【人】 機関設計士 スタンレー[現場には、沢山の作業員が集まっていた。スタンレーは、問題の動輪の前に屈み、ヒビに触る。] 「動輪は、完全に取り換えだな。主連棒にもダメージ。」 [工具入れから拡大鏡を取り出し、片目に装着する。 スタンレーは、車体をすべて丁寧に確認し、被害の状態を調べた。 その後、助手のコーディー含め、作業員へテキパキと指示をはじめた。] (48) 2021/02/01(Mon) 12:27:10 |
【人】 機関設計士 スタンレー[昼過ぎ、車両は、無事に元の状態に戻っていた。] 「皆んな、ありがとう。泊まりだった者は、帰っていいぞ。」 [スタンレーは、昨夜から詰めていた者たちに、労いの言葉をかけた。 休憩室。 スタンレーは、自分のコーヒーを淹れると、ソファーに深く腰を掛けた。 工具入れを手に取り、結え付けてあるガーネットを眺める。 不思議な赤い光を放っており、スタンレーはまるで吸い込まれそうな錯覚を覚える。 そして、気付かぬうちに、スタンレーは深い眠りについてしまったのだった。 深い深いの赤色に吸い込まれて。]* (49) 2021/02/01(Mon) 12:28:51 |
機関設計士 スタンレーは、メモを貼った。 (a11) 2021/02/01(Mon) 12:30:46 |
【人】 機関設計士 スタンレー[スタンレーは、夢を見ていた。 あたりは暗闇に包まれている。 遠くにマチが佇み、スポットライトのような光が、マチとスタンレーをそれぞれ照らしている。 マチは悲しい顔をして、こちらを見つめている。スタンレーは不安に駆られて、叫んだ。] 『マチ、行くな。』 [スタンレーの伸ばした手は、空を掴むばかり。駆け出すが、距離は一つも縮まらない。] 『スタンレーさん、私は、何処にも行かないよ。』 [遠いのに、声はやたら近くに聞こえる。悲しい笑みを此方に向けて、夢の中のマチは続ける。] 『離れていくのはスタンレーさんの方でしょう?』 * (79) 2021/02/01(Mon) 20:48:29 |