??? 工藤美郷は、メモを貼った。 (a38) 2022/09/10(Sat) 20:37:32 |
【人】 1年生 工藤美郷──回想・レストランにて松本先輩と>>68── 誰かが私のために何かをした時。 私に利があった時。 [松本先輩の言葉を繰り返す。それから湿布のことを言われれば、] 松本先輩が置いたものとは気づきませんでした。 気づいたのは武藤先輩です。 [そこまで言ってから、ふと気づいたように続けた。] 武藤先輩が、松本先輩に礼を言うと良いと言った。 だから今、私は松本先輩と話している。これも一つの利益です。 つまり松本先輩の話を総合すると、私は、武藤先輩にも「ありがとう」って言うと良い。 [工藤は学んでいく。全員からとは仲良くできないとしても、根気よく説明してくれる相手に接して。不器用ながら、一歩ずつ。] (118) 2022/09/10(Sat) 20:53:18 |
【人】 1年生 工藤美郷[不器用に、実直に。 言葉の裏を読むことなく、死への渇望を肯定した。] はい。私もそう願います。他の誰かに決まっていたとしても。 [決して憎いわけではない。親切にもしてもらった。 だが工藤は、先輩の死を望む。] 残念ながら松本先輩の名前が呼ばれて、起きてしまった場合。 先輩はまだ死にたいですか。 [事実を確認するように、じっと目を見上げて問うた。 嘘の見抜けぬ眼で、真実を口にしてくれると信じ切って。]* (119) 2022/09/10(Sat) 20:54:54 |
【人】 ??? 工藤美郷──朝霞さんと── [ハンカチを褒められて、女は口の端を綻ばせた。 鑑賞物としてのプライドを守ってくれた、一枚のハンカチ。 それは、真実に気づきながらも優しい嘘をついてくれた朝霞との、工藤には無い絆。] 静かな絵には話せても、喋る私には話せない? まぁ、分かる気がするけどね。あの子もそういうところあるから。 [それでも恥ずかしそうに話を続けてくれれば、「んー」と口元に手を当て、少し考えるような仕草をした。] どうだろう。好きなのかなぁ。 でも、そうだな。気になる人はいる、かな。 [そう器用にはぐらかすと、] ね、聞かせて。朝霞さんのこと。好意の区別がつかなくても、何か心に引っかかるものがあるから悩んでいるんでしょう? [問いかける言葉は、決して揶揄する響きはないけれど。 最後ぐらい、ガールズトークを楽しみたい。 どこかでそんな望みもあった。きっと、工藤にはできないことだから。]* (124) 2022/09/10(Sat) 21:13:05 |
??? 工藤美郷は、メモを貼った。 (a41) 2022/09/10(Sat) 21:15:59 |
【人】 1年生 工藤美郷──回想・朝霞さんにお礼言われた>>3:400── [朝霞さんから、過呼吸の際のことについて、礼を言われた。] はい。朝霞さんは私の言うことを聞かなければ、窒息する恐れがありました。 [謙遜することなく肯定した後、「ですが」と続けた。] 以前、過呼吸になった人にも同じことを言いました。 そうしたら嫌われました。私には優しさが無いから、正しいことを言っても聞く気がおきないそうです。 朝霞さんとあの人との違いが、あの人は苦しみ続け、朝霞さんは落ち着くという結果を産みました。 [そう、分かるような分からないようなことを伝えた。 もしも上手に話せたならば、「あなたを落ち着けたのはあなた自身の力だよ」程度は言えたのかもしれないが。]* (126) 2022/09/10(Sat) 21:38:03 |
【人】 ??? 工藤美郷[それから手を広げると、ぎゅっと包み込んだ。] その人の心に応えたくても、自分に同じ心が無かったら、かえって苦しめてしまうもの。傷つけたくなんかなくたって。 それなのに、自分の想いが分からなかったら、受け入れることも断ることもできない。かといって先延ばしにしていたら、それはそれで苦しめてしまう。 ……辛かったね。 [そうやって、柔らかい胸の内を話してくれた少女の苦しみに、ただ寄り添った。 まっすぐな心故に生み出してしまう、優しい苦痛に。] 知らない感情を向けられて、さぞかし戸惑ったでしょう。 初めて経験することは、いつだって怖いもの。 [それが肯定的な想いであったとしても。] あなたが向けられている想いと、あなたの心の中の想いが、その人と違うんじゃないかって。 そういう不安が、あなたに苦しみを与えている。 違うかもしれないって思わせる何かがあったの? [そう、更に続きを促したか。 彼女が初めて出会う感情を、解きほぐすように。]* (150) 2022/09/10(Sat) 22:38:14 |
【人】 1年生 工藤美郷──回想・レストラン── [根気よく説明する松本先輩を、工藤はじっと見上げた。>>4:127 ジョークのことも確認しなければいけないし、ありがとうも言うと良い。 なんだかやることがいっぱいだ。 この話だけでも難しかったから、続いた答えは工藤にとってはより難しかった。 最期まで口を挟まぬままに沈黙した後、工藤はつぶやく。] ……困りました。 松本先輩に当たれば良いという願いが揺らいでいます。 [それからまた、しばらく沈黙した。 朝霞さんの言葉を思い出す。>>37 どうせ一人は当たってしまうなら、朝霞さんは自分が良いと言った。 どうせ一人は当たってしまうなら、工藤は松本先輩が良いと思った。 根幹にあるのは同じ思い。死が生み出す苦しみが、最小限になればいい。] そうすると、当たってほしい人が居なくなります。誰かには当たるのに。 矛盾してしまいました。 [まるで人間みたいだ。 人形のように揺らがぬ目で、ただ松本先輩を写した。 ずいぶんと長いこと、写し続けていた。]* (164) 2022/09/10(Sat) 23:27:43 |
【人】 ??? 工藤美郷── 特別展前 ── [涙で濡れた胸元>>166から、伝播するように自責の念や後悔が伝わってくる。 痛々しかった。溶けゆく胸よりも余程。 多少濡れていたんでも、女は気にするそぶりを見せなかった。体を癒すハンカチは、胸の中の少女からもらっていたから。 堰を切ったようにあふれ出る涙を受けながら、ただ静かに背中を撫で続けた。 自らの意思によって。] ……人の傷って、どうにもならないのよね。 心から幸せになってほしいと願って放った言葉で、深く傷つけてしまうことはある。 分かるよ。たぶん、誰よりも。 [工藤は誰よりも多く、その失敗を積んできたから。 それから、朝霞の心の在り様をじっと見つめた。 彼女が溺れている感情の渦を、少しでも解こうとする。] (176) 2022/09/11(Sun) 0:19:00 |
【人】 ??? 工藤美郷[それから再び、長いこと沈黙していた。 嗚咽の頃合いを見計らって、話しかける。] よく聞いて。 彼の傷は、あなたの言葉を受けて、彼が反応して生み出したもの。 彼の反応はあなたにはどうにもならないこと。 だから、あなたが抱く感情が、彼と違うという証明にはならない。 だってあくまでも彼の反応だもの。あなたの心の反応じゃない。 そこを一緒くたにしてしまうと、さらに苦しみを呼ぶことになる。 [朝霞は、工藤の無遠慮な言葉でさえ、いつでも受け入れてきた。 ならば、この言葉にも耳を傾ける強さを持っていると、女は予測した。 絡まってしまった自分の心を、一本ずつ解きほぐす強さを。] (177) 2022/09/11(Sun) 0:19:42 |
【人】 ??? 工藤美郷あなたの心の反応は…… 彼に幸せになって欲しかった。 自分が幸せにできないなら、誰かが幸せにして欲しいと願った。 傷つけてしまったことに気づいたから、追いかけようとした。 あなたの言葉を聞いていて、私はそう感じたわ。違う? [確認しながら、一つ一つ進めていく。もしも違うようだったら、朝霞の言葉を借りて修正しながら。 朝霞が「彼」を追いかけられなかった理由は何なのか。 それは朝霞の口からは語られていなかったから、分からない。 だから女は、分かっていることだけを口にした。 人の心を予測することは無く。確かなことだけを口にする。 たとえ予測の精度が工藤よりも高かったとしても、女の妄想に過ぎないから。] (179) 2022/09/11(Sun) 0:20:34 |
【人】 ??? 工藤美郷……次は彼の視点に立ってみましょう。 彼はあなたをいつでも思いやって、傷つけないようにしてくれた。あなたの言葉を借りるなら。 でも、結果としてあなたは今、こんなにも涙を流して、傷ついている。 さぁ、彼は酷い人? [そう問いかけて、可能ならば朝霞の目をのぞき込んだ。]* (180) 2022/09/11(Sun) 0:21:28 |
??? 工藤美郷は、メモを貼った。 (a52) 2022/09/11(Sun) 0:51:59 |
【人】 ??? 工藤美郷──特別展前── [何度も絶縁されてきた工藤、その半身だからこそ諦めて手放せる執着はある。 周囲から愛され、深くかかわることは無くとも、大きく傷つけることの無かった朝霞には、そう簡単には割り切れないのかもしれない。>>184 それでも、少しずつ心を解きほぐせば、自分で望む道筋を見つけられる。朝霞には、その力がある。 ただ、混乱していると、原因を見る目が濁る。第三者できることは、ただ気づきを促すだけ。] 原因が違う? 本当にそう言い切れるかしら? 実際のところ、彼が何故傷ついたのかは、誰にも分からないのよ。 あなたに分かるのは、彼が傷ついたという結果と、あなた自身の心の動きだけ。 それは誰にとっても同じ事。彼にとってもね。 あなたは、自分が彼に寄り添えないことに傷ついている。でも、彼は自分の行いがあなたを傷つけたと思っているかもしれない。あなたが今苦しんでいるように。 まぁ、彼の気持ちについては、私とあなたでいくら考えても答えは出ないわね。私たちは彼ではないのだから。 (190) 2022/09/11(Sun) 1:36:44 |
【人】 ??? 工藤美郷[そこから、少しそれた話を戻した。 彼について語ることはほとんどない。目の前にいない人の心の、いったい何を掬えるのか。 だから女は、朝霞だけに向き合う。] 誤解しないでね。別に、彼が酷い人だと言いたいわけじゃないのよ。 ただ、あなたが自分に向けた評価は、他の人から見ればまったく違うように見える。そのことが、彼の目線を想像すればイメージしやすくなるかと、そう思って例えに出しただけ。 だけど、結論の出ないことを考えるより、あなたが彼に寄り添えない、と思う理由をもう少し解きほぐした方が良いのかしら。 あなたが彼を幸せにできないと思った理由を、もっと聞かせて。 好意が彼と同じ系統のものか分からなくて、悩んでいるのだったかしら? [もう一度、朝霞の話を丁寧に聞こうとした。 もちろん、この問いに限らず、朝霞が吐露する心境があれば、ただ声を聞き続けた。]* (191) 2022/09/11(Sun) 1:37:47 |
??? 工藤美郷は、メモを貼った。 (a57) 2022/09/11(Sun) 1:46:29 |
【人】 1年生 工藤美郷──回想・レストランで松本先輩と会話── [吹き出された カレー 息に>>181、工藤は特に反応しない。表情の伝播が無くとも、松本先輩は笑った。] 私は優しい子だな。 [工藤は言葉を繰り返した。 嘘を疑えない工藤は、人の評価をそのまま鵜呑みにしてきた。 面倒くさい子。我儘な子。勝手な子。 そして松本先輩の言葉も信じた。 そういうところも含めて、優しい子。] 気持ちは揺らいでいます。 みんな生きてたらいい。 ですが私は泣けません。 [微笑みを目に写しながら、工藤は淡々と答えた。>>182] 泣けないまま、その一人の死を想います。 今この瞬間ではなかっただけで、やがては私も逝く所。 そこに先に逝った人のことを。 [死後の世界があるかは分からない。死んだことが無いから。 だから明確に答えが出せることだけを、見つめた。 松本先輩の瞳の奥で、見つけた。]* (204) 2022/09/11(Sun) 8:38:48 |
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