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【雲】 闇崎 宵稚 ―――、ヒ、 [一瞬の怯みをついて、 海月が、管が、光が、頭に絡みつく。 そのひとつ、否、 二つが――額を這い 、]や め 、ッ……!!!!![あろうことか、 耳孔にズルズルと侵入してくるのだ。 刺し貫くような、脳への刺激に、絶叫した。] (D9) 2022/08/22(Mon) 11:39:59 |
【雲】 闇崎 宵稚― 回想:真 ― [一度目の"来訪"。それは偶然だった。 子供にはよくある罪。迷い子。 五つの時。俺はこの世界に来たことがある。] ……あれ、 かいと、かいと? おとーさん、おかーさん ……みんな、どこいったの? [此の時から――『言い伝えなんて迷信』で。 ただ皆とはぐれてしまっただけと思っていた。 ……だって、俺はこの時から、 ]父と母と、海音以外、どうだってよかったから。 愛する人が、世界のすべてだったから。 (D11) 2022/08/22(Mon) 12:27:48 |
【雲】 闇崎 宵稚 ………、…。 ──♬、…♪…… [悲しみに蝕まれる心を抑えつけて、 ごまかすように、海音だ大好きだと言ってくれた、 二人の大好きな、歌を歌う。 歌っていれば、見つけてくれやしないかと、 淡い期待を抱いて、歩く。] (D12) 2022/08/22(Mon) 12:28:16 |
【雲】 闇崎 宵稚『篳篥の音にしては、か細いと思えば。 生まれたての稚魚で御座いましたか』 [『声』は初めて、その時俺に声を掛けてきた。 人間の姿をして宙に浮く様をみて、 幼い俺は――恐怖で足を竦ませていた。] 『唄がお好きで?』 [『声』は尋ねる。俺は無言で頷いた。 『声』は続けて尋ねる。 どんな唄が好きか。謳って、何を得るのかと] あのね、あのね…うたうと、 みんな、わらってくれるの ぼくがみんなをえがおにできるの [面紗の下、『声』は静かに微笑んだ。 俺もだんだん、何もしてこないソレに対して、 恐怖というものを薄くしていってしまう] (D13) 2022/08/22(Mon) 12:30:09 |
【雲】 闇崎 宵稚…だからね、ぼくね うたがうまくなりたいんだ すきなうたをずっとうたって… みんなをえがおにしてあげるの 。゚ ゚o .゚ ..。゚ ゚o 。o゚ (D14) 2022/08/22(Mon) 12:30:59 |
【雲】 闇崎 宵稚[その時、気づかれてしまったのだ 其れが『願い』であると、気づかれてしまったのだ 妖に、人の生の短さ等些細な話で 『みんな』という言葉の意味を履き違えたまま。 ――俺にとって、『みんな』とは、 父と母と、海音だったのに。] (D15) 2022/08/22(Mon) 12:31:41 |
【雲】 闇崎 宵稚私達の好みも千差万別 私の好みは、雑味な願いが混ざる前の── 純な子が望んだ欲が、熟した果実 其れが美味であり、私の魂をも満たすのです 十年です 十年、胎の中で願いを孕ませなさい 期が熟した頃に、歌えましょう 宛ら人魚の様に その身を贄とし、永久に歌えましょう (D16) 2022/08/22(Mon) 12:32:27 |
【雲】 闇崎 宵稚[その後、俺は何事も無かったように。 迷子として祭りから抜け出して―― 悲痛の顔を浮かべた両親の腕に抱きとめられた。 心配したんだから、と怒り、悲しみ、安堵。 全てをぶつけられて、それで終わりだった。 ――終わりだと、思っていた。] (D17) 2022/08/22(Mon) 12:34:47 |
【雲】 闇崎 宵稚[それは、俺に覚えのない記憶の断片。 脳を強請られて、引きずり出された記憶。] おとうさん、おかあさん。 あのね、ぼく、みんなとはなれたときね だれかにあって、みちあんないしてもらったの なにか…おはなししたようなきがする でも、わすれちゃった ぼく、ありがとうっていえたかな [子供の曖昧な世迷い言を。 両親は、青褪めた顔で聞いていた事なんて―― 俺は、知らなかった。 わすれて、いた。] (D18) 2022/08/22(Mon) 12:35:52 |
【雲】 闇崎 宵稚[両親、というものは。 本当に子の事をよくわかっているものだ。 その歌を聞いて。 『俺』が、『何』を、『誰』に願ったのか。 その時、大方を悟ったのだ。 ――曲を聞き終えて、おふくろはただ一言。 『素敵な歌ね。』と。それだけだった。 高校生が作った稚拙な歌だから? その時から、俺に対する愛情が薄れていたから? ――その、どちらも違った。 父も母も、刻限が迫っていると気付き、 ]俺の前で平静を取り繕うので精一杯だったのだ。 (D21) 2022/08/22(Mon) 12:38:22 |
【雲】 闇崎 宵稚[それは、俺に覚えのない記憶の断片。 管を通じて、送り込まれてくる『誰か』の記憶。 お金を机の上に置き、書き置きを残す。 朝から晩まで、村に残る書物を漁る。 自分たちの寝る暇も惜しんで 何度も、何度も、何度も探して。 ときには村を出て、専門家にも訪ねた。 言い伝え、伝承、呪い、代償。 科学的根拠の無いもの、けれど確かに近づくもの。 それに抗う手段、方法、対策。 ――その全てが、水の泡に帰そうとも、 愛する子の為に、全てを尽くす親の姿。] (D23) 2022/08/22(Mon) 12:39:14 |
【雲】 闇崎 宵稚["刻限は、次の祭りの夜"。 夫婦は、夢に出てきたその『声』を捉えた。 血の繋がりと、執着の成せた結果だろうか ――その真実は、定かではないが。 夫婦は、子とは別に神社に足を運ぶ。 楽しそうに笑う子と、その友の姿を一瞥して。 黒い提灯に――捧げたのだ。] (D25) 2022/08/22(Mon) 12:40:13 |
【雲】 闇崎 宵稚[親は、なんでも知っていた。 俺の願いが、歌を歌い続けることも、 その所以の幸福の根幹が、 『アイツ』だということも。 ―――その日から、 家に金が置かれる事もなく、 俺の親は、俺に姿を見せなくなった。 * "その日"と、同じだったのだ*] (D27) 2022/08/22(Mon) 12:44:15 |
【雲】 闇崎 宵稚しら、知らない、 知らない、知らない知らない知らない こんなの、 こんなの嘘に決まってる!!! [絶叫した。痛みに、ではない。 苦し紛れの現実が、妖の呪いを受けていたなんて 信じられなかった。受け入れられなかった。 誰も、愛情を断ち切ってなんて、いなかった。] (D28) 2022/08/22(Mon) 12:44:58 |
【雲】 闇崎 宵稚 『でも、謡えているでは或りませんか』 [『声』は笑う。 眷属を自身の隣に侍らせている。 動かない身体で、眼球だけ、彷徨わせる。 ]どれだ。どれなんだ、 俺の父と母が、 もはやどれなかもわからない。 お、オ、俺、俺は、俺は、俺は俺は!! 俺は、親父もおふくろも、海音も、 ただ、俺の隣に居ないだけで、 歌えば、歌ってれば戻ってくれるって思ってただけだ!! お前たちに叶えてもらった願いじゃない!! 全部"俺"がいちから作ったんだ!! (D29) 2022/08/22(Mon) 12:48:55 |
【秘】 闇崎 宵稚 → 鳴海 海音[辞めよう、と、何度も考えた。 海音に言われて。>>1:D7 この村に改めて来て、手放そうとも、思った。 でも、 でも。 『大衆』の中に、お前は確かにいたんだ。 俺の前から、少しの間だけ消えただけで。 死んだわけでも、いなくなったわけでもなくて。 それを『俺の歌』と思っていなくたって。 知らない間に、どこかで聞いていた筈なんだ。] (-51) 2022/08/22(Mon) 12:52:33 |
【秘】 闇崎 宵稚 → 鳴海 海音[両親が、お前が居ない間。 「そう」であって欲しいと願いながら、 神にも妖にも頼ることなく、 ただ歌を、音楽を作り続けて。 全ての曲が、耳に入る音楽が、 全部『俺の歌』だと思ってくれれば、それでいいと。 歌い続けることが、俺の願いの形であることは、 自分でも、否定しきることが、出来ないんだ。] (-52) 2022/08/22(Mon) 12:53:36 |
【雲】 闇崎 宵稚[他人事のように、当然のように。 揺蕩う『声』に、悪意は感じられなかった。 ただただ、感性が違うのだ。] お、れ、俺は、―――俺は…… [意識が、朦朧と、する] (D30) 2022/08/22(Mon) 12:54:42 |
【独】 闇崎 宵稚/* DMでも補足したんですが備忘録に時系列を… 【5歳】 お祭りの時にただの迷子になり、おしゃべりのつもりでお願い事をしてしまった。 ↓ 「みんな」を極大解釈して、 単純に歌をうまくしたいという願いだと思った海月が 「十年かけて願い叶えてあげるよ^^ ただし歌うのは海の中だけどな!」って呪いをかけた ↓ 現実帰還。歌の事を全部忘れてのうのうと過ごす (両親はこの時点で妖怪に攫われた事を悟る) 【15歳】 十年経って高校生になった段階で 急に音楽に興味が湧く(呪いが始まる) ↓ きちんと力を使えば妖怪(セイレーン)並の 魅了の力を歌から引き出せるが、宵稚が誰かを引き付けたいと思う対象が少なすぎて 「人よりちょっと歌がうまい(運や営業力があれば人気が出る)」程度の能力になる ↓ 一方それに気づいた両親が、 海月がお迎えに来たよ^^ってする前に 何か対策をしようとがんばっていた ↓ 海月「お迎えにきたよ^^」 親「なんでもするんで宵稚と海音くんは引き離さないでください!」(これPLでは?) 海月「じゃあ代わりに眷属になりな!」 ※つまりネグレクトではなく妖怪による神隠しだった (-57) 2022/08/22(Mon) 20:17:23 |
【独】 闇崎 宵稚/* 【25歳】 海音くんがいなくなって歌う相手がいなくなる 海音くんや親の事を思いながら好きな歌を作って なんとか生計をたてていたが、 「個人に宛てる歌」を売り出せず、 しかも自分の名前で売れないまま現在に至る ↓ あー世の中クソだな!(ドライブ)←イマココ! でした タイマン村で肉付けする設定じゃない おれはいつもそう (-58) 2022/08/22(Mon) 20:18:03 |