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【墓】 高野 景斗 あぁ、そういえば。 [ ――衣服を脱ぐ間も惜しんでいたのか と思えば、僅かに羞恥も滲む。 洗って干すのは後回しにして、 散らばった服の回収は任せてしまうことにして。 自分も冷えたお茶を飲み、 向かうのは脱衣場。 汚れてしまったシャツを含めて 全て脱いで籠に収めながら、 ドライヤーと洗面所に視線をやる。 最悪ここで洗って干して、は可能だろう 後ほど宿の案内ファイルの中に、 ランドリーを見つけることになるが。 ] (+144) 2023/03/28(Tue) 21:17:22 |
【墓】 高野 景斗 いいね、露天。 [ 髪を濡らしてしまわないように、軽くヘアゴムで まとめておいて、汗をざっとシャワーで流して。 ] おぉ、 [ 露天風呂には控えめなライトアップが されていただろうか。 都心にはない空気の綺麗さがなす景色に 目を奪われていると、ひやりとした夜風が 肌を撫でる。 濡れた体には、少し冷たい風から 逃げるように、ちゃぷり、風呂に体を沈めながら ……この木造の壁の向こうも、 風呂なのだろうか、と考えつつ ] ………あぁ………、 [ 至福のため息をついた。* ] (+145) 2023/03/28(Tue) 21:18:06 |
【墓】 高野 景斗[ 背中に残る傷について、実はあまり 気にしておらず。 痛みもさほど長引かないし、 強いて言うなら痛痒さは少し。 とはいえ慣れたもの。 こちらとしては大浴場に行く想定は もう全くしていなかったので。 ――とはいえ、脱衣場で 赤く痕が残った脇腹が目に入れば 済まなそうな顔はしてしまったかも。 ] (+151) 2023/03/28(Tue) 22:31:00 |
【墓】 高野 景斗[ 一足先に、絶景と、星空を 堪能していた。 風呂は好きだが、自宅以外だと どうにも、人の目が気になって、 早々に引き上げることの方が多いし かと言って、こういった風呂が備え付けて あるような宿に一人で、をするには ある種の勇気がいる。 ――あと、普通に断られたりもするし 長湯するというよりは、入ったり出たりを 繰り返すために入浴時間が長い方では あるのだが。 なにせ今は、一人ではないもので。 まだかな、と視線をやって……… ] (+152) 2023/03/28(Tue) 22:31:15 |
【墓】 高野 景斗 ………楽しそうなことしてるな [ 零した言葉は、拾えまい。 かけ流しの湯のほうが余程大きな音を 立てているから。 岩肌を抱くようにして、丸まっていく体を 小刻みに体が震えるのを見ていた。 ――気づかれたくないのだろうから、 気づかれないように。こそりと。 悪いことをしている気分も少しはあるのだが それ以上に、絶景は逃したくないたちなので。* ] (+153) 2023/03/28(Tue) 22:31:27 |
【墓】 高野 景斗[ 艶めかしい声も、近づけば聞こえるのだろう。 が、そうしたら覗いていますと言っているようなもの。 手伝う?と声を掛けてもいいのだが。 それこそ、温泉どころではなくなって しまうのは自明の理。 なにせついさっきまで、どろどろに 溶け合ってた体。いつ火がついても 不思議はないので。 事後処理を終えたのか、シャワーを 被るのが見えたら、何食わぬ顔をして 空へ視線を戻した。 ] (+158) 2023/03/28(Tue) 23:49:41 |
【墓】 高野 景斗[ 酒もほどよく抜けたのか、すっかり いつもどおりの口調にも、声色にも。 ひそかに、ぞくっとした。 わりと、いつも、そう。かな。 つい何分前まで、息を詰めて 目尻に涙を溜めて、揺すられるたびに あえかな声を漏らして、離れないでと 腕も、中も、ぎゅうと締め付けていたのに。 気持ちが冷えているわけでもあるまいに、しれっと シャワー浴びる?と問えば そうですね なんて 言って。 オンオフとまでは言わないがその切り替えに 慣れていても、ぐっとくるものがある。 ] (+159) 2023/03/28(Tue) 23:50:13 |
【墓】 高野 景斗 山の近くだからそのせいもあるかもね。 浸かってあったまってると、そのうち 少し涼もうかな、とか思うけど。 [ ちゃぷり、水面が揺れて隣にやってくれば そう狭いわけでもないけど、場所を 渡すように、少し位置をずらして ] そうだね、お風呂好きだね。 最高だよ。 ――泉質もいいし、景色もいいし 隣には那岐くんいるし、言うことないくらい。 [ 顎先近くまで湯に沈み、 頭の位置を隣よりも低くして、肩に凭れた。 ] (+160) 2023/03/28(Tue) 23:50:45 |
【墓】 高野 景斗 頻繁に、は無理でも 半年に一回くらい、出かけられるように したいな。 苺も、大好きになったしここにも ね [ できるといい、よりもっと現実に近い色をした 言葉はちゃぷり、跳ねる水の音でも 消えないくらいはっきりと言って。 凭れたままで、片手をそっと相手の脇腹へ 撫でる、よりは当てる、という行為。 痛みはさほどなくとも、赤々と痛ましい痕に、 小さなため息をつくも、 常日頃付けているそれとて、鬱血の痕、 言うなれば傷のひとつ。 反省は己の内のみで、しっかりと刻んで。 そっと、顎先にキスをした。 これより先は、とびきり、優しくすると 決めているので。* ] (+161) 2023/03/28(Tue) 23:51:05 |
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