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![]() | 【人】 花屋の主 メルーシュ店先を華やかに彩ると>>24、メルーシュは花束を仕立てる用意をはじめた。 コンペの行われるこの期間は、特に花束を求める人が多く訪れる。 時折はかつて祖母がそうしていたように、会場となる宮廷付近まで花を売りにいくこともあるが、それもまた店の様子次第だろう。 店は少し宮廷からは離れているが、それでも風に乗って出演者たちの奏でる音楽が微かに届いてくる。 メルーシュは、その音楽にあわせて軽やかに歌う花や緑たちと言葉を交わしながら、小ぶりな花束を仕立てていた。 丈の長い仕事着は体の線が見えずらい。 女性というにはいささか体の丸みに欠け、男性というには華奢なため、女性男性どちらとも思われることがあるが、どちらかというと女性と思われることが多い。 またどこか人慣れしておらず、客に対しても言葉少なな態度のメルーシュは、人によっては不愉快に思うこともあるはずだが、幸いにして多くの人にとって、先代の跡を継いだ口下手でちょっと風変わりな女主人、という認識であるようだった。 (58) 2020/09/21(Mon) 16:08:08 |
![]() | 【人】 花屋の主 メルーシュそこへ>>37 失礼、メルーシュ嬢。 花束を一つ、頂けますか? と、時折贈り物の花束を求めに来てくれる男性からこう声をかけられたとき、ぎこちないながらも親しみを込めた笑顔で迎えたメルーシュの姿は、もしかしたら「嬢」と呼ばれたことへの、はにかみに見えたかもしれない。 ヨシュア様、承知しました。 今日はどちらへ行かれるのですか? 彼が花を贈る相手はよくわかっていたので、けっして世間話ではなく、これから屋敷に戻るまでの時間によって、花束の仕立てをかえるためのものであった。 だが人によっては不躾な質問であることを、メルーシュは気づいていないようだった。 果たして彼はどのように思ったのだろうか。]* (59) 2020/09/21(Mon) 16:10:10 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン─ 一方その頃・コンペ会場 聴衆達周辺─ 『ただいま、コンペ参加者の 飛び入り枠を募集しております。 飛び入りで参加をご希望の方は コンペ裏方の腕章を付けた者にお声がけください。』 [受付役の裏方である彼女は>>42 飛び入りの声掛けを>>45再開しますと] (60) 2020/09/21(Mon) 19:26:29 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[『おーい!ここの彼女が歌いますー!』>>55 その声が聞こえ、裏方はぴたりと足を止めると。 くるりと方向を変え……その声の方向へ つかつかと足取り早く歩き──── 聴衆の様子からすれば誰に「歌いなよ」と言っていたのか、 裏方の彼女からは明白だったようで>>55] (61) 2020/09/21(Mon) 19:27:05 |
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![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[声の中心地は明らかにその娘であろうと 理解しつつも、こういった場合の決まりがあるため まずは周囲の観衆達に>>55] 『参加希望の方はどなた様でしょうか?』 [と、確認するかのように娘へ手を振りながら 歌いなよと口にした聴衆達を見渡しながら>>55 そう尋ねたのでありました。] (63) 2020/09/21(Mon) 19:27:50 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[反応を確認し、確信が得られれば 呼び掛けをしていた裏方の彼女は 少女と思しき、やや小柄に見えた娘と>>27 視線を合わせるかのように屈むと] 『飛び入り参加希望の方ですか?』 [そう目を合わせようと微笑んで、 お声を掛けたのでございました。>>55 (64) 2020/09/21(Mon) 19:28:52 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン―会場近くの宿にて― [ 貸し切り可能の練習ホールがある宿を 音楽祭開催のこの時期に取るには、 半年以上前からの予約が必要らしい。 エリクソンらが取った宿も例に漏れず、 宿の1階から練習室がある地下へ伸びる階段前には、 本番直前ぎりぎりまで練習をしていたい 音楽祭の参加者達で溢れていた。 6人組もその中の1組。 六弦担当のエリクソン、 同じく六弦でかつ下手担当のヨハン、 コンセールカリヨン出身の四弦担当ディミトリエ、 組打鑼鼓担当のニルソン、 電子洋琴のノード、 そして主歌唱担当かつフロントマンのダンテ。 6人はめいめいに自分の楽器を荷車に括り付け、 後ろ手にゴロゴロ…と押しながら さも重たそうにロビーを歩いている。 ] (65) 2020/09/21(Mon) 19:30:54 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ エリクソンは、自国から 電子六弦を5本持ち込んでいた。 予備用もあるが、一番の理由は楽器毎に 調弦と木材を変えているためだ。 調弦を変化させ、第六弦の開放弦を その曲の"核"となる音に一致させると、 弾きやすさが段違いなのだ。 また、音の"鳴り"を最も左右する 電子六弦の本体部分の木材は 演奏する曲調や、メインに奏でる音域に応じて、 品種を慎重に選んで設計されている。 ] (66) 2020/09/21(Mon) 19:32:06 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 調弦自体は、舞台上で変えることも 出来ると言えば出来るが、 やはり曲と曲との間に間が空いてしまうのは 避けたいことであった。 エリクソン達に与えられた持ち時間は40分。 一曲の尺はさほど長くないため、 自己紹介>>3含め、数曲は演奏出来る。 今回の目的は、『演奏力を評価されること』ではない。 自分らが1から創り上げた楽曲、歌詞、演出、 全てを総合して観客たちにぶつけ、 圧倒させることが唯一の目的。 したがって、持ち時間40分をどれほど 濃密なものにし、観る者達を釘付けにするか が一番の課題なのだった。 調弦する間も惜しい。] (67) 2020/09/21(Mon) 19:32:43 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 宿は、宿泊者用以外にも、 一般利用者向けに大小いくつもの 練習室を解放しており、受付の前には 今からでも予約をしたいという音楽家たちで ごった返していた。 エリクソン達6人はそれを横目に見つつ、 音楽祭招聘の返事をした直後に王室から送付 されてきた推薦状 (第三王子リジィのはからいだと いうことを、コンセールカリヨン出身のメンバー・ 四弦担当のディミトリエから聞いた) を片手に、何の苦労もなく宿一番の 貸し切り専用の大ホールに入場する。] (68) 2020/09/21(Mon) 19:33:12 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン―宿の地下・貸し切りホールにて― [ まずは持ち込んだ荷物をほどこう。 荷車から、アタッシュケースを大きくした様な箱を 引っ張りだし、フタ部分を下においてミを取り外す。 中には手のひら程の大きさの機械が 規則正しく並べられている。 スイッチを押すことで音像を変化させられる 位相変換器・位相増幅器・波動増減器・調和複写器・ 踏板。 演奏しながら調音が可能な、自動調弦器。 それらを組み合わせて、アタッシュケースのフタに 貼り付けているのだ。 そのまま持ち運べるし、 機械を1から組み直す必要がなくなるため便利だ。 すぐ隣には、予め持ち込んでおいた キャスター付きの棚のようなもの―ラックという― があり、そこに手際よく送電線を繋いでゆく。 棚の中には、分厚い書物を横倒ししたような形をした 平たい金属の箱がいくつも積み上げられており、 そこからも送電線が何十と伸びて、 また更に別の、大きな4つの黒い箱へと繋がっている。 これが音を鳴らす装置だ。 ] (69) 2020/09/21(Mon) 19:35:15 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 電子六弦は、それ単体ではシャカシャカとした 貧相な金属音しか出ないが、 本体に埋め込まれた磁気コイルが弦の振動を検知し、 その信号がアタッシュケースの機械たちを 通って演奏者の任意の音像に変えられ、 ラックでそれを増幅、 最後に4つの黒い箱に送られ、 全く違った『音』に生まれ変わって発せられるのだ。 機材を正確に繋ぎ、 単調だがスキルアップに不可欠な運指練習を 繰り返し行ったのち。 エリクソン達6人は、直前の打ち合わせと 通し練習を開始した。 ] … …… … [ 練習は滞りなく進む。] (70) 2020/09/21(Mon) 19:36:28 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン――申し分ない。このままの勢いで本番に 持ち込もう… [ そう、思った矢先だった。] ビシィッ!!! ヴヴッ……ヴヴヴッッ……!! [ 突発的な痛みが右の大腿部に走ったと同時に、 六弦に繋いだ4つの箱が不快な爆音をあげたのだ。] (71) 2020/09/21(Mon) 19:39:34 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 普段から爆音慣れしたメンバー達も さすがに驚いたようで、 はっとして演奏をやめ、エリクソンを見る。 まさかと思って、弾いていた電子六弦の裏側を見る。 裏側には、弦の張力の均衡を保つために、 3本のバネが付いていた…のだが。 それが今…ものの見事にはじけ飛んでる。 ついでに第1弦と第6弦も切れてしまっており、 楽器から無様に垂れ下がっている有様だ。 不運にも、壊れた電子六弦は、 弦が一本一本独立した形式ではなかった。 これで正確に仕上げた調弦はすべて狂ってしまった。 それに問題がもう一つ。 弦の変え自体は大量に持っているが、 まさかバネがはじけ飛ぶとは… バネの換えが、今、手元にないのだ。 ] (72) 2020/09/21(Mon) 19:40:08 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 助けを求めるように、 同じく弦担当のヨハン、ディミトリエを見る。 しかし二人とも不安に翳った表情で 首を横に振るだけだった。 ] わ、わかった。すまない。 俺が自力で換えのネジを探してくるから、 お前らはいつも通りで練習を続けてくれ。 決して焦んじゃねーぞ。 必ず、必ず見つけてくるからな。 [ 仲間達にそう言い含めて、貸し切りホールの外へ出る。 1階に上がり、ロビーを抜け、 すっかり太陽が昇って 明るくなった外に躍り出た。] (73) 2020/09/21(Mon) 19:44:21 |
![]() | 【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン―楽器工房へ― [ そのまま楽器屋のありそうなメインストリート へ向かって、あてもないままに走って行く。 色々な場所を探し回り、 15分ほど経っただろうか。 気づけば小さな楽器工房の前に立っていた。>>0:22 何を専門にした工房なのか… そんなことを考える余裕すら、今はない。 息も絶え絶えに、倒れ込むかのように店に入る。 しかし…六弦奏者の希少なこの国で、 この楽器の修理を出来る者は、 もしくは所見の楽器のリペアを行える腕利きは この工房にいるのだろうか? ]* (74) 2020/09/21(Mon) 19:48:15 |
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。 ![]() (a11) 2020/09/21(Mon) 19:52:17 |
平台の宮廷楽士 メイレンは、メモを貼った。 ![]() (a12) 2020/09/21(Mon) 19:53:07 |
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。 ![]() (a13) 2020/09/21(Mon) 20:52:07 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン─回想・2年前 花屋─ [私にとって今回のお忍びは 周辺地域のおばちゃまそっくり!に 変装していたつもりが>>0:62まさか 装いからバレバレな模様だなんて>>35 お花の魅力にすっかり夢中だった私には てんで気付かなかった私なのでした。 気付けたら気付けたで次こそはバレないように!と 変装に熱を入れようとして ファラリスに怒られたでしょうから これで良かったのかも?] (75) 2020/09/21(Mon) 21:26:00 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[花々の声が聞こえる訳ではないので>>35 ワンピースの艶やかな色合いや生地のしなやかさに 賞賛の吐息をつかれていたとは これまた全く気付きませんでしたけど>>35 店内を見て回ることにご許可をいただき ゆっくりと花々を見回して感じる生命の息吹の素晴らしさ。 それで口を突いた言葉が先ほどの言葉なのだけど>>0:63 店の方と思われる方は、微笑み控えめに頷くと 丁寧にお礼を仰ってくださったわ。>>35] (76) 2020/09/21(Mon) 21:26:20 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[でも、まさか私がお花を眺めている時……>>0:64 お花達もまた私達を観察していたなんてね!>>36 もし知れてたらこれまた素敵!と思ってたのに。 白いマーガレットの花と、>>0:64 花弁の露に映し出された色とりどりの花達。 そのマーガレットが小さくメロディを紡ぎ出し 歌のように空気をふるわせ、空に溶けていく様。 勿論知らなかったわ、だけど] ────素敵ね。 [私の言葉は趣に対してだけど、 お花にそう声を掛けたタイミングは丁度 メロディが終わったタイミングなものだから お花からすればメロディ…… 歌を褒められたように聞こえるかも。 もしかすると私の浮かんだ旋律は>>0:65 マーガレットが紡いだものを 無意識に感じ取っていたのかもしれないわね?] (77) 2020/09/21(Mon) 21:26:45 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[(私は気付いてないけれど) すっかり心を許してくださった花々の魅力に>>36 惹かれてしまった私が注文した花束。>>0:65>>0:67 一瞬驚いたような反応でしたから>>37 やっぱり無茶な注文したかしら、と思ったのだけれど 拒否されず引き受けられた時には「ありがとう」と にっこり笑って花束が出来上がる光景を眺め] (鮮やかな手つきね) [まるでお花達と対話をするかのように>>37 (実際に対話していた、とは知らなかったけど) 花々を選んでは包み始めていく。 橙と黄色のカレンデュラは元気でピンと 背筋を伸ばした子供を思わせるような 鮮やかな橙や黄色で、春らしい暖かさを感じさせる グリーンと白の花が全体を引き締めてるように見えて。] (78) 2020/09/21(Mon) 21:27:26 |
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![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン ────素敵っ!!最高だわ! [花束が出来上がり、仕上がりを尋ねられると>>37 手を叩いて興奮しながらそれはもう 子供のように「想像を遥かに超えた仕上がりだわ!」 「さすがね!」と口々に褒めそやし] 『メイ、お店の中で騒いじゃ駄目よ』 [とファリーことメイドのファラリスに>>0:61 嗜めるような声で叱られてしまったのだけれど。 ちなみにだけどお店の方の態度には 何も不躾には感じなかったわ。>>58 楽士には口数が少ない者も それなりに多いから慣れてるし、 お花の様子と花束からかなりの腕だってことは 私視点一目瞭然だったから。>>0:30] (80) 2020/09/21(Mon) 21:28:29 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン あなたはまるで奏でるように 花束を作っていくのね。 お花の素晴らしさも勿論だけど、 あなたのセンスも手付きも腕前も 実に鮮やかだったわ。 まるで花々の魅力を奏でる奏者みたい。 [音楽を奏でるものなら理解出来るかも知れない、 曲を奏でる時「どうすれば曲の良さが引き立つのか」 「ここをこうすればもっと格好良くなるのではないか」 いろんなことを思いながら、奏でる音と対話して 自分の演奏を作り出していく過程を。] ……あなたのお花や花束は、人を幸せにする花々ね。 (81) 2020/09/21(Mon) 21:29:20 |
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![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン あらやだ、私ったら話し込んじゃって。 お代をお支払いするの忘れるところだったわ! この花束、お幾らかしら? [金額を提示されたなら、 それよりも2割多めに差し出して] 多い分はお花達の輝きと あなたの腕前へのチップとでも思って頂戴な。 [そう言ってお釣りを受け取ろうとせず 「どうもありがとう」と言って花束を抱え お店を後にしようとすることでしょう。] (84) 2020/09/21(Mon) 21:30:23 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[もしお店の方が私の手に注意を向けてたら、 こんなことに気付けるかもしれないわ? 私の手が女にしては大きくて、 指もすらりと細く長いけど 手の甲は同年代のご婦人達に比べれば 不自然なほどに筋肉がついて 爪先も真っ直ぐで指先の皮も厚く 節が妙に骨ばっていることを。] (85) 2020/09/21(Mon) 21:30:53 |
![]() | 【人】 平台の宮廷楽士 メイレン─回想・2年前 伯爵邸─ ごめんなさいね、妹のおうちに着くまで 後もう少しだからちょっとだけ我慢してくれる? [お花が萎れないように気を配りながら そう花束のお花達へ語りかけ お忍びなのでバスに乗り、妹が嫁いだ伯爵邸へ。 バスの人々も口々に花を褒めてくれたわ。] ……着いたわ。 [先触れの使者を出していたせいか、 それともお忍びでもバレバレだったせいなのか あちらの使用人は私に気付くとすぐに中へ入れてくれた。] (86) 2020/09/21(Mon) 21:31:07 |
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