188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
全て表示
[ 『節制』は、箱庭を愛していました。
世界を生み出した神様を愛していました。
自分と同じように箱庭に生み出された子らを、
それぞれに大切に想っていました。
相反する性質を持つ者たちの集う箱庭では
諍いが度々起こりました。
彼らが諍いで互いを傷付けすぎてしまうことのないよう、
一たび争いごとが起きたなら駆け付け
仲介役を進んで買っていました。
神様が『節制』へ贈った贈り物は「虹」
相反する二つの性質の間に立ち、
それらを結び付けることの出来る贈り物でした。
特別安らげるのは、親友である『隠者』の傍。
『隠者』は思慮深く、慎重で、思い遣りに満ち
誰よりも『節制』の性質を理解してくれます。
『節制』もまた『隠者』を誰よりも大切に想っていました。
晴れた空の下、よく二人だけのお茶会を開きました。
湖畔で涼やかな水音を聴きながら
アイリスの花を眺めるのがいっとう好きでした。]
[『節制』は規律を重んじ、節度を弁え
慈愛を尽くすためならば自己犠牲をも厭いません。
東に呼ぶ声あれば飛び、西に呼ぶ声あれば駆け
求められれば求められるがままに献身し、
皆の幸せを心から願っていました。
最初はきっと興味本位で始められたのでしょう
『運命の輪』の手による幸運と不運の流転。
やがてどちらをも楽しむようになってしまった
『運命の輪』のことを、その勝気な奔放さを
『節制』はどうしても理解できません。
初めこそ純粋に心配をしていましたが、
徐々に苛立ちを覚えるようになってしまいました。
『節制』が戒律し、己を戒めていましめて
とても出来ずにいるようなことをも
無邪気に成し遂げてしまうから。
羨望の色を孕んだ、醜く身勝手な苛立ちでした。
『節制』は自分が『運命の輪』を嗜められる気がしません。
『正義』に任せて、距離を置くことにしました。]
[ わたしは神様を愛しているのに
神様の創りたもうた子に苛立つなんて!
『節制』は自分の中に生まれた矛盾に苦しみました。
こんな自分は『隠者』にだけは知られたくない。
ひとり苦しむうちに、ぽきり、と何かが折れました。
どんなに仲介役を続けても
ただその場では丸く収まるというだけ。
争いの火種がそれぞれの個性に在る限り
諍いが完全に絶えることはありません。
……つかれたな。
ふとそう思いました。
仲人役を務めることが虚しくなってきましたし
自分の存在は箱庭に必要がないような気もしてきました。]
[ やがて思いました。
わたしが間に立とうと、立つまいと
さして結果は変わらないのではないか?
愛する神様からの贈り物を使いこなせない己に
『節制』は、失望しました。
必要がないのなら、わたしが生み出された理由は何だ。
「わたしは、神様から愛されていないのではないか?」
奇しくも『運命の輪』と真逆の発想に至りました。]
[ 神様を、箱庭を愛するがゆえに積み重ねてきた
丁寧な暮らしが荒れるようになりました。
箱庭の何処かで諍いが起こっても
知らぬ存ぜぬを貫きました。
昼夜は逆転し、好きなだけ酒を煽り、殻に閉じこもり
美しかった紅い翼はぼさぼさになってしまいました。
そんな情けない自分を誰にも見られたくなくて
『隠者』には特別見られたくなくて
もしも『隠者』が自分の元を訪ねてきてくれても
ひとりにしてほしい、と拒んでしまいました。
そんなある日のことでした。
『悪魔』が、『愚者』を殺しました。
どんなに諍いが続いても殺し合いに発展することはないと
『節制』は心の何処かで油断していました。
だからこそ見て見ぬふりをしていました。
──取り返しのつかないことが起きてしまった。
わたしが間に入ったとて
止められはしなかったかもしれない。
だが、『愚者』の死は防げたのではないか? ]
[ 自責の念に駆られた『節制』は我に返りました。
神様が愛した、穏やかな箱庭を取り戻すために。
混乱に陥った箱庭を鎮めようと
『節制』は、再び諍いを仲介し始めました。
そのうちに誰かが刃を持ち出しました。]
──いけません
わたしたちがわたしたち同士で
傷付け合ってはなりません……!!
[『節制』は仲立ちを試みながら
どうにかして刃を奪い取ろうとしました。
力任せに奪い取ろうとしたその弾みで
『節制』の身体は場外へと投げ出され、
掌の中の刃は──── ]**
[ ひとりきりの恋人たち。
胸の証はとある楽園の模倣。
蛇の奸計で林檎を口にし追放された者たちの烙印。
その意に破綻をも内包するそれは、
夢を見なければ生きられない程に、
最初から完璧ではなかった証。 ]
[ 知っていた。識っていた。
完璧な器に完璧な魂。
それでも足りないのです。
足りないと思ってしまうのです。
或る日神に問いました。
「どうしてわたしたちを完璧に作ってくれなかったの」
造物主は答えます。
「そのままのおまえを愛している」と ]
[ 『恋人』が何をしたとて何を思うとて、
永遠の不完全に絶望し身を投げたとて、
正気の果てに箱庭の全てと心中したとて、
何をしても愛しいのだとその瞳は告げるのでしょう。 ]
──── ああ、反吐が出る。
自分で作った可哀想な人形を愛でるその目が煩わしい。
わたしたちが欲しいのはそれじゃない。
[ 『悪魔』の愛は禁断の果実でした。
そこにあり、魅力的で、どうしても欲しいと思うのに、
手を伸ばせばその愛は終わってしまうのです。
わたしたち、ふたりでひとつの完璧な存在。
だのにこの身の外に抱いた愛に気付いた時、
『恋人』の『完璧』は永遠に失われてしまう。
だから見ないようにしました。
『完璧』であるならば、『悪魔』は愛してくれる。
何故、と思えば問うたことはありませんでした。
向かい合うことを避けていたようにも思います。
心で想うことだけは、この心だけは自由だ、などと、
そんな都合のよい夢を揺蕩っていたかったのです。 ]
[ だから、箱庭の黄昏を招いたのが『悪魔』だとしても
それは構いませんでした。
愛とは許しで、愛とは受容で、
愛とは存在を肯定するものだと信じていたからです。
彼がどれだけ血に染まろうと罪に塗れようと、
望むものを得る道なら何がどうなろうと構わない。
わたしたちの終わりですら──
きっと完璧なまま終わらせてくれると信じたから、
どうでもいいと思えたのです。
彼が真に求めるものが何であったかさえ、
知ろうとしないままに。 ]
[ けれど、狂気のままの精神は擦り切れる寸前でした。
生まれた時から『完璧』ではないと知りながら、
それでも『完璧』を偽り生き続けるのは地獄でした。
だから、それは確かに救いだったのです ]
── ねえ、『悪魔』。
こんな最期を少しくらいは惜しんでくれるかな?
わたしたちも少し残念だ。
最期だなんて言わず、
最初に殺してもらえばよかったかな、なんて。
ああ、でも。
きみに浮かぶ失望の色を見ることがなくてよかった。
きみの愛を失う前に、死ねてよかった。
[ そうして瞼を下ろします。
そこには音もなくただ優しく広がる夜がありました。
『恋人』はその不本意な死にも関わらず、
眠るように穏やかな顔をしていました。 ]
| [ 経典で語られる『恋人』は、 男女を内包したひとりきりで完璧な存在。 自らの完璧を否定する者以外には等しく慈愛を傾ける。 その存在の特異性以外に語られることはありません。
黄昏ゆく箱庭にて『愚者』の薬で幻を見、 かねてより相容れない『魔術師』との 相打ちの末に死にました。 彼/彼女らの本心が語られることはありませんでした。 ] (98) 2022/12/20(Tue) 21:29:26 |
[ そうして『完璧』を守り通して死んだのです
それこそが彼への、彼/彼女の愛の体現なのでした ]
| [ そして、 >>17 魂に刻まれたものが軽くなっても、 それでも残るものがある。 ] (99) 2022/12/20(Tue) 21:30:37 |
|
[ いなくなる『恋人』から、 いなくなる『悪魔』への声が聞こえた気がした。
本当は『愛して』欲しかった、 『完璧』であることで貫き通した 箱庭の『恋人』の愛が。 それを準えるようにして 『完璧』を偽り続けた苦悩、 それほどまでに失いたくなかった人への想いに重なる。 ……私たちは別の存在だけれど、似た者同士だった。
神にすれば、偽物に与えていた愛を取り返しただけで、 意趣返しのつもりもなかったのかもしれない。 だけど、これだけは奪えない。奪わせない。 思い通りにいかなくてお生憎様、だ。 ]
(100) 2022/12/20(Tue) 21:31:38 |
| [ これを分かち合える人がいる。 けれど伝えるのは、彼/彼女らの決意に反する気がして。
それに同じだとしても、それは私の言葉じゃない。 愛して欲しいけれど、それ以上に愛をあげたい。
だから、今はまだ。 言葉にしてもいいかと自信を持てるくらいになったら。 そうしたら ──…… ] (101) 2022/12/20(Tue) 21:31:58 |
| [ 護る、 >>53という言葉はとても心地よいけれど、 それに甘えるだけの自分ではいたくない。] 私もそうしてあげたいんだけどなあ…… でも今は頼っちゃおうかな。 ちゃんとその分を返すから、待っててね。 [ 何も身に降りかかるものだけじゃなくて。 傷付かないように何物からも護ってあげたい。 今は気持ちばかりで何の力もないけれど、 私たちの運命だったあの日から、 貰い続けた優しさを返していきたい。 それに……きっと盲目なままでは駄目なんだろうと思う。 心を護るのは、きっと心にきちんと触れることが必要で。 時には喧嘩しても向き合わなくちゃいけないな。 でも、それで嫌いって言われたら…… 泣かない練習もしておかないといけないかも。 ] (102) 2022/12/20(Tue) 21:33:46 |
| [ さっきはなんだか泣きそうで、 心がどこかに行ってしまいそうで不安だったけれど、 今はちゃんとここにいてくれる。 触れた手の温もりがそれを教えてくれる。 こちらを見下ろす安堵の顔に胸が締め付けられた。 まるで、寄る方ない子供のような。 遠い昔の傷に触れられたような、 いつかのあなたに手を差し伸べられたような気がして。 大切にしたい。 あなたを形づくる全てがいとおしくて守りたい。 「居てくれてよかった」、と >>54 生きていることを肯定してくれるその呟きに、 ── 私も、と続け ] (103) 2022/12/20(Tue) 21:34:04 |
| 好きだよ、私の夜。
[ 寄せられた頭に手を差し伸べ、 夜色をそっと撫でてから抱き締めた。 * ] (104) 2022/12/20(Tue) 21:34:23 |
| (a26) 2022/12/20(Tue) 21:39:54 |
[ けれど神様、それでもわたしは
この世界の生きとし生けるものすべてを
あいしているのです
あなたのことも、
──あいしていたのです
]
| (a30) 2022/12/20(Tue) 22:04:33 |
[1] [2] [3] [4] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
トップページに戻る