴨のリゾットのほうもあるから、 さっぱりとした一杯で仕上げちゃいました。 [以前には栗花落がめっちゃ全部盛りで食べてくれた日もあったが、遠藤の一言 >>233も受けて、麺の量は僅かに少なめに。] (247) 2023/03/10(Fri) 20:12:56 |
| ── 咲き始めの桜並木で ── [美味しく楽しく幸せな食事について語るのは、少し後で。 たとえ今日語れなくても、青い世界に必ず残すね。 でも今は、目の前の大切な人について語りたい。 美味しい食事をたくさん食べて。 腹ごなしに散歩道をお散歩。 >>240約束したお花見。梅は見頃だけど。桜は満開にはまだ遠い。 のんびり2人で歩いて。 川沿いにベンチもあるから、少し座らないって誘った。] 言いたい事があるって話し。 >>161聞いてくれる? [別に立ったままでも良いんだけどさ。 それは君に任せよう。 川沿いの風は夜は少し肌寒い。 貝沢さんが寒く無いと良いんだけど。] (248) 2023/03/10(Fri) 20:18:06 |
| [何から話すか迷って。 結局素直に話すことにした。]
俺ね。貝沢さんが好き。
言い辛い事を、きちんと口にしてくれるところ。 微妙な空気の中で、背中を叩いてくれるところ。 恋人よりお肉が大切だって言ったら。 お肉をライバル認定してくるところ。 ライバルを超えようって発想に至るところ。 俺がお肉が大好きって知っててなお。 遠慮なく海老やパクチーを頼んでくれるところ……
本当に極論しちゃうと。 俺も相沢さんも、一人で生きていけちゃうよね。
[小さく笑って。] (249) 2023/03/10(Fri) 20:18:44 |
| 俺は、相沢さんのそういうところが、本当に 好き 。 [本当に大切な物を口にするように。ゆっくりと。話して。] (250) 2023/03/10(Fri) 20:19:14 |
| そんな相沢さんだから。
好きになってもらえたら。選んでもらえたら。 最高だと思う。
最高に幸せで。嬉しいだろうって。
[相沢さんに笑いかけて。] (251) 2023/03/10(Fri) 20:19:44 |
| 俺は貝沢さんが好きだよ。 貝沢さんも俺を好きになってよ。 恰好悪いところも一緒に笑い合いたい。 >>1:418本当に時々になるかもだけど、背伸びしたり、ちょっと頑張ったりしたい。 俺スタンプ初めて買ったんだよ? めちゃくちゃ恥ずかしかった。 怖い時も、凹んだ時も、ドロドロした時も。 >>110出来れば貝沢さんの隣に居たい。 見せたくない時は、見ないふりするから。 貝沢さんは一人で平気かもしれないけど、一緒に居たい。 ダメって言われたら、大人しく待つよ?……たぶんね。 [最後の一言は自信が無かったからね。正直に付け加えて。] (252) 2023/03/10(Fri) 20:21:41 |
| だからね。貝沢さん。
俺の恋人になってよ。
[貴方を思うと胸がいっぱいで熱いけど。 俺は目を細めて、貝沢さんに笑いかけた。**] (253) 2023/03/10(Fri) 20:22:10 |
| (a49) 2023/03/10(Fri) 20:24:12 |
| [それから、貝沢と栗栖の分のフォーも仕上げていく。 もし栗栖からパクチー抜きの要望があったならば、まず彼の分から作ることにして――。] ( うーん…… ) [このシンプルなフォー、鶏ガラスープこそ入っているが、具材としての肉類はない。 少しだけ考えてから、栗栖の分に特に何かしらの具材を追加する、ということはしないことにした。] ( お前まだ気があるのかよ…って見えてもアレだし。 カッチと一緒のやつ、食べてもらいましょっと。 ) [あの時の貝沢の感謝に滲んでいるようにみえた、敬意と誠意。 この目で間近に見た、にっとした笑み >>230。 それを裏切ってしまう敵にならぬように、と。] (254) 2023/03/10(Fri) 20:25:56 |
| [そして、キッチン奥で、とても良い顔で。 多めに用意したパクチーから茎を切り落とし、数多の葉をボウルに積み上げていく。 何なら余った分は賄いにでもしようという勢いで。]
(255) 2023/03/10(Fri) 20:29:02 |
[痛みはなくとも、一生残るであろう傷跡は。
見る度に過去を思い出させるだろう。
それは、例え今の生活を気に入っているとしても。
途切れた輝かしい未来の先を、
きっと一度は想像しただろうから。
みっともないとは思わない。
けれど演じる者としては、
役を制限されてしまうであろうこと。
その言葉を選んだことから、分かる。
負い目と感じていること。
今も演技に関わる仕事を続けているのだ。
出来ることなら、消したいだろうに。]
[その場では掛ける言葉が見つからなくて、
押し黙ってしまった。
彼のように言葉を尽くせるような俺じゃない。
言葉にするにはどうしても時間が掛かってしまう。
だから、代わりに。
先に伝えたかったリスナーであることを話せば、
僅かに見開かれた目に笑った。
微かな動揺が、はっきりと見えるぐらいに。
徐々に見えていたとしても。
今は、それよりも。
掌から伝えられる温度を分け合いたかったのと、
此方からも言いたいことがあったから。
揶揄うこともなく、目を細めただけ。]
[一瞬だけ、時を止めたように落ちた沈黙。
彼との間の沈黙が苦しくないことは、
今までにも何度か経験したから知っている。
問い掛けに返された応えは、
何故か、敬語だったから。
ふ、と息を吐き出すようにまた、笑って。
顎に指をかけられたなら、見上げる角度が変わる。
瞳に相手の姿しか映らない程の距離。
身を引くことはしないまま。
溜息にも似た吐息と共に零された言葉に、
小さく歯を見せたなら。]
文句はないですけど、
[春を運ぶ風が吹く。
さらりと揺れた前髪は、彼のものと重なって。]
さっき言いかけたこと、言っていいんで。
ちゃんと、聞きたいです。
[数多のリスナーに向けてではない。
誰かにリクエストされた訳でもない。
他の誰にも真似できないものを。
彼自身が選んだ言葉で。俺だけに。
文句の代わりに、まずは最初のおねだりを一つ。]
[吐息が掛かるほどの距離。
囁く声は、甘く蕩けるデザートのように。
いつもの優しくて落ち着いた声を待ちながら。
視界を黒
に、染めていった。]
[写真は普段から映る方ではなかったけれど。
記念、と言われたら応じただろう。
静かな湖畔は、
ゆっくりとオレンジに移り変わっていく。
手先が器用なことを昔、褒められたこと。
その従姉妹が杏であること。
彼女を慕って、Madam March Hareを選んだこと。
好きなものはサーモンと苺だということ。
少しずつ、自身のことを話して。
互いを、知っていく。
これからまでも。そして、これからも。 **]
| はい、お待たせ〜。 さっぱり風味のシンプルなフォー、二丁上がり! [貝沢と栗栖へのサーブは同時に。 どちらも中身は栗花落に出したもの >>247と同じだが、 その上に、少なくとも貝沢の方のフォーには、瑞々しく芳香強いパクチーの葉がこんもりと盛られている。 流石にパクチーがフォー全体を覆い隠していることはなかったが、それでも、上面の4割くらいの面積は占めるくらいの多さだった。*] (256) 2023/03/10(Fri) 20:36:27 |
| (a50) 2023/03/10(Fri) 20:38:51 |
| ── 愛すべきうさぎの穴で ── [言い返したら、貝沢さんはむくれて。 >>211でもやっぱり笑ってくれた。 そこに齎された鴨肉 >>203。 めちゃくちゃ綺麗だ!!肉の色が!!! コンソメスープの金色は特別枠として。 俺は肉の赤い色がこの世で一番綺麗だと思って居る。 先日の牛カツしかり。目の前の鴨肉しかり。] ……無花果のソース? 果物のソースと肉って美味しいよね!! [それは俺がうさぎの穴で初めて知った食べ方だ。] (257) 2023/03/10(Fri) 20:58:57 |
| [しかし明らかに肉の量が多い。 取り分けようとしたら、なんか聞こえた。 >>209待って?!!俺とゲイザーは確かにダチだ。 しかしダチだからこそめちゃくちゃ恥ずかしく無いか?!! 俺明らかに普段と態度違うもん!!!] 幸せになるけど!!! [なんなら俺は一人でも幸せになる自信あるけど!!! それはそれとして。うわあ……] ………… 恥ずかしい。死ぬ。 ありがとう。 [俺は羞恥で殺されそうになった。死ぬ。 なので貝沢さんと何か話してても全く感知できないね。**] (258) 2023/03/10(Fri) 20:59:14 |
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