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![]() | 【秘】 黒眼鏡 → 口に金貨を ルチアーノ「『参った』か。若い奴には大体、ずっと思ってるがね」 歯を見せるようにしてにやにやと、どこかの猫のように笑う。 「ああ。俺が代金を払わなかったことがあるか? 気にするなよ。必要なら、いつもの口座を使ってもいいぞ」 伝えられた金額については、特に悩むこともなく頷いて。 ――かつて君に、『資金が必要なら使え』といってポンと渡した口座がある。 君が今でもそれを覗いているかは分からないが、 どうやらずっと維持しているらしい。 「まったく、お互いトシを取ったな」 勝手におじさん仲間にされそうだ。 ひょいと腕を伸ばして、ぽんぽんとあなたの肩を叩いた。 おじさんはスキンシップも好きだ。 (-259) 2023/09/14(Thu) 11:10:39 |
![]() | 【秘】 黒眼鏡 → 月桂樹の下で ニコロ「名前は覚えた。 御同輩にもちゃんと言っておけよ。 まったく、そういうものは伝えて置けばトラブルを防げる」 あっさりと頷き、あなたの覚悟を肯定する。 「元々言っていたとおり、俺は極力マフィアしか狙うつもりはない。 特にやることはかわらないさ」 そして、その覚悟と決意に、 「お前ー、いいなあ」 ぽん、と。 …もしあなたが油断していたのなら、肩に大きな手が乗せられる。 「残念ながら"アリソン"としてはできないが。 うん、個人的に応援する。 お前は、」 きっとそれは、 「できるといいなあ」 本心だ。 (-260) 2023/09/14(Thu) 11:14:06 |
![]() | 【秘】 黒眼鏡 → 月桂樹の下で ニコロ「あいつのことはよくわからん。 同じチームだしお前のほうが近くにいる。 サポート頼むぞ」 勝手に仕事を押し付けられている。根回しと言うか、強引というか。 「言葉通り、応援してるってことさ。 ああ、お互いにな」 頷きとともにすぐに手を離すと、 カウンターの裏から袋を持ち上げた。 「ああそう、これ。 持って帰れよ」 ………新品の電気圧力鍋だ。安いものではないが、立ち寄った人間に押し付けるようなものでもない。 (-264) 2023/09/14(Thu) 11:39:34 |
![]() | 【秘】 黒眼鏡 → 日差しにまどろむ ダニエラよせやい、と言うように肩をすくめる。 海を見ていることはあっても、魚釣りなんてしているところは見たことがない。 10年前からずっと、惰性のように同じことを繰り返している。 それは執着か、それとも残滓か。 「もうそんなか。 トシとるわけだ」 しみじみとつぶやく声は、きっとガラス越しに潮騒よりは大きくて、けれど車内に響くエンジン音には負けてしまう。 「いいじゃねえか、お前ね、 聞くべきことを聞いてこない男より、 ちゃんと色々聞いて確認してくれる男のほうが QOL高いぞ」 俺みたいな、と笑う。 嘘である。 この男は、放任主義がアロハを着て歩いているような男だ。 そんな男に任せているのだから、車も好きに走っていく。 ハンドルがゆっくりと回って車線を変えた。 次の曲がり角を曲がれば、海辺沿いの道から一本内側へ。 そのまままっすぐ細い路地を勧めば、"待ち合わせ場所"へ戻るだろう。 (-266) 2023/09/14(Thu) 13:44:08 |
![]() | 【人】 黒眼鏡>>145 ペネロペ 「行けるうちに行っとけよ。 俺なんか腰が重くなっちまってもう」 ここ以外ではほとんど見かけることがない男は、 のんびりとカウンターに肘をつく。 君たちを見送る構えのようだ。 短いやりとりで、"仕事"上必要なことが含まれていたようには思えない。 となればやはり、顔を見たかったというのが本音なのだろう。 そのくせ、来たら来たでこの調子なのだから、 なんとも放任主義がサンダルを履いて歩いているような男である。 「ああ、知ってるよ。必要なことは言うだろう」 お前ならな、と付け加えながら…お代と言われて、手のひらを突き出す。 「いくらだっけな? 忘れたな。 次もちゃんと顔だしたら、その時払ってもらおうか」 …おごり癖が出た。 #Mazzetto (146) 2023/09/14(Thu) 14:24:30 |
![]() | 【秘】 黒眼鏡 → 月桂樹の下で ニコロ「なんでってお前、よっぽど料理に興味がないと こんなモン使わないだろ」 「俺はいらん」 ちゃんとレシートも入っている。 なんで買ったのだろうか。 「ホームベーカリーとホットサンドメーカーとジャパンの…タコヤキ?メーカーもあるが、それが一番高いんだぞ」 気を使ったみたいな言い方してくる。 (-268) 2023/09/14(Thu) 14:44:49 |