【秘】 オルテイシア → イウダ[温めに作られたリンゴジュースは口当たりが優しい。 シナモンが効いていて少し大人の味がする。 彼にジュースを初めて作ってもらったのは、 二度目のデートでおねだりしたマンゴーだった。 正確にはかき氷だったものが時間を経て、 溶けてしまってジュースになったんだけど……。 思えばあのときも、だめ?なんてわがままを 酔った勢いで言ってしまったものだから 思い返せばとても恥ずかしい。 ] (-7) 2023/06/17(Sat) 17:52:36 |
【秘】 オルテイシア → イウダ――初めての、日―― [テーブル越しのくちづけは距離がある。 けれど、そんなことで不安にさせないくらい 重ねた手が求めるみたいに強く、隙間を縫って指を食んだ。] ……んぅ、…… [最初はちゅうと吸い付いて、目を伏せて。 舌先でノックされたら迎え入れて、口腔を犯すのを許して。 唇に残るマンゴーの味があまくて、くらくらする。 好きな人とするキスってこんなに甘いのものなのかな。 小さく喘いで、ようやく出来た唇の隙間。 料理の感想みたいに、 あまい 、と囁く声も、あまい。] (-8) 2023/06/17(Sat) 17:53:04 |
【秘】 オルテイシア → イウダ[休みを問われて、その意味を知る。 仄かに心臓が跳ねると同時に、緊張も僅かに走った。] …………はい。 [男の人とのえっちは今までに経験がなかった訳じゃない。 今まで"行為"は、あんまり好きなじゃなかった。 けれど、 『はじめから好きな人』とするのは、今日が初めて。 自身からも、してほしいと思うのは初めて、で。 ――――どきどきする。 ふわふわしていた酔いが、 一気に緊張で醒めてしまいそうなところに、 またくちづけられて意識が彼に向かっていく。] (-9) 2023/06/17(Sat) 17:54:38 |
【秘】 オルテイシア → イウダ[再び目を閉じて、唇の温もりを与えてくれているのが 彼だと確かめていく。体に馴染ませるみたいに。 自分の唇なんて覆い尽くしてしまいそうな大きさ。 触れ合わせて、隙間に名前を呼ばれる。 女の子を愛でるみたいに、妹を慈しむみたいに。 その音に誘われるようにうっすらと瞼を持ち上げる。 唇が離れた拍子に、は、と名残惜しむ吐息が溢れ。] ……うん、ぎゅって、して? [理性が微かに戻ってきたはずなのに、 酔ったフリを続けたまま、甘えるように両手を伸ばして。*] (-10) 2023/06/17(Sat) 17:55:37 |
【人】 イウダ[すべて欲しいと思う気持ちはあれど、 卯田は恋人のスマホを覗いたことはない。 だから、撮っている場面を見たもの以外に そのフォルダに入っている写真や動画の存在を知ることはない。 天井を映したデータについて、は――――**] (29) 2023/06/17(Sat) 21:58:46 |
【秘】 イウダ → オルテイシア――初めての夜―― [深めたくちづけに紫亜が声を漏らす。 今まで一度も聞いたことのない、女の色気を帯びた声色。 マンゴーの味よりも更にあまい。 と思ったら、彼女の唇がその言葉を紡いだ。] ん、甘い。 [答える卯田の声色も甘い。 恋人にだけ聞かせる響きを、 子どもの頃から知っている相手に聞かせることへの背徳感。] (-13) 2023/06/17(Sat) 21:59:02 |
【秘】 イウダ → オルテイシア[赦しを得て移動しようとして初めて、 自分が椅子を後ろに蹴り倒していたことに気づく。 苦笑して起こしてから、彼女の傍に行った。 瞳に映る男の像が段々大きくなる。] ほら、 [微笑んで腕を伸ばした。 抱き上げて立たせる。 華奢な身体は力を入れると折れてしまいそうだ。] (-14) 2023/06/17(Sat) 21:59:19 |
【秘】 イウダ → オルテイシア――…… [見つめ合って、ちゅ、と音を立てて唇を吸った。 宣言通り抱き締めて。 下肢の堅さは紫亜の知るところとなるだろう。] ……シアちゃんを、俺のにしていい? [今日「こう」なると計画を立てていた訳ではない。 勿論、紫亜の身体を護る為の準備はあるけれど。 明日は休みかとの問いだけでは不十分かもしれないから、 同意を求めた。 返事を待つ間は唇を少し離して。 背を撫でる指が肩甲骨のラインを探る。*] (-15) 2023/06/17(Sat) 21:59:53 |
【秘】 オルテイシア → イウダ[吐き出した溜息にもついてしまう色。 お互いにそうなることを口にしていなかったとはいえ、 社会人を何年か経験している恋人を名乗る間柄なら、 想定はしていただろう。 その期待が少し先走って洩れてしまったことは、 許してほしい。 募り募った想いが溢れてしまうから。 互いに甘さを囁きあって、くすりと笑う。 マンゴーのことを口にしているようでそうではない。] ……――――、 [低く腰に響くような甘さに、どくんとまた心が波打つ。 まだ、深く触れられてもいないのに。 耳から犯されるような気すらして、微かに膝が震えた。] (-17) 2023/06/17(Sat) 22:33:46 |
【秘】 オルテイシア → イウダ[彼が椅子を倒してしまったみたいに。 テーブルのかき氷を零さなかったことを褒めたい。 少しばかり、彼とのキスに夢中になってしまったから、 持ち上げたスプーンに乗せたままの氷が、 溶けてしまって小さな水たまりを作ったけれど。 挟んでいたテーブルが無くなって、 眼の前に移動した彼を改めて見上げれば 二人の体格差がよく分かる。 伸ばされた腕に手を添えて、椅子から立ち上がる様は、 エスコートされるみたいでドキドキしながら。] ……うん。 [やっぱり口数が少なくなってしまう。 こういうときってどう応えるのが正解なんだろう? 大人の女の人みたいな対応って、難しい。] (-18) 2023/06/17(Sat) 22:34:16 |
【秘】 オルテイシア → イウダ[言葉が見つからなくて、俯いてしまった視線は、 正面から向けられる眼に気づいて、持ち上がった。 ちゅ、と吸い上げるだけのキスに。 目が細くなって、腕に添えていた手を ゆっくりと滑らせて、腰元へ運んでいく。 身体の隙間がなくなり布越しに体温を伝え合えば、 自然と彼が興奮していることを健かに思い知らされて、] ぁ、…… [かぁ、と瞬く間に頬が熱を持ち始めた。 戸惑うようにもう一度視線を絡め合えば、 確認する声が妙に深刻に聞こえて、息を呑んで。] (-19) 2023/06/17(Sat) 22:34:41 |
【秘】 オルテイシア → イウダ[応えるよりも先に、彼の指が背を擽っていく。 服の上から指先だけを立てられたなら、 その淡い感覚に、ぞくぞくと震えが走った。] ……っ、…… [ぴくん、と思わず身体が揺れる。 その指の動きが、 見つめられる視線が、熱を持っているような気がして。 彼の熱が伝わったかのように唇からまた溜息が零れる。] (-20) 2023/06/17(Sat) 22:35:08 |
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