情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
【人】 法の下に イレネオ>>16 アリーチェ 「何故。」 しょんぼりと口数を増やす貴方と対照的、これは一言言いきってしまう。その態度には、もしかしたら厳しさが見えたかもしれない。 言葉と共に伸ばす手は大きい。ただし、下から伸ばされたから、万一にも殴られるかと怯える必要はなかっただろう。緩慢な速度だ。 「怒りませんよ。」 視線は下に。とはいえ、背の低い貴方からは表情も容易に伺えるはず。言葉通り、怒っているふうではなかった。 貴方の方に合わせないのは呆れているからだではないらしい。だが、怯えさせまいとしているわけでもないのもわかるだろう。次の言葉で。 「甘いものは好きです。」 「 大きいのがいいな。 どれだと思いますか。」物色の視線だ。 なんとも気遣いがない、行儀も悪い。 #警察署 (31) 2023/09/15(Fri) 13:19:57 |
【人】 法の下に イレネオ>>44 テオドロ >>47 アリーチェ ぴんと伸びた背筋の一人と、冴えない雰囲気の大柄の一人。 知らぬ人が見れば年齢の多寡は逆に見るかもしれない。実際は男は今この中で一番年下で、その癖一番図々しい。 そして、身内に対しては素直でもあった。大きめのひとつを指さされればそれを素直に手に取ったろう。華奢な女性の手の下では大きく見えたのに、一回りも二回りも大きい自分の手の中では小さく見えるらしく、何度か容れ物の中に残ったものと見比べている。 「そうですね。」 「正直者が得をする世の中になってほしいものです。」 それは善良な一般市民に向けた言葉なのだが、この状況では「 素直にたくさん食べたいと言っている自分に大きいものを譲れ 」と言っているように聞こえたかもしれない。そう受け取られれば心外だという顔をするだろうけれど。「食べ切れそうですか。」 聞きつつ、ようやく大口を開けて自分もかぶりついた。 #警察署 (49) 2023/09/16(Sat) 0:50:40 |
イレネオは、アリーチェに、「美味いですね、これ。」 (a9) 2023/09/16(Sat) 0:51:05 |
【人】 法の下に イレネオ>>52 アリーチェ 心外である。 と、いう顔をするのはいくらかの後のことだったろう。何分これは頭が固くて、自分の言葉が自分の考え以外の受け取り方をされるなんて思っていなくて、だから貴方の言葉の意図が分からなくて。 もう一度反芻して、もう一度考えて。それからようやく。 「俺、犬か何かと思われていますか。」 心外だ。 表情で語って、不服そうに言う。言いながら、フィリングがついてしまった指を舐める様はそれこそ動物のようではある。 その合間にも隣の先輩の方を見て、ふんと鼻を鳴らした。 「しませんよ。怒らせたくありませんから。」 これは可愛い後輩とは言い難い態度や図体をしているけれど、本人なりに貴方たちを慕っている。 そうして本人なりに、まあ、怒られれば決まりが悪くはあるのだ。 「いいんですか。いいなら、貰いますが。」 慕っているからと言って、遠慮をするわけではないのだが。 #警察署 (56) 2023/09/16(Sat) 15:11:42 |
イレネオは、それが、嫌いではなかった。 (a23) 2023/09/17(Sun) 13:28:31 |
【人】 法の下に イレネオちょうど昼時。 男は赤茶の紙袋を抱えてぼさっと立っていた。そうしてちらちらと、顔を傾けて袋の中身に繰り返し目をやっていた。 入っているのはカスクートである。ここらでは評判のいいパン屋のもので、昼食用にと買ったものだ。 朝方の発言の有言実行。自分の分と少食な先輩の分。一応半分に切ってもらってきたから、彼が半分だけでいいと言い張ったら、自分で食べてしまうつもりだった。 が。 「……買いすぎたな。」 買いすぎたのである。 昼時のこと。パンは運良く焼きたてで、季節柄新商品なんかも出ていて。時々買いに行くからには顔も覚えられていて、おすすめなんかもされてしまって。 そうして温かく接してくれるのが快くて、じゃあそれも貰います、なんて。 言っていたらいつの間にか5種類のカスクートを手に入れていた。 パン屋側もよく売ったものだと思う。さてどうしようか、と首を捻った。繰り返すが昼時、そこそこの人が昼食のために出払っている。 残っているメンツは忙しそうで、声をかけるにも気が引けた。 誰か、食べてくれたらいいのだけれど。隅の方に寄って、肩身狭そうでいる。 #警察署 (75) 2023/09/17(Sun) 16:12:05 |
【人】 法の下に イレネオ>>76 エルヴィーノ >>77 テオドロ >>78 ニコロ 「あ。」 初めの目当ての先輩が来て、説明しようと口を開ける。 「お疲れ様です。」 ところに、また新しい先輩が来て、タイミングを掴み損ねる。 「えっと。」 どこから話そうか、と整理しかけたところまた一人。 先輩三人に囲まれたところでこの体躯が動揺することはない。 ないけれど、さすがに立て続けに来られると参った。嬉しい悲鳴と言うやつだ。 「……。」 「食べますか。」 結局。 説明を全てすっ飛ばして、結論だけを口にした。 一緒に袋の口をそちらに向ければ、よりパンの美味しそうな匂いが濃くなったはず。 #警察署 (79) 2023/09/17(Sun) 17:22:47 |
【人】 法の下に イレネオ三人の先輩方よりは遠巻きに見ているだろう後輩たちにも、男は目をやって。 目だけではなく袋の中身が見えるように向けて、無言のまま問いかけた。食べるか。 もちろん腹いっぱいだとか、忙しいのなら、無理にとは言わないけれど。 「助かります。」 みんなで食べようという案が出れば、ようやくほっとしたように肩肘を張るのを辞めた。 そして袋の中を指さして味の説明をしていく。内訳は定番のハムチーズにペッパーマヨソースがかけられたもの、えびとアボガドとサーモン、トマトとレタスと卵のもの。それと新発売のチキンとマッシュルームのホワイトソースに、クリームチーズとハニーマスタードの商品だとか。全部半分に切って、ふたつずつ。 各々手を入れて持って行っても構わないし、こちらが配っても構わない。いい感じになればそれで。 #警察署 (84) 2023/09/17(Sun) 17:59:13 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新