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![]() | 【神】 pasticciona アリーチェ「……っ」 逮捕された人々の名前を聞けば顔面蒼白になり、 何かを堪えるように両の手で口元を覆う。 他の人にとってはどうだったかわからない、 もし会話があっても耳に入る余裕もないけれど、 自分にとっては、全員がそんな目にはあってほしくない、そんな相手ばかりで、特に── 「────。」 声に、彼の名前を声に、しそうになったのを、 歯を食いしばって懸命に堪えてから、 「巡回、に」 いって、きます。 か細い声で呟いて、ふらりとどこかへと向かう。 #警察署 (G11) 2023/09/17(Sun) 22:54:41 |
![]() | 【秘】 月桂樹の下で ニコロ → pasticciona アリーチェ書類仕事に行く前になるだろうか。 ふらりと何処かへ向かうその背が気になって。 追いかけては、声を掛ける。 「アリー。行く前にちょっとだけ時間、貰えるか?」 呼ぶのは、仕事ではあまり呼ばない貴方の愛称。 あまりにもあまりな事だったから。 妹分が心配になった。 (-26) 2023/09/17(Sun) 22:58:07 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 黒眼鏡「ふふ、どうして謝るんですか。 私もシスターではないただの一介の警察官。 咎める資格も何も持っていませんよ」 少しおかしな事を聞いたように微笑む。 悪党で、不心得者で、でも、それだけじゃない人としての魅力があるのも事実で。 そんな人が信仰心の有無について気にする素振りを見せるのはどこか新鮮な光景だった。 「……そんな顔をされるなら言葉に出さなくてもいいのに。 本当に、不思議な人ですね」 貴方の表情を見て、悪党とはいっても真に何の悔いも抱えていない人ではなさそうだ。 そんな人にこそ救われて欲しい気持ちがあるのを心にそっと秘めて。 「わわっ!!そ、そんな近付かなくても迎えますよ……! 悪党仲間だとしても最初から距離がち、近すぎます…!」 勿論赤面の女はそのまま食らって、肩を組んだまま墓地の方へと引きずられて行くことになる、前に。 「……悔い改めれば救われるよ、と知っているのに、 改めず、救われないと知って尚、罪を重ねていく己は」 「まだ愛を知らないで生きている今の悪党よりも、 ……ね、余程の悪党だと思いませんか。 思われてるよりも、全然善良ではない女です」 罪の詳細は語らないのは、聞かせたくなかったからで。 それでもこうして語ったのは、聞いて貰う事で助けになるから。 (-45) 2023/09/17(Sun) 23:34:44 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → オネエ ヴィットーレ「怒るのは慣れてないのもあるけれど…… あのね、まだ終わってない話だと思うから」 汚れたハンカチについては、「そんなの全然、いい」と首を振って、半ば貴方に押し付けるように手渡してから抱き着く形になったのだろう。 「……泥を塗るだなんて、そんな事はないよ。 ……寂しくなるね。お店、なくなっちゃうんだ。 でも、生きてさえいれば、またお店は作れるものね」 そんな事は思ってはいないけど、彼の決意を否定したくもなかったから、続く言葉に抱き着いた姿勢のまま俯いていたが、 「わかったわ。大丈夫、少し辛くはあるけど、 それで家族の縁が切れる訳でもないんだもの。 耐えて見せるわ。皆の、ヴィットーレの、私自身の為にも」 涙を流さないで、との願いに、顔を上げて貴方の瞳を見つめながら宣誓に近いように呟いて約束を交わす。 自分の涙は、自分一人の責任ではない。 酷いお願いだ。だけど強く抱きしめてくれる貴方の体温が温かくて、それに込められた温かい感情も知ったから、迷わない。 「……生きてさえいればきっとどんな事でもやり直せる。 だから、もし"そう"なっても、 ……ぜったい、絶対に死なないで。帰って来てね」 (-57) 2023/09/17(Sun) 23:53:20 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 月桂樹の下で ニコロ「……ニコ、どうしたの」 未だ青白い顔のまま振り返ったアリーチェは、 一度足を止め貴方の方へと振り返る。 明らかに覇気も元気もない、 その上、いつもなら幼馴染相手には話好きな女は、 普段なら話題を適当に振ってくるのにそれもない。 ただ、貴方の瞳をじっと見つめているだけ。 (-58) 2023/09/17(Sun) 23:56:03 |
![]() | 【秘】 月桂樹の下で ニコロ → pasticciona アリーチェ「…酷い顔色だな。 ああ、ちょっとな。休憩室で話そうぜ。」 思った以上に深刻そうな様子に 苦笑いをしてみせて。 手招いて、示す先は個室になった休憩室。 話を聞かれづらいそこで話をしようと持ちかけるだろう。 (-62) 2023/09/18(Mon) 0:01:41 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → Chiavica テオドロ「それはなにより。適度に食べたいものを 食べたいように生きるのは人生を彩るコツよね」 言いながら自分の分も切り分けて取る。 勿論味見はしているものの、テオにだけ食べさせるよりは 一緒に食べる方がきっと気兼ねしないだろう、という 気が利いてるのか利いていないのかいまいち謎の配慮だ。 「……やっぱり、終わるのを耐えるしかない? 対抗できるとしても今のうちの上層部ではどうにもならなくて、……あるとしたら、マフィアに頼るしかないのかしら。 ……16年前みたいね。待って耐えて、頼るしかないの。 思えば随分遠くに来たのに、何も変われた気がしないな…」 いいながら、ようやく切り分けたトルタを口に含む。 うん、と貴方と全く同じ反応をしてしまって、 それが面白かったのか一人でくすりと笑ってしまった。 傍から見ると、ちょっと不気味かも。でもいつもの事かも。 (-64) 2023/09/18(Mon) 0:06:20 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 月桂樹の下で ニコロ「……いま、そんなに酷いかしら。 うん、でもそれならそうするわ。 ……ニコに迷惑、かけたくはないもの」 と素直に貴方の言葉にも、提案にも頷いて、 誰もいない休憩室の椅子を一つ引いて、大人しくそこに座る。 放っておけば周囲をぼんやり見つめるくらいの事しかせず、 まだ、自分からは言葉が出てくることはない。 (-65) 2023/09/18(Mon) 0:08:50 |
![]() | 【秘】 月桂樹の下で ニコロ → pasticciona アリーチェ「おう。真っ青だぜ。 そんな状態じゃ仕事にならねえだろってくらいな。」 自販機で購入するのは暖かいココアを一つ。 それを貴方の方へ寄越すだろうか。 「それ、結構美味いんだ。 飲んでみると良いぜ。」 多くの声を掛ける前に 少しでも落ち着くことが大事だと判断したのだ。 (-67) 2023/09/18(Mon) 0:16:50 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 月桂樹の下で ニコロ「……恥ずかしいわね。そこまで気づいてなかったの。 あ、ありがとう、ニコ。……ココア飲むの、久しぶりだわ」 そうして缶を開けて、口づける。 甘くて暖かい。それが少し、体の緊張を解きほぐしてくれて。 何度も口をつけるうちに少しは落ち着いてきたのか、 署を出ようとしていた頃の顔色の悪さは、大分落ち着いてきた。 「……ごめん、ニコ。迷惑かけて。 あったかい飲み物は、落ち着くわね。」 (-75) 2023/09/18(Mon) 0:27:40 |
![]() | 【秘】 月桂樹の下で ニコロ → pasticciona アリーチェ「気にすんな。 こんなことが立て続けに起こってんだ。 ショックを受けるのだって仕方ねえよ。」 落ち着いてきた様子を見計らって 肩をポンポン、と叩いた。 「やっぱりお前はこういうやり方、好きじゃねえよな。 思い詰めすぎたりはしてねえか?」 迷惑だなんて欠片も思っていないけれど ただただ、妹の事が心配で。 (-78) 2023/09/18(Mon) 0:31:41 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 月桂樹の下で ニコロ「……そう、かな。皆、ショックを受けてた? 私一人、変じゃなかった?」 心配そうに尋ねるのは、"自分だけおかしくなかったか"と言う少し変わった問い。 法案の事を気にしているのだろうか。その癖ふらりと不安げな状態で飛び出して行ったりはしたが。 「苦手よ。多分、いつまで経っても慣れないわ。 だけど、慣れるしかないの。テオも言ってた。 今は大人しくしてる事しかできないって」 (-84) 2023/09/18(Mon) 0:40:22 |
![]() | 【秘】 月桂樹の下で ニコロ → pasticciona アリーチェ「ああ。そりゃそうさ。 テオもダニエラもみんな、ショックを受けてるよ。」 ポンポン、と肩を叩くのは継続しながら 穏やかな声音で続ける。 「そうだな。大人しくしていなきゃ、こっちまでお縄だ。 署長代理殿の命令だからな。一巡査の言葉で覆る筈もない。」 「下手すると、テオや俺も 難癖付けられてしょっ引かれる可能性もある。」 そうなった時のショックは 此処までの比じゃないだろう。 けれど、可能性として示唆するのは、兄としての気遣いだ。 「慣れろっていうのは酷だが… それでもやれることを見つけるしかないのが現実だ。 アリーは、何かやろうとか、考えたりはしたか?」 (-88) 2023/09/18(Mon) 0:47:25 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 月桂樹の下で ニコロ「テオも?ふふ、ちょっと想像つかないな……」 少しだけ調子が戻ってきたのか、小さな笑みが宿り。 「……考えたくもないわ。本当は。 でも、逃げていても目を逸らしていても…… テオやニコが捕まる可能性は減ってくれない、のよね」」 貴方の優しさに、気遣いに気付いている。 それでも大丈夫だといつものような空元気を見せられないのが、自分でも少し苦しくて目を伏せた。 「……情報を、」 「もっと情報を得て、この体制を潰してくれる誰かに 何とか渡せれば、なんとかならないかな、って……」 小声になったのはそれは暗に「誰か」と言う相手がマフィア以外該当しないからだろう。その危険性をわかっているからこそ、こんな小さな囁き声になる。 誰かに聞かれでもすればとんでもないことだ。 (-96) 2023/09/18(Mon) 0:55:39 |
![]() | 【教】 pasticciona アリーチェ「…………」 溢れんばかりに流れてきた情報に大した反応を見せない女は、 旗から見ただけでもわかる落ち込みようだった。 警察と違い理由の推測は貴方にとっては簡単かもしれないが。 (/1) 2023/09/18(Mon) 1:28:00 |
![]() | 【教】 pasticciona アリーチェ「ごめんね、ペネロペにも無理をお願いしちゃったのに。 それ程、誰かがヴィットーレを強く狙っていたのか、な…… ……あんなに、優しかったのに。だからなのかな。 私にとっては、大切な"家族"だったの。 ……夢の中なら、言っても許されるよね」 尋ねてもいないのに、唐突に紡がれた呟き。 勿論血の繋がりはなく、孤児院と教会は全く同じではない。 けれど、確かに自分達は家族であると信じていた。 表向きはそれを伏せねばならないのだろう。 それがここの夢に来て、思わず零れ落ちてしまった。 (/3) 2023/09/18(Mon) 1:51:42 |
![]() | 【教】 pasticciona アリーチェ「……うん。ごめ……ううん。ありがとう、ペネロペ」 「ふふ、落ち込んじゃ本当は駄目なんだけれど、ね。 私まで逮捕されれば、私達が守りたかったものに 危害が及ぶかもしれない。関係性を探られちゃだめなの。 ……本当に、結構これ、辛いなぁ……」 そうして、流れてくる場面の数々を見て、んん…と戸惑う。 「ここ、名前出ているわね。ロメオ……それにこれはニーノ? 随分日常的な会話をしているのは、ここかしら」 「あと、この特徴的な喋り方……ダニエラ? なんだか、随分取引みたいなこと……どういうことかしら」 (/5) 2023/09/18(Mon) 2:16:39 |
![]() | 【秘】 オネエ ヴィットーレ → pasticciona アリーチェ「……偉いわね、アリーチェ。 何もかもが終わったら……なにか、穴埋めさせてちょうだい。」 頭を柔く撫でる大きな手は、昔から変わらない。 貴方に辛い思いをさせることはわかってる。 優しい貴方にヒドイおねがいをした自覚もある。 だから、未来の話をひとつして。 ……未来を迎える意思があることを、暗に伝えて。 「もちろんよ、死んだりしないわ。 まだまだ、成長を見守りたい子達が沢山いるもの。 例えばそう………あなたとか!」 最後の言葉はくすくす、悪戯っぽく。 いつもの調子であなたを安心させるように。 そんな会話がなされたら、そろそろ暗くなってくるから、 早めに帰りなさいな、と促したのだろう。 このお店も、今日で見納めだ。 (-121) 2023/09/18(Mon) 6:39:22 |
![]() | 【秘】 黒眼鏡 → pasticciona アリーチェ「俺はそうでもないが、お嬢さんは結構神様のことが好きなのかと思ってね」 「好きな相手を蔑ろにされるのは嫌なもんだろ」 神と人とを同列に語るのが、既に宗教的マナーがなっていないのだが。 それでも大真面目な様子でそう語り、 「俺のやったことを悔やむ俺と、 同じことを誇る俺の両方がいてね。 そのバランスをとるのが人生の命題なんだ」 自己矛盾、あるいは中庸、葛藤。 どこまで本気かどうかわからないようなことを、つらつらと述べた。 ──そうしてぼやきながら、組んだ肩もぎゅうと抱き寄せた体もそのままに、 はははと愉快そうに笑う。 「最初からじゃなければいいのかい、あれか? 二回目のデートとか?」 軽口を語るときばかり、その態度は軽々しく。 それなのに、おんなじくらい軽々しい調子で、 「あんたは確かに悪党だ。 だがなあ、罪を悔いるのと、それを改めることができるのは別の話だからな。 あんたにとってその罪は、優先すべき理由があるんだろ。 ンならしたほうが合理的…っていうのが、俺らみたいな悪党の考えだが」 くつくつ、と、湧き出すように笑って。 (1/2) (-126) 2023/09/18(Mon) 8:00:05 |
![]() | 【秘】 黒眼鏡 → pasticciona アリーチェ「少なくとも、あんたは善い女さ。まぁ予想より、ちょっと面白い嬢ちゃんではあったがね」 「――神の愛ではないにしろ、それが、あんたの愛ならいいと思うが」 言葉はやがて、語り掛けるのではなく呟くように。 静かに風の吹き抜ける墓地に、零れ散らばり、消えていった。 ──あなた以外に、その言葉を聞くものは誰もいない。 なおそういう話をしながらも、ぐいぐいと墓地の方に引きずるのは止めていない。力が強い。 (2/2) (-127) 2023/09/18(Mon) 8:03:28 |
![]() | 【秘】 月桂樹の下で ニコロ → pasticciona アリーチェ「何なら次は俺とテオの名前が挙がったって 何もおかしくねえからな。」 そうして貴方の決意とも取れる言葉を 静かに最後まで聞きとってから、頷いた。 「なるほど。悪くないと思うぜ。 上手くいくかは分からん、が…もし誰かを当たるなら。 ルチアーノって男を頼ってみろ。」 リスクは貴方は承知の上だろうから。 こそり、とその耳に囁きを落とす。 「俺とテオと、双方と交流のある奴でね。 多分どうにかしたいって口に出せば多少話は聞いてくれる、筈だ。」 (-149) 2023/09/18(Mon) 10:33:39 |
![]() | 【秘】 徒花 テオドロ → pasticciona アリーチェ「はは。その言葉、 絶対に大っぴらには言わないでくださいね」 マフィアに頼るだとか、この状況下でよく口走ろうと思えるな。 本当にいっそ大物なんじゃないのか。 「あの時と違うことがあるとするなら…… ひとつは、狙われてるのは俺たちだけじゃないこと。 もうひとつは──うん、死ぬわけではないということだ」 その前提があるなら、厄介ではあるが多少なりとも閉塞感は薄れる。 生きた心地がしない、とまではいかないものだ。 「人間、そうそう簡単に変わるわけがない。 ここで俺がどうにかできる……と言えたらよかったんだが」 「まあ無理だな」 見かけの上では変わったことは多いはずなのに。 根底ではなんら変われていない。 一人で笑っている相手には訝し気な目を向けつつ。 「……窮屈だな、警察は……」 (-194) 2023/09/18(Mon) 16:44:29 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 月桂樹の下で ニコロ「……ふふ、ニコはお見通しなのね。 うまくいくかわからないけど、何もしないよりはマシだと思うから」 「ルチアーノ、さん? 初めて聞く名前だわ。でもわかった、行き詰って誰かを 頼りたい時はその人を探してみる」 頷いたあとは少し生気が戻っている。ココアが効いたのか、会話が効いたのか、きっと両方だろう。 これならまた外を一人で歩くと言っても、多少の心配……要するにいつもの心配の範疇だろう。 「……二人がどうにかなったら、私もどうにかなっちゃうかもしれないわね。でも、いくらでも可能性はあって、その日の事……心しておかないといけないのは、わかった」 「ありがとうニコ。引き留めてくれて。 わたし、楽になったから……ちょっとだけ、大丈夫よ」 (-239) 2023/09/18(Mon) 22:13:01 |
![]() | 【秘】 月桂樹の下で ニコロ → pasticciona アリーチェ「お見通しって言う程でもねえよ。 おいおい、どうにかなられちゃあ困るんだがな。」 けらけらと笑う様は、変わりのない常の様子を見せる。 元気になったような妹分に一安心だ。 「猫に餌をやってたりだとか酒場で見たりするかもな。 俺とテオの名前を出せば分かると思うぜ。」 そうして、貴方をちょいちょい、と指で呼ぶ。 耳を貸せ、というジェスチャーだ。 (-250) 2023/09/18(Mon) 22:50:28 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 徒花 テオドロ「い、言わないわよ。家でこうして二人だから言ったの。 外だとわたしはともかくテオを巻き込んじゃうし……」 なら監視カメラが部屋にでも仕掛けられていたらどうするのだろうか。そこまで考えが及んでいないのか、考えていても自分だけしかそう言う目に遭わないと思っているのか。 「……寒さと空腹の心配をしなくていいのは、良い所ね。 うん、そうね。死ななければ終わりじゃない。 何があっても、生きてさえいればまたこうして二人で……」 話せるよね。 俯きながら小さく呟いた声色は、言葉とは裏腹な不安が付きまとって離れないのを暗に示している。 「でも、変わる変わらないに関わらず、さ。 テオが傍にいてくれてるから。 わたし、今もこうして頑張れてる所、沢山あるよ。 ……いや、比べたらわたしは本当に何もできてないんだけど……成果も階級もてんで違うもんね」 身長を測りでもするかのように、あなたのおでこを見ながら右手を翳す。警部補と巡査、気づけば二つも抜かされてしまった。 「……ふふ、マフィアにほら見ろ。って、言われちゃうよ。 窮屈なんて言っちゃうとね。 それとも、警察になった事後悔してる?」 (-254) 2023/09/18(Mon) 23:03:59 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 月桂樹の下で ニコロ「アウトローの中のアウトローみたいな事してる人なのね」 猫と酒場…… 例えがイメージするマフィア像にかなり近かったのがおかしくて、今度こそはっきりとした笑みが零れ落ちた。 「なになに?」 素直に貴方の方に耳を寄せる。こうしていると少しだけ昔に戻ったみたいで、なんだかくすぐったい。 (-255) 2023/09/18(Mon) 23:05:57 |
![]() | 【秘】 月桂樹の下で ニコロ → pasticciona アリーチェ寄ってきてくれた貴方の耳に口を寄せて 他の人に聞かれないようにこそりと告げる。 「A.C.A以外にも、摘発を行っているチームが居る。 動くなら気を付けて動け。 ニーノをやったのもそいつらだからな。」 いつになく、真剣な声音だっただろう。 (-280) 2023/09/19(Tue) 1:28:20 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → オネエ ヴィットーレ「……それじゃあ約束。 ふふ、何にして貰おうかな。一日独占権とか」 いつものアリーチェなら「そんなの大丈夫」と焦りながらその提案をやんわり拒否するのだけど、これが"未来"の話だから。 ヴィットーレは嘘をつかないと信じているから。 だからそれを受け入れて、冗談めかしつつも本音の望みをしれっと口に出したりする。 「わ、わたし!?もう、わたしもう26だよ? 見守るなんてあとは結婚式くらいしか…… ……でも、いつもぽんこつすぎるから、見守ってくれる人がいるのは良い事、かもしれないわ」 悪戯めいて話す言葉に、それもいいかもしれない。とばかりのお返事を返した後に。 帰りを促されると、今度こそ素直に頷いたことだろう。 「またね、ヴィットーレ」 そうして、この後に最悪な予想が的中するなんて知らないまだこの時は、しっかりとした足取りで店を後にしたのだった。 (-281) 2023/09/19(Tue) 1:30:51 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → オネエ ヴィットーレ/* こんにちは、ラッシュ時改札失敗猫です。沢山の秘話ありがとうございました!オネェ……幸せになって欲しい…… 少し質問があって参りました! お手数をおかけしますがお答えいただけると助かります! ・連続秘話になってしまうのですが、牢にいるヴィットーレさんに会いに行っても大丈夫でしょうか。 ・実はこちらの役職「諜報員」で、売られた3人の子供達の情報について、アリーチェが調べた事にして何か情報を教えていただくことは可能でしょうか? (何も対価がないのに得られるのは…と言う場合、 マスターの質問権を使ってお尋ねしたいと思っています) ヴィットーレさんのマフィア所属の動機でもある大切な設定だと思うので、勿論すべてではなく一部でも、全く掴めなくても、とどれであっても構いません。 よろしくお願いします! (-290) 2023/09/19(Tue) 3:28:13 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 黒眼鏡ぽかんとしたような表情から一転、困り笑いを返す。 勝てないなあ、本当に。と笑いかけて、 「今のちょっと、……ずるいなって思いました。 ……さすが悪党さんですね。人心掌握に長けていると」 拗ねたように唇を尖らせるが、内心そう呟く程度には貴方の言葉が嬉しかった。 神と人を同列と言う点だって、貴方の視点から見ているのであれば特に引っかからず、気遣いの言葉に聞こえたから。 どちらか片方に偏り過ぎず、常に均衡を取るのを命題とするバランス感覚だって持っている。 こう言うのは何て言うのだっけ。ギャップ? 「……見透かされているようで、お恥ずかしいですが、 ……そうです。優先すべきことがあるから、意図的に罪を犯します。犯したい訳ではないなんて、ただの言い訳ですから」 善い女、と言われれば、 虚を衝かれたように返答に困ってから、頬に少し赤みが宿る。 「共犯者さんをあんまり揶揄わないで下さいよ、もう……」 わたしの愛とは、なんだろう。 どうしてか、そうして肯定されてしまうと弱くて、怖くて、 ぐいぐいと引っ張られ気づけば墓地にたどり着いただろうから、先ほど感じた恐怖の正体を深く考えずには済んだ。今は。 (-294) 2023/09/19(Tue) 4:28:51 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 月桂樹の下で ニコロ「……ニーノを? そうよね、おかしすぎると思った。だって、」 だって、まで言いかけて手で口元を抑え口を閉じる。 「な、なんでもない。 大切な情報をくれて、ありがとうニコ。 ……頑張ってみる」 むん、と両手を握りしめて気合を入れてから、 それじゃあまた!と大きく手を振って今度は飛び出していくことだろう。 (-295) 2023/09/19(Tue) 4:32:09 |
![]() | 【教】 pasticciona アリーチェ「ルーカス……ルチアーノ、さん?とは別の人? 猫か酒場を探せば見かけられるって聞いたわ」 「……思った以上に警戒されているのね。 わたしたち、こんなふわふわした夢の中なのに。 欲しい情報がどうにも決め手に欠けるから、 明日の夢にもう少し期待をかけてみてもいいかもね」 アペロールスピリッツを2つ念じて取り出してから、 片方を貴方の方のテーブルに置きなおす。 「有能だと思われても駄目だなんて、有能な人って大変なのね……私は一度も言われたことがないから、ちょっと羨ましいくらいだわ」 (/8) 2023/09/19(Tue) 4:51:58 |
![]() | 【人】 pasticciona アリーチェ仕事終わり。雨のとある孤児院。 何か月ぶりだろうかと目を細め見上げていると、 「アリーチェ!」とすぐに見知った少年が駆け寄ってくる。 「マッティア。ごめんねこんな夜遅くに。元気にしてた?」 「うん!」と屈託なく返してくる彼の前にしゃがみ込み、その頭を撫でる。 何度も教会と交流会を開いたこともある子達だ。 もう家族と言っていいほど大事な彼らが集ってくるのが 訪れた時のいつもの幸せな日常の時間だった。 「今日は中に入っていかないの?」 「ええ、今日はちょっと用事で……遊んで帰れないの」 「ふうん。それじゃあ今度遊ぼうよ。アリーチェ、 疲れてるみたいだからアリーチェに選ばせてあげる!」 その言葉に、不意に幼い頃の情景を思い出す。 倒してしまったトランプタワー。笑っていてくれた彼の姿。 視界がぶれそうになるのをグッと堪える。 約束したんだ。泣かないって。家族の皆を守るんだって。 「それじゃあ今度また、トランプしよう。 そうね、トランプタワー。たくさん積んで、……積んで、」 「……今度こそ、成功させてみせるから」 「聞いて、マッティア。──」 わたし、泣いてないよ。 だからどうか、無事でいて。" " (19) 2023/09/19(Tue) 5:10:13 |
アリーチェは、マッティアに言伝をした。 (a10) 2023/09/19(Tue) 5:10:47 |
![]() | 【秘】 オネエ ヴィットーレ → pasticciona アリーチェ/* ご連絡ありがとうございます!現地妻税込180円です! オネエシアワセナレルカナ…… 連続秘話、全く問題ありません! お話し相手になって貰えると嬉しいです! 売られた子供たちについては、短期間の調べだと3人中2人の行方はわからないけど、 1人は金持ちに情婦代わりに買われて使われてるらしい、という感じの 情報がわかる感じにしてもらうのが良いかなと思います! (実は売られた3人のその後については完全ノープランです……!(ライブ感)) よろしくお願いします〜! (-303) 2023/09/19(Tue) 6:22:50 |
![]() | 【秘】 黒眼鏡 → pasticciona アリーチェ「はははは、そうだな、人を食い物にするのがマフィアだろ。 その辺は昔から……」 「いや、ガキのころは"女はなるべく殴らない"くらいしかしてなかった。 あれだな、まあ、トシくったからだな」 謙遜か照れているのか、あるいは自虐か。 なんともくだらない発言をぼそぼそ。 それでも──おそらくは、根っこの部分では、この男は自らを否定はしていない。 だから顔を伏せることはなく、直ぐに前を見ているのだ。 「ならいいさ。自分を裏切るのも自分を信じるのも、 結局は自分にしかできねえ」 そうして赤みの差した頬を見ているのかいないのか、 からから、揶揄ってねえよお、なんて笑い。 「愛とは旅路であり、目的地というわけじゃない。 ハハ」 「あれこれ悩むとわからなくなるが、 悩みもせずに本物だとは信じがたいわ」 墓地に敷かれたコンクリートの通路を踏みながら、 悪党はあなたに、あるいは自分にそう言った。 (1/2) (-307) 2023/09/19(Tue) 6:47:08 |
![]() | 【秘】 黒眼鏡 → pasticciona アリーチェ「──っと。 つっても、結構近くにあるんだよな。 "A"だから」 墓地に踏み込み、―─話しているうちすぐに、アレッサンドロは足を止めた。 アルファベット順に、機械的に並べられた人名を辿ればその墓標は見えてくる。 【 Alison Waterston 】 花束の一輪もない、恐らくは無縁の墓。 きっと彼も訪れたことのない、誰かが眠る場所だった。 (2/2) (-308) 2023/09/19(Tue) 6:50:08 |
![]() | 【秘】 徒花 テオドロ → pasticciona アリーチェ「あんただけでも別に良くはないってば」 文句を主張するべく、しっかりと言い咎める。 幼馴染に共通していることだが、どうして自分の危機となるとこうも鈍感になってしまうんだか。 続いた言葉に対しては、根拠のない言葉は吐きたくないが、 多少なり不安定な気持ちも汲んでやりたいと思ったために、 「死ぬよか可能性がありますよね」くらいは言ってやる。 「自覚があるならもっと改めるか、 むしろ堂々とでもしていたらいいんですよ。 アリーは選んで、警察自体には成れて、少なくともクビにはされていない。 足を引っ張ろうとそれだけは胸を張っていい」 褒めてるんだか貶してるんだかよくわからない発言を並べて。 最後が苦言で終わってないあたりは、近況の事もあり、 どちらかといえば褒めている寄りではある。男はそう思っている。 「警察になったことを後悔することはない、 だが、まあ、他にもっといい方法はないか考えてしまう」 「最終的には警察じゃない奴らだって別に窮屈には変わりない、という結論にも至る」 だから踏みとどまらないといけないんだろうな。 トルタを食べ進める手は、カロリーに飢えていたのかいつも以上にペースが早かった。 (-315) 2023/09/19(Tue) 7:31:06 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 黒眼鏡「ふふ、年と言う程まだお年でもないでしょう。 落ち着きを年月と共に身に着けられる人は、 私からすると見習わなければならない方になります。 ……マフィアの方から見習う事が多いんですよね、私」 女は年をとっても何もまるで変っている気がしない。 成長のなさに自分に呆れてばかりだから、真っすぐに前を見ている貴方が少し眩しくみえるのも当然かもしれなかった。 「あ、はは。耳に痛いなぁ……そのおことば。 目的にしてしまいがちで、手段にもしてしまいがちで、 正しさではなく、悩んだ先に本物の愛が見つけられれば 神がいなくとも、生きていけるのかもしれませんね」 ここで言える事はないですが。と苦笑しながら小声交じりにそう言って。 Aの文字列を探して、その墓標の名を目にすると目を瞬かせる。 「……アリ、ソン?」 それは今朝何かの手掛かりになるのではないかと走り回った結果得た某資産家と偶然にも同じ名前で。 知人のマフィアに尋ねても何も洗い出せなかった名が、そこに唐突にあって。少し驚きを隠せなかった。 だがそれもほんの少しすれば失礼だと恥じて、もし隣の彼に動揺がバレていれば頭を下げてから、膝をつき祈りながら十字を切って胸元で手を合わせた。 (-435) 2023/09/19(Tue) 19:44:33 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 徒花 テオドロ「……ふふ、そう、だね。ありがとう、テオ。 わかっていても、誰かが傷付くくらいなら自分がって、つい前のめりになっちゃう時、あるんだよね」 その結果が捕まっただの任務の有無問わず足を引っ張る愚行。 普通ならば見捨てられたって仕方のないレベルの鈍さだ。 自分の価値を理解していない、と言う程ではないはずなのに、"その時"がくると自分をつい勘定から外してしまう。 「私、この出来で堂々としてたら…… 警察内での嫌な女1に輝いちゃわないかしら…… ……うん、でもそう。足引っ張ってばかりだけど、 貢献できてる事も0じゃないし、まだクビににされてない」 「でも、二人がいてくれたから、頑張れてるんだよ。 辛くて悲しくて行き詰っても、いつもテオとニコが手を差し出してくれる。本当に、ありがとうじゃ足りないくらいなんだ」 満面の笑みに変わったのは、貴方がアリーと呼んでくれたから。 TPOを弁えているだけだとはわかっていても、子供の頃の愛称で 呼んでくれるのは、やはり格別の喜びらしい。 「そうだね、一般人も、マフィアも、みんな何処かは優れているけど、どこかで我慢しないといけなさそうだし……」 「警察が特別窮屈に見えるのはきっと見え過ぎちゃうから。 だから正義感が邪魔をしたり焦らせてくるんだろうね」 「テオは、そう言えば何で警察になったの? 似合うけどさ。気質も向いてそうだし……適材適所?」 (-440) 2023/09/19(Tue) 20:16:47 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → オネエ ヴィットーレ/* こんばんは、ラッシュ時改札失敗猫です。お返事ありがとうございます。 オネエ…シアワセニシタイ…シアワセニ……… よかったです!それではまたお話させて頂きますね! 情報の方了解しました! 実は3人とももう死んじゃっていたらどうしようかと怯えていたので、 生きていてくれてて安堵しました。アリガトウ…… ライブ感、楽しそうでとてもいいですね! 上手く回せるかはわからないのですが、その辺りの話も追々PCはしていきたいと思っております……! よろしくお願いします〜! (-442) 2023/09/19(Tue) 20:32:36 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → オネエ ヴィットーレ時間を逆算する。 私が声をかけても不審がらず変わってくれる人。 それは友人であったり、サボれるなら 安易にサボりに手を伸ばす面倒臭がり屋だったり。 この個性豊かな警察署では、 それらが交差する時間は絶対にある。 そう思って、アリーチェは行動に移った。 幸い、最近は不思議な諜報の力もある。 普段自分で調べるだけでは確実に痕跡を残してしまって いただろうが、あの力を使った今、 まだ行いがバレた様子もない。 「私見てるから、休憩しておいでよ」 なんて緩やかにいつもお菓子を渡していた仲のいい子を見送った。 サボりたくて仕方ない彼に、あたかも丁度 通りかかったかのように演技をしてから、こちらも代わって貰い。 こうして、貴方の牢に監視がほとんどつかない状態が少しの間確保できた。 あの不思議な力のおかげだろうか、気配も通常より研ぎ澄まされ、 少し、おかしいくらいにそれはうまくいって。 「──トーレ、」 「ヴィットーレ、だいじょうぶ?」 焦燥感を滲ませた貴方を気遣う声が聞こえる。 通常の面会とは明らかに違うのは、その声が牢の向こうから聞こえてくる事だ。 とても合法な手段で行ったとは思えない"面会"に他ならない。 (-444) 2023/09/19(Tue) 20:39:05 |
![]() | 【秘】 黒眼鏡 → pasticciona アリーチェ「俺もそのつもりだったんだがね、なってみるとこれが… もう若くはないなあ、といつも思うが」 「マフィアは悪党だが、見習うこと自体はいいことさ。 ──マ、反面教師にしておくのが一番だけど」 うむう、と唸るように頭をかく仕草も、 あなたを諭すんだかマフィアを腐すんだかわからない言葉も、 男が行えばとても自然で――きっとそういう顔を身につけるために、 彼の人生があったのだろう。 そしてその横顔は、そうした言葉を素直に言えるあなたを 眩しそうにちらりと見て。 「神に愛があるのなら、 本物の愛を、 人生をかけるにたるものを祝福なさるはずだ。 ──教会できくそれが、愛のことでいいならね」 男の顔がふい、とあがる。 その顔は共同墓地を囲む柵と木々の向こう、 教会の鐘楼を見上げていた。 「いいや、そうだな。 同じ愛なんかなくて、 そいつにとって最も大事なことは、 そいつにしかわからない」 (1/2) (-446) 2023/09/19(Tue) 20:48:59 |
![]() | 【秘】 黒眼鏡 → pasticciona アリーチェあなたの動揺には、気が付いていただろう。 それでもあなたが"アリソン"に祈りをささげる間、 彼はずっと、鐘を見上げていた。 (2/2) (-447) 2023/09/19(Tue) 20:49:50 |
![]() | 【秘】 オネエ ヴィットーレ → pasticciona アリーチェ策略と、力と、少しの幸運と。 様々なものが交差して、檻までの道が開ける。 とはいえ、ここに来るだけがゴールではない。 話して、君が誰にも怪しまれずに帰れること。 それがゴールだ。そう考えると、話せる時間はそこまで長くはないだろう。 「……あら、アリーチェ…………? だめじゃない、こんなとこに来ちゃ………」 檻の中からは、かなり憔悴したような声が響いてくる。 檻の中に姿は見えない。 恐らくは、奥の方にある膨らんだ寝具の中にいるのだろう。 「なにか、無茶をしてここまで来たの? もう……貴方に何かあったらどうするの。」 自分を大切にしないとだめよ、と軽くお叱りをする ヴィットーレは、しかし寝具の中からは出てこない。 薄暗くてわかりにくいものの、牢屋の床や寝具には血の跡が 点々と落ちている。まだ赤みがかった、新鮮な血だ。 「……孤児院の子達には、伝えてくれた?」 そのまま、世間話でもするように会話を続ける。 (-457) 2023/09/19(Tue) 21:07:07 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → 黒眼鏡今度は即答せずに、慎重に言葉を探すように少し間が空く。 難しい。言葉にしなくても表情にそうありありと浮かんでいる。隠しもしないというより、性格上隠せやしないのだろう。 無意識に口元に当てながら、まるで教会にお世話になりだし、教えを受けだした当初の頃のように愛について思いを巡らせていた。 「どうでしょう。隣人愛。無償の愛。 教会で言う愛の多くはアガペーでしょうから…… とは言え、子がアモーレを人生に賭けたか否かで 特別扱いが変わるとも思えず……私から言える事は、」 祝福されたいなら、不倫は、駄目ですよ。 それだけは祝福されない罪とご戒律が伝えているから。 それも神ならば全てをおわかりになっているのです。 なんて言いかけた言葉も、あなたが鐘を見上げながら呟いた言葉を心に刻むと、不思議と言葉にし辛くなって、結局頷くのみであった。 「……」 「……鐘に、なにか思い入れでも?」 祈りを捧げ終え立ち上がった貴方の視線を追って、祈るわけでも、花を捧げる訳でもない様子に不思議そうに首を傾げる。 (-470) 2023/09/19(Tue) 21:59:50 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → オネエ ヴィットーレ「ヴィットーレ……っ! あの後、逮捕されたと聞いていてもたってもいられなくなったの、ごめんなさい。どうしても心配で……」 人は理性だけでは動けない。 貴方の無事を信じてずっと"賢明"に生きる事。 それを望まれていたのがわかっていても、それでも貴方に一目見たくて、会いたくて仕方なかったから。 「わ、たしは、大丈夫。今、不思議な夢をみれるように なって、それで何とかここま、で……」 でも、そこには姿がない。憔悴した声だけが聞こえる。 冷水でもかけられたかのように顔がさあっと青褪める。 床に、寝具に色濃く残る血の痕跡を見つけたから。 「……ヴィ、ヴィットーレ……声、が、血が……っ そんなに具合が悪いの?暴行されたの? どうしよう、止血、早くしたいのに……っ」 ガシャン、と音を立てる程愚かではなかったけれど、 牢に額を着けて少しでもあなたの傍に寄ろうとする。 だけど薄暗い内部はよく目も見えないし、鮮やかな血の香りは伝わって来て、焦燥感だけが掻き立てられる。 「……そっちは、伝えたよ。 心配しないで大丈夫、だって。みんな、いい子だから……っ」 早く、早く何とかしないと。どうしてこんなことになってしまったの。 普通の会話をしていても滴り落ちる汗が引く様子はない。 何もできない己が身が悔しくて、自分達を分け隔てる檻を意味がないとわかっていても強く、掌が真っ赤になるほどに強く握りしめた。 (-477) 2023/09/19(Tue) 22:19:42 |
![]() | 【教】 pasticciona アリーチェ「そう、なの。困ったら彼を当たってみるといいって聞いていたんだけど……」 部隊から名前の挙がっている一人だ。検挙されるのもそう時間はかからないと思うと、どこか陰鬱な気分になって俯いてしまう。 「そうなんだけど、ボロを出さないで良くできるなって感心するわ。私ならコードネーム、呼び間違えちゃいそう。 優秀な子が揃ってるって事なのよね。強敵だなぁ……」 こちらも合わせてグラスを一口、飲んで。 「有能扱いも無能扱いも何かしらのデメリットがあるのね。 中庸にみられるのが一番平穏な生活は送れそう」 (/10) 2023/09/19(Tue) 23:02:07 |
![]() | 【秘】 オネエ ヴィットーレ → pasticciona アリーチェ「もう、本当に仕方のない子なんだから……」 ふふ、と笑う声もやはり力なく。 よほど体力を消耗しているのだろう。 それだけのことをされた、証。 貴方にだけは、この姿は見せられない。 腫れた顔、剥がれた爪、赤いままの衣服。 どれか一つでも見たら、貴方は気絶してしまいかねない。 ズキズキと痛む体を抑え込んで、出来るだけ平気なふりをする。 「大丈夫、大丈夫よアリーチェ。落ち着いて…… ちょっとした怪我よ。大したことないわ。 それにこれはね、アタシが皆を守れた証なの。」 拷問は、情報を吐かねば吐かぬほど苛烈になる。 怪我が酷ければ酷いほど、何も言わずにできた証拠。 ヴィットーレは守っている。大切な家族を、今もなお。 「……アタシは死なないわ。約束したでしょ? だから、心配しないで。アリーチェ。 貴方の不安そうな顔を見たら、アタシ、泣いちゃうわよ。」 貴方だって、大切な家族の一人。 近づいて撫でてあげられない分を、せめて声色に乗せて。 貴方を元気づけようとするその所作は、昔から変わらない "皆のお兄ちゃん"の姿だった。 (-497) 2023/09/19(Tue) 23:14:19 |
![]() | 【秘】 pasticciona アリーチェ → オネエ ヴィットーレ優しい声が聞こえる。いつも慰めてくれる時の、 頭を撫でてくれようとする時の貴方の声。 落ち着かせようとしてくれてるんだ。わかってるはずなのに、 「約束、した……ヴィットーレの、嘘だと思いたくない… 私達のこと、懸命に思ってくれてるのもわかるよ、でも… だけど、だけど……こんな場所に、何日もいたら……」 早く、早く何とかしないと。 どうしてこんなことになってしまったの。 子供達を救う為にマフィアになったヴィットーレ。 罪が一切ないとはいえないけれど、少なくともこんな目に遭うような人ではないはずだ。それが悔しくて、自分達を分け隔てる檻を意味がないとわかっていても強く、強く握りしめた。 暫くそうし続けていたが不意に何かを閃いたように目を開き。 「……そう、そうだ…… 逃走ルート、計算すれば、…… そうよ。早く逃げられるなら逃げられるに越した事は」 「あのね、ヴィットーレ、今考えるから。 時間はかかるかもしれないけど、うまくやれると思うの…!」 そうだ、名案とばかりに呟かれた言葉だが、 完全な自惚れだ。女にそこまで全てを搔い潜り、 貴方を密かに脱獄させる力は、一切ない。 幸か不幸か、ここまで無事に来れてしまったから。 不思議な力があるから、とんとん拍子に上手くいっている今、次もいけるかもしれないと、下手な高揚感に煽られ愚かな女は甘すぎる算段を立てようとしている。 (-506) 2023/09/19(Tue) 23:42:12 |
![]() | 【教】 pasticciona アリーチェ「言葉の綾で、つい…… 実際にどう集められたかはわからないから、 味方か敵かはわからないけれど…… でも打倒したい法案なのは事実だから……敵?」 「命じられていたりするなら恨みは私はないんだけどね… いずれにせよ、もう少し待つしかないのが辛いわ……」 (/12) 2023/09/19(Tue) 23:53:29 |
![]() | 【秘】 黒眼鏡 → pasticciona アリーチェ「愛なんて短い単語で、人の気持ちが全部表せるとは俺あ思わない。 人によって愛は違うし、 人の中でも愛は違う」 びゅう、と風が吹く。三日月島の海から吹き抜ける、低く強い潮風だ。 それはばたばたとアレッサンドロの服の裾をはためかせ、 ──けれど微動だにせず、彼は紡ぐ。 「俺にとっての愛はひとつで、 ほかは全部愛じゃない。 じゃないと、愛が翳る気がしたからだ」 「優先順位の一番上。 俺が知る限り、それが一番の愛で、嘘がない」 神様はそれも知っているのか。知っているのなら。 …呟くような声は、風とその音で千々に紛れる。 その時、ちょうど。 (2/2) (-524) 2023/09/20(Wed) 2:03:56 |
![]() | 【秘】 黒眼鏡 → pasticciona アリーチェ──ごーん…ごーん…… 見上げていた鐘が、鳴り響く。時刻の境目になるだけの、機械的なそれ。 「鐘には特に。 ただ、」 視線を下ろす。あなたを見下ろして―― 「死者に捧げるものを、花と鐘しか知らなくてね」 笑う。 「ずっと考えてた。アリソンに捧げる鐘は、何がいいだろうと」 「───共犯者のお嬢さん。 付き合ってくれたついでに聞きたいが」 笑って。 「死者には何を捧ぐべきだろう。 俺にとっての答えだけが、まだわからん」 ──主犯の男は、ただ寂し気に笑う。 それはなにもかも、もはや失った男の笑みだった。 (-525) 2023/09/20(Wed) 2:05:05 |
![]() | 【秘】 オネエ ヴィットーレ → pasticciona アリーチェ大丈夫、なんて言っても安心できない事は分かってる。 姿を見せずに言う言葉なんて、毛ほどの信用もないだろう。 あなたを悲しませたくないたくないのに、あなたを慰める手も声も 今は傷ついていて何も出来ないのがもどかしい。 「───アリーチェ、それは駄目。」 そうして、貴方が脱出の計画を練ろうとすれば。 ヴィットーレは冷静な声で、それを窘める。 「ここの警備をかいくぐって抜けるのは困難だし、 仮にできても、その後に行く場所もないわ。 アジトにも孤児院にも、行ったら迷惑をかけてしまう。 それに……万が一バレた時、あなたも酷い目にあってしまう。 お願い、アタシに頑張る意味を失わせないで……」 一つ一つ、現実を教えるように問題を上げて。 今の状況がただ、どうしようもない幸運の上に成り立ってることを教える。 ファミリーや、孤児たちや、貴方を守ってると思えるから頑張れるのだ。 ヴィットーレは、万が一にも貴方達を危険に晒したくはなかった。 「……困ったわね……どうしたら安心してくれるかしら? アリーチェ、アタシ、あなたには笑っていて欲しいの……」 妹のように可愛がってきた貴方を悲しませる今の状況が、 ただただ歯痒くて悲しい。 (-543) 2023/09/20(Wed) 6:12:50 |
![]() | 【秘】 徒花 テオドロ → pasticciona アリーチェ誰に似たんだかと肩を竦めては半目を向ける。どちらかといえば自分よりか兄貴分の方に責任を押し付けたくなる。 「俺は嫌な男No.1の自負がありますが、 それだって図々しく警察署にいますけどね。 あいつも、俺も、当然のことをしたまでだが…… 感謝の言葉で足りないのであれば、 当然のように受け取っていていいという訳です」 あからさまに機嫌がとれた様子を見て、 安いなあ、狙い通りだなあ、とぼんやり思い浮かべる、 その裏によかったという安堵をひっそり隠しつつ。 「見え過ぎちゃうから……そうか。 ……そういうものか。俺に正義感なんか無いとはいえ、 中途半端に知りすぎてしまうのは損なのかもな」 現状を打破できるのであればともかく、 そうでない時の至らない全ては毒にしかならないのだ。 「適材適所と思うならそれでいいんじゃないか。 自分でも向いてると思っただけで大した理由はないですから。 もっと辿ればこの目で信用できるものを確かめたい、とか、 守る力を得たいとかあったが、警察である必要はなかった」 それこそ──別にマフィアとかでもよかった。 選ばなかったのは、そちらが向いていないと思っただけで。 (-545) 2023/09/20(Wed) 6:24:38 |
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