人狼物語 三日月国


129 【身内】狂花監獄BarreNwort2【R18G】

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衝撃波 ポルクスは、メモを貼った。
(c56) 2022/02/26(Sat) 6:20:56

【墓】 衝撃波 ポルクス

振動に吹きかけられた煙は"それ"に留まり続ける。
演奏によって生み出されている振動は徐々に輪郭を浮かび上がらせ"ひとの形"となっていく。

やがてそれは
ポルクスと同じ背格好をした振動の煙人形に!


用済みだと言わんばかりに口にしていたタバコを床へと吐き捨て落とす。カラン、カラン、と音を立てる振動ですら演奏の音へと塗り替えてしまおうか。

「おーうクラシック、久しぶり〜。
 ……ほら、お客サンにお辞儀は?」

ジャカジャジャン!
と鳴らす音に合わせ煙人形は華麗なお辞儀をしてみせる。
その後はポルクス本体の方を見て首を傾げるような動作をして。

「……なんてな? 今日は俺とデュオだぜクラシック」

能力が使えないと、ギターを持っていないと、煙がないと、お前には会えないからさ。だから今日は気が済むまでお前と舞ってみせようか。
ちょっとした再会と、ちょっとしたお遊びだ。
(+91) 2022/02/26(Sat) 6:37:35

【墓】 衝撃波 ポルクス

「フルスロットルでいくぜ!!」


掛け声に合わせギターは大音量を響かせる。軽快で豪快なロック調の演奏に合わせ、ポルクスの形を模した煙人形は踊り出し。

――なんだか懐かしいな、と感じた。
ホームレス街の外で、金をスるにも飽きた頃合いで。
パフォーマンスとしてよくコイツと踊っていたんだ。
その時には勿論、アイツもいてさ――


ポルクス自身も演奏をする手はそのままに、足だけでステップを踏み、時には跳ねて、ターンをして。
くすくす、からからと喉が鳴る。


観客のいないひとりきりふたりきりのステージで。
ポルクスと煙人形はまるで双子のように。
揃った足並みで踊る。音が鳴る。煙が舞う。

「いいぜ、そのステップ、もう一回!!」

――アイツは今頃どうしてるかな。
何もわからないや。何もわからなくなっちゃったや。
寒さに震えていないかな。お腹を空かせていないかな。
心配されるのはいつも俺の方だったけど。
なんだかんだでアイツも泣き虫だし――
(+92) 2022/02/26(Sat) 6:59:44

【墓】 衝撃波 ポルクス

懐かしさに浸ろうとすると寂しさも押し寄せてくるよ。
――俺らはいつでも一緒だったのに。

こんな力さえなければもう少し違っていたのかな。
――もっと普通に生きれたのかな、なんて。

考えてもどうしようもないと分かっているのに。
――だってもう離れ離れだ。


「…………ッハハ!!」

笑った顔を繕うのは簡単だ。
噓が下手な俺が唯一、偽れるものだ。
だってそうしていないと
どこもかしこもボロボロだから。

出来損ないの機械は音を鳴らせなくなると理解している。
だからボロボロのまま笑みを浮かべて、己の姿をした虚構と力強く舞ってみせようか。

煙人形をアイツの姿にしようと思ったけれど。
思い出の中の空想のそれに会うのはなんか違うなとも思ってやめた。


上手く演ってみせると大口を叩いたからさ。
次に会うのはやっぱ、本物のアイツがいいよな。


不敵に笑みを浮かべたって、満足なんて出来やしない。
それでもギターを鳴らして。踊って。跳ねて。舞って。
振動を纏う虚構も同調して。まるで生を得たように舞って。
俺は生きているよ。ここで生きているからさ。


届かない音を響かせ舞い続けよう。
生を叫び続けよう。俺の気が済むまで。

この振動は続いてく。
(+93) 2022/02/26(Sat) 7:33:03
ポルクスは、己の虚構と踊り続けた。気が済むまで。ずっと。一緒に。
(c57) 2022/02/26(Sat) 7:33:53

【墓】 衝撃波 ポルクス

これはシャンメリーの瓶を片手にまたラッパ飲みしながらロビーに来てみた男。
周辺を見。音を確認し。
いつも居る顔が居ないと理解し。

「………………、
やっぱマズったか?


やらかしたな……の顔をしました。
そのまま踵を返してふらっと何処かへ去ってしまった。
(+97) 2022/02/26(Sat) 19:09:04

【秘】 衝撃波 ポルクス → 『巫覡』 ロベリア

突然だが、この男は寝付きがクソ悪い方だ。

だからきっと今日も、ド深夜にその辺を適当に散歩していたのだろう。行く宛てなどなし、迷子の可能性もあるが。

「……ン、あれ?」

そうして普段は感じる事の少ない珍しい音を感知し首を傾げれば、響いてきたのはあなたの声で。

「おーう、ロベリアじゃん!」

手を振りながらひょこひょこと。
恐れるような音に気付いたとしても。

あなたの近くまで駆け寄るだろうか。
(-220) 2022/02/26(Sat) 19:20:26

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

「――――……俺、道覚えるの苦手なんだってば!」


足音をふたつ響かせて。

「――――……なんもないよ、ちょっと用があるだけ」


道が分からなければ部屋の位置など覚えている訳もなく。
レヴァティヘルプが発生しました。道案内されています。
あなたが居るであろう……あなたの部屋まで。

「…………、あー、
あーーー……


扉の前まで来てから今更、緊張を感じ声が掠れ。
ノックをしようとした手が空で揺れ。
レヴァティには何してるんですか、とお小言を呈され……。

あーも、うるさいな
…………、アルレシャ、いるか?」

確かに部屋に遊びに行くと約束はしたかもしれないが。
バタバタしていて時間が取れずにいたらゲームももう中盤過ぎて。
まさかこんな形になるとは思ってなかったな、全く、本当に。


そうして声をかければコンコン、と控えめに扉をノックするだろうか。
(-224) 2022/02/26(Sat) 19:56:54

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

「レヴァティちょっと……あっちいってて……もう大丈夫だから!」


ガタン、と響く音に驚き肩が跳ねる。
大丈夫か……?

扉に身体半分を預ける形で音を確認して。
防音機能付きの部屋の振動はどうにも感知しづらい。
集中すればできなくはないけど……


扉付近へ来るあなたの音を、なぞるように手が動き。

「あー、いや……いつもロビーにいるアンタの姿が、見えなかった、から……」

心配事は。

「…………、
嫌いになった?
 
俺の、こと……


もうひとつあって。
また困らせるようなことしてるんだろうな、俺。
(-232) 2022/02/26(Sat) 20:41:19

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

ドアノブに手が掛かる音がした。
目を閉じて音を拾う事に集中していたからそこまでは理解できた。が、集中に力を割いていたせいで身体を退かすタイミングが出遅れた。

「お、
…………っ、」

ほんの少しバランスを崩し、それでも予測したからコケる程ではない。
鮮明になったあなたの音を改めて心臓で受け止めて。
あなたの顔を見て。ばつが悪そうに俯いて。

「…………、…………、」

首を横に振った。音は聞こえないかもしれない。
自分の心の臓に響く音を信じている、はずなのに。
あなたの事になると信用しきれなくて不安になってしまう。
……身体が上手く動かない。
(-243) 2022/02/26(Sat) 21:51:21

【秘】 衝撃波 ポルクス → 『巫覡』 ロベリア

あなたの元まで行き。第一声を聞き。

「…………、わん?」

首傾げ。おまけにポーズ付きだ。
両の手でわん、をした。
特に反論はないです。


「いやそうじゃなくって……
 アンタ、今日は具合……大丈夫なん?」

煩わしい、と思う事すらもはや無意味だ。
逃れようのない力なのだから。


そういえば、いつもどこかしんどそうな理由を聞けてなかったな、と。それ以外にも
死んで生き返った後だし?
心配な要素はあるのだが。
(-249) 2022/02/26(Sat) 22:24:32

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

俯きがちに、ちら、と視線をあなたの方に向け。
落ち着かなさで上着の裾に手を伸ばしぱたぱたと整え。

「…………、ン、……そっか」

そうして言葉を聞けば少しだけ安心する。
いつものはつらつとした様子は無いまま。

入る?と問われればまた身体が固まって。

「え、あー……えっと……じゃあ……待って、る」

掠れた声でしどろもどろに返事をした。
待ってろと言われなくても縫い付けられたようにここから動けない。
頭が上手く回ってない気がする。
俺、今までどんなだったっけ?
(-254) 2022/02/26(Sat) 22:41:13

【秘】 衝撃波 ポルクス → 『巫覡』 ロベリア

『馬鹿なの?』と言われれば。
『またそういうコト言う!』とキャンキャン吠える。

「ンーン、……そっか。まあ……
 思考がクリアになった、は、わかる気がする」

自分も一度死んだから。本当に何となくな。
……流石にワンモワはやめて欲しいけどさ。

「えー、アンタ、人に話すの嫌そうじゃなかったか?
 具合悪い理由とか、あの時に死んだ理由とか……
 俺、色々気になるコトばっかなんだけどー!?」

唐突な集中砲火。
(-255) 2022/02/26(Sat) 22:47:57

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

安心させる為の言葉には頷きだけを落とした。
でも落ち着かない、服をぱたぱたする手の動きは止まずに扉の前。

「…………、?」

開かれた扉の先を見て首を傾げ。
まあ、そういう約束だったもんな、と納得をした。
あなたを見る顔に変わりはない。
不安そうな顔で。

招かれれば重たい足取りで部屋の中へと入っていくだろうか。

「…………、え、っと、」

部屋の中に入ればもう一度辺りを見渡して。以前と同じであれば、自分の為に用意された場所はこれだろうかと、椅子の背を指先でなぞりつつ。
座っていいのかな? あなたの方に視線を向けた。
(-274) 2022/02/27(Sun) 0:29:07

【秘】 衝撃波 ポルクス → 『巫覡』 ロベリア

「…………、疲れる、か……
 まあそれは俺も同じようなモンだけどー……」

心当たりがあるような気がした。
実際、カジノイベント時の音は本当に辛そうだったし。
なんで? って聞くのはやはり野暮なのだろうか。

「…………、いわゆるツンデレってやつか?」

くすくす、からからと喉が鳴る。
噓なら音で分かる。

言葉だけは知っている。余計な知識である。

「ッハハ、俺みたいにしつこいヤツら、他にもいそうだしな。
 ……吠えてるから逆に目を引くんじゃないかー?」

笑ってはいるが、自分が構わなくともあなたに構ってくれる存在がありそうなのは安心した。ゲーム的な意味でも、"群れ"は強いと自分は感じたから。
もう権利を失い関与できなくなってしまったけれど。
大口叩いておいてこのザマだ。


「……え、いや、なんでもいいコトなくないか!?
 だってあれ、…………
テンガンの処刑
だったろ?」

「なのに、アンタの音まで一緒に消えたから俺、びっくりしたよ……」
(-277) 2022/02/27(Sun) 0:50:18

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

音に何か問題を感じた訳ではないが。
気を遣わせてしまったのかな、と不安になった。

自分の振る舞いをどうしたらいいのか分からない。
ライブとか、パフォーマンスとかならわかるのに。


問いかけられて慌てて首を振った。
そういうつもりじゃなかった、咄嗟に出る言葉は違うが。

「ンーン! ……だいじょうぶ」

俺また何か変なことしてたかな?

視線を落とし椅子を引いて、大人しく座り。

「…………、話、?」

以前の約束を果たすのなら、自分のしたことを話すんだったか。あなたが今でもそれを聞きたいと願うのかまでは分からないから、ゆるく首を傾げつつ。
(-279) 2022/02/27(Sun) 1:02:20

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

座ってから暫くはあなたを見ていたが。
やがて視線はカップに注がれ始めた紅茶の方へと移った。

瓶をラッパ飲みするような男には、まともなお茶の機会など殆どなく、ちゃんとした食器へと流れていく飴色のそれを見るのは……なんとなく、ちょっと、面白い。

「……ン、そういう約束だったから……いいよ」

面白いのであなたに注がれる分の紅茶の様子も見ていた事だろう。
その動作が終わってからやっと口を開き。

「……と言っても、何から……話せばいい、かな?
 俺、喋るの……たぶん、下手くそだし……」
(-285) 2022/02/27(Sun) 1:36:51

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

全ての動作を見終わり。
それでもそれらに手を伸ばすことはなく。
なんとなく食欲がない気がした。


「黙るのも結構、疲れるから……アンタが知りたいなら別に、なんでも、」

そうして問われた言葉に目を見開いて。
"あの事件"……何の話をしているのか一瞬で理解してしまう。

「…………、ッ!!」

あまりの動揺で立ち上がり。その勢いでガタンと音を響かせ椅子が床に転がり。嗚咽を漏らし。振動の刃を自分に向けようと……
――少し前の自分が実際に起こした行動だ。


それでも今回はまだ。この身は動かず椅子の上にある。

「俺、は……、俺、……は、……わかん、ないよ」

戸惑いは顕著に表れる。声の震えまでは繕えない。
いくら考えたって答えは出なかったんだ。


「ただ、別の国で、ライブするって、聞かされて……確かに、ちょっと音おかしいかもって、思った、けど……いつも、アイツ、そうだったし、でも俺、は、話、聞けなくて、俺、は……何も……、!!」

ああ、ダメだ、何もわからない。
何をどう話すのが正しいのかも。心音の落ち着け方も。
(-291) 2022/02/27(Sun) 2:11:03

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

呼吸の乱れ。心音の乱れ。
自分のが荒れると心臓に響いて酷く気持ちが悪くなる。
苦しそうな顔で胸を抑えて。息を吸って、吐いて。
それでもあなたが変わらずにいてくれるのだけは、安心できる。


「……、ン……、」

男は片割れの存在をずっと黙秘している。
"アイツ"なんて三人称すら出した事がない。
話をする事で、その存在に与えてしまう影響を恐れた。

こんな場所に来て欲しくないというエゴだ。


「…………、俺、には……
双子の兄貴
が、いたんだ……」

また大きく息を吸って、吐いて。震える涙声で。

「ずっと、一緒にいた、んだ……親に捨てられてから、も、盗みをするのも……ライブをする時も、ずっと一緒で……バカな俺のこと、見てくれてて……構ってくれてて……」

「あんな、優しかった、のに……俺のこと、見捨てるわけない、だろ……、でも……、」

分からなくなってしまった。
あの事件で離れ離れになってしまったから。
靄がかかったように、今はその人が分からない。
兄がずっと自分を羨み、妬んでいたと音で理解していたから。

力のせいで、嫌われたのかなと疑ってしまって。
(-297) 2022/02/27(Sun) 2:49:05

【秘】 衝撃波 ポルクス → 『巫覡』 ロベリア

熱を求める音も。苦しさの音も。
きっとこの男には伝わってしまっていて。
それでも、あなたの口から言われた訳では無いから葛藤の内容までは分からなくて。

「子犬って……、まあー……ウーン……
 戦えないって言ってたしなあ……
 そういうの抜きにしても……アンタってなんか、人に甘いし」

コイツが人を遠ざけるのは優しさに由来するんじゃないか?
勝手な憶測、けれどあながち間違いでもない気がした。
ちょっと口が悪いだけで害意らしい害意、そんな感じないし。


「…………、は?」

そうしてあなたの話を聞いていれば銃を頭に当てていて。
音で"それ"を持っていると理解していたとはいえ。
――死のうとするか? 今? ここで?


「――――お前ッ!!!!」


させるワケねェだろバカが!!

振動を操り銃を弾き飛ばす!!


操る振動は今出した己の声だけで十分だ。
目標は銃を持つあなたの手の僅かな隙間。
小さな空気の爆発――弾かれるくらいの感覚で痛みは無い――を起こし引き剥がそうとするだろう。
(-302) 2022/02/27(Sun) 3:22:44

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

机に両肘をついて。顔を覆うように両手を当てて。
長いため息。手の隙間からぽた、ぽた、と零れる。
出来損ないで泣き虫の弟がそこには居る。


「…………、利用される、な゛ら、利用されるで、別に、よかったんだ、俺、は……っ゛、だって、何をするのも゛、ずっと一緒だったから、一緒だった、の゛に、……俺え゛」

"金は盗んでも己の為に使ってはならない"
"他人のステージを邪魔してはならない"
"あらゆる命に害を与えてはならない"

全て兄の教えだった。


「ただ、言って、……欲しかったよ、……ずっと、俺、に……羨望と、嫉妬と、罪悪の音を向けてたのは、もう、いい゛っ……!! ひと、殺すなら、殺すで、俺、は……っ……」

一緒に居られるならそれで良かったんだ。

捨てられた俺らは 長く生きてたってどうしようもないからさ。

捨てられたオレらは長く生きてたってどうしようもないからね。
(-304) 2022/02/27(Sun) 3:43:39

【秘】 衝撃波 ポルクス → 『巫覡』 ロベリア

鳴り響く音。弾の挙動を変える必要がないと理解した。
走り出す。あなたの元まで駆け寄る際に、床に落ちていた"それ"を蹴飛ばして遠ざけてしまおう。
銃は軽い音を響かせ廊下を滑っていき。

「…………
ッバカがよ!!


拒まれなければ、あなたの両の手を掴む。
冗談でないと理解できる。

男の両の手は震えていて。

「……普通でありたいなら、死のうとするなよ、ばか」

吐き捨てるように絞り出された掠れ声も、震えていて。

「誰に普通じゃないって言われたんだよ……
 誰が許さないって、言ったんだよ……!!」

「そんなヤツら知らねえ、いないと思えばいねえよ!!
 お前にそんなコトいうヤツは俺が代わりにブン殴る」

下手な慰めのようにも聞こえるかもしれない。
そういう話じゃないことも理解しているが。
それでもこの男は本気だ。


「苦しいのは……アンタがちゃんとここで生きてるからだよ……」
(-306) 2022/02/27(Sun) 4:04:49

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

漏れ出す嗚咽が心臓に変に響くから気持ちが悪い。
だからきっと、崩れないように、元気を繕う必要があったんだ。
でもアイツの話をするといつもこうだ。
だからこそ逃げていたのかもしれない。


「…………、…………、」

人を殺していいなんて思えはしない。
それでも兄と一緒ならそれすらも出来てしまえたんだ。


しゃくり上げたまま。
ああ、今でも大好きなんだな。

あなたの言葉には小さく頷き。涙がこぼれ落ち。
手に触れた熱を求めるように、片方の手の小指が微かに動き。

「――――……」

一度だけ、音のないままに口を開き。
涙声に邪魔されて名前が呼べない。
(-308) 2022/02/27(Sun) 4:28:38

【秘】 衝撃波 ポルクス → 『巫覡』 ロベリア

見られれば見返す。男はあなたを見据えて。
翡翠色に映るその顔は、涙を滲ませている。


「…………、」

綺麗なんかじゃない。首を振って。
これでも本当はボロボロなんだぜ。


あなたの告白を聞く。混乱の音が響いている気がした。
だから、一度離した片方の手を背にもっていって摩ってしまおう。優しく、ゆっくりと。
大丈夫だから。


「…………、ン」

正しく理解など出来ない。それでも頷きながら聞いている。
本音を話されたとして、すぐには理解出来ないものなんだなと新たに学び悟った。


「……アンタに何があって、何を思って、とか、バカな俺にはさ、よくわかんないけど」

「罰が当たった、なんてお前が抱いた幻想にしか過ぎねぇや」

ぽつ、ぽつ、と言葉をこぼし。

「俺が言えた立場じゃないけど……自分のこと決めるのは自分だ。
 他人に何を言われようが、何を思われようがさ。関係ねえよ。
 …………アンタはどうしていたい? どうありたい?」
(-311) 2022/02/27(Sun) 4:56:06

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

「…………、ン」

上手く呼吸ができない中で絞り出された返事。

泣いた顔を見られるのはなんとなく、嫌で。
だってカッコ悪いし。

だから隠していたけれど。退かしてしまおうか。
擦り寄せられた手を片方の手で力なく掴んで。

ぼろぼろと零れるこれの止め方はいつも分からない。
涙の滲む虚ろな瞳が、ぼんやりとティーカップを捉えていた。

「…………、あるれしゃ、」

吐息混じり。さっき呼べなかった名を音にして。
こうして名を呼べるくらいには呼吸はマシになってきた。
続くはずだった謝罪の言葉は言えなかったが。
(-312) 2022/02/27(Sun) 5:09:18

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

相変わらず呼吸も心音もめちゃくちゃで。
目からぼろぼろと落ちるこれは止まってくれなくて。

本当はごめんじゃなくって。
話を聞いてくれてありがとうなのに、それすらも上手く音にできない。
黙秘していたことを肯定されたのは初めてだったんだ。

やっと理解されたようで嬉しかったんだよ。


「…………、んう゛」

名前を呼ばれればうめきに近い音で返して。
喋れないのも相変わらずみたいだ。
仕方ないから、掴んだ手を自分の方に数回引いて。

「……、……、
こっち


来てほしいらしいです。結構、雑な甘え方かもしれない。
他人に何かあれば言ってほしいと願いはしても、今ばっかりはこちらが言葉の足りない状態になってしまっている。
(-314) 2022/02/27(Sun) 5:52:32

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

涙の零れたままの目で移動してくるあなたを眺め。
それでも離れない手を少しだけ親指でなぞって。

我儘に応えそばに来てくれたあなたの問いかけにはどちらにも首を横に振って、立ち上がり、一度手を放して。

「…………、ン」

ゆるく両手を広げました。ご所望はハグらしい。
……が、自分から強引に、は今回はしないご様子。

雑な甘え方のままだ。言わずして伝わるかはあなたにかかっているが。
ひとまずは何も言わずじ……と目線を投げかけ。
(-316) 2022/02/27(Sun) 6:16:51

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

眺め見られた男の顔はどこか虚ろなままで。
涙の跡が頬に線を引いている。止まってはいないからまた片目からそれは零れて。
跳ねる心音と、息苦しい感じの音を聞く。


言葉を聞き。視線を外され。
そうして心配そうに顔を覗き込もうとしたら距離が詰まった。

「……あは、は……だって、アンタ……俺からだと、なんか、凄い……焦る、じゃん、?」

あなたのタイミングでの方が負担が少ないかな?と思ったのだ。たぶんもうちょい早く気付いた方がよかったやつだが。

男もまたあなたの背に手を回しゆるい力で抱きしめて。いいなら、いっか、と擦り寄るような動作をする。
息は未だに整っていないから、抱きしめた身体の震えは伝わるのだろう。たまにひっく、と喉が鳴って。
それでも口角は自然に上がっていた。


「…………、ン……おちつく……」

雑で、荒くて、素っ気無くても、だいすきなあなたのそばはやっぱり落ち着くものだった。
(-318) 2022/02/27(Sun) 6:54:25

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

「…………ンー……」

どこかぼんやり。
近くにあるあなたの音を噛み締めるように。

抱きしめる力を強くして数度、身体を左右にゆらり、揺らし。

「ンー……? ンー……これくらいは……いい加減に、慣れたり、しないか?」

くすくす、からから、ひっく。喉の音も大忙しだ。
まあそんな様子も。
どこか愛おしいのだが。

言うのは、今は勘弁しておいてあげようか。

これは無意識の動き、回した片方の手をあなたの後頭部に添えて、自分の方に寄せ撫でた。

「…………ンー…………ンー、
待ってこれ俺
寝そう……?


泣くのに疲れた+落ち着く人のそば=眠気!!
叩かれる振動も優しくて心地が良いから尚更だ。普段は眠気があまり来ないから少し戸惑いつつ。
(-320) 2022/02/27(Sun) 7:25:58

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

「……ッハハ、慣れんかー……」

簡潔な一言にはまた笑い。
呼吸は確かに苦しいまま、しゃくり上げる音も止まないが、目から溢れていた涙だけは収まりつつある。
一度身体を引き剥がし、あなたの方を見て。

「ンーン……じゃあアンタは、俺の部屋……来てくれるの?」

態々こんな問いをするのは、あなたが近くに居ないとまともに眠れないと自覚しているからだ。
部屋に入る前に中を見渡したからきっと気付いているのだろう。
やはり眠ることをしないのだろうか、と思いはしたが。

憶測でしかない。その辺の話は未だに聞けていないし。


断られたら
寝ないように無理やり振動で脳を揺さぶり起こして
ワンモアハグするだけだが。
(-323) 2022/02/27(Sun) 7:55:58

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

「……ンーンン、じゃあずっとだな」

なんて、平然と言いのける。たまに喉が鳴って、涙の跡が顔にある以外はもうすっかりいつもの調子。
ならしょうがないな、諦めてくれ、とあなたの頭をぽんぽんし。

「…………、いい? ……
やった


控えめに喜びを呟いた後は、テーブルの上のティーカップを掴み、自分のために注がれた紅茶を飲んだ。一気に。ガッと。
味わうなんて欠片も無かったが、せっかく用意して貰ったので。

「アルレシャも寝る? じゃあ一緒に寝るかー……」

寝付きが悪くなったのは、兄の振動が傍に無くなってからだ。
自然に眠る時はもはや気絶に近い。
自分の脳に無理やり信号を送り眠ることも可能だが快眠とは言えない。

いつしか睡眠は苦痛になっていた。


寝るななんて鬼みたいな事は言いはしない。
部屋に来てくれるのなら、また前みたいに手を取って一緒に歩いて行くだろうか。
(-327) 2022/02/27(Sun) 8:24:07

【秘】 衝撃波 ポルクス → 白昼夢 アルレシャ

一人の人間双子の兄貴をずっと想い続けているような男だ。平然と放たれた言葉はあれでもちゃんと本気のもので。

そうして『魘されてても』の言葉を聞けば少し心配そうな顔をする。
たぶん、心配が強くて起きてしまう。
それか自分は寝たフリでもして見守ってるか。
どの道、あなたが眠って魘されるような事があれば。
起こさないようにあなたの額へ、髪の上からそっとキスを落とすつもり。


以前と同じく薄く開けっ放しの扉に、アンティーク調の部屋に、振り子時計。ベッドの上に二人で寝そべって……以前と違うのはちょっとした我儘であなたに腕枕をしたがるかもしれないくらいだろうか。その状態でも抱きしめるのは変わらないけれど。

あなたが起きて部屋を出るまで。
きっとずっと。寄り添っていただろう。
(-329) 2022/02/27(Sun) 9:02:25