52 【ペアソロRP】<UN>SELFISH【R18G】
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| 「……リヴァイ! なあ、リヴァイなんだろう? 返事をしてくれ────おい、 待て! 」 [次の瞬間、踵を返して床を蹴って、彼とは反対の方向へ駆け出していた。 ハスキー・フーシャー。騎士学部兼男子寮長。 ───自身と同じ学年の、相棒とも呼べる存在だった。 彼とは故郷の話をしたことはないが、 まさか同郷だったとは思いもしない。思うはずがない! 一瞬見えた彼の翠の双眼は、酷く哀しい色合いに染まっていた。 足を止めてしまえば、きっと問い詰められてしまう。吐き出してしまいそうになる。 「万人を救う薬師になる」と言ったかりそめの夢も、それに反する数多の殺戮行為のことも、この国の終焉を辿る運命のことも───全て。] [それだけはどうしても避けたかった。これまでの計画が水の泡になりかねない。 同時に、運命の時が来てしまった時、彼でさえもこの手にかけなければならない事実に気づいてしまう。絶望の底に叩き落されたような黒い感情が溢れて止まらなかった。] (114) 2020/12/01(Tue) 2:30:41 |
| [王都を没落させるからには、反乱因子は全て根絶やしにする他ないのだ。余力を残せば腐った種がまた育ってしまう。 そこにどんな善人が混ざっていようが、無垢な幼子が紛れていようが、等しく略奪を行わなければならないことが、征服者の絶対条件。 ……彼は学徒の頃から責任感に溢れ、真面目であった。 権力に唾を吐き、礼儀の欠片も無い己を叱咤し、 少しは人前に立てるように叩きなおしてくれた。 愚痴を言い合い、極稀に授業をサボる悪友であり、 生徒を束ねる立場特有の悩みも常に聞き入れてくれた。 どんな自分も否定することのない、尊敬できる存在。 汚濁の中に潜んだ、澄んだせせらぎのようだった。 どうしてこの国に暮らしているんだ、という混乱だけが募っていく。 逃れられぬ運命の歯車がゆっくりと軋み、新たな 痛 みを生み出していく。 窓から覗いた月は、無情にも残り数日で満ちる事実を告げている。 済度の日取りは刻一刻と迫るばかりで留まることを許してくれない。 眠るという行為を重ねるごとに、狂気に意識が呑み込まれていく。]** (115) 2020/12/01(Tue) 2:31:05 |
[最初からそうするべきだと自分から決めていた癖に、実行すればするほどに愛したかったものたちが指の隙間から滑り落ちていく。
他の誰かの手に渡るのを良しとはせずに、奪って、壊して、捨ておいて。
この手は見えない血に染まり、酷く汚れているような錯覚さえ覚える。
あの愚か者たちも、自分も、命を狩っている。
それ自体に最早何の感情も湧かず仕舞いだ。
ならば同類同士なのではないか。
既に自分も人の皮を被った化け物になっていないか。
日に日に下がっていく自身の体温と、満月が来るたびにやってくる飢えは年月を経るごとに平凡だった筈の精神をすり減らす。現実逃避をするように、対獣化薬の摂取量も増えた。
苦い良薬を飲み干しても尚追い詰められる焦燥感に、とうとう注射器にまで手を伸ばす様はまるで麻薬中毒者のようだった。]
[肉体全体に広がる倦怠感と、酷い頭痛。思わずシーツを掴めば、思い出したくも無い殺戮の感触が蘇って嘔吐した。
確かに理性はある筈なのに、自分ではないものに支配されている感覚に思わず何もかも投げ出して狂ってしまいたくなる。
衝動的な感情を引き留める枷のように握りしめるのは、いつかに貰った約束の短剣。]
[傷だらけに咲く
の散り際を喰らって手折り、]
[優しく吹く校舎の
に背を向けて、]
[溶けかけの
を浄化し、踏みにじる。]
[最早何も残っていないと思い込んでいた、穢れた掌に寄す処の如く残っていたもの。
終焉の果てに消え去る筈だった化け物を繋ぎとめたのは───今も昔も変わらない、奥深くで燃える
のように。]
[縋りつくように胸の中に抱え込めば、温度などしない筈なのに胸の中にほのかな熱を感じた気がして自然と瞼が落ちていく。
泥のような、深い闇の中にたった一人で落ちていく感覚は恐怖しか湧き出てこなかったのに、この時だけは何故だか酷く安息感を覚えていたのは何故だろう。…………分からない。]
[重みを増していく痛みの中に引っかかるように、芽生えていくのは不安感。
甘味を採りすぎる傾向にあった誰かを気にして小言を言うのと似たようなものだ。いつの日か受け取った無事の報せは随分と昔のことのように思えていた。
傷を負ってはいないだろうか。病に伏してはいないだろうか。
他のだれかに首を狩られてはいないだろうか。
……煉獄のような世界で、息苦しくしていないだろうか。
どこか大袈裟にも捉えられる心配性は、母親のそれと酷似している。
彼女に残った微かな情が、夜空に願うように疼いていた。
届く筈もない癖に、遥か向こうへ───言葉にならない思いが唇から零れ落ちる。]
רוח וכוכבים
, ספרו לו את ההרגשה הזו. אני מאמין ומחכה ...
[あの時の約束を覚えているから、どうか頽れないでほしい。
巡り合えるその日まで────待っているから。]**
─スリーピングビューティー─
おぅ、目が覚めたか。
[革靴が石造りの階段を叩く音を響かせ、程無く。
俺様は扉からひょっこりと顔を覗かせた。
最初に出くわした時と違うのは、
着衣に赤黒く乾いた
血の染みがいくつかこびり着いている事。
それと大きな緑色の宝石が埋め込まれた
ガントレットを片腕に嵌めている事だった。
さって、お互い一晩休んで気分爽快──
と行きたいところだが、
やっこさんはそういう訳にはいかなかったらしい]
ふん……
訳が分かんねーって顔してんなぁ?
お前さんは俺様の館に不法侵入した盗っ人で、
それがあえなくとっ捕まったのはおーけー?
[よしよし。
溶けても死んでもいないっつー事は
無事改造魔導手術は成功したとみて良いだろう。
邪魔なブツを取り払い、
仮死状態にした身体から魂を取り出し
本人の細胞と精液で培養した
女性体ホムンクルスに定着させっつーな。
いやー、やっぱ今までの失敗の原因は魂だったか。
しかし今回はなにせ原材料が本人だからな。
性別が逆な以外は、100%人間と変わりゃしねぇ。
とはいえ……
何せこいつ見て思いついての突貫工事だったからなぁ。
よくまぁ成功したもんだ。
余程素材と俺様の腕が良かったっつー事だな、うん]
[そんな訳で俺様は、実に機嫌よく
やっこさんの元へと歩み寄ったのだった。
実験台の前に仁王立ちとなり、
アシュレイを見下ろすと]
悪ぃのは人様んちに勝手に入って来たお前らだ。
……つまり。
何されても文句は言えねぇよなぁ?
[ぐぃ、と、ガントレットを着けた右腕で
虚空の何かを引っ張り上げる。
魔法の素養のあるこいつなら
ガントレットに着いた宝石から伸びた
魔力の鎖を俺が握っているのが判っただろう。
その鎖の先は、アシュレイの首筋に。
────透明な魔力の首輪が、その首に嵌っていた]
他の奴らは豚どもの餌になっている。
お前は……
[鎖を引き、無理矢理見上げさせたアシュレイに
言い聞かせるように宣言した]
俺様の、女で。奴隷で。道具だ。
判ったかい?
・・・・・
お嬢ちゃん?
……しっかし………
[愉しげに眇められた俺の視線が、
剥き出しのままの奴の秘所に注がれる]
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