【人】 平台の宮廷楽士 メイレン (これは!?) [そう、聞こえてきたのはまさかの不協和音。 しかし不快かと言われたら……否。>>231] (まさか──音の反響具合を見越して!?) [会場が広いと音に遅れが生じたり>>209 音によっては特定の音と壁が共振を起こすこともある。 実際、挑戦者の中に不幸にも引き起こした者がおり 結果演奏がバラバラになってしまった例もあった。>>210 まさか私達審査員の位置で収束するよう 計算までされていたとは思う筈もなく。>>210 然し、少なくとも音に対する知識に対しては 心得のある者が居ると見解して。] (248) 2020/09/26(Sat) 22:11:13 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[音が初めに感じさせるのは沈み込むような重圧感。>>231 地の底から這い出る魔のような低き声。 憂鬱げな、仄暗さ を感じるけれど差し込まれるように聞こえる 和音から構成される低音から高音を順に弾く手法。 これは……電子六弦。音盤とは違う生の音。 霧深い針葉樹林に紛れ込んだかのように 体感温度の低下を肌が錯覚していく。] (例えるなら、哀愁。 環境であり……) [これが彼らの代名詞とも言われるような>>231 曲ではあるとは知らないけれど。] (249) 2020/09/26(Sat) 22:11:51 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[何処か陶酔してしまいそう音が終わった ……そう思いきや。] ──────! [打って変わって先程の空気を打ち消すかのように 激しさを全面的に押し出すような曲調へ変わる。>>232] (今度は、マグマ!?) (251) 2020/09/26(Sat) 22:12:52 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[躍動感の加速が続き、曲の最高潮で 唐突に落ち着いたかと思えば 高音域の裏声がホールに響く。>>232] (見事だわ……この声域。 ここまで高低差を出せる者も 使い分ける幅広さも珍しい) [喉に負担が掛かるでしょうに、と 心の中で独り言ちて。] (あなたたちの中には一体、 何通りの……いや、 何色もの一面が隠されているのかしら?) (252) 2020/09/26(Sat) 22:13:17 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[極端とも言える違いを見せつけられ、 次は何が来るかと期待すると>>233] (あら?) [曲は短調、激しさはあるけれど 電子六弦が旋律を担い、調和し 先まで歌ってなかったであろう各々も 合いの手や副旋律を加えるかのように 厚みを与えていった。] (先の2曲と比べれば、 この国には馴染みやすい曲ね) [現にこの曲を気に入ったのか、 横の審査員が指でリズムを紡いでる。 この国の音楽を脚色したかのような。] (253) 2020/09/26(Sat) 22:13:55 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[そして、次の曲が始まった途端 またまた空気は一変する。>>234 一見調弦の低さも激しい音像もあるが 今度纏われたのは涼しくはあるが 辛口の白葡萄酒を思わせるようなキレを感じる音像。] (まるで、 吹っ切れたかのような 曲ね──)[抑圧と葛藤、電子六弦を手にして固めゆく決意。 何故でしょう……そこに並々ならぬ覚悟と 反骨精神のようなものを強く感じて仕方ないの。] (254) 2020/09/26(Sat) 22:14:44 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン (255) 2020/09/26(Sat) 22:15:40 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[全ての演奏が終わり、 裏方がシャンデリアの明かりを再度つけた。 明るくなった周囲に人々は呆然とし、 やがて舞台の彼らの方を向き始める。 初めの闇の時のような静寂が訪れた、と思いきや。>>213] 『いいぞー!異国の音楽家ぁー!!』 『何だこれ、初めて聞いた!』 『何だか知らねえけどその楽器凄えな!?』 [主に若者達を中心とした観衆が 彼らに惜しみない拍手喝采と熱狂を送り始めた。 一部の聴衆は馴染まないのか顔を顰めたり きょとんとした顔のままだったりしたのだけど。] (256) 2020/09/26(Sat) 22:16:03 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン マイク、貸して。 [裏方からマイクを受け取り、電源を入れて 私から彼らに告げた言葉。 始まった瞬間から、ずっと言いたかった言葉。] ────あなたたち、 何者 なの?[その声が思った以上に妖艶で自分でも驚いたけど、 何よりそれ以上にゾクゾクして仕方ない。] (257) 2020/09/26(Sat) 22:17:01 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン 一見激しい音や哀愁漂うような曲調と、 あなた達はその楽器と自分たちの能力で 様々な一面を見せてくるなんて、最高じゃない! けれど、ただ音を叩きつけてただけじゃない。 さてはあなたたち、全て計算ずくなのね? そこには緻密な計算が無しには成立しない 音の反響やズレも考慮されたものというのは 私でもすぐに分かったわ。 (258) 2020/09/26(Sat) 22:17:24 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン あなたたち、只者じゃない。 暗闇ですら自分達の音楽に変え、 まるで森羅万象のように…… 1人の人生のように曲を繋ぎ、 演奏として一つの形式に仕上げている。 ────とても見事だったわ。 あななたちはまるで一つの生命体のようね。 [これは、彼らの曲を一身に受けた私からの最大の賛辞。] どの曲も素晴らしかった。 哀愁も激しさも好ましいし、 3曲目はこの国のものにも親しみやすい。 (259) 2020/09/26(Sat) 22:17:47 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン ────けどね。 [一度、言葉を切り上げ深呼吸して。] 私が一番好きなのは最後の曲。 荒削りで即興性な点は感じたけど、 この曲が一番鋭く光り、尖ってた。 曲の歌詞通り、あなたたちの新境地にも 吹っ切れた者達の潔い覚悟のような そんな清々しさすら覚えたわ。 若者らしい何かを、この曲は抜群に超えていた。 (260) 2020/09/26(Sat) 22:18:31 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン ……この曲は、大事にしておきなさい。 それだけじゃなくあなた達を構成した 音楽、経験、感情──その他全て。 あなた達を組み立ててきたもの全てを 大事にしていきなさい。 [何となしに感じた直感。>>235 陰も陽も恐らくは、 彼らが内側から生み出していったものなのでしょうと。] (261) 2020/09/26(Sat) 22:18:54 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[自分に席にマイクを置くと、 優雅に──けれど惜しみない拍手を送って。] 私からは以上よ。 ふふ、こんなに血が滾るようなゾクゾク感は 滅多に味わえるもんじゃないわ……。 これだから新たな才能や可能性に 触れていくのはやめられないのよ。 最後の最後に思わぬ大物に出会えるとはね!! [自分でも唇が弧を描いているのが分かる。 この国には無い新しい音楽と新境地、 嗚呼──気になっていたのだけれど。 想像を遥かに超えた、いや。 想像を遥かに踏み越えてくれたわ!!]** (262) 2020/09/26(Sat) 22:19:46 |
平台の宮廷楽士 メイレンは、メモを貼った。 (a61) 2020/09/26(Sat) 22:26:21 |
【人】 楽器リペアマン ティグレ ―― 宮廷 コンペ会場 ―― [ ティグレが隅の方の観覧席に座ったのは、 『30分休憩のアナウンス』が流れた時だった。 >>166 ここは普段、舞踏会が行われるという。 広いホール中に高貴な絨毯が敷かれ 上を見上げると壮大な天井画と シャンデリアがある。>>0>>1 それだけで圧倒されてしまう空間だった。 その光景に固唾を飲んでいると 突然目の前が暗くなった。>>213 ] (263) 2020/09/26(Sat) 22:32:16 |
【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロとある酒場にて [ 酒場にニコロが入る前、コンペ会場から聞こえるだろう素晴らし い曲と拍手の音。 ニコロはその音を少し名残惜しい気持ちを抱えながら 酒場の中に入っていった メインストリートの中にあるだけあり、酒場は他の 場所に比べ大きく、そして賑やかだった グラスのぶつかり合う音 人々の笑い声と僅かなすすり泣くような声 ニコロはその音を楽しげに聴きながら 酒場の主人のもとに歩み寄り挨拶をした 「好きなようにそこの舞台で弾けばいい みんなそうしてきた」 主人はそれだけを言うと仕事に戻った ニコロは舞台に上がり、自分の横に花を飾るだろう ヴァイオリンケースから丁寧に調律調整された ヴァイオリンを取り出すと肩においた まだ、酒場の客たちは思い思いに過ごしている 舞台上のニコロに気づいていないのだ ] (264) 2020/09/26(Sat) 22:34:52 |
【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロ[ ニコロはこの三日間の思い出を振り返る 素敵なカフ 素敵な楽器工房 素敵な花屋 どれもキラキラと輝いていて ニコロはその細い指から軽快な音楽を奏で始めた それは、楽しげで跳ねるような曲調 思い出すのはメインストリート 街の賑やかな光景 自分の過去みた世界とは真逆で素敵な街 酒場の客たちはニコロが曲を弾き始めてすぐ 驚いたように舞台を見て そして、その楽しくなるような曲に知らないはずなのに 手を叩いていた ニコロもその手拍子を聞き、より楽しげにヴァイオリン を響かせた 曲が終わると酒場の客たちは拍手と指笛を鳴らし 「いいぞあんちゃん」「もう一曲くれや」 と囃し立てた (265) 2020/09/26(Sat) 22:44:53 |
【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロ ニコロは笑顔で次の曲を弾き始めた ゆったりとした曲 酒場には似合わないのではないかと思うような 繊細な音が響く ニコロは落ち着いた雰囲気の工房を思い出し 華やかな匂いのする花屋を思い浮かべながら 一曲を弾いた 客たちはさっきまでとは違い その繊細な曲に聞き入っていた ニコロは最後の曲を弾くことにした それは、この街で聞こえたんだ歌声や コンペ会場から漏れ聞こえたこの国にはない新しい 楽器を使った音楽 そして、きっとその人たちの周りで起きた 事件と奇跡 それに対してどうか幸せになりますようにと 願いをかけた曲 酒場の客たちはこの曲を聞いた時に 「家に帰りたくなった」「母ちゃんにあいたくなった」 「ちゃんと生きなきゃ」 と考えるようになったとか ニコロは演奏が終わると静かに舞台を降りた。 客たちは投げ銭をしようとしていたが ニコロが入れ物を指定しなかったために直接渡そう (266) 2020/09/26(Sat) 22:50:11 |
【人】 楽器リペアマン ティグレ[ 彼らの演奏が始まった。>>230 低いグロウルに重なる物悲しげな音。 ただ細部まで趣向が凝らされ 一瞬も聴き逃せない。 全身でその音を求めてしまう感覚。 音は激しさと勢いに乗り 1つのストーリーのように 起伏を伴いながら進む。 最後の曲>>234 彼の壊れたバネから想像した ローミッドの音>>1:137 彼の暗く重い沈黙>>140 それが重なる。 だけど その諧調はまるで羽ばたくようで飛ぶようで この大ホールに、ティグレの胸に響いた。 ティグレはそれを聴き、一筋の涙を流した。 ]* (268) 2020/09/26(Sat) 22:54:35 |
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。 (a62) 2020/09/26(Sat) 22:56:36 |
【人】 宮廷楽士 ウェールズ−馬車の中 [ どこかのバカは、にこにこと笑みを浮かべて、 首を横に振った。 しかし、コンセールカリヨンとは 違う服装ゆえに、その嘘は直ぐに 気づかれるだろうが、 それもまた一興というわけだ。 ] “僕は一介の騎士だよ。 それにしても、酷く疲れが見える。 一連のことが終われば、 シュネーヴェに遊びにくるといい。 王女様がとても喜ぶだろう。 あの国は、涼しくて体を落ち着かせやすいから。” [ 妹や婚約者が聞いたら、 呆れてなにも言わなくなっていたことだろう。 目の前の彼女が、追っている人物を 大切な人 と称したとき、ふっと笑ってしまった。 ] (269) 2020/09/26(Sat) 22:59:05 |
【人】 宮廷楽士 ウェールズ“僕の婚約者 も 僕と身分が違うんだ。愛おしくて、ずっと求婚して3年は頑張ったかなぁ。 だから、いいんじゃない?大切な人を追いかけるって。” [ でも、その男の行動で悲しくなったなら、 この後会ったときに、 平手打ちでもやってしまえばいい。 なんて、淑女に教えてはいけないような アドバイスを彼は口にする。 外の様子は分からないけれど、 多分現場に近づいていることだろう。 ]* (270) 2020/09/26(Sat) 22:59:50 |
【人】 宮廷楽士 ウェールズ−関所への道中 「1人で抜け駆けなんて、酷いんじゃない?」 はっや…… ‘この風、わかるだろ’ 流石ですね。……もう少し。 [ 風向きが変わっていたのは、 そういうわけだったことに気づいたのは、 この2人がウェールズに追いついたとき。 お目当ての人物は、 どこにいるのだろうかと彼らは探すのだった。 ]* (271) 2020/09/26(Sat) 23:15:43 |
楽器リペアマン ティグレは、メモを貼った。 (a63) 2020/09/26(Sat) 23:55:36 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 手を取り合い、抱き合っていて尚、 迷い子のような途方に暮れた声がぽつり、 と聞こえました>>@43。 嗚呼やはり、ヨシュア様のご覚悟は、 そうだったのでしょう… 不思議と、驚きはありませんでした。 先程の、別れの挨拶とともに 送られた言葉、 込められた、思い、 美しい、笑み いいえ。 このままではいけない。 絶対に。 (272) 2020/09/26(Sat) 23:56:17 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ やはりどうしてもヨシュア様を追わなければ、 と顔を上げた私に、力のこもった声。>>@44 は、と振り返れば、ここまで共に来て くださったあの方>>241に、アメリア様が 芯のある瞳で尋ねていらっしゃいました。 ] アメリア様… [ 先程から緩みっぱなしの涙腺がまた 視界を滲ませます。 それでも、エヴィは、とこちらを ちらり見るアメリア様の視線は>>@47、 僅かに不安に揺れていて。 告げられる言葉は、その揺れとは正反対の、 私の身を案じて下さるもの。 けれど。 ] (273) 2020/09/26(Sat) 23:57:53 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ…アメリア様の、お顔の色と比べれば 私のほうがまだマシです。 [ そう言って、にやりと笑えば、 アメリア様はどんなお顔をされたでしょう。 ぐい、と身体を寄せて、 私はアメリア様に続こうとするのでした。 ]* (274) 2020/09/26(Sat) 23:58:32 |
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