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![]() | 【人】 がらんどう ゲイザー【ソロール】 貧民街のすぐ近く。人がまばらなとある通り。 そこにゲイザーの実家であるパイ屋は佇んでいた。 女はフード付きコートに身を包み、静かにパイ屋の入り口を眺めている。 「休業のお知らせ」 張り紙が扉に貼られている。 『ゲイザーは私の自慢の娘でした。 元々負けず嫌いで努力家な子でしたが、妻を亡くした私の跡を継ぐと剣の道を捨て料理人となる事を決めたあの日から、あの子は更に努力を重ねました。それでもゲイザーは常に明るく、笑顔を絶やした日などありません。それがどれだけ私の救いになったことか。 ……あの子は強いと。そう信じてやみませんでした。 何故罪を犯したのか私は何も知りません。あの子が抱えていたものを父でありながら何一つ分かってやれなかった。 どれだけ悔やんでも子の罪を一つも背負ってやる事が出来ません。面会さえも許されない。妻と娘を失った今生きる理由など無いにも等しい。 それでも、娘が生きているのなら。 私は娘の為に祈りを捧げます。世界の各地を巡り、神々に娘の幸せを願います。 ゲイザーは私のたった一人の大事な娘です』 → (11) 2021/04/30(Fri) 0:11:16 |
![]() | 【人】 がらんどう ゲイザーゲイザーが因果応報の果てに殺された後、彼女の実父は消息不明となった。 けれどシータの痕を巡る事件が無かったことにされ、多くが修正されたとしても。恋に狂った女が事件とは関係なしに作った罪が消えることはなく。 その上"ゲイザーという人間は既に捕まり、無期懲役の犯罪人として然るべき場所に移送されたことになっている"。 殺人、買春といった元々犯していた罪が明るみに出てしまい、自責の念に苛まれた父親が姿を消した事実だけは変わらなかった。 「……お父さん……」 父が最後に残したものを指でなぞりながら呟く。 結局自分が最後に見た父親の姿は、笑う顔でも泣いた顔でもなく。 自分の娘が人を傷つけるところを目の当たりにし、理解できないと目を見開く瞬間だった。 → (12) 2021/04/30(Fri) 0:13:46 |
![]() | 【人】 がらんどう ゲイザー「……でも、それならそれでいいんです。逆に好都合ですから」 くつくつ。ことこと。 とんとん。ぐつぐつ。 実家の台所に立つのは久しぶりだ。何せ今まで星見杯亭の厨房にいたのだから。 好きな人が多いからミートパイは少し多めに。デザートにはレモンパイとシナモン多めのアップルパイ。 宿の物を食べなかった人もいるから、冷やした桃やオレンジでもそのまま包めばいいだろうか。幸い、食材庫にはまだいくつか残っている。 「……さて。あとは……」 スターゲイジーパイを好きだと言ってくれた人もいる。 最後はやっぱりとっておきを作ろう。 取り出したるは焼き立てパイ。 切り分け現るフィリングは玉ねぎ、ベーコン、ほうれん草。ごろっと具材を包み込むのはまろやか優しいホワイトソース。 ほのかに湯気が立ち昇る香り豊かな自慢のパイ。 作るパイは私の愛。さぁさ最後の仕上げをしましょう。 → (13) 2021/04/30(Fri) 0:16:01 |
![]() | 【人】 がらんどう ゲイザー ヌモッ・・・・・・ (調理済みニシンを突き刺し奉る音) (本来は焼く前に魚を植えます。パイ女の真似は危険ですので絶対に真似しないでください。 → (15) 2021/04/30(Fri) 0:17:50 |
![]() | 【人】 がらんどう ゲイザー「……やる事は終わりましたね。折角だし、ブラキウムさんでも呼び出して持たせようとしましたが……あの人は事件に関わっていた人ですから。忙しいでしょうか」 作った物をいくつかのバスケットに詰め込んだ後。 「どうしようかな……お父さんが何もしなくていいよう貯めてたへそくりは残ってるし、素性を気にしない配達員でも捕まえて会議室に送りましょうか……うーん」 唸りながら料理人は実家に置いていたギルドカードなどを漁り始めた。 「私はもう…………あの会議室には、レムノスにはいられないから」 (17) 2021/04/30(Fri) 0:19:59 |
ゲイザーは、実家の物をひっくり返しながら街を去る支度を始めた。 (a3) 2021/04/30(Fri) 0:21:31 |
![]() | 【人】 がらんどう ゲイザー>>ブラキウム 使い切りの連絡魔具でとある配達員に連絡を入れた。 実家のパイ屋の扉には鍵をかけていないので、配達員も自由に出入りできるだろう。 テーブルにはいくつかのバスケット >>13 と、『お駄賃です』と書かれたメモ帳とキャンディが置いてある。 『ブラキウムさんへ 定例会議の参加者さんを労う料理を作っておきました。 数個のバスケットに詰めていますから、星見杯亭会議室まで届けてください。 また、差出人は匿名でお願いしますね。 届け終わったらブラキウムさんも皆さんと召し上がってください。貴方も頑張っていましたし。疲れた時には甘いもの、ですからね。 お世話になりました。 ゲイザー』 (26) 2021/04/30(Fri) 0:28:12 |
![]() | 【人】 がらんどう ゲイザー実家のパイ屋をある程度物色した後。 ふふんと満足げに鼻を鳴らして辺りを見回す。 「……よし。もう心残りはないですね!お父さんがいないなら私はもうここにいる理由ないですし! ええ、勿論……心……残りは…………」 だらりと手が下ろされる。 サルガスによって多くの修正を受けた今、死んだはずの自分たちもその死が無かったことにされている。 恐らく会って、触れて、言葉を交わせるはずだ。 「心残りは……」 (29) 2021/04/30(Fri) 1:00:24 |
ゲイザーは、使い切りの連絡魔具を手に取った。最後の一つだ。 (a10) 2021/04/30(Fri) 1:03:55 |
ゲイザーは、実家の座標と短いメッセージをルヴァに送った。『ルヴァさん、話をしませんか』 (a11) 2021/04/30(Fri) 1:05:13 |
![]() | 【人】 がらんどう ゲイザー>>42 ブラキウム 「馬鹿ですか貴方!馬ぁ鹿!」 思わずクソデカボイスで罵倒をお出しした。猫被りもどこか行った。 「私、罪がバレて捕まって移送された事になってるんですよ!?犯罪者大声で呼ばないでもらえます!? ……まあちゃんと来てくれたのはよかったですけど。元気ですか?ご飯はちゃんと食べています? 貴方に仕事の依頼をしたくて連絡を入れました。料理を星見杯亭の会議室……ギルド代表を務めた人たちに差し入れして欲しいんです。まあ、もう皆そこにいないかもしれませんが。その時はブラキウムさん全部食べて良いですよ」 (57) 2021/04/30(Fri) 13:33:30 |
![]() | 【人】 がらんどう ゲイザー>>66 ブラキウム 「ちっ、違、私は元々シータの痕事件とは関係ないところで殺人や買春を── へぶッ!!! 」外套を被せられ、バスケットと共に肩に担がれます(確定ロール)。 「ギ゙゙イ゙エ゙エ゙エ゙エ゙エ゙ 」 (極めて汚い高音)女は外に出るまで必死に抵抗したものの、全く敵いませんでした。ルブサゲPTとして共に戦って実力を知っていたのですから初めから勝てないと分かっていたのですが。 元気いっぱいの配達員のおかげにより、逃げようとしていた女は無事にお届けされたのでした──。 (76) 2021/04/30(Fri) 17:31:47 |
がらんどう ゲイザーは、メモを貼った。 ![]() (a26) 2021/04/30(Fri) 18:02:49 |
![]() | 【人】 がらんどう ゲイザーブラキウムに料理ごと配達 >>66 された後。 身を隠すように外套をがっちり着込みながら誰かを探して歩いている。 「ハマルさんはどこでしょうか……」 あの人には随分心配させてしまった。良い子だから、きっと自分以外の人の想いまで背負っていたことだろう。 黒い羊として覚悟を決めたあの人と話さなければ、未来を進もうにも進めない。 女はハマルを探していた。 (80) 2021/04/30(Fri) 19:09:59 |
![]() | 【人】 がらんどう ゲイザー「キューさん」 女は外套で身を隠しつつ、誰かを探していた。 「カンカンカーン!」と決まった時間に街中に触れ回っていたあの人。 ハンバーグパイとペカンパイと、それから嬉しい≠一緒に作ったあの人。 本当はとってもとっても優しくて、死んでからもずっと心配していたあの人。 「様子を確認するまでは落ち着いていられませんよ……!」 女はキューを探している。 (84) 2021/04/30(Fri) 19:28:45 |
ゲイザーは、気分の買い取りは手で触っても行えることを知らない。 (a28) 2021/04/30(Fri) 21:45:42 |
ゲイザーは、理人の唇に口づけを落とした。 (a29) 2021/04/30(Fri) 21:45:53 |
ゲイザーは、気分を奪い取ることができない。 (a30) 2021/04/30(Fri) 21:46:05 |
ゲイザーは、何も分からなくていいと思った。これから貰って、与えていけばいいのだから。 (a31) 2021/04/30(Fri) 21:46:16 |
とろ火の親愛・取引成立 ゲイザーは、メモを貼った。 ![]() (a32) 2021/04/30(Fri) 21:51:35 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>109 ハマル 自分を叫ぶ声に背筋がぴんと伸びる。 現在の自分がどのような立場かなんてもう関係ない。 外套を翻し、スカートを乱し、ブーツを鳴らして貴方の元へ。 「ハマルさん!」 ずっとずっと見守っていた。 ずっとずっとやりたかった。 もう、迷わない! がっしりと受け止める! [ゲイザーはハマルにむぎゅー!] (111) 2021/04/30(Fri) 23:46:59 |
ゲイザーは、ハマルにありったけの気持ちを込めてむぎゅー! (a36) 2021/04/30(Fri) 23:47:36 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>119 キュー 「……っキューさん!」 人気のないほうへ向かう姿を見つける。 早足で追いかけて鋭く声を上げる。死んでからもずっと心配していた一人だ、なんとしてでも話したかった。 叶うならばそのまま手を伸ばして肩をとんと叩こうとするだろう。 (123) 2021/05/01(Sat) 0:14:57 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>125 キュー 様子を見ると外套を着込み直し、隠しきれない瞳をやんわりと細めて微笑んだ。 「その様子だと事情をご存知のようですね。 ……キューさん、お元気ですか?今お時間はありますか?貴方とお話がしたくて、ずっと探していたんです。 ……犯罪者になった私と関わるのが嫌でなければ、ですけど」 (126) 2021/05/01(Sat) 0:28:32 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>129 ハマル 「うふふっ。ええ、ええ!私もハマルさんが大好きですよ!」 すり抜けることのない体温が、感触が。こんなにも胸を温かくする。 猫をかぶっていた時のものでも、打算的な女の狡猾なものでもなく。まっすぐな嬉しさを湛えた笑みで貴方を迎え入れる。 「ただいま、ハマルさん。 ご馳走も食べてくださって嬉しいです。腕によりをかけた甲斐がありましたね。 うふふ、勿論。一緒に食べましょう。 でも、一緒に食べるだけじゃなくて一緒に作ったほうがきっともっと美味しく食べられますよ。 教えますから、よかったら私と作りませんか? たまごパーティをはじめ、色々手伝ってくれた時のように」 私今お尋ね者なのでちょっとだけ厨房は貸し切りにしないといけないんですけどね、と苦笑い。けれどきっと宿はルヘナを天高く飛ばせるような会議場があるのだ、あまり使われていない厨房とか携帯調理器具のある器具庫などきっとあるだろう。あるったらある。 (135) 2021/05/01(Sat) 0:52:13 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー身を外套で隠しつつ、会議室をうろうろうろうろ。 何か悩んでいる。 「うーーーん……」 "口約束は苦手です。" 自分はよくそう口にしていた。 共に現実世界に帰ることを決めた少年に対してはもう全幅の信頼を寄せている。口約束は苦手と言いつつも、彼なら信じてみたいと希望が芽生えている。 ……が、それはそれとして。 「この世界から出るとここでの記憶とかどうなるんでしょう……ちゃんと残ってくれていたらいいのですが……」 うーん。 唸りつつ、おもむろにホワイトボードのペンを手に取った。 (180) 2021/05/01(Sat) 11:01:44 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー書いた人物がバレないように筆跡を崩した文字がホワイトボードに書かれている。 【求】夢から覚めても夢を覚えているオススメの方法 【出】匿名希望の感謝 (この辺りにおねむな羊のらくがき) らくがきでも真面目な回答でもなにもかもフリーなのだ。誰からも何もないとパイ女のらくがきが増えるだけの安心仕様なのだ。 ちなみに女はデコ弁にも手を出したことあるので絵を描くセンスは普通なのだ。そんなあ。 (182) 2021/05/01(Sat) 11:11:05 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー「ふふふ……ふふふふふ……やりました…… 私もホワイトボードにらくがき……一回やってみたかったんですよね……!!! 」現実世界に戻ってもすぐに会いたい人に会えるように。自分で出来ることはしておきたい。そう思っての行動だった。 ……その筈なのだが、会議でよく見ていたらくがきもしたかった。夢が叶いました。 なおこの猫被りパイ女、打算的ではあるが ちょくちょくお出しされる頭の弱そうな部分はみんな素であった。 (183) 2021/05/01(Sat) 11:16:16 |
ゲイザーは、増えたすやすや羊にとってもハッピーになっている。ヤッタネ! (a41) 2021/05/01(Sat) 11:22:14 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>186 キュー 「…………あれ?」 いつものように言葉を咀嚼しようとするも、すぐにその必要が無い事に気がついて目を瞬かせる。 テストが終わり多くのものが修正された世界だ、キューに変化があってもおかしくないだろう。 「……!よかったっ!」 ゲイザー は、キューにたくさんむぎゅー! 「……心配していたんですよ。死んでからも貴方たちの事を見ていました。 ……苦しくないですか?その……アンチクショウとはどうなりましたか?」 むぎゅー。をしつつ、労るように貴方の髪に指を通して梳いていく。 (200) 2021/05/01(Sat) 15:43:06 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>L0 >>191 >>L2 ホワイトボードへの回答 「ふむふむ。データへの干渉ですか。それなら確かに有用ですね。聞いてよかった」 満足げに頷きつつ、再びペンを手に取った。 「推しへの愛、とても分かります。 愛、大事ですよね♡ 」キュッとペンを鳴らして返事をした。 (203) 2021/05/01(Sat) 15:46:48 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー (214) 2021/05/01(Sat) 16:39:27 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>L1 「…………」 なお、匿名の感謝が不要と書かれた神経質な字に対しては。 「………………」 ありがとうございました♡とってもとっても大助かりです♡♡♡ この御恩は一生忘れません☆・゚:*:゚ と物凄くデコレーションしながら感謝の文を書いた。とっても憎いアンチクショウな気配がしたけど、「二人で一つ」を聞いてから怒るに怒れなくなってしまったので。 (215) 2021/05/01(Sat) 16:55:35 |
とろ火の親愛・取引成立 ゲイザーは、メモを貼った。 ![]() (a69) 2021/05/01(Sat) 17:00:13 |
ゲイザーは、ヌンキの反応でどういう存在かなんとなくピンときてしまった。女(?)の勘だ。 (a70) 2021/05/01(Sat) 17:02:05 |
ゲイザーは、どうにかヌンキたちNPCと連絡取れないですかねえ……と考え始めている。 (a71) 2021/05/01(Sat) 17:02:36 |
ゲイザーは、ルヴァと住んでいるところが 近い (a73) 2021/05/01(Sat) 17:04:19 |
ゲイザーは、ルヴァと住んでいるところが近いのでニコニコになった。ニコ! (a74) 2021/05/01(Sat) 17:04:50 |
ゲイザーは、免許持っててもルヴァに会うの時間かかりそうだな……と覚悟を決めた。北の大地、広いからね。 (a78) 2021/05/01(Sat) 17:15:31 |
ゲイザーは、ハマルさんをはじめみんなでパーティをしようと思った! (a96) 2021/05/01(Sat) 20:06:53 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>216 キュー 女は『もう一人』についてよく知らない。故に、真実がどうあれ貴方を困らせていた存在という認識しかなかった。 「ぐぬぬ」と言いたげな顔を一瞬したが、嫌じゃないのなら自分がどうこう言える 「……キューさん。もう困るようなことはありませんか?これから生きる理由の為に生きることができますか?」 髪を梳く手を止めて向き合う。金色の瞳がまっすぐに貴方を見つめていた。 (313) 2021/05/02(Sun) 21:51:17 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザーメモ帳をぺらぺらとめくり、こっそり記録した各々の連絡先を確認する。 まるっこい字で綴られたそれらをなぞる指先はひどくたおやかで、まるで宝物に触れているよう。 「……NPCだと思わしき皆さんともどうにかして現実でも会えたらなあ……。 ……NPC……ネットの世界……。…………」 一つ、思い浮かぶ。 プログラミングに詳しい者がいるのなら、相談する価値はあるだろうか。 或いは、XX社の関係者がいるのなら──。 「……嘆願書、本当に書いちゃいましょうかねえ……」 (350) 2021/05/03(Mon) 6:40:35 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザーメモ帳をめくり続ける。 それぞれの連絡先、ギルドの代表として参加した者たちの食べ物アンケート、料理人として働いていた時期の必要な記録、実家のお使いメモ──等々。 「……あ。お父さん……」 実家のお使いを見始めた辺りで動きが止まった。 それから胸を軽く押さえる。 サルガスのテストが終わったことにより現実世界の記憶を取り戻した。それに伴い本来の自分の人格が時折混ざりつつある。 じゃあもし、逆のことが起きたら? 現実世界に戻った時、『ゲイザー』の人格が混ざってしまったら? 「『私』のこれは理想のようなものですから……混ざっても気にしない部分もありますけど……」 一つだけ懸念点がある。 けれどそれはテスト中に完璧に回避したことがあった。 同じことができれば、きっと問題は解決するだろう。 「やること、まだありましたね〜……」 メモ帳をぱたりと閉じ、外套を着直して歩き始めた。 (351) 2021/05/03(Mon) 6:49:47 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>ルヴァ置きレス 「お客様の中にルヴァさんはいますか?」 元料理人、とある人物を探していた。 表向きはお尋ね者なので以前のように大声を上げて探すことはできない。 なので存在感を主張して人探しをしている。 (381) 2021/05/03(Mon) 18:18:28 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>354 キュー "アルいて いけるの" その言葉を噛み締めるように数秒、口を閉ざす。 「……そう、ですか」 もう一度、貴方にむぎゅー。 「そうですか。 …………私はキューさんの手を振り払ってしまった。自分の事を優先した。 それを反省する気も後悔する気もありませんし、今も自分のしてきた事を悪いと思っていません。 ……だからキューさんを心配する資格がないと言われてしまえばそれまでですが」 心底安堵したような吐息がこぼれ落ちる。 「…………本当に、よかった」 (383) 2021/05/03(Mon) 19:12:02 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>ハマル置きレス 二人でお料理をしたあと。 >>173 ふわふわとろとろのオムレツ。 あつあつほくほくのシェパーズパイ。 あの時貴方の為に作った好物たち。けれど前と違うのはこうして二人で囲んでいること。 貴方を置いていくことはもうないのだ。 あたたかなパーティをもう一度しよう。叶わないと思っていた約束を、ここで果たそう。 「私の好きな物はパイですかね〜。 基本何でも食べられますが、やっぱり好きな人の影響もあってパイばかり見てしまうんです」 貴方のために作った料理の他にもう一品混ざっている。 シナモン香るアップルパイ。好きなものを知りたいと言ってくれた貴方への回答だ。 「スターゲイジーパイは実家のパイ屋では売っておらず、私が勝手に作って振る舞っていたものなので思い入れありますし……。 ……あとはアップルパイも特に好きです。お父さんが小さい頃誕生日に作ってくれたものなので」 (384) 2021/05/03(Mon) 19:28:06 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>393 ルヴァ 「寂しいって……離れてそんなに時間経ってないじゃないですか。話ができるのは嬉しいですけれども」 首を傾げながら答えた。情緒、品切れです。 「ルヴァさんに質問したいことがありまして。気分の買い取り、あれまだ出来ますか?」 (400) 2021/05/03(Mon) 20:58:45 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>404 ルヴァ 「便利そうですもんね、気分の買い取り。一儲けできるかもしれませんし」 小さく苦笑い。 「そうです。買い取って、あと……ルヴァさんの中に溜めずに箱にしまっておきたいんです。 買い取ってほしい気分は壊したい=B これは沢山罪を犯し、沢山いけないことをした『私』として生きていくには必要なものでした。 純粋な気持ちだけでは、まともな感覚だけお父さんの隣を歩けなかったでしょうから。 でも、これからは『私』は『俺』として貴方と生きていくことを決めました。 だから……この感情は、お父さんのいるこの世界に置いておこうかと。間違って元の俺の人格に混ざりでもしたら大変ですし」 貴方を見据える金色は恋に狂った女のそれではなく、貴方と歩むことを決めた青年の穏やかさを湛えていた。 (408) 2021/05/03(Mon) 21:39:20 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>354 キュー 「…………」 きょと、と瞠目し。それから。 「ギュ゙ー゙ざあ゙あ゙あ゙あ゙ん゙ 」 感極まって貴方をむぎゅーどころかもみくちゃにしようとするだろう。最初のこそこそしていた様子はいったい何処へ。 「そっか……そうだったんですね。うん……うんっ。それならよかった」 自分の言葉に助けられた貴方のように、今自分も貴方に助けられた。 赦しのような温かさを得た女は、とびきりの力を込めて貴方の道行きを祈る。 「歩き続ければきっと何かに巡り会えます。良いことか悪いことか、それは誰にも分からないけれど……止まってしまったら可能性はゼロです。あらゆるものが停滞します。 ……キューさん。応援していますからね。離れていてもずっと」 (416) 2021/05/03(Mon) 21:59:26 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>419 >>420 ルヴァ 「……ん」 当たり前のように口付けを受け取る。そういう手順で行われる力なのだと初めて気分の買い取りをしてもらった時からそう思い込んでいるのだ。 嵐のような暴力的な感情がまるごと消えていくのを感じる。 涙を流す姿が見たい。辛そうにしている顔が見たい。めちゃくちゃに壊したい。 そういう衝動が消えてしまえば、後に残るのは──。 「……ルヴァさん大丈夫ですか?体に残ってませんよね?」 ── 甘く、溶けてしまいそうな愛おしさ。慈しみ、守りたいものを守ろうとする信念。 原初の感情、極めて純度の高い愛情が顔をのぞかせる。 心配そうな色をした金色が貴方を覗き込んだ。 「ありがとうございます。ふふっ。ええ、暴れたりなんかしませんとも。 ちゃあんとルヴァさんに優しく触れて、優しく幸せを渡しますから」 受け取った箱を両手で大事そうに抱え、嵐が過ぎ去った翌日の空を思わせるからりとした笑みを浮かべた。 (470) 2021/05/04(Tue) 5:08:46 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>421 ハマル 自分も料理を口にしながら食べっぷりの良いハマルを見てニコニコ微笑む。 料理が上手くできたからだけではない。約束を果たせたという充足感と安堵が胸に満ちている。 「可愛いですか!?わああ仲間がいました!スターゲイジーパイ、お魚がみんなそろって上見上げているのキュートですよね!」 同じ価値観! 「ええ、家族が大好きです。特にお父さんはね。 ……ふふ。私の望み、"お父さんと結ばれること"だったんですよ。 でも結局それは叶いませんでした。お父さんはもういなくなってしまったから、これから先叶えることも出来ません」 でも、と言葉をすぐに重ねる。 「……でも、いいんです。その望みと同じくらい大切にしたいものに出会えたから」 その言葉に嘘偽りはなく。虚勢を張っているようには見えなかった。 狂気の欠片など一つもない、からりと澄んだ笑顔を貴方に見せる。 (471) 2021/05/04(Tue) 6:03:33 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>482 ハマル 指で作られた笑顔を見る。 「……ふふ」 "この仕草、ちょっと楽しくて好きなんですよ?ハマルさんがまた、こういう仕草が取れる日が来ますように。" "ハマルは事件が解決したら、また笑顔を見せる。 絶対。約束をする" また一つ果たされた約束。多くのものを託され、決して消えることのない覚悟の焔を灯したこの人がようやく穏やかに笑える日が来たのかと思うと、どうにも目頭が熱くなってしまう。 「ありがとうございます。大切を守り抜いている限り、私はきっとずっと幸せです」 真似をするように女もまた指で頬を押し上げて笑顔を作る。たまごパーティの時と同じように。 「……ハマルさんはどうですか?今、幸せですか? 私だってハマルさんの幸せ……たぁくさん願っているんですよ?」 (500) 2021/05/04(Tue) 18:15:10 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>488 ルヴァ 「う〜ん……」 少し悩んでから手をひょいと伸ばして頭を撫でる。ついでにほっぺもむにむにする。 それはまるで貴方の首を絞める直前に行った、労いの意を込めて撫でた時のように。それは貴方が死ぬ瞬間こぼした涙を拭う時のように。 貴方の分まで私が労いましょう。 「よくできました!はなまるですっ」 嗚呼……温かい。 あの時と違って、貴方はきちんと生きている。生きてくれている。 「大丈夫ならよかった。ええ、楽しみにしていてくださいね。 ……それじゃあ私は少し実家のパイ屋に行ってきますね。このお父さんへの気持ちを置いてこなければいけませんから」 そう告げ、女は元気に手を振ってその場を後にするのだった。 (504) 2021/05/04(Tue) 18:29:44 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー>>517 ハマル 「海。ふふっ、素敵ですね!めいっぱい楽しんできてください!」 貴方がはしゃぐ様子を想像して思わず破顔する。 「ええ、ええ。沢山沢山幸せになってください」 辛いことも嬉しいことも、何でも背負ってしまう貴方を少し心配しながらも。 幸福を願わずにはいられない。 「はい。ハマルさん……『ハマルさん』。『また会いましょうね』。 私の生きる理由となってくれた人とも一緒に!」 女が小指を差し出せば、貴方はきっと指切りを応じてくれるのだろう。 そうして約束をまた一つ貴方と結ぶ。 再び会う為の透明な縁[よすが]。見えないけれど、とても固く結ばれた大切な繋がり。 繋がりを愛おしそうに抱えながら、女は再会のパーティーを夢見て微笑むのだった。 (519) 2021/05/04(Tue) 20:30:00 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー【パイ屋にて】 「ただいま」 女は今まで幾度となく繰り返してきた挨拶を口にした。返事はない。返事をしてくれる者はもういない。 台所を覗く。 男にしては細い体が小さく揺れながら調理に励む姿をよく見ていた。 亡き母の想いと娘を育てる決意を背負い、懸命に料理をするその後ろ姿が好きだった。 リビングを覗く。 決して泣くことのない父が母の葬儀の日、誰もいない真夜中に泣いていた場所だ。 優しくも強かった父の泣き顔が脳裏に焼き付いて離れようともせず、そのまま恋の火傷は伝搬して自分の心へ。 全てはここから始まった。 【→】 (524) 2021/05/04(Tue) 21:15:10 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー沢山沢山頑張りました。 貴方の好きなお料理を頑張って、振り向いてもらう為に仕事をこなして、良い人間として見てもらえるよう多くの人に無償の施しを与えて。褒められる事を沢山してきました。 沢山沢山頑張りました。 対価を支払い『愛する為の熱』を手に入れて、『熱の代償』を鎮める為に貧しい人をお金で買って、貴方に色目を使う人の命を奪って。褒められない事を沢山してきました。 許されぬ想いは悪ですか? 望まれぬ想いは罪ですか? 想いに正しさも間違いも存在しますか? 私はただ恋と愛の為に生きてきました。 反省ですか?後悔ですか?そんなの全くしていません。どうしてそんな事するんです? だってこれは全て私とお父さんの為なんですから! ……………… ………… …… 【→】 (525) 2021/05/04(Tue) 21:15:35 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザー…… そんな、毎日常に絶え間なく上がり続けた心の叫び。 我が身を押し潰そうとする罪悪感を見ないふりする為の正気を隠す為の狂気[ヴェール]。 歪みに歪んで育ってしまった愛の形。 全て想い人の為に生まれたものだった。 それらは今、両手に抱えるリボンのかけられた赤い箱の中。 故に、女が内側で抱えているものは砂糖菓子のような甘やかな恋と澄み渡るような慈愛。 それから── 「……ふふ。二度目の初恋……『また』結ばれませんでしたね、お父さん」 ──舌ごときゅっと胸を締め付けるような、レモンの酸味にも似た切なさ。 リビングのローテーブルに箱を置いて、すとんと座り込む。 ぺたりと頬をテーブルにくっつけながら、指先で軽く自分の感情をつつきはじめる。 「この壊したい≠ヘ、貴方に捧げます。貴方だけのもの。ずぅっとずっと、貴方と共に。この世界に寄り添います。 私の恋は、ううん『私』は……永遠に消えることなどないのです」 【→】 (526) 2021/05/04(Tue) 21:16:48 |
![]() | 【人】 とろ火の親愛・取引成立 ゲイザーそうして暫く好きな人の為の恋心と寄り添い続けた後。 女は静かに立ち上がる。 さよなら私の恋心。 甘い夢を見るのはもう終わり。 「何も見えなくなるほどの狂おしさを捨て、私は──」 目覚めた世界で待ってくれる人をきちんとまっすぐ見つめるのです。 「好きだよ」「幸せだよ」と言ってくれた人にお返しをするのです。 『私』は、『俺』は、口約束が苦手だから。 確かな証明と信愛と幸せ≠、あの人に渡しに行くのです。 〆 (527) 2021/05/04(Tue) 21:23:23 |
ゲイザーは、リボンのついた赤い箱をパイ屋に置いてきた。 (a165) 2021/05/04(Tue) 21:24:04 |
ゲイザーは、壊したい[こいごころ]≠、この世界に埋葬した。 (a166) 2021/05/04(Tue) 21:24:36 |
ゲイザーは、音無 灰は、有葉理人と共に歩みます。 (a167) 2021/05/04(Tue) 21:25:10 |
ゲイザーは、ログアウトした。 (a178) 2021/05/04(Tue) 21:59:36 |
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