![]() | 【秘】 温和 セナハラ → 発熱 ニエカワ「台風は明日の夜には通過するって聞きました。 ラジオも聞こえなくなっちゃったので、昨日時点での予報ですけど」 台風が過ぎ去っても、河川の氾濫はすぐに収まらない。 風が弱まるだけで、雨も続くだろう。 「食糧は……うん、結構少ないです。 でも僕、こういう経験はありますから。なんとかしますよ」 何か根拠や手段があるのだろうか。 男は『なんとかする』と言った。 (-55) 2021/06/28(Mon) 11:59:30 |
![]() | 【秘】 温和 セナハラ → 発熱 ニエカワそんな様子を見れば安堵した。 子供に食事の心配をさせたくない、という気持ちは本物だ。 もう戦争は終わった。 あんな思いをする時代では無くなったのだから。 「任せてください。 これでも戦場にいたことはありますから、食糧の調達なら慣れたものですよ」 勿論、年齢を考えれば当然兵士としてではない。 外地と呼ばれる場所で起こった民間人を巻き込む戦いは、当時の日本軍によって報道規制が敷かれていた。 その為、外地で何があったのか認知度は低いのだ。 特に子供ともなれば、知らなくてもおかしくはない。 (-62) 2021/06/28(Mon) 12:52:54 |
![]() | 【独】 温和 セナハラやっぱりよお!!!!!!!!!!!!!!! おれ被虐待児を殺したくねえよお!!!!!!!!! おれを殺せ!!!! おれを殺せ!!!!!! 殺せ!!!!!!!!! (-63) 2021/06/28(Mon) 12:55:23 |
![]() | 【赤】 温和 セナハラ「どうなるかは……僕も含め皆さん次第、ですかね。 実を言うと、贅沢できる程の食糧はありません。 争わず助けを待てれば、良いんですけど」 贅沢どころか、全員で生き延びることも難しい。 その事実を子供に対して言える程、人でなしでもなかった。 「メイジくんにも我慢をさせてしまうでしょう。 なるべく僕も頑張りますが、ね」 ちら、とアユミの後ろ姿を見やる。 (*4) 2021/06/28(Mon) 13:29:17 |
![]() | 【秘】 温和 セナハラ → 発熱 ニエカワ「あれ、言ってませんでしたっけ。 でもそうですね……運も良かったと思います。 まだ子供でしたから」 当時10歳程だった男は、少年兵としてすら起用されなかった。 故に遠目でも民間人であることがわかる外見をしていた為、問答無用で撃たれる可能性も低かったのだ。 その言葉が示す本当の意味は、きっと伝わらないだろう。 しかし知らなくても良いことだ。もう必要ない知識なのだから。 「虫は……流石にもう食べたくないなあ。 安心してください、探しに行ける天気じゃないですから」 食べたことがある発言だ。 苦笑しながら、かつて食べた味を思い出す。 (-71) 2021/06/28(Mon) 13:55:41 |
![]() | 【秘】 温和 セナハラ → 発熱 ニエカワ「甘い卵焼きは……今は難しいかもしれません。 でも台風が収まって、川の水が引いて、 ……帰れるようになったら、食べられますよ」 子供らしい料理名に、穏やかな声色で返す。 「ええ、病院の中を探してみます。 もしかしたら、戦争中の缶詰とかあるかもしれませんし」 そんな物がないことは自分がよく知っている。 知らぬが仏、言わぬが花。 不要な情報や知識も存在する。 (-86) 2021/06/28(Mon) 15:22:49 |
![]() | 【独】 温和 セナハライヤーーーーッ!!!!!! え?俺を殺して欲しいんだけど、 まずそれには殺し方教えなきゃじゃん 絶対しんどいじゃん、我慢するじゃんメイジくん え?え?どう転んでもメイジくんは苦しむじゃん (-89) 2021/06/28(Mon) 16:15:50 |
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![]() | 【秘】 温和 セナハラ → 発熱 ニエカワ「……お店の卵焼きを買ってくるのは難しいですけど、 僕の手料理で良ければ、卵買って作りますよ」 そんな心情を理解してか、自身に可能な範囲の約束をした。 約束を守れる自信は無いが、それでも応じたいという気持ちはは本物だ。 「ええ、ここは人を助ける場所ですから。 お腹が空いているでしょうけれど、少し辛抱してください。 後で白湯でも持っていきましょう。 水でも無いよりはましですから」 (-92) 2021/06/28(Mon) 16:41:47 |
![]() | 【赤】 温和 セナハラ「……では、…………」 言葉は続かない。 悩んでいた。子供を加担させるべきか否か。 この先、生存者を出していくには、避けられないのだから。 「…………メイジくん、包丁を扱ったことはありますか? 実は流されてきた猿を数匹見つけたんです。 ある程度は僕が解体しますから、 細かく切る作業をお願いしたいんです」 この村で育ったなら知っているはずだ。 …… この近辺の山に、猿はいない。 けれど、もしかしたら。 遠くから流されてくることだって、あるかもしれない。 (*6) 2021/06/28(Mon) 17:00:26 |
![]() | 【秘】 温和 セナハラ → 発熱 ニエカワ「これでも自炊してるんですよ? あまり凝った物は作れませんけどね」 よく言われることだ。 男の一人暮らしである為、時々入院食の残りを貰ったりもしているが。 立てられた指を見れば、今までとは違った意味で苦笑した。 こんな状況で約束ができる程、幼くはない。 しかし、その小指に無骨な指が絡まった。 「指切りげんまん、ですね。……久しぶりにしました」 (-103) 2021/06/28(Mon) 20:10:16 |
![]() | 【赤】 温和 セナハラ悟られなかったことが幸いなのか、災いなのか。 今の男には、理解できなかった。 「山というよりは、密林のような場所で育ちました。 外地の生まれなんです、僕。 戦況が悪化して、皆何でも食べてましたから……」 虫から木の根まで、 食べられそうな物は全て喰らった。 それは墓の下まで持っていく筈の秘密で、 二度と侵さないと決めた領域だ。 「鶏とかいれば、絞め方を教えられたんですけどね。 猿はどうしても、見た目が人間に近いですし」 (*8) 2021/06/28(Mon) 20:32:44 |
![]() | 【秘】 温和 セナハラ → 遊惰 ロク「あー……実を言いますと、はい。足りてません」 そんな様子から、子供に対する配慮を感じ取ったのだろう。 こちらも声を潜めて返した。 「ですが雨漏りで溜まった水は見るからに汚いので、捨ててください。 ……屋上にある貯水槽の方がまだましな色をしてます」 言外に、事情を理解できるなら、手伝ってほしいと告げた。 (-123) 2021/06/29(Tue) 3:38:05 |
![]() | 【秘】 温和 セナハラ → 発熱 ニエカワ「今の賃金じゃお嫁さんは難しいでしょうね……。 いや、自炊は節約のためですよ。 ちゃんといつかは結婚……いや、うーん…」 世帯を持つ自分が想像できない、というのが正直な感想だった。 貴方の小指から指を離し、何と言ったものかと考える。 「大人になると指切りじゃなくて、判子とか使って形に残すようになるんです。 大人は子供より、ずっと忘れやすいですから」 (-124) 2021/06/29(Tue) 4:00:08 |