196 【身内】迷子の貴方と帰り道の行方
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
全て表示
[ネリリの行為を止めきれてない時点で同罪だ。
僕が本心から、その行為を止めればいいだけだ。
それが出来ない。
それを拒む自分がいる事もわかっているんだ。
残ってほしい。
近くにいてほしい。
誰か、誰か僕の隣に……
その願いがある限り
僕は君の物語の悪役にしかすぎないんだ。]
[ネリリの声と共にふわり、と浮いたそのハンカチ。
名の刺繍を見れば"Louis"という名前。]
……彼女の名前じゃないね。
[身内のを偶々拾ってもっていたのか
はたまた例の婚約者のハンカチを刺繍したものか
この時点で判別は出来なかった。]
僕がもっておく。
ネリリが何か聞かれたらそう答えておいて。
……今日はもう一度庭をみてから休むね。
君も、ちゃんと休んで頭を冷やしておいて。
おやすみ、ネリリ
[エルメスの服は、気付けば戻っていることになる。
ご馳走が並んでいて、花が降っていた場所も
気付けばそれらが消え、綺麗に整えられている。
誰もいなくなった場所を見つめて
一人の体が透けた緑の髪の少女は膝を抱えて蹲った。]**
− 回想 −
[ ここはどこだろう、と迷い込んだのは
魔法使いのおうちだった。
わたしは、家族に嫌われていた。
わたしは、家族に殴られていた。
わたしは、家族に捨てられた。
なぜここに? そう言って目を丸くする存在は
赤くて綺麗な人だった。
最後に綺麗な人を見れて幸せだったな。
そして、目を閉じるはずだった。]
[人が入り込めないようしていたはずだった。
どこか隙があったのか。
もしくは無意識で僕が願ってしまったのか。
その子供は僕の元にやってきた。
でも少女はぼろぼろだった。
魔法でいくら癒しても、消えかける命を繋げない
それ位危険な状態だったんだ。
人が目の前で死ぬのは嫌だった。
それが幼い少女ならなおさら。
僕は必死に考え、それを実行してしまった。]
あれ……? あれれ?
わたし、しんでない……の? あれ?
[意識が戻った時、気付いたら立派なお屋敷にいた。
綺麗な服を着て、体もどこも痛くない、空腹もない。
夢? と首を傾げた。
それに、自分の体はやけにふわふわしていた。]
……ごめんね。
君の命を元の体のまま繋ぐことは出来なかった。
でも、意識だけは守れた。
初めまして。
僕は魔法使いだ。
[それが僕たちの始まり。]**
[意識の寿命……それほど長く
この屋敷に留まっていたのでしょうか。
ネリリさんの姿を見せられない理由も分かり、
先程の女性と、大きく事情は変わらないように思えました。
少なくともネリリさんは、楽しそうに振舞っていました。
だからきっと、ここに残ることで
楽しく暮らせている人も中にはいるのでしょう。
ここにしか救いの無いような、
人生を送っていた人もきっといるでしょうから。]
[100%の善意とは言えませんが、
ネリリさんに善意がない訳ではないのは分かります。
相手は魔法使いで、ここはそのテリトリー。
無策で当たり散らした所で
無力であるのは分かり切っていますし、
そんな
誰の為にもならないこと
をしたって
仕方がないでしょう。]
成程。
通い慣れていた筈の道で何故か迷って、
この館以外の何処へもたどり着けなかったのは、
そういう事情だったのですね。
寄る辺のない者を招いてもてなし、
ここに残るか帰るかの選択を迫る。
今まで帰ることを選んだ方はいないのですか?
そしてその方は、どうなったのでしょう。
[帰ると決断をした人も、取り込んでしまったのだとしたら、
流石にわたくしも匙を投げますが、
そうでないのなら……。]
[疲れている時の決断は碌なものにならない。
わたくしにもネリリさんにも、
恐らく頭を冷やす時間が必要でしょう。]
有難う御座います。
誕生日を祝ってくれたこと、とても嬉しかったですわ。
お料理もとても美味しかったです。
貴方様もお疲れでしょうから、ネリリさんも……
ゆっくりお休みくださいね。
[2人に睡眠をとる必要があるかは分かりませんが、
そんなことは関係なく、誰だって見る夢が
良いものである方が良いのには違いありません。*]
[お湯の張られたバスタブに身体を沈ませれば、
強張った脚などが解れていくようです。
今日は大変な一日でした。
家に帰りにくい理由……
わたくしの場合はやはり、結婚の問題でしょうね。
家や家族に関しては、不満などある筈がありません。
ネリリさんは色々な人間を見てきたと言っていました。
でもその多くは、この屋敷に招かれた人ではないでしょうか。
ここに招かれる人間は等しく、"家に帰りにくい人"。
家に帰りにくい理由のある人ばかり見ていたら、
どうしたって考えや印象が偏るでしょう。]
[未だもって名前の分からない赤髪の男性。
貴族式に優雅にお辞儀をしてみせたけれど、
わたくしが名乗っても、名前を教えはしなかった。
どうしても言えない理由があるのでしょうね。
ネリリさんは今この屋敷の権利握っているけれど、
この屋敷自体は彼の所有物。
ネリリさんのお話を聞きたいと言った時に、
小さく「ここに来てからのならいいかなぁ」
と言っていました。
最初からここに居た訳ではない。
であれば、誰よりもこの屋敷に囚われているのは、
彼女自身ではないでしょうか。]
[灰被りの魔法はとうに消え、
わたくしは部屋にあったネグリジェを着て、寝台へ。
決断するまでの間は保ってくれると、
彼は言っていましたけれど、
その猶予は幾ばくでしょうか。*]
―
翌朝:庭
―
[しっかりと休んだおかげか、すっかり疲れは癒えていました。
屋敷から外に出て、庭を眺めます。
見事に咲き誇る桃色の薔薇に、白色の華鬘草。
ハートの形の鈴蘭のようで、とても愛らしい。
花言葉の中には
"あなたに従う"、"流れに任せて"そんなものもありましたね。
今置かれている状況を思うと、少々身震いします。
念の為、外に出られるかどうか試してみましたけれど、
やはり敷地から外に出ることは出来ないようでした。**]
[あの声の彼女は確かに長く意識が留まっている
後に来る人が同じ目にあうのが心配なんだろうね。
その心配が最も過ぎる。
ここにしか救いがない人は勿論いた。
その人たちの中には生きる希望すら失って
館に体を取り込めることを知れば
自分から志願して消えるような子もいたよ。
生きる気力がある子は
落ち着いたら自力で自立していったな。
他の理由もあって結果旅立っていった人ばかりだ
僕がそれで満足出来ればよかったのにね。]
[頭で分かっていてもそう動けるかは別だ。
感情のままに動いてしまう人だって珍しくない
仕方ないという理性で留まれるのを
凄いと知らないんだろうね。]
……そうだね。
帰る事を選んだ人は勿論いるよ。
その人はちゃんと家に帰したよ。
加えてこの館にはもう二度と来れないようしてる。
[捉えようによっては薄情かもしれないね。
でも、帰ると決められる人に
迷い道は二度もいらないだろう?]
……そう。
この状況でありがとうが聞けるとは思わなかったかな
うん、勿論。僕らもちゃんと休むよ。
ありがとう、エルメスさん。
[ネリリはまだ兎も角僕には睡眠が普通に必要だ。
じゃあ、と別れればあとは一人歩くだけ。]
− 翌朝 −
[外に出ようとしている。
その気配はネリリにはよくわかっていた。
彼女は美味しそうな匂いをふわり、と漂わせる。]
……おはよう、お姉ちゃん。
ご飯あるよ? デザートもつけるよ
体型が心配なら食べた後太らない魔法かけれるよっ
[その声は叱られた後の子供のよう。
機嫌を伺うような響きをもっている。
会話を拒絶するなら、彼女は黙るであろう。]**
[念のために、ここを出られないか試した後、
朝食の匂いが鼻を掠めました。
ネリリさんの声は叱られた子供の様で、
彼女なりに自分のしたことを
反省してるのではないかと思えました。]
お早う御座います。ネリリさん。
そうですね、朝食を頂きましょうか。
デザートは付けて頂きますが、
体型を維持する魔法は不要です。
[その様に伝えて、また館の中へ。
確かに嫁入り前ですし、体型は気になる所ですが、
肝要なのは美意識と自制心。
何の努力も無しに美しさを保とうとしても、
結局はその精神が見目に影響してしまうものです。]
[食堂へ入れば、昨日と同じ一番下座の席に着きました。
ベーコンエッグのパンケーキにジャガイモのポタージュ、
新鮮(そう)なミルクに、苺のソースのかかったヨーグルト。
わたくしが日頃から
食べ慣れているような朝食メニューでした。
「いただきます」としっかり言って、
ナイフとフォークに手を伸ばします。]
朝食もとても美味しいです。
昨日のお話しを早速蒸し返すのもなんですけれど、
体のない方々も食事はなさっているのでしょうか?
ここへ残る利点の一つに、
"美味しいご飯もある"と言っていましたね。
[出来るだけ何でもないことのように言ったつもりです。
今のわたくしは、現状をそれほど悲観してはおりません。]
[赤髪の男性ははっきりと、
帰る決断をしたものは帰したと言っていました。
結局の所、本人の意思が尊重されるわけですから、
あとはもう、わたくし自身の問題です。
一度ここから出たら、もう二度とここへは来られない。
当然の措置だと思います。
ネリリさんを説得できるほどの覚悟のある方が、
またここへ迷い込むような
悩みを抱えることがないのは勿論の事、
この館、及び魔法使いの存在が明るみになり、
国が捜査に乗り出したりなどしては、
お二人にとっては危険な展開となりましょう。**]
!!
うんうんっ! ご飯用意するよっ!
そうなんだ? わりと欲しいって子多かったけど
まぁいいならいいかっ
[叱られなかったおかげか
途端に元気いっぱいの声となった。
朝の食堂に人は見当たらない。
青年は同席をしないようだ。]
へへーんっ。美味しいでしょっ!
ん? そうだね、食事はする人はするよ。
僕も食べたい時は食べるよ。
やっぱ美味しいの食べるといいよね〜
えーとね、体はないから
実物を食べるわけじゃないんだけど
魔法で見た目や味や満腹感をたいかんできる
……とか聞いたかな。うん、確か。
まぁ理屈はおいておいて、
美味しいのがい〜っぱい食べれるってこと!
こういうのをぼくは食べるかなっ
[エルメスの視界に入る位置に
ぽんっと苺たっぷりパンケーキが一つ。
それは手には触れず、見るからに透けている。
それに手を伸ばせば触れる事は叶わない。]
体がないって自由でいいよ〜
飛べるし、病気しないし、痛くないしっ
でもなんでかなぁ……望んでこうなった人もいるけど
最終的に寿命前に寝ちゃう人ばっかだったなぁ……
あっ、
今のなしなしっ!
とにか〜くっ! ぼくとしてはお勧めってこと!
他には? 知りたいことある?
なんでも聞いてみてよっ!
[1] [2] [3] [4] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
トップページに戻る