人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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視点:


【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

―― ■■■■■ ――

[ 逃げ込む様に迷い込んだのは屋根裏部屋だった。
  なつかしくて、落ち着いて。

  練習をするにもいい台本が見当たらないまま燻って
  足を投げ出して座り込んで、また眠って気絶していたらしい。
  埃っぽい床に頬ずりしながら見上げる
  少し煤けた天窓で刳り貫いた夜空に映り込んだ
  月明かりが透き通るきんいろの眩さに
  やっとの事で開いた目を、灼かれぬようにそっと細めた。

  やっぱり違うな、って思ったから、
  そのまま無視してもう一度目を閉じた。

  あんなに焦がれたあなたを、わたしが見間違う筈ない。


  だから、
わたしのかみさまではないあの御方の
問い掛けを
  ぼくは寝たふりをして、無視をした。* ]
 
(11) 2022/12/20(Tue) 0:32:20

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ ほんものがやってきたのは2年前>>0:@3
  整った身形に健康的な肌色
  作法なんかまるで知らずともきれいだとわかる
  品のある立ち居振る舞い。

  ただ生かされていた自分とは
  まるで違う扱いを受けて来たんだと
  考えなくたって理解出来てしまった。

  必要がなくなったからここに捨てられたのだと
  思い、落胆した日の自分を心の内で嘲った。
  なんだ、最初から必要無かったのか、って
  知りたくなかった事実に気付いてしまったから。 ]
 
(248) 2022/12/21(Wed) 23:19:27

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ どうやったって痣は消せも隠せもしないのだろう
  長い歴史の中で試した例くらいあるだろうし、
  切り落とせないのだから諦めたらよかったのに。

  きっとまわりの大人はみんな解っていた。
  それでも諦める訳にはいかない誰かがいただけで。

  まぁそうか。そりゃそうだ。
  王子さまをつくるつもりなら必要なのは
  『痣が無い事』だけじゃない。
  何にも知ら無い頃ならまだしも、
  その頃のぼくにはもうある程度の理解は出来て
  ほんとに無知だったなぁって、
  過去を懐かしんだだけで終わった。

  なんだかわりとどうでも良かったから。

  それしか無かった頃なら落ち込みもしただろう。
  けれど――… ]
 
(249) 2022/12/21(Wed) 23:20:17

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 

  
『プロセラー!』



[ おひさまみたいに笑うきみがぼくを呼ぶ声がする。
  きみの笑顔を求めてぼくの傍を訪れてくれるひともいる。
  それだけでぼくの毎日はわりと満たされていた。 ]
 
(250) 2022/12/21(Wed) 23:21:30

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

―― 夜明け前・屋根裏部屋 ――

[ ぼんやり目を開けたらまだ真っ暗闇で。
  天窓から差し込む月明かりの淡いスポットライトに
  舞う埃が照らされきらきらひかってた。

  >>11誰かいた気がする。
  けれど今はこんなとこ誰も来ないだろう。
  >>3:3わざわざ答えを聞きに来るなんて思っても見ないから
  夢でも見たのかな?って納得して
  寝起きでまだぼやけてる視界に瞬きをふたつ、みっつ。

  そこでようやく不自然な温もりに気付いて
  瞬きで幾らか晴れた視線を下ろせば
  胸の辺りに、夜に似合わぬ色>>132を見つけた。

  彼女に教えられて、覚えて
  最近では随分とぎこちなさも減った手付きで
  そろりと冷えた太陽の色を撫でる。
  見た目通りに冷え切ったそれに
  温度を灯そうとするみたいに、繰り返し、繰り返し。 ]
 
(251) 2022/12/21(Wed) 23:25:17

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ こんなとこになんできみが居るの。
  疑問に思うのではなく、ちょっと呆れる様に思う。
  なんで、なんてわかりきってる。
  きっと心配して、探しまわってくれたんだろう。

  過去のぼくが誰にも必要無かったとしても
  わりとどうでも良いって思えるくらい
  きみにぼくが必要だって全身で伝えてくれる事に
  救われてるぼくはたしかに此処に居て。

  此処に来て暖かさを覚えてしまった所為で
  寒さを理解したぼくもいる。

  あたたかな日差しの下でも時々感じる寒さを訴えてみたら
  くっついて、だきしめれば寒くないって
  おしえてくれたのも君だった気がする。
  そんな事を考えながら、寒そうな肩を抱き寄せて
  腕の中に閉じ込めた。

  もう一度目を閉じれば、きみのちいさな吐息の音を
  さっきまでよりつぶさに感じる。
  あんしんしきった溜息が勝手にこぼれて、
  きみの吐息のおとにかさなった。

  あったかいな、っておもいながら
  旋毛に鼻を埋めて、意識が途切れるまで
  眠るきみのぬくもりをかんじていた。 ]
 
(252) 2022/12/21(Wed) 23:27:14

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ




[ しあわせだな ]


 
(253) 2022/12/21(Wed) 23:27:41

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ ……――なのに何故だろう。
  まだなにかが足りないんだ。

 
贅沢に慣れ過ぎてしまったんだろうか?


 
呼べない知らない名前が喉の奥につっかえる。


 
ひとのぬくもりを知ってしてしまった所為で

 
『きみ』が隣に居ない事が、こんなにもさみしい。
* ]
 
(254) 2022/12/21(Wed) 23:32:02