人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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ホテルへと戻る前に、女は本来の自室であるアパルトメントに寄り道をした。
そこで荷物を受け取ると、包みを開こうともせず大事そうにそれを抱える。
暫しそうして満足した頃、ようやく大した大きさもなかろう箱を開いた。

中に並んだ7色を眩しそうに見つめ、知らずのうちに口元が緩む。
勿体なくて、まだ食べることの出来ずにいたチョコレート。
一緒に食べろということだろうけど、これもまた少し勿体なくて一度箱を閉じた。

いつもこうなのだ。
あの人が、色んな人に同じようにしていることはわかっている。
それなのにこんなにひとり喜んでいることは、自分だけのささやかな秘密なのだった。


──文面上でのやりとりをしてから数日後。

普段は昼間に顔を合わせることの方が多いが、本日の時刻は陽も暮れた夜に近い頃。
確か貴方が教えてくれたバーは此処だった気がすると、待ち合わせ時間の十分ほど前に店の前でそわついていた。
あまなんちゃら…と頭の中でバーの名前を朧気に思い出そうとしながら、時折周囲に視線を配らせる。
来てくれるかな。

【人】 月桂樹の下で ニコロ

>>27 ダニエラ

ハーモニカを吹き終えて
拍手が聞こえれば照れくさそうにはにかむだろう。

「ご清聴いただきどうも。
我流だけどガキの頃から吹いてるからな。
人に聞かせられる程度には、ってところだ。」

「吹いてる間は気が楽なんだよな。
んー、もう1曲吹こうかね。リクエストはあるかい?」

褒められて気を良くしたのか
もう1曲吹くらしい

#公園
(41) 2023/09/12(Tue) 9:50:20
「Si. 仰せのままに。
ふぅん…なるほどね。」

寄越された書類に目を通して
中身を確認すれば

「確かに、牽制にはなるだろうな。
しょっ引くのは任せてくれ。
仕事に関しては俺はこれ以上は無い、な。」

書類は後でシュレッダーに掛けるなりして
抹消するつもりで…取りあえずは頷いているだろうか。

「任せる。やり方もな。

 ああ、部下も逃がすな。
 名簿にあるやつは全員引っ張っていい。
 なるべく殺すなよ。死者はリスクで、俺はリスクが嫌いだ」

殺さなければいいということだろう。

「それと――……別に摘発チームが編成されているらしい。
 そっちについて何か分かったら教えろ。
 警察内部の情報は、さすがにわからん」

「殺さねえよ。
やたらめったら銃を抜くのは此方も不本意だからな。
今でもいい印象があまりないってのに逆効果だろ。」

上手く進めるためには立ち回りもまた重要。
その事を、狼は狂いながらもよく分かっている。

「別の摘発チーム、か。
分かった。何かしらの情報が掴めたら渡すよ。
もしこっちの邪魔になるようだったら潰すかい?」

好戦的な表情で笑う。

「…自分も、それについても構いませんよ」

基本の方針、
"アリソン女史"の方針がそれだと言うならばそれに従おう。
崩れた言葉を元に戻して、投げられた資料を手に取る。

何故ファミリーに?と問うことはない。
それは目の前の人間の素性を知らぬ故ではなく、
どちらであったとしても、わざわざ問おうと言う気はないだけ。

黙って資料を読み込んだ後、そのまま静かに頷く。
あとはこの資料を破棄し、実行するだけ。
とは言っても、隣にいるもうひとりのやる気を見るに。
本命は任せてもいいのかもしれないと机を軽く叩いた。

「……別の摘発チームについても了解です。
 自分も、何か情報が入り次第共有します」

邪魔になるようだったら……さて、どうするのか。
従うつもりでいるもう一匹は、好戦的な笑みを横目に眺めた。

「分っているならいい。
 大分強引な仕組みだ、無理をしすぎず実績だけ積み上げて、動きやすくしてやろう」

続く言葉にも、ああ、と頷く。

「これは"アリソン"のプランだ。
 俺の目が届かないチームは要らん。
 潰せ」

淡々と告げる。いらないものをゴミ箱にすてるのは当然のことだと、そういっているだけのよう。


「分っているならいい。
 大分強引な仕組みだ、無理をしすぎず実績だけ積み上げて、動きやすくしてやろう」

続く言葉にも、ああ、と頷く。

「これは"アリソン"のプランだ。
 俺の目が届かないチームは要らん。
 潰せ」


「話がスムーズでなによりだ。
 できるチームを持ててうれしい」

N.N.の言葉にも頷く。
…どういう姿勢か、なぜ参画したのか、そういうことは一切問わない。
ただ話がまとまったという事実だけで十分と、手を鳴らす。

「では、解散。
 ここはもう使わん。
 次の場所は、また連絡する」

「…了解」

潰せと命を下されるなら話は早い。
要らないものは狂犬らしく喰い荒らそう。

解散の合図と同時に立ち上がり、
次の場所についても理解したと肯定を示すように頷いた。
ここでいつものように振る舞うのもひとつだが、最初の会合だ。
まともさを少しくらい見せておく方が
使える
だろう。

そのまま2人へと軽く頭を下げ、扉に手をかけた後。
男はひとり先に、この場から立ち去っていく。

まるで何事もなかったように、いつも通りの笑顔を貼り付けて。

「了解した。じゃあそのように。」

潰せとの言葉に喉で笑いながら
次の会合のことも頷くだろう。 

先に出ていった同胞の背を追って
もう一匹の凶狼もこの場を後にした。

為すべき事を為しに行く為に。

【人】 月桂樹の下で ニコロ

>>53 ダニエラ

「言っても我流だからな。
期間こそそれなりにあるがプロには劣るさ。」

感心されることは満更でもないものの
所詮アマチュアなので持ち上げられすぎも面映ゆいのだ。

「そりゃあ勿論。折角だからな。
曲名が分からんのか。ん。」

貴方が歌って聴かせた旋律から
それが何の曲かはすぐに分かる。

「ニンナ・ナンナか、懐かしいな。
良いぜ。んじゃ、リクエストにお応えして。」

軽く音を確かめてから
貴方が歌ったのと同じ旋律が伴奏と共に奏でられる。

複音ハーモニカの独特の音色が
懐かしさを増して感じられるかもしれない。

#街中 #公園
(55) 2023/09/12(Tue) 16:04:50
そしてこちらは不意に貴方の正面に置かれる椅子。
更に背後で困惑の気配──振り返れば一人の女が、
あなたに何て声をかけるか惑うようにまごついていた。

「……あ、あの。貴方がお酒、飲むの?」
「……女の子が頼もうとするからダメなのかしら」

貴方が手当たり次第に何かを叫んでいた様子は見守っていたのか、おっかなびっくりに椅子を頼めば、貴方のテーブル正面側に椅子が配置されて女はおずおずとそこに座る。

「それじゃあ……モヒートを」

望んだものはテーブルの上に現れた。

幸運の神に恵まれたらしい。
椅子と同じようにその場に瞬きする間もなく、グリーンが映える爽やかな夏向けのカクテルがすぐ傍に出現した。

「わっ、本当にでてきたわ。
 凄いわね、手品師の人が運営するお店なのかしら?」
「お嬢さん、きっと有名店であろうここはどこかわかる?」

モヒートにまだ口は着けずに軽くグラスを傾けて艶やかな色を味わっている。
貴方の"地"が些か出ている事も知らない女は、きっと男勝りな愛らしい少女なのだろうと誤解……誤解ではないかもしれないが、とにかくそう思ってそう問うた。


「おいなんでだよ!不平等だろ不平等!!」

不意に現れた──ように思えた──あなたに何かを言うより先に、
現れたカクテルを認めれば不平を嘆いた。
もちろん憤りを向ける先は夢だ。あなたではなく。

「あークソ……何処ってこんなん夢だろ夢。
 こんな出鱈目な店あったら世界中で話題沸騰間違いなしだ
 予約で軽く30年は待たされるね。」

「それにしたってこの差はなんだ?
 深層心理で俺の肝臓が反逆してやがんのか?内臓如きが…」

諦めたのかレモネードをちびちびとやり始めた。
所作がおっさん臭い。

「んで、わけわかんない夢に招待されたご感想は?signorinaお嬢さん

「ご、ごめんね私だけ頂いちゃって……
 ……お嬢さん、今おいくつ?」

思った以上に悪態をつく、どことなくおっさん臭い様子を見て思わず「差し出がましいけれど」と言いたげな声色でそう問い直す。

「夢、夢なのね。夢なら……うーん……
 でも夢でも見逃がしちゃうのはよくないと思うから……
 18歳以上なら、私が代わりにお酒を頼んでも、
 このモヒートを渡しても全然構わないのだけれど……」

肝臓が反逆?と、独特の言い回しについていけてないのか、些か疑問符を沢山浮かべ、困惑を一切隠しもしないまましどろもどろにそう提案する。

「……え?」

「感想、感想……そうね……」
「……夢だと言うなら、もう少し美しい庭園みたいな
 場所ならよかったかもしれないかなって」

なんて迂闊に呟けば、薄ぼんやりとした空間に薔薇の庭園が周囲に花を咲かせだす。早送りする映像化のように葉から蕾に、そして花に変わり咲き誇る様子は、まさに夢としか思えない光景だ。

「……わ、わ……」

それを願った当の本人は、夢をすっかり信じ込んでいるにもかかわらずその様子に思わず口を覆って言葉も出なくなっているが。


「29だけど」

29だけど、ではない。

レモネード片手に椅子にどっかと座り、肘をついたまま。
文字通り夢のように変わっていく景色を見ながら半目になる。
何でもありか、とでも言いたげに。

「ていうかタッパもあんたとそんなに変わらないだろ。
 口振りからしてあんたも成人だろうし」

実際、両者の身長はそう変わりない。
そして未成年飲酒を咎める側ならあなたは成人だろうと推測した。

「夢の中でも未成年飲酒を見逃せないとは
 随分正義感に溢れたお人だな。普段は教師でもやってるのか?」

椅子から立ち上がり、庭園の薔薇を一つ手折りながらそう尋ねる。

相手は所詮は夢の中の住民、詮索する事に大した価値は無い。
この自称29歳は今はそう思っている。
とはいえ詮索するような事を言ってしまうのは職業病か。

「は、はわ……
に、にじゅうきゅう……」


どうぞ、飲んでくださいとばかりにまだ手を付けていなかったモヒートを差し出した。グラスの中の氷がカランと鳴ると同時に、気まずそうに顔を俯かせる。

「す、すすすすみません、すみません……
 随分可愛らしい方だったから、まさか私より年上とは……」

先入観、と言う物の怖さを知る。
こんなだから職場でも叱られるのだ、なんて夢のない話は心の奥にしまって、改めて薔薇を手折る貴方を見て見れば確かに背丈はそう変わらず、失礼な発言ももっと慎重にしていればよかったのだと項垂れる。

「きょ、教師なんて滅相も。
 今は……け、警察官を……していて……」

むしろ人によっては教師以上に滅相もある職業である。
こんな頼りなさが先に見える存在が警察だと知られたら、尚の事呆れられる懸念はあるけれど、隠し通すなんて思考はない。
賢明ともいうし、馬鹿正直ともいうし、愚かともいう。

「……そちらは、その、何の職を?」


「おっしゃ。ラッキー」

差し出されたモヒートを上機嫌に受け取った。
あなたの慌てぶりや気まずさも何処吹く風といった様子だ。
何ならこの自称29歳は元々勘違いをあまり気にはしないたちであり
あなたが一方的に気まずくなり損かもしれない。

「へえ、警察官ねえ……」


………警察官ん〜?

 警察官ってあの警察官か?間違いなく?sul serio?マジで?
 あんたそんだけ弱腰でよく受かったな」

一瞬流しかけた。衝撃の事実を。
呆れを通り越してこれでよく受かったもんだと感心するくらい。
こんな夢を見ている深層心理はどうなっているのだろう。

「何って聞かれると『色々だ』としか言えねえな。
 けどま、大雑把に言うなら……」


「裏のお仕事。所謂マフィアってやつだよ」

「さて、夢の中でも未成年飲酒を見過ごせないお巡りさんは……
 マフィアはどうする?しょっ引くか?」

「あれ。早いじゃん」

あの後紹介したバーの前に向かえば、
既に待ち合わせの相手の姿は店前にあった。
思わずぽろっとそう口に出してから、すぐに貴方の傍に寄って行く。

「すまーん。待たせた?ちゃんと迷わないで来れた?」
「胃薬とか持ってきたから欲しくなったら言えよな。
 金はあんま気にしないでいいから……」

瓶底眼鏡に一つに括った長い髪。
バー自体はおしゃれなので服装こそいつもよりまともだが、
それ以外は普段通りの恰好だ。

【人】 月桂樹の下で ニコロ

>>58 ダニエラ

「そんなとこだな。
ニンナ・ナンナはガキの頃に聞いたことがあるし
何なら今もガキどもの前で吹く事もあるからな。」

そう言いながら、吹き終えて
貴方の言葉を聞けば、照れくさそうにするのだろう。

「そう言われんのは素直に嬉しいな。
Grazie.ダニエラ。それとお粗末さん。
また機会があればいつでも聞かせてやるよ。」

「さて、そろそろ仕事に戻らねえとどやされそうだな。」

二曲を吹いて、貴方がもう食べ終えそうならば
悪戯っぽくそんなことを言うだろう。

#街中 #公園
(79) 2023/09/12(Tue) 23:02:02

【人】 月桂樹の下で ニコロ

夜も更けた頃
勤務を終えたのだろうか
酒場へと足を向ける男が1人

誰かが居るかもしれないし
居ないかもしれないけれどお構いなしに
ドアを開けて中へと顔を覗かせた。

「ハァ、今日も疲れたぜ。」

さて、今日の酒は何にしようか。

#バー:アマラント
(81) 2023/09/12(Tue) 23:13:52
「うぅ……す、すみません……
 私なんかが警察官だと不安にさせてしまうかもで……
 ですが本当です。勉強を教えてくれた幼馴染たちがいたから、なんとか、なんとか……受かって……」

指摘されているのは頭ではなく態度の方なのに頓珍漢な受け答えだ。この間の読まなさでは頭の方もお察しだと思われてもまるでおかしくない。

「……え」
「マフィア」

そうして、貴方の告白に息を呑む。
けれど、次がおかしい。
驚きの次に見せた反応は、一般市民連中に比べれば、随分とおかしなものだ。

「お姉さん、」
「マフィアなんですか」

なんせ、むしろ安堵するかのように声色をよりによって紡ぐのだ。
マフィアと別の職を聞き間違えた?そんな事はない。
女の視線は真っ直ぐに、憧憬の眼差しをもって、警察官が向ける反応としてはどう考えてもおかしいそれを、女は後ろめたく思うことなく、向けていた。


「………んんん〜〜???」


安堵したかのような声色、憧憬すら滲む瞳。
予想していた反応と違う。
大方慌てるか、困るか、そのくらいだと踏んでいたのだが。

「マフィアってそんな地域密着型の組織じゃなかったよなあ?
 身内にこっちの人間が居りゃ警察は落とされるだろうし……
 昔スラムに出入りでもしてたか?」

あなたの事など知るよしも無いから、憶測でものを言う。

路地裏、スラム、裏社会と呼ばれるもの。
それら無秩序なりの秩序を保つのがマフィアというものだ。
それに対し親しみを向ける者には、そういった過去がある。
推測未満のものの中から、適当に思い付いたものを挙げた。

「出入りしていた訳ではないんですけど、その」

「誘拐された所を、誘拐されかけた所を、
 マフィアの方たちに助けて貰った事があって……」

言い間違いの訂正ではない。
つまるところ、そのような機会が複数回起こり、数度は恩を感じる程に、別人にそれぞれ助けられたと言うことだろう。

それだけ攫われかけるのはただの不運で片付けるには少々苦しいが、性格や立ち振る舞いを考えるとそうあり得ない話でもない、そんな印象かもしれない。

「私が今ここに居るのは、その人たちのお陰です。
 だから、どうしても抜けきらないんです。色々と。
 ……私はアリーチェ。貴方のお名前をお聞きしても?」

抜けきらない。その言葉からは、憧憬に近い眼差しは本人なりに自覚があって普段はもう少し隠そうとしている事を指している。


「ペネロペ。」

息をするように偽名を名乗る。
これを名乗る間はただの一市民のペネロペ・ベリーニだ。
それは血の掟に対する屁理屈でもあった。

「あんたが昔っからおっちょこちょいなのはよーくわかった。
 今の今まで恩が抜け切らないほどマフィアに助けられるような、
 天然記念物並みのな。」

「ま、俺も抗争……対立は好きじゃない」

デカけりゃデカい程な。そう続けて。

「仲良くしようじゃねえの。酒の礼だ」

テーブルの方へと戻り、手折った薔薇をあなたに差し出した。

「ペネロペ……よろしくね、ペネロペ」

音の響きを確かめるように、二度そう呼んで。
おっちょこちょいを指摘されれば気恥ずかしさと情けなさで眉尻を下げながら困り顔笑いを浮かべた。

「奇遇ね。私も対立や抗争は好きじゃないわ。
 組織同士では相容れなくても、
 個人間では分かり合えることだってあるんじゃないかって」

それから差し出された薔薇を両の手で、硝子細工でも受け取るかのように慎重に受け取って、淡く頬を色付かせた笑みを返す。

「Grazie mille。ええ、この奇妙な縁こそ、大事にするわ。
 園芸が好きな幼馴染がいてね。それで私もお花が好きなの。
 ペネロペもお花は好き?」


「そう、美しさに惹かれて108人の男が押し掛けた逸話が有名な
 あのペネロペだ。よろしくどーぞ」

あなたの頬のように淡く色付いた薔薇を渡せば、
そんな余計な話を付け足して応える。
自分はその名を欲しいがままにしている、とでも言うように。

「ま、所属でレッテル貼って個人を見ないのは前時代的だわな。
 とはいえ誰も彼もがそうともいかねえのが現実だが……
 奇妙な縁ねえ。またこの夢を見る事がありゃいいけどな。」

「花ァ?良くも悪くも普通だな。
 貰う事はあるし、知り合いに好きそうな奴は居るが…
 そこまで特別気にした事は無いな」

 


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