【人】 1年 白瀬 秋緒― “絵音くん” ― [ 津崎絵音と出会ったのは、まだ小学校に上がる前の話だ 幼馴染、と言うには過ごした時間は長くはないが、 知り合ってからの年月で言えば、唯の知り合いというには微妙だろう 何せ、気が付いたら絵音の事を知っていたというくらいには、己が幼い頃の話だ 「秋緒ちゃん」と呼んで、優しく接してくれる、年上の男の子>>330 品行方正であり、滲み出る気品に、 子供心に、王子様みたいだと、思ったものだ 勿論、子供の頃の話、だが 子供の頃の一歳差というのは大きいものだ 「絵音くん」はそれぐらい、己に取って大人っぽく映っていた まだ仲良く出来ていた小学校低学年の頃は、彼の兄らしい振る舞いを存分に受け取っていたし、 見掛けたら、明るく駆け寄っていくぐらいには懐いていた 何より「絵音くん」は、ピアノがとても上手かった そもそも彼と知り合ったのはピアノを通じて、だが、 己と姉が見てもらっている「津崎先生」の息子であることを理解したのは結構後だった>>328 だからこそ、と言うのかもしれないが、 なんの柵もなく、「絵音くん」のピアノを素晴らしいと思えた 同年代の誰よりも難しい曲をミスなく弾く姿 魔法みたいに、思って、視界に光が舞うようだった ] (615) 2022/10/14(Fri) 23:30:47 |
【人】 1年 白瀬 秋緒[ 津崎先生は……悪い先生ではなかった 親にやらされたピアノであったが、楽しいと思えるぐらいには ……悪いのは、あたしだった、ってだけ 津崎先生は、姉を気に入っていた 幼い頃は全然分かってなかったけど、色々、色々世界の解像度が上がるにつれて、理解してしまう 津崎先生は、直接言うことはなかったかもしれないが、 ――ああこの人も、姉ばかり見るのだなと 実際、姉の方が良い生徒だったし、実力もあったのだから、当然なのだが そう気付いたら、馬鹿馬鹿しくなって、どうでもよくなって、 レッスンをサボるようになり、逃げるように教室をやめた 「絵音くん」も段々練習で忙しくなったり、 年齢的にも昔のような関係でいられなくなったりして、 たぶん、辞めるときも、挨拶はしなかった 姉と同じく、「絵音くん」も住む世界が違うと、理解してしまったのもある ] (616) 2022/10/14(Fri) 23:31:12 |
【人】 1年 白瀬 秋緒[ とはいえ、姉はまだ津崎先生のところに通い続けていたし、 中学も一緒だから、まだ「絵音くん」との繋がりはなくなった訳ではなかった コンクールの演奏を、聞くこともあっただろう 唯、己が中学二年生の頃だ、 姉の通っている、己の通っていた、ピアノ教室は閉じられた>>332 理由が、息子の事故であることぐらいは説明してもらえただろうか 姉は文句も言わず、今までの感謝を告げて、別の教室に移った ……「絵音くん」については、 姉は中学を卒業してしまっていたし、己も違う学年であるし、何より距離を置いていたから、詳しくは分からない だけど、ピアノ教室が閉じられたことで、完全に、繋がりは絶たれてしまった ] (617) 2022/10/14(Fri) 23:31:48 |
【人】 1年 白瀬 秋緒[ 絵音くんは、嫌だからピアノを辞めたわけしゃなかったの? じゃあ、絵音くんの“願い”は ―――― ……そんな考えが過ぎっても、どうしようもない* ] (619) 2022/10/14(Fri) 23:33:13 |
【人】 1年 白瀬 秋緒[ 絵音に、両親のことを話すことはあった>>330 その時は無邪気に、「両親が応援してくれてるから頑張る」みたいな事を言っていたと思う 己の両親は……まあ所謂、教育熱心な人たちだ 二人とも高学歴で、子供の頃から真っ当に頑張れば輝かしい未来が待ってるのだから、 そう育てるのが当然と思ってる人たち そう、別に、ごく普通の、よくいるような人たち だから、物心もつかないうちから、ピアノもやらせていたという話 だけど……あたしは両親みたいにデキの良い子供ではなかった 逆に姉は、両親の理想に沿う子供だった だから両親は姉に期待するし、己に対してはどうして出来ないのかと嘆いて怒るし 両親には姉がいる。あたしが頑張らなくても全然問題ねーじゃん そう気付いた頃から徐々に、頑張っていたことがどうでもよくなって、不真面目になって、 まー、そんなだから、両親は己に何も期待しなくなる>>155 そのくせ、子供が不真面目なのが許せないのか、相変わらず怒ってくる ……あたしはあたしで、見えるところだけでも真面目にすることを、捨てられない そんな、よくある、特別不幸って訳でもない話 ……まー、だからこそ、絵音くんもピアノについて両親と何かしらあったのかもしれない、と ]微妙にズレた考えをしていた、のもある (620) 2022/10/14(Fri) 23:34:53 |
【人】 1年 白瀬 秋緒[ ところで、何故その優秀な姉が、 特別進学校ということもない、ごく普通の公立高校である出弦高校にいるのかというと、 有名私立高校の受験日に体調を崩し、それでも大丈夫だと振る舞って無理やり受験した結果落ちた、という、 こっちはこっちでよくある話かもしれない それでも姉は、両親に謝った上で、明るく振る舞い、逆に両親を励ますまでしていたし、 両親はそんな姉を“許した” だから、両親は相変わらず、姉を愛している そんなだから、姉と絵音は双方期せずして出弦高校で顔を合わせている訳だが…… 二人がどう思ってるかは、推測のしようもない 閑話休題 そんな姉は、教室を移っても続けていたピアノを、 高校二年生の途中、あっさりと辞めた 「他にやりたいことが出来た」という理由で 姉は、そのままプロを目指せるぐらいの実力があった訳ではないが、 このまま続ければ、どこかの音大には受かるだろ、ぐらいの実力はあったはず ――その姉のせいで己はピアノを捨てたのに? 優秀な人間は、落伍者の思いなど知らず、無邪気に踏み躙っていく 姉が生徒会に入ったのは、きっとその頃 部長職についたのもそれぐらいかな 本当に、真っ当に、「他にやりたいことが出来た」という理由だ ] (621) 2022/10/14(Fri) 23:35:13 |
【人】 軽音部 千葉郁也はは、順番待ちの間に朝にならなきゃいいけど。 [幽霊サイン会の様子を想像したのか噴き出した津崎に笑って返すけど>>593、朝になった方がなんぼかマシか。 いや、朝まであの中いるとか拷問の類かよ。 侘び寂びの心はないのでアンティークな柱ですねとか 旧校舎内の風景に気を紛らわせるのは無理なんだわ。 取り合いになったら帰るかな、さすがに。 願いごと叶えたいという津崎のために頑張る自信……、 いや、俺には難しいな。幽霊掴み取りたくない。 優先順位とか考えずにバーゲンセールみたいな図を想像してしまったが、それはさすがに幽霊もキレそうだ。] (623) 2022/10/14(Fri) 23:44:02 |
【人】 軽音部 千葉郁也………、 [何か小さく呟いた津崎の声は耳には届いた。>>595 耳はいいからな、俺は。 都合悪いことは記憶から消えるけど。 願いごと考えてるうちに結構めんどくさいなと思ったのは、言葉にしようとしたら幽霊にも言いたくねぇなと思うことだったりもしたから。 まして人前では尚更言いたくないし。 皆が皆、会長みたいに声高らかに願いごと言えるわけじゃないんだろうとは今更思う。] 皆に聞かれるシステムだったら 皆の記憶から人の願いごと 消してもらうように幽霊にお願いしとくわ。 [俺は都合悪いこと記憶から消せるので安心して良い。 まあ、幽霊がそんな記憶操作出来るか知らんけど。 願いごとシステムの仕組みはわからないから 行ってみなきゃわからないんだけど、結局のところ。]* (624) 2022/10/14(Fri) 23:53:14 |
【人】 1年 白瀬 秋緒[ そもそも出会いの時から、未國はよく分からない人間だった キレて暴言を吐いた己に対しての反応が――爆笑だったからである>>536 馬鹿にしてんのか???と更にキレるところ、だったのかもしれない 悪意あってからかっていたなら、実際はっ倒していたかもしれない でもその、キレられたのが予想外、みたいな反応に、キレさそうとした訳ではないことは辛うじて分かった その上で、最高と言われるのも、それはそれで意味分からんすぎるけど 己にとっても未國の反応は予想外だったのだ そしてなんだか、今のささくれだった己を“許された”気がしたから 未國がどうして自分を気に入ったのかは分からない でも、それからも怯まず未國は話し掛けてくるし>>537 あと未國は、友人と言ってる姉のことを、話さなくなったし 己も拒絶せずに、今まで来ている 未國のようなタイプが付き合いやすいと思うのは、己も同じ、なんだろう ] (626) 2022/10/14(Fri) 23:55:04 |
【人】 1年 白瀬 秋緒[ ワルイコトしても良いと思ってしまう子供を形成した家庭環境にあることは、果たして幸せか? ……わかんねーけど ] (629) 2022/10/14(Fri) 23:57:03 |
【人】 秋月壮真─ 存在と見つけた ** (大地と) ──大地は存在してるよ 俺の目の前にいる ……人は息をしてるだけで偉いらしい 呼吸って結構大変なんだ 肺が機能してないと 色んな体の部分部分が働かないと 呼吸って上手くできないと聞いた 大地はその存在を 誰に証明したかった? 君がこうしていることを 知って欲しい人がいるんじゃないのか? [ 存在証明……それをしないと 自身を確定出来ないもの。 逆に言えば存在を証明できる方法を 大地は知っているということになる>>318 悪いことじゃない 人助けなんて誰しもが出来ることでも なければ進んでやろうとする者も珍しい。 ] (630) 2022/10/14(Fri) 23:57:23 |
【人】 秋月壮真君の代わりはいないんだ どんなに誰かに似せようとしても それは”似ている”という言葉で 片付けられるだけ 君の優しさはまるで義務だ 大地が全部別だと言うのなら 可能と希望が残っているな 希望はそうすることでその人に近付ける その人になりたい……? 可能は…… 可能は…… 人を助けることで大地自身が 救われている ……のか? (631) 2022/10/14(Fri) 23:57:26 |
【人】 1年 白瀬 秋緒……聖奈先輩は、 今が、つまらねーんすか あたしのこと、そんなに羨ましく見えるんすか [ 未國の呟きに重ねたのは、そんな言葉 返答が何であっても、気にしなかった ] ……面白い事、起きるといーすね [ 未國が、楽しめるといいなと思ったのは本音 暗に『旧校舎の幽霊』の話題を出して、 あたし、もー行くっすわ、と その場を離れた 未國が何を願うのかは、少し、気になりながらも * ] (632) 2022/10/14(Fri) 23:57:27 |
【人】 秋月壮真大地はそれをいつまで続けるつもりなんだ? いつまで出来る? その、人に向ける優しさを ロケットの持ち主に分けてあげるといい ……形見……なんだろ その方が俺だったら嬉しいと思う 磨いてあげるとかさ もっとその人の為になることを やった方が君もここまで拗れないんじゃないか? [ 俺が出来るのは大地自身のことを考えるだけ。 俺にとって君がしている存在証明は 大地を追い詰めているようにしか見えないんだ。 責めてなんかいない 怒りたいさ、 君に何も出来ない俺自身にな。 ] (635) 2022/10/14(Fri) 23:57:35 |
【人】 金海 叶冬[ 鞄を間違えたのだと、最初は思いました。 だから名残惜しくもそっと外して 撮影したいな、……スマホを構えてやめたのです。 だれかのもの、 天ヶ瀬くんのものでしょう? だから。 ――けれどボクは直接声をかけられなくて 古典的手法を取りました。 お手紙です。 ] (639) 2022/10/14(Fri) 23:58:18 |
【人】 金海 叶冬[ そのまま ユメリンを返す内容だけを、 書くつもりでした。 これが対面での出来事ならば 押し付けてでも返していたでしょう。 ボクはそういう人間です。 ひとのきもちもしらないで。 なのにボクは ―――ボクは、 ] (641) 2022/10/14(Fri) 23:59:45 |
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