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【人】 焔の魔術師 ベアトリスやれ、こんな風に誘惑されたらどうするか。華夜は筆をキャンバスの上に置いて近付いた。 ソファーの上に膝で乗り彼女の元へ。垂れたネクタイを右手で掴むと緩く引いてーーそこに、口づけを。 「悪い子ね。」 ネクタイを上へ、上へ。唇で辿っていく。そのまま彼女が抵抗しないのならわっか部分の首筋に到達するはず。 生暖かい息を肌に吹き掛けながら。 そのまま、彼女をソファーに押し倒すつもりである。 果たして蜘蛛の巣にかかったのはどちらか。* (48) 2023/10/20(Fri) 22:14:21 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシュ何処か予感はしていた。 歌っているのは姫宮千秋なのでは、と。 彼女が語った悩みは、余りに酷似していたからだ。 ーーチアキローズ姫と。 振り向いた彼女の身体が光輝く。その目映さにユスターシュは目を細めた。 まるで天使が舞い降りたよう。 魔法少女の姿となった彼女がそこにいた。 彼女はユスターシュに正体を明かした。それは敵対関係からすると致命傷なはずである。 しかも、武器を携帯していない。 丸腰のままーー真っ直ぐに立っていた。 凛とした姿にて。 (49) 2023/10/20(Fri) 22:32:40 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシュ 「……ハッキリさせるために来た。 お前が言う世迷い言が本当なのかどうかーー。 そして、俺達は闘うべきなのかどうか。 お前は婚約者がいたと話した。 それが俺なのだと。 だが、俺にはそんな記憶は… ない。」 ズキリ、とまた頭痛がしたが、脳内には霧がかかったままだ。 記憶は甦らない。 「その婚約者はミュジークの者なんだろう? ミュジークは精霊の扱いに長る者はいない。 俺はこの通りーー…」 くいと首を傾げウンディーネを呼ぶ。半透明でたぷたぷと水を滴らせた美女がユスターシュの肩に止まった。 「精霊使いだ。よって、ミュジークの 者ではない。」 そう話しながら、そもそも過去の記憶が全くなく、他の国で育った記憶すらないのだが。 全ては焔が舐め尽くしてしまっている。 ユスターシュはまだ剣を抜いてはいない。 一歩、また一歩彼女に近付く。 先程譲として抱き締めた温もりを思い出す。彼女を傷つけたくない。だがーー。* (50) 2023/10/20(Fri) 22:33:27 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ「確かに合意の上なら エッチなこと嫌いじゃないですけど〜…。 って、えへへ、先生キュンとしちゃう?」 やっぱりベアトリスは女もイケる口のようで、ボクの誘いに乗ってきた。いや、囲ってきたのはあちらの方なのかも?さてどちらが先に動いていたのか。 でもお互い食指は動いたようで。 絵を描き始めずに彼女がこちらにきてネクタイに触れる。口付ける。 「…あは。悪い子なら、指導しなくちゃね、センセ。」 肌にかかる吐息。ゾクゾクする。 最近はタチばかりだったからさ。本当はネコのほうが好きなんだよ、ボク。 立場上跳ねっ返りにならなくちゃいけないけどさ。 ベアトリスを上に見上げながら、ボクはにっこり笑って両手を差し出した。 (51) 2023/10/20(Fri) 22:46:48 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ「…ボクね、気持ちいいお仕置き好きだよ。 痛いことも恥ずかしいことも結構好き。 だから、癪だけどあいつの言ってたことも あながち間違いじゃないんだよね。 …センセなら縛っても良いよ。 あー、そうだなあ。」 ふと、思いついたことがあった。 だからそれを口にする。 (52) 2023/10/20(Fri) 22:47:08 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ「さっきのお願いこと? 周りのしがらみも何にも考えないで 痛いことや恥ずかしいことも全部含めて 頭空っぽにして気持ち良いことされたいな。 本当はね、無理矢理だってされてみたいんだよ。 でもさ、現実考えると無理じゃん。 完全に支配されてみたいとか… 結構な被虐願望あるんだよね、ボク。 現実には無理だから、さ。」 社会的に考えるとそれは無理だ。 敵に魂を売る事になりかねない。そんな理性がボクを止める。 だからこれは、言ってみるだけのこと。 まさかイーリスをそんなことのために使えもしないけどさ。** (53) 2023/10/20(Fri) 22:47:29 |
【人】 爽快ブラスト チアキ「私も存じませんでした。 ユスターシュ様が精霊を呼べる事を。」 そう。ユスターシュ様の剣技は素晴らしいものでした。 けれど、彼は音を扱う魔法は使っていたでしょうか? 少なくとも、精霊を扱う様は見ていなかったのではないでしょうか。 だから私は彼の中にあった秘密に眉を下げます。 それは、彼が別人という事なのでしょうか。 それにしては似すぎています。 そして名前まで同じだなんて。 彼は影武者だったのでしょうか。 婚約者であるユスターシュ様。 その姿に似せ名前まで同じにして、私の心を惑わすための? いいえ、それでも魔力を似せることはできないはずです。 双子? いいえ、双子なのにユスターシュ様の名を二人とも名乗るのは違和感がありませんか? 私にはわかりません。 わかりませんでしたから。 (54) 2023/10/20(Fri) 23:04:47 |
【赤】 爽快ブラスト チアキ「…はしたないと、叱らないでくださいね。」 悲しくても笑みを浮かべてそんな事をお願いしました、 彼に近づきながら、私は肩から腕にかけての衣服を脱ぎ落とします。 肩と腕がむき出しになりました。 カチューシャも外して落とすとカランと音が鳴ります。 首のリボンも宝飾品も外して落とせば、私の姿はまるで下着姿のようになりました。 胸から下半身まで繋がっていますが、胸元の谷間は見えてしまっています。 腰に履いたショートパンツも落とせば、ギリギリの場所しか隠さず腹部はうっすらと肌が見えてしまう、そんな衣装が露になりました。 恥ずかしくて羞恥に頬が染まりますが、私は両手を彼に広げます。 (*0) 2023/10/20(Fri) 23:05:32 |
【赤】 爽快ブラスト チアキ「私の能力に、治癒があります。 肌に多く触れれば触れるほど 記憶が蘇るかもしれません。 抱きしめる事で、発揮される能力ですから。 …だから、抱きしめさせてください。 その後は、私はどうなっても、 どうされても構いません。 あなたが私のユスターシュ様だと 信じていますから。」 …その治癒は、私の意図とは別の働き方をするかもしれません。 婚約者としての記憶より、私の知らぬところでユスターシュ様の姉君が望んだ記憶の方が先に蘇るかもしれませんから。 でも、私はそこに賭けるしかなかったのです。 涙をうっすら滲ませながら。 装備を最低限にまで減らして、彼を求めたのです。** (*1) 2023/10/20(Fri) 23:05:55 |
【人】 純真アンサンブル リッコそのキスは優しいものだった。 だからその晩はゆっくりと眠ることができての翌朝。 「…おはよ、啓介。」 教室で、ちょっと赤くなりながらの挨拶はクラスメイトたちに大きな動揺を与えたようだ。 女子たちはソワそわしてるし、男子たちもザワザワしてる。一体何?変なの。 >>@4まさか自分に人気があったなんて知らないから、私は首を傾げるばかり。 「今日お昼一緒に食べるでしょ?」 そんなやりとりから、後で女子には付き合ってるのか聞かれたし、どこが良かったの?なんて聞かれたけど。 「ん〜…、優しいとこ?」 なんて答えたのはむず痒くて照れちゃった。 それを見て女子たちにまたキャーキャー言われたしね。** (55) 2023/10/21(Sat) 6:49:59 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシュ自分にはない記憶について言及される奇妙な感覚は筆舌しがたい。 それが特に相手との深い関係を示す場合は。 もし自分がミュジークの騎士であれば、この美しき姫の婚約者となり結ばれる栄誉に震えただろう。 しかし、実感がない想いだ。 仮定では考えられても、それを感じていたはずの自分が不在である場合、どうしても否定が走る。 「……精霊は友だ。 俺はずっと精霊と一緒にいた。 どんな時も。」 ウンディーネが頷く。ユスターシュに幼少の能力発症時や、ミュジークにて精霊使いなのを隠してきた記憶はないが、それだけは確かだと断言出来る。 精霊はパートナーだ。 ない記憶について、ユスターシュは恐れていた。 それをハッキリさせたいと考えながら、自分が変わってしまうので、間違っているのではと考えると怖い。 目の前の彼女は恐れず確かめようとしているのにも関わらず、だ。 (56) 2023/10/21(Sat) 8:50:19 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシューー覚悟が想いなら。 むしろ剣を交える覚悟を決めるべきではないかと考えていた時、彼女が意外な行動に出た。 「なッ……」 はしたないとは、思わなかった。 しかし彼女が1つずつ、そう一枚ずつ身に纏うものを外す様に目を見張る。 無防備過ぎる。昨日屋上で相対した時のようなシールドもない。 もしユスターシュが剣を抜いて喉元を貫けば簡単に命を奪える状態だ。 「血迷ったかッ……」 剣の柄に手を掛けた。しかし、長い刀身を晒すことは出来ない。 均整が取れながら肉感的なボディにユスターシュは釘付けになる。 罠だろうか。じり、と一歩下がるもそれ以上離れることは出来ず。 「治癒だと?」 姫宮千秋を譲は抱き締めた。その際、過去の記憶が僅かに甦る感覚を味わった。 彼女の能力は本物かもしれない。 「……ーーやってみろ。 その代わり、妙なことをしたら すぐさま命を奪う。ーー構わないのだな。」 (57) 2023/10/21(Sat) 8:50:59 |
【赤】 水の魔騎士 ユスターシュ罠の可能性は棄てきれない。しかし、千秋の言葉が譲の心には深く残っている。あの悩みは嘘ではなかったはずだ。 ユスターシュは自身の胸元を大きくはだけさせ、鍛え上げられた筋肉を露出させた。 彼女に近付き抱擁を受け入れるとーー 見えた。 焔に包まれた小屋が。 「あーー……」 (*2) 2023/10/21(Sat) 8:51:39 |
【人】 水の魔騎士 ユスターシュ 「俺はーードローイグの貧民街に産まれた。 小さな時、姉と二人で暮らしていた所に男達が押し入って来てーー浚われたんだ。 あれは、あの鎧はミュジークのもの。 ……姉さんと俺を引き裂き、焼き殺した犯人は、ミュジークの騎士だッ!」 ユスターシュはチアキローズを突き飛ばす。 思い出した壮絶な記憶に苦しみ胸をかきむしる。 「おのれッ!ミュジーク…! この鬼畜な所業を赦すものかッ」 あの焔に包まれて姉が生きているはずはない。 連れ去れた自分がどうなったかの記憶はないが、きっと奴隷のような扱いを受けたに違いない。 ユスターシュは恨みの籠った瞳でチアキローズを睨み付ける。 「お前の国が…俺の人生をめちゃくちゃに したんだッ!」 (58) 2023/10/21(Sat) 8:56:21 |
【赤】 水の魔騎士 ユスターシュ半裸に等しい姿の彼女に襲い掛かる。怒りに任せて馬乗りになった。剣を抜くことは何故か念頭にはない。 露になっている肌は、あのメイドを彷彿させる。 ーー抱いてくださいまし。 そんな風に男を誘う色香が漂う。 ユスターシュはチアキローズの胸元を隠す衣服に手を掛ける。 それを乱暴に剥ぎ取ろうとーー。* (*3) 2023/10/21(Sat) 8:56:52 |
【見】 不良少年 滝沢啓介さてはて翌日、学校にて。 名を呼びあうだけでクラスメートたちはすぐに啓介と里津子の仲を把握したようだ。 さすが思春期!そういう色恋には目敏い。 啓介は不良仲間たちから半分本気にどつかれ、祝福を受ける。 「や、俺もちょっと未だに 信じられないんだけどさ? マジなんだよ、マジ!」 彼女が女子たちに対してなんと言ってるかなんて知らないけど。 (@9) 2023/10/21(Sat) 9:19:09 |
【見】 不良少年 滝沢啓介昼休みは勿論彼女と共に。 啓介のランチは弁当だ。 おかずは卵焼き、唐揚げ、ひじきの煮物にキュウリのサラダ。 独り暮らしの彼女は何を食べるんだろう? 二人は屋上のベンチに並んで座る。この後(放課後)、チアキローズとユスターシュが同じ場所で決闘めいた逢瀬となるのだが、それはまた別に語られているはず。 「……なあ、お前の仲間ってお姫様だけなの? 昨日屋上にいたのがお姫様? 闘ってた相手は男だったよな。 アイツの攻撃で俺は気を失ったんだよな?」 青空の下のんびりした空気が流れる。校庭からは遊んでいる生徒の歓声も聴こえるのにこんな話だ。* (@10) 2023/10/21(Sat) 9:19:27 |
【人】 爽快ブラスト チアキ「ええ。もし貴方が私のユスターシュ様では無いのなら 命を失う覚悟はできています。」 貴方がそうであると信じたかったのです。 だって魔力が似ていました。まるで同じ方のもののように。 姿形も瓜二つでした。 ただ、記憶が違い、精霊を伴うだけ。 だから私は半ば確信していました。 一縷の不安はありましたが、だからこそここまで肌を晒して彼の治癒を望んだのです。 ここまでして間違っていたのなら──私は命を失う事になっても構いませんでした。 仲間たちや国の皆様には申し訳ありませんが、故意に殉じて使命を果たせぬ愚か者となじってくれて構わないのです。 彼の晒す肌にどきりとして頬が熱くなりました。 けれど、そっと彼に身を寄せ、抱きしめて──。 (59) 2023/10/21(Sat) 9:23:58 |
【人】 爽快ブラスト チアキ「えっ? …きゃっ!?」 >>58ユスターシュ様の呟きに目を見開きました。 そして突き飛ばされよろけてしまいます。 そのまま尻餅をついて呆然と彼を見上げました。 貧民街?攫われた?ミュジークの騎士が…ドローイグの子供を? あまりの言葉に理解が追いつきません。 ただ、そう。 別の意味でも私は呆然としていました。 いえ、顔面蒼白となり愕然としていました。 ユスターシュ様は騎士でした。 由緒正しいミュジークの貴族であったはずです。 それなのに。私が癒して彼が取り戻した記憶は。 ──あまりにも別のもので。 (60) 2023/10/21(Sat) 9:24:18 |
【赤】 爽快ブラスト チアキ「あ…。」 本当に、他人の空似? 名前まで同じで、こんなに、こんなに似ているのに? 彼が私に恨みの言葉を連ねるのを私は狼狽えながら聞いていました。 だって。それはあまりにも──。 だから私は無抵抗に押し倒されていました。 私の国のものが犯した罪。 王女の私が償うのも道理でしょう。 そして私の命で償えるなら安いものかもしれません。 死ぬ覚悟はできていました。 「申し訳ありませんでした。 まさか、我が国の騎士がそんな事を…。 王女として謝罪いたします。 どうか、私の命で気が済むのなら…?」 剣を抜かないのは、より苦しませるためでしょう。首に手をかけられる覚悟は決めました。 ごめんなさい、リッカ、サアヤ、お父様。 だから私は目に涙を溜めながらも微笑みすら見せていました。 それで彼の気が済むのなら、そう思えたからです。 けれど。 衣装の胸元に手をかけられ目見開きます。 力任せに引けば、胸紐がブチブチと一気にちぎれて弾けるようにプルンと胸が露わにさせられました。 (*4) 2023/10/21(Sat) 9:24:44 |
【赤】 爽快ブラスト チアキ「きゃああああっ!?」 思わぬ事態に悲鳴をあげてしまいます。 咄嗟に両手で胸を隠しました。 ユスターシュ様にもお見せしたことが無いのに、ユスターシュ様…私の婚約者以外の殿方にこれ以上肌を晒す事になるなんて。 死ぬ覚悟はできていても、私にはそんな覚悟はなかったのです。 元より、淑女たれとそちらの知識は与えられずに育ってきましたから。 彼はユスターシュであって、ユスターシュ様ではないと分かった今。 彼に肌を晒して良い理由なんて何一つないのです。 「な、な、何をなさるのですか…?」 胸を腕で隠せばより胸が寄せられ谷間を深くしてしまうものの、隠すためにはそれは仕方ありません。 あまりの事に肩を震わせながら、少しでもその視線から逃れようと体を捻りその身を横向きにしようとしつつ、彼を睨みつけました。** (*5) 2023/10/21(Sat) 9:26:00 |
【人】 焔の魔術師 ベアトリス 「……貴女、可愛いからね。 自分で自分の魅力は わかってるんじゃないの?」 あの男子生徒との時も、実は彼女がこうして誘ったのだろうか? いや、違う。あれは本気で嫌がっていた。 嫌いな相手だから? 知らない相手だから? それともーー男だから? 「ええ。悪い子にはお仕置きして あげるわ。 でも、私はがさつな男みたいな真似はしないから、 安心して?」 華夜はーーベアトリスは、男たちに弟を連れ去れた。 あの時からすべての男を憎んでいる。 男は乱暴で、強引で身勝手だ。 宮廷魔術師となってからも言い寄ってくる男はいたが、みんな下心しかなかった。 男なんてーー。 (61) 2023/10/21(Sat) 9:38:31 |
【人】 焔の魔術師 ベアトリス彼女の白い首筋を唇で捉える。 滑らかな美しい肌だ。 両腕に迎え入れられたら互いの顔は見えないだろう。 だから、その声だけが耳に届く。表情は見えない。 きっと平気な顔をしているのだろうが、どこかその言葉の響きには寂しさが漂っていた。 ーーこの子は何処か私と似ている。 誰かといても、肌を重ねても、 寂しいんじゃないかしら。 「ーーだったら、手放したらいいわ。 貴女の思考を全て、私が奪ってあげる。 快楽に沈みなさい。身を委ねなさい。 よがり声だけあげたらいいわ。」 首筋から耳朶へ。かぷ、と優しく噛んだら囁きを落とす。 (62) 2023/10/21(Sat) 14:23:11 |
【人】 焔の魔術師 ベアトリス右手で胸の膨らみをまさぐり、衣服の乱れを大きくしていった。 前をはだけさせ、下着を露出させる。 そうしながら華夜は、変身を遂げる。 ベアトリスの姿に。 彼女は驚くだろうか。 構わない。プレイは実行する。 このまま堕としてやろう。 「おいで、サラマンダー。 ……さあ、この焔を見つめなさい。 身も心も溶かして、身体を開いて 私のものになりなさい。 ーー気持ちいいお仕置きをあげるから。」* (63) 2023/10/21(Sat) 14:23:44 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ ──大切な人が居た。 その子はボクと同じ女の子。 キスして、ハグして、肌を重ねて。 初めての恋人。 あの頃は楽しかったなあ。 でもね、任務に失敗するとそこで終わり。 ボクたちの命は酷く儚くて軽い。 殺して。そう希う彼女の命を絶ったのはボク。 残るのはただの切なさと思い出。 君を失って抜け殻になったボクだけ。 (64) 2023/10/21(Sat) 15:22:47 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤボク自身はボクのこと、男も女もいけるやつだと思ってる。 だけど男に体を開く機会は無かったし──さっきみたいな、損にしかならない行動は避けたかったし──男の方が無理なのかもしれないね。実感はあんまりないけどさ。 男とキスした事はあるよ。触らせたことも、口で奉仕した事もある。 でも、最後の一線を越えさせないのは心を許してないからと妊娠することが怖いからだ。 ボクが介錯したあの子。 お腹が異常な程に膨らんでさ、オークかゴブリンかそれ以外の何かか分からないけど孕まされていた。 なんで相手がわからないかって? 諜報の仕事で失敗して、魔物の巣に放り込まれたんだよ。 散々人間の男たちにも嬲られた後にね。 命があった事はむしろ不幸だった。 あの子を何度も慰めたけれど効果はなかった。 体の傷が癒えても心の傷が癒えるのは難しく、ましてや何某かを孕んでしまっていては。 (65) 2023/10/21(Sat) 15:23:13 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤ──殺した事、悔やんでないよ。 あの子が救われるにはあれしか無かった。 でも、任務を失敗したらあんな風になるんだなんて、そんな諦観を抱くようになった。 そんなの何もかも忘れて。 助けてあげられなかったボクを罰して。 ただ、心地よい痛みに支配されてしまいたい。 「あ…っ。」 艶やかな唇が首筋を捉えて、ボクは小さく甘い声を漏らした。 胸を弄られると控えめな膨らみの中、もうすでにツンと尖る感覚がある。そこを擦られると喉が小さく鳴った。 ブラウスを開かれずれた下着を露わにされる。 彼女も衣服を脱ぎ始めたのだろうか、そんな矢先に姿が移り変わり目を見開いた。 まさかそのタイミングて正体を露見させるとは思ってなかったから。 (66) 2023/10/21(Sat) 15:23:34 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤそんな風に動揺していたから? 召喚されたサラマンダーの焔を、ボクは言われた通り見つめてしまう。 身も心も許してはいけない。 この焔を見つめてはいけない、捕らわれてしまう。 そう本能的にわかっていたのに。 そう本能的にわかっていたから? 揺れる焔に目を奪われる。 理性がぼんやりとゆらめき溶けて、体の奥底に火種が産まれる。 うず、と膝を擦り合わせるとその火種は少しずつ熱を高めていった。 お腹の奥も、胸の先も、肌も、全身、全部、触ってほしい。 そんな欲が頭をもたげてきて。 (67) 2023/10/21(Sat) 15:23:55 |
【憑】 虹色カンタビレ サアヤボクの姿も変化する。 乱れた制服のまま、本来の姿へと。 「センセ…。」 でもそれに気づかないふりをする。 ブラウスを脱いで、下着を外して。 スカートと靴下、ネクタイだけの姿になる。 そして眉を下げて、泣きそうな顔で。 (68) 2023/10/21(Sat) 15:24:32 |
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