人狼物語 三日月国


260 【身内】Secret

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【赤】 従業員 ルミ

 

[ わたしが一緒にいたかったのは、
  関わらない方が良いような子どもにも笑ってくれて
  冷たい雨から連れ出してくれて
  たくさんのことを教えてくれたお兄さん。

  優しいお兄さんが好きだった。
  同時にひどく憎かったのだと思う。

  あそこでわたしを放って大人になるのなら、
  ずっとなんて無理だと突き放してくれたら。
  ────今この場で言ってくれたなら。

  このどろどろに煮詰まった貴方への愛を
  きっと正しく罪悪として扱えた。
  これは手離したくない愛執で、
  けれど手放さねばならない妄執なのに ]

  
(*126) 2024/05/10(Fri) 19:00:46

【赤】 従業員 ルミ

 

  た、…たかが10年ちょっとって何よ!
  わたしには永遠に近い時間だったんだから!

  死ぬまでとか、ずっととか、
  そういう……そういうのっ
  いまさら信じろって!?


[ まるで子犬が噛み付くように言葉を返し、
  今度はこちらが彼をき、と睨んだ。
  なんの気の迷いかは知らないが
  少なくとも正気じゃないと叫びかけて、 ]

  
(*127) 2024/05/10(Fri) 19:01:09

【赤】 従業員 ルミ

 

  ─────────…………っ、


[ 自分で傷付けておいて、傷を勝手に食べて、
  どうして今更そんなことを言うのだ。
  なんとも傲慢な「俺の」という呟きに、
  何故か力が抜けて暴れる気力も失った。

  ──記憶の補完なんて。
  都合のいいことばかり吹き込まれたらどうするのか。
  ずっと、がいつか重荷になる日がくるのに、

  唇を噛んで、錆びた鉄の味を感じながら
  わたしは大きく息を吐いた。 ]

  
(*128) 2024/05/10(Fri) 19:01:33

【赤】 従業員 ルミ

 

  ………………
  ……………………どういう心変わりか知らないけど…

  死ぬまでの間、ずっとずっと
  他の女を好きになった分だけ腕切ってやるから。
  わたしを捨てようとしたら死んでやるし、
  その言葉を裏切ろうとしただけで気付くし…っ

  ────分かってるの?
  わたしにそうやって捕まったらもう二度と
  普通の人生送れないんだよ。


  
(*129) 2024/05/10(Fri) 19:02:06

【赤】 従業員 ルミ

 

  お兄さんの痛みも、傷も、
  人生ごと一緒にわたしが食べちゃうんだよ?


[ これが最後通牒だ。
  蜘蛛の毒で目を回していたとしても、
  今ならまだ逃げられる。

  逃げて欲しいのか、逃げて欲しくないのか
  問われてもきっとすぐには答えられない。
  わたしに残ったただひとつの明瞭は
  今なお抱え続ける恋心だけ。** ]

  
(*130) 2024/05/10(Fri) 19:02:33

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 自分の傷は自分にしか分からない。
  なのに心の傷は自分だけでは癒せない。

  ずっと消えない傷になりたかった。
  そうすれば彼の中で、彼の人生の中で、
  彼に恋していたわたしが生きてる。 ]


  ……自分の目でって、いわれても、こまる……。

  そんな、
  …………


[ なにが" 困る "?

  願ってもない、自分にとって都合の良い話じゃないか。
  通報もされず突き放されもせずに
  一生かけて彼の傷を抉って生きて行けるなら。

  そのずっとがもしも訪れなければ、
  今度こそ本当に彼のせいだと罪を詰ることが出来るし
  そうする権利も得られるだろう。 ]

 
(*136) 2024/05/10(Fri) 22:22:36

【赤】 従業員 ルミ

 


  (  わたしは、
     わたしにとって痛い現実が欲しいのか  )


 
(*137) 2024/05/10(Fri) 22:22:41

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 目を逸らさず言葉を続ける彼になにも言えぬまま、
  ただ呼吸だけを繰り返す。
  何も変わっていない。──そうだろうか。

  あの時無邪気に誓った貴方の痛みの食べ方が、
  正しく優しくそうする方法が。
  分からないままここにいるのに。 ]


  ……お兄さん、変わんないね……。
  ………………。

  ずっと一緒にいるなんて言われたこともないし、
  未来の約束なんか、したこともなかったし
  できないことを言われたことも、ほんとは、ないよ…


[ ライ。
  周りの人が呼んでいるお兄さんの名前。

  同じ呼び方で呼びたくないって嫌だった二文字。
  でも今は、気付けばわたしが、一番最悪な意味を込めて
  お兄さんを嘘つきライって呼んでる。 ]

 
(*138) 2024/05/10(Fri) 22:22:49

【赤】 従業員 ルミ

 

  ずっとルミって呼ぶって言ってくれたのも
  痛いの食べてくれるって言ってくれたのも。
  嘘になんか、なってない、のに


  ────……ごめんなさい、 お兄さん、


[ 何を謝っているのか、自分にも分からなかった。
  理不尽な理由で傷付けたことなのか。
  信じようともせず嘘つきと詰っていることなのか。

  こんなことをしておいて、
  見捨てられない自信がないから不安がっている。
  愛されることも恋が叶うことも諦めたから、
  不確かな可能性が、まだ続いたことに怯えているだけ。 ]

 
(*139) 2024/05/10(Fri) 22:22:53

【秘】 従業員 ルミ → 会社員 雷恩

 


[ かくして。

  日常と同じ色で作り上げられた蟻地獄で
  肉食獣を食べ切れなかった蜘蛛がいっぴき。 ]


 
(-47) 2024/05/10(Fri) 22:23:05

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 傷付け続ける許可を出すなんて普通じゃない。
  自分がそうしてしまったのか、
  或いは元からそうだったのか。

  分からないなら、この先で知れるだろうか
  ──ほんとうにまだ道があるのなら。 ]


  ……わかった、自分の目で確かめる。
  やっぱ無しとか聞かないから。
  逃げても追い掛けて捕まえて、


  ──────ッ ゎ、


[ もはやお得意になった脅しのような羅列を連ね
  ──ようとして、言葉が止まる。

  突然彼の身体が起こされるのを止められず、
  反動で後ろに倒れそうになったのを堪えると
  見上げた先には貴方がいる。* ]

 
(*140) 2024/05/10(Fri) 22:26:44

【赤】 従業員 ルミ

 

[ 物語、は。
  ハッピーエンドのその先がどうなっているのかを
  仕事中にふと考えたことがある。

  たとえば、いじわるな継母たちから離れて
  王子様のもとに嫁いだシンデレラ。
  あのまま彼女たちは不幸などひとつも知らず、至らず、
  生きていくことが出来るだろうか。

  " 恋愛の成就 "で大団円、終幕になるのなら
  その先がどうなっても読者に知るすべはないけれど。

  結ばれて終わるのがおとぎ話の運命ならば。 ]

 
(*145) 2024/05/10(Fri) 23:30:56

【秘】 従業員 ルミ → 会社員 雷恩

 

[ 終わらせない現実がひとつくらいあってもいい。

  運命ふたりの傷で縛って、結んで
  毒のない林檎の甘さに視界を霞ませて
  ────ほかの何も見えないように。 ]


 
(-50) 2024/05/10(Fri) 23:31:02

【赤】 従業員 ルミ

 

  …………ぅん。


[ 忘れてたわけじゃない、と言うのはやめた。
  飲み込んだ罪の味。
  気付かないフリをしていたふたりの過去。

  記憶の残り香が頬を撫でる。
  匂い立つような昔の思い出が部屋に漂う。

  変わったね、と貴方を詰ったこのなかで
  変わらない、と優しいままの貴方を見つめた。
  痛みも恨みも苦しみも煮詰めてしまったその後に
  それでも消えないふたりの今が残っている。 ]

 
(*146) 2024/05/10(Fri) 23:31:07

【赤】 従業員 ルミ

 


  ッいきなり起きると、危ない……


[ もうほとんど薬が抜けたらしい。
  油断して転びそうになった背中を支えて貰いながら、
  「ありがとう」と言おうとして。

  呆けたわたしの顔が、貴方の水晶に映り込む。 ]


  ぇ、


[ 唇は赤い。
  おとぎ話の白雪姫よりも真紅に濡れて
  りんごよりも苦くて錆びた味で満ちて。 ]

 
(*147) 2024/05/10(Fri) 23:31:12

【赤】 従業員 ルミ

 


  ──────…、


[ 言い終わると同時に奪われていく鉄の味。
  睫毛を震わせ、瞳を瞬かせるのも忘れて瞠ると
  いよいよわたしの思考は現実に追いつかない。

  こいびと。 なる。
  だれの? ────わたしの。
  だれが。 ────お兄さん?


  言ったからには、嘘には、ならない。 ]

 
(*148) 2024/05/10(Fri) 23:31:26

【赤】 従業員 ルミ

 



   ────……お兄さんの未来も痛みもずーっと、
   わたしがたーべた。



 
(*149) 2024/05/10(Fri) 23:33:14

【赤】 従業員 ルミ

 


  お兄さん、わたしのもの?
  ……もう他の女のところに行かないんだよね?

  ────死ぬまでずっとずっとずっと
  わたしに縛られて生きててね、お兄さん。


[ 笑う。

  痛みを誤魔化すためでもなく、
  無邪気だったあの頃のにおいを連れ立って。** ]

 
(*150) 2024/05/10(Fri) 23:35:38