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【人】 騎士 エース――お待たせしました。 ……お身体は平気ですか? [軽く身体を清めてちゃんと身なりを整え、 一歩外に踏み出したら、騎士の仮面を被った。 否、待たせた事に対する申し訳なさと、 身体を気遣う気持ちは本物だ。 繕ったのは表情。 気まずそうな顔をしたら王子を困らせてしまうと思って、 なるべく穏やかな顔をして見せる。 王子の前に立って目の前にある道を進めば、 行きに見た様な景色になっていく。 地上から落ちてあの部屋に辿り着いたと思ったのに、 登る様な感覚がないまま、洞窟を抜けた] 不思議だなあ…… [そう呟きながら、王子を振り返る。 帰って来れましたねって微笑んで、 宿を取っていた街を目指して、いつもの距離感で歩き出す。 外は暗く、朝を待つ夜の様だった] (0) 2024/01/25(Thu) 17:39:46 |
【人】 騎士 エース[宿に戻ったら、「帰って来ないかと思ったよ」と店主に心配された。はは、と適当に笑ったら追及はされなかったのでほっとした。王子が食事が必要なら用意してもらおう。 俺はと言うと、 身体に残った彼女の匂いを消したくはないものの、 彼女にシワをつけられたマントや、彼女の汗を含んだ衣服をこれ以上身に着けているのは、頭がおかしくなりそうで。 それを部屋に戻って早々に取り払った] シール様、俺、ちょっと出掛けて来ますね。 [王子はこちらが言わずとも、眠るだろうか。 俺は夜明け前の街に、剣を持って繰り出した。 ……王子も行って来いって言ってたし……] 女でできた穴は女で埋めろって言うもんな…… [そう一人呟いて。 一昨日見付けたあの館の前で、 白いワンピースを身に着けた少女の持つ花を、取り上げる。 「細い子いる?」って、切なさを含んだ瞳で少女に告げた。*] (1) 2024/01/25(Thu) 17:40:27 |
【人】 王子 シール[待つことしばし、 試練の間から遅れて脱出した従者と合流する。 体調を聞かれたので>>0] ……ああ、問題ない。 だが疲れたな。宿に戻ったらすぐに休もう。 [お互いに自然なやり取りを心がけるも、まだ取り繕っている感は否めないか。 どこかぎこちない空気が漂っているのを肌で感じるが、こればかりは馴染むのを待つしかない。洞窟の道を、侵入した時と同じようにして、従者の後ろについて歩く] ……。 [これまでも、先を行く従者の背中を見て、思う処がないわけではなかったが、今は一層、強い思いが視線に含まれるのを自覚して、慌てて瞬きをして背筋を伸ばす。 意識を持っていかれそうになっては、自分にダメ出しをするを何度も繰り返す。 ただ、洞窟を出た時は従者と似た感想を持って脱出を喜んだ] ……本当に、 [夢のような出来事だった。 空を見上げたら、夜明けにはまだ間のある頃か。 けれど、日は替わったかもしれない。 今日は、わたしの誕生日だ] (2) 2024/01/26(Fri) 0:38:11 |
【人】 王子 シール[夜の街道を通って再び街に入る。寝静まった街並みは静かで、戻った宿は控えめながらも明かりがついていた。 宿の主人は、わたしたちの帰りに気付くと出てきて、 心配したのだと話しかけてくる>>1 大きくて元気な声に、詫びと感謝を返してから、] ああ、主人。予定を変更したい。 二泊の予定>>0:5だったが、もう一泊延ばしてくれ。 [夜明けまであと数刻。 朝を迎えて宿を発つだけの気力体力の回復は、 今からでは望めそうにない] あと、今日はわたしの誕生日なんだ。 ……ふふ、ありがとう。 今夜の食事にはうさぎパイの他に、 取って置きのケーキを出してくれ。 えっ、取って置きなんてない? そう言わずに、何か用意してくれ。頼む。 [明るいやり取りを挟めば、気持ちも回復するか。 食事はいるかと聞かれたが、何も要らないと返して 水だけ受け取ると、部屋に戻った] (3) 2024/01/26(Fri) 0:40:18 |
【人】 王子 シール[部屋の片隅。 あの辺りに従者が座っていたのは今朝の出来事だ。 昨日の今頃は、わたしは慣れぬワインに酔っ払って ぶっ倒れていたんだっけ] ……ふふ [何だか可笑しくなって小さく笑う。 少しずつ、これまでの日常が戻ってくる気配がする。] (4) 2024/01/26(Fri) 0:41:49 |
【人】 騎士 エース[そう思ったのに、 部屋を出て顔を見れば逆に胸が痛む。 でもそれを隠して、普段通りを努める。 王子もきっと俺に思うところがあるだろうけれど、 何も言わず、聞かないでいてくれた。 王子がそうしてくれていればきっと、 俺も忘れたフリはできるだろう。 宿に戻ったら休もうと言う言葉>>2に頷いて、 お疲れの王子の為に、無理のない程度に急いで出口を目指した。 何もなければ振り返る事はなかったが、ずっと王子の気配に気を遣った。足取りは問題ないかとか、身体が辛そうな気配はないかとか…… 俺の背に視線が注がれている気がして、 でも別にそれは隊列的に自然と思った。けど…… 何だか居心地がいい様な悪い様な、 不思議な感覚がずっと続いていた] (6) 2024/01/26(Fri) 8:24:43 |
【人】 騎士 エース[無事に宿に辿り着いたら、 宿の主人と僅かにやり取りを交わした後、 王子が「もう一泊」と。>>3 そうですねって頷いた後、] ……ふ、 [とっておきのケーキを強請って無いって言われた王子が可笑しくて、つい笑ってしまう。 食い下がる姿がまた楽しくて、俺も援護した。 俺も水だけもらって部屋に戻って、 防具を脱いで服を着替えて、 帯剣して王子の部屋に、遠慮がちに声を掛けた] 昼までには戻ります。 おやすみなさい…… ゆっくり寝て下さい。 [就寝するという王子>>5の部屋の前で一礼して、 その場を後にする。 願わくば、優しくて穏やかないい夢を……] (7) 2024/01/26(Fri) 8:24:48 |
【人】 騎士 エース[―――そうしてあの娼館に立ち寄って、 細い子がいいと告げた通り、 スレンダーなところが シール様みたいで 魅力的な少女が宛がわれた]………… [でも俺は、その子の匂いを身体のどこにも残す事なく 夜明け頃、館を後にした。ふわ……と欠伸をして] ……お喋りだけで娼館を使ってしまった…… [童貞か上級者みたいな使い方をした事に 複雑な気持ちで街をふらふらと歩く。 目当ての店が開くまでの時間潰しに酒場に行き、 弱い酒を一杯だけ煽り、酔っ払いに絡まれてボコり、 そうこうしていたら、街が活動を始めていく。 開店したばかりの鍛冶屋に刃こぼれした剣を持ち込み、 直してもらっている間、店の隅の椅子で眠って待った] (8) 2024/01/26(Fri) 8:24:54 |
【人】 騎士 エース[欠伸を増やしながら宿に戻り、 王子はお眠りだろうから声を掛ける事はせず。 直してもらった剣を置いて、 俺もベッドに倒れ込んだら、もう離れられなかった] シール様……お身体大丈夫かな…… [問題ないって言ってたけど、そんな事ない筈だ。 初めてであんなに無茶苦茶にされた挙句、歩かされて。 でも忘れるって誓ったから、そこまで踏み込んで聞けない…… 悶々考えている内に目が閉じて、俺も夕方頃まで眠り続けた] (9) 2024/01/26(Fri) 8:25:31 |
【人】 騎士 エース[王子より夜更かし(?)したせいか、 王子より遅く起きて来たかもしれない。 目覚めて合流したのは一階の食堂だったか] おはようございます……には遅いですね。 [苦笑しながら王子の顔色を窺う。 たくさん寝たから、悪くなさそうだったか……。 やがて店がうさぎのパイと、 誕生日に相応しい様なちょっと豪華な食事を用意してくれたら、 その席に着くだろう。 ケーキはきっと食後で] お誕生日おめでとうございます。 今日……から、大人の仲間入りですね。 [あの時の言葉>>1:$76をなぞって告げて] でもお酒はまだ駄目です。 [と言って取り上げる。ノンアルコールの飲み物を店が用意してくれたら、それはいいですよって許可するだろうけれど。**] (10) 2024/01/26(Fri) 8:25:55 |
【人】 王子 シール──夕方── [従者と再び顔を合わせたのは、宵の口だったか。 食堂の以前と同じテーブルで待ち合わせる。 半日ほど遅いおはように(自分も遅いと突っ込んでいたが)>>10 思わずふふ、と小さく吹き出す。 苦笑を浮かべる顔に笑みを返して] ゆっくり休めたか? わたしも先程まで眠っていた。 おかげで頭はスッキリしたが、腹が空きすぎてな ……ほら、早く席に着け [店内に漂う料理の匂いに、先程からお腹が鳴りっぱなしだ。 従者を促して向かい合わせになると、 早速店員を呼んで料理を運ばせる。 目の前に並ぶ、ちょっと豪華な内容に目を輝かせていたら、 一度聞いた事のあるフレーズで、誕生日を祝われた。>>10] (11) 2024/01/26(Fri) 14:19:31 |
【人】 王子 シール……っ、あ、…あり、 がとう… [思わずそちらを見て、少し頬を赤らめて頷く。 前にそれを聞いた時の後の事を思い出しかけて、] グ〜〜 [遮るように、わたしの腹の虫が鳴った。 自分でもビックリするほど大きな音だったから、 向かいの従者にも聞こえたかもしれない。 わたしはさらに、顔を赤く染める事になった] あああ、ホラ、早く、食べようっ い、いた、っ、いただきますっ [あたふたと動揺しながら、 作法もそこそこに早速料理に手を伸ばした。 丸一日以上何も食べなかった後ですっかり食欲が戻ると、 まるで育ち盛りの少年のようにがっついてしまう] (12) 2024/01/26(Fri) 14:23:15 |
【人】 王子 シール[ついでに食う勢いで酒を注文するも、 運ばれた杯を受け取る前に従者に取り上げられてしまい、] ……。 [まあ、前回痛い目にあったしな。 大人からの忠告はおとなしく聞き入れよう(王家のダジャレ)] (13) 2024/01/26(Fri) 14:23:46 |
【人】 王子 シール[食事の後で、バースデー仕様にデコられたケーキが運ばれる。 オーナー兼シェフの特製だ。 大好きな苺がたくさんのっていて、見るからに美味しそう。 さっそく一口食べる。 見た目を裏切らない美味しさで、 苺の甘酸っぱさと生クリームの甘さに、ほっぺが落ちそう] うふふっ [ニコニコと上機嫌に笑って、肩を竦める。 続けて二口、三口と頬張った。ゆっくりと味わって記憶する。 一年後の同じ日には、王城に居るであろうわたしにとって、 従者とこうして向かい合わせにケーキを食べる機会は、二度と訪れないだろうから……] (14) 2024/01/26(Fri) 14:25:54 |
【人】 王子 シール[二人でケーキもすべて平らげ、 テーブル上の皿はすべて空になる。 お互いに満腹になって苦しいと笑った後で、不意に表情を改めた] ……この後、話がある。 わたしの部屋に来てくれ。 [真面目な口調で伝えれば、従者の表情も変わったか。 程なくして席を立ち、店主や店員に食事内容の感想と感謝を伝え、 和やかな雰囲気を作ってから食堂を出る。 従者が一旦自室に戻るならそうさせて、先に自室に戻る。 照明に火を入れて、仄かな明かりで室内を照らした時、] ……あ、 [わずかな変化に気付いた。ベッドの脇に置いた白い花は、 これまでの瑞々しさが失われ、枯れていた] (15) 2024/01/26(Fri) 14:28:12 |
【人】 王子 シール[そこへ、部屋の扉がノックされる音がする。 枯れた花はそのままにして、部屋の入口まで向かうと扉を開けた] ……入れ [目の前に立つ従者を見上げ、すぐに扉の内側へと招き入れる。 この街に来るまでは、従者を自室に入れるなど絶対にしなかったが、体の秘密がバレた以上、そうする必要もなくなった。 それに今から伝える内容も、他の者が近くにいる場所では話にくいというのもある。 そうした話合いも、今までの旅では不要だったのだが……、] 実は先程、城から書簡が届いた。 [従者に物書き用机の前にある椅子を勧めてから、 用件を切り出す。わたしが夕方に目を覚ましたのは、届け物があると部屋をノックされたからだった。荷物の中から書簡を取り出し、中に目を通しながら話を続ける] (16) 2024/01/26(Fri) 14:32:22 |
【人】 王子 シール[さらに話を続ける] 明日からは馬で移動するぞ。 馬も途中で立ち寄る宿も、すでに手配済だそうだ。 国境の付近で一泊、王都の近くでもう一泊だ。 [馬は宿に到着したら、新たに乗り換える。 徒歩ならまだ半月近くはかかったが、馬の足だと本当に速い。 また、用意された宿に入れば、城から遣わされた使用人なども居るのだろう] (18) 2024/01/26(Fri) 14:33:32 |
【人】 騎士 エース[食堂で朝……もとい目覚めの挨拶を交わすと、 王子が小さく笑う。 いっぱいねました、って子供みたいな言葉を返して、 空腹な王子に促されるまま席に着く。 旅人には豪華すぎる料理は、 王子の心も擽ったらしい。>>11 無事に誕生日を祝えて、よかった。 あの部屋で口にした台詞と同じものを用いたのは、 祝う気持ちが変わらないから に加えて、少なからず浅ましい気持ちもあっただろうが…… ]……ふふ、 ええ、いただきましょう。 [王子の頬が僅かに染まって見えて>>12、 思わず数瞬、見つめ合ったけれど。 王子の腹の虫に邪魔されてしまったので、 大人しく料理を頂く事にした。 頬を色濃くさせた王子とは対照的に、落ち着いて食事を進めた。酒は飲まなかった。王子が飲みたがったら厄介だし(実際どさくさに紛れて注文していたので>>13、取り上げた)、飲めない王子の前で飲むなんて、そんな意地悪をする気にはならなくて] (19) 2024/01/26(Fri) 16:58:50 |
【人】 王子 シール[二人の間が多少気まずいとしても、 空腹で目の前にご馳走が並べば、楽しく過ごせた。 やはり食は三大欲求の一つだ 今日が誕生日だと伝えれば、オーナー兼シェフが腕を振るって、 味は元より見た目にも美味しい料理を出してくれた。 デザートに食べた苺のケーキも、 思い出と一緒に、生涯忘れられない味になっただろう。 ドサクサで頼んだ酒は従者に取られてしまったので、 次の機会にするとして] わたしに遠慮せずとも飲めばいいのに。 お祝い事なんだから。 [と、従者の手元にある杯を勧めたけど、 断られてしまった>>19 主を差し置いて飲むわけにはいかないか、と、 こちらは見上げた忠誠心だと改めて感心する] (23) 2024/01/26(Fri) 20:29:54 |
王子 シールは、メモを貼った。 (a0) 2024/01/27(Sat) 9:35:46 |
【置】 王子 シール──おまけB── [剣術武闘会の決勝は勝ち抜き戦で行われる。 二人ずつ勝負して、勝ち上がっていく方式だ] ふふ、わたしとエースが当たるとしたら決勝だな。 途中で脱落するなよ。次は決勝で会おう。 [そうして、われらは共に勝ち進んだ。 わたしは途中でヒヤリとする事もあったが、 お互い怪我もなく、無事に決勝で対面する] ……ふむ、 どちらが勝っても手に入る賞金は同じだな。 何ならどちらかが棄権しても稼げはするのか。 [しかし決勝が行われないとすると、 観客が不満から暴動を起こすかもしれないし、 主催者の機嫌を損ねるかもしれない] (L0) 2024/01/28(Sun) 1:33:30 公開: 2024/01/28(Sun) 1:35:00 |
【置】 王子 シールならば、逆に盛り上げてやるか。 試合は接戦にして、派手な動作も含めてやろうか。 客が喜べば賞金にボーナスが付くかもしれん。 [これは八百長の相談ではない。何故なら観客のボルテージがある程度上がったら、真剣勝負を挑むつもりだからだ] 本気で行くからな。お前も手加減するなよ。 [腰の木剣の柄に手を添えて宣戦布告だ。 こうして、わたしたちは並んで決勝の舞台へと進む] (L1) 2024/01/28(Sun) 1:33:56 公開: 2024/01/28(Sun) 1:35:00 |
【置】 王子 シール───ハッ、 [木剣を持ったまま床の上で素早く前転し、体勢を戻すと 同時にエースの足を薙ぎ払う。 当たる前に飛び上がって避けられたので、 地を蹴って一気に間合いを詰めると、相手の懐に飛び込んで 顎下目がけて剣先を突き上げる] ッ、ク…! [木剣同士がぶつかって大きな音が立つ。 払われた一撃が重くて、危うく剣を落しそうになるが、 握力を込め直しながら、飛び退るようにして間合いを開ける] (ぜんっぜん、当たらない…っ) [盛り上げ部分は終わって、お互いに本気モードに入ってた。鍔迫り合いは接戦だが、このままでは体力負けしてしまう] (L2) 2024/01/28(Sun) 1:34:16 公開: 2024/01/28(Sun) 1:35:00 |
【置】 王子 シール……ふぅ…っ [剣を構えながら呼吸を整える。全力で攻撃できるのは、 体力的に後一回だ。…───よしっ] たぁっ!! [ダッシュで跳躍するようにして寄ると、剣を振りかぶる。 そのまま剣を下ろすと見せて、] (いまだっ) [そのままの姿勢で腰より下にすばやく身を屈める。 このフェイント攻撃は、わたしが密かに自主練していた技だ。 エースにはまだ見せた事がない。初見の今ならチャンスかも。 そして、見込んだ通り、] ───!! [下からの攻撃に反応して身を反らす、 その隙に剣を握った手を狙って一撃を喰らわす。] (L3) 2024/01/28(Sun) 1:34:42 公開: 2024/01/28(Sun) 1:35:00 |
【置】 王子 シール(もらった!!) [剣を弾き飛ばし、腹に蹴りを喰らわす。倒れた上体に素早く馬乗りになって、剣先を喉元へ向けて突き下ろし、───触れる寸前で止めた] (L4) 2024/01/28(Sun) 1:35:07 公開: 2024/01/28(Sun) 1:35:00 |
【置】 王子 シール[勝負あり、と叫ぶ審判の声。割れる歓声] ……ふ、…やっと一本、取ったぞ… [見下ろした師匠に勝ち誇ってから、体から下りて立ち上がる。 というわけで、初見の技が上手く決まって勝ちました、 というお話。 とっぴんぱらりのぷぅ] (L5) 2024/01/28(Sun) 1:35:33 公開: 2024/01/28(Sun) 1:40:00 |
【人】 王子 シール──王都へ── [翌朝は寝不足だろうが何だろうが、予定通りに宿を出立する。 世話になった宿屋の主人からは特別に、うさぎパイのレシピをいただいた] これと同じ材料が手に入れば、 作れるんだな……ありがとう [感謝を伝えながら受け取って、 そのまま横に控えるエースに手渡す。 わたしはこれまでに料理をしたことがないから、 きっと彼が上手く作ってくれるだろう、……。 こあとは、書簡の指示通りに行動した。 指定の場所まで赴いて馬を借りる。 馬が途中でバテてしまわないように休憩を挟みつつ、 それでも出来るだけ急がないと、 日没までに次の宿には間に合わない。 二人で過ごす甘い時間も確保できないまま、 街道を急ぎ、駆け抜けた] (26) 2024/01/29(Mon) 13:17:17 |
【人】 王子 シール[宿に到着すると、予想した通り城から遣わされた使用人が居た。 これまで着回しつづけてきた衣服や装備を一部、 新しいものに交換する。 明日には王都に到着するのだから無用と思ったが、 彼らがここに居るのは監視や警護が主な目的だろう。 わたしたちが予定通りにここへ着かなければ、 彼らはそのまま追跡隊になった筈だ。 そして、彼らの前ではまだ「王子」として振舞った。 「王子に戻りたくない」が、肉親に会うまでは演技を続ける。 当然ながら従者とも部屋を分けられた。 部屋だけでなく、フロアも分けられた。 食事も別々で、使用人たちの給仕を受けながら、 広いテーブルで一人で食べる。 旅の間は常に、彼と同じ食卓で向かい合った。 恋人同士になってからは間もないが、そうなる前からずっとそうだった。二人で一緒の食事は楽しかったし美味しかった。 今の食事は内容が豪華だとしても、とても味気ない。] (27) 2024/01/29(Mon) 13:17:51 |
【人】 王子 シール[移動の疲れもあってか、その日の晩はすぐに眠りに落ちた。 翌朝、馬場の前で跪く従者の姿を認めると声をかける] おはよう、……よく眠れたか? [言葉を交わすのは、宿に到着した時ぶりだ。 たかだかひと晩離れていただけなのに、どこか懐かしい気もする。 ほんの少しだけ頬を熱くしてから、用意されていた馬に乗った] さあ、出発しよう。 [今日も丸一日馬を駆って、王都を目指す*] (28) 2024/01/29(Mon) 13:18:24 |
【人】 王子 シール──城下町の宿にて── [王都に入って城下町まで来ると、馬を下りた。 長距離を移動した馬に感謝を伝えて労うと、 従者と並んで宿へと向かう] 城下町、三年ぶりか……それ以上か 久しぶりだな わたしはあまり、こちらへは来なかったけど、 お前にとっては懐かしいのではないか? [賑わう街並みは、一昨日まで滞在した花街かそれ以上だ。 既に日没を迎えた後だが、人通りは活気に溢れて、 寝静まる様子が見られない。 わたしたちは花街でしたのと同じように、 立ち並ぶ商店の店先を眺めたり、気になるものを手に入れたりして、束の間のデートを楽しんだ。 宿への到着時間は指定されていないと思って油断していた。 まさか、] (29) 2024/01/29(Mon) 14:10:16 |
【人】 王子 シールなに、既にチェックイン済? [ようやく宿に着いてフロントに向かうと、 わたしに用意されている部屋は既に客が入っているという。 しかも、] わたしが? [数刻前にあなたをお通ししましたと、宿の主人は言い張る。 わたしは一瞬目を丸くして、すぐにある考えに思い至る。 まさかと思うが、] ……すまん、その部屋を教えてくれ わたしも向かわせてもらう…───あ、いや、 別に争うってわけじゃない。 し、知り合いなんだ、 ……たぶん [説明もそこそこに部屋番号を聞き出すと、そこへ向かう。 ちなみに城下町だからといって、 王家の人間の顔を皆がすべて知っているかといえば、 そうでもない。 そもそも、わたしは長年旅に出ていて、サインは虚弱で 城からほとんど外に出られない …───はず ] (30) 2024/01/29(Mon) 14:10:46 |
【人】 王子 シール[部屋の扉には鍵がかかっていなかった。 ノックもしないで、いきなり扉を開ける。そこには、] 『遅い、遅すぎる!待ちくたびれたぞ』 [ソファーに足を組んで座り、 不機嫌極まりない様子でこちらを見る彼は、 見た目はわたしと瓜二つの王子、サインだった*] (31) 2024/01/29(Mon) 14:11:05 |
【人】 王子 シール──双子の王子── [目の前にサインがいる光景が信じられなくて、 扉の付近で茫然としていると、 さっさと入って扉を締めろと促される。 従者も呼ばれたので、この部屋には三人だ。 突っ立ってると目障りだからと、ソファーにも勧められる。 言い方が不遜だが、気遣いは細やかだ] 『俺の作ったスケジュールでは、 もっと早くここに着いたはずだぞ。何故遅れた?』 [なるほど、あの書簡に記された鬼スケジュールはコイツが組んだのか。と理解するも、問われた内容については答えられず、代わりに首に巻いたショールに軽く手を添える。 城下町で買ったばかりのコレは、エースが見立てた。 まさか、これを選んでいたから遅くなりました、とは口が裂けても言えない…] (32) 2024/01/29(Mon) 15:09:51 |
【人】 王子 シール[サインがお忍びで来たいが為に、 この宿には城の使用人たちが居ないのかもしれない。 それは察する事ができたが、そもそも何でサインが ここに居るんだろう] 何故ここにいる? わたしに会うなら、こちらから城へ向かったのに そもそも、体の具合はどうだ? [気になる事を立て板に水で問うたら、 一度に聞くなとキレられた。それもそうか。 ならば、サインから話し出すのを待とうと、彼の手元を見たら、] おい、お前……それは、ワインではないのか? 飲んでいいのか、というか飲めるのか? わたしにも寄こせ [身を乗り出して杯を取り上げようとしたら、当人からの抵抗に合うばかりか、横からも従者が「失礼」と前置いて、わたしを毅然と止めようとしたかもしれない。ずるい、ずるいぞ] (33) 2024/01/29(Mon) 15:10:31 |
【人】 王子 シール[ちなみに、ワインは成人になる前から飲めたそうだ。 虚弱体質のくせに飲めるんだへーと思ったら、どうも今は虚弱ではないらしい] どういうことだ? [と、問えばようやく聞けた。 今から三年前、わたしが旅に出てしばらくしてから体質は向上し、 今では剣術や馬術もある程度嗜むらしい。なんと。 どうしてそうなったと聞けば、] …────、 [わたしにとっては、受け入れがたい内容だったが、残念ながら筋は通っているようだ。 つまり、わたしがサインの体を弱らせていた原因なのだと。 王家の双子で男女は凶だという予言との因果関係は不明だが、 双子の男女が近くに居てはよくない、 という結論にはなったらしい] (34) 2024/01/29(Mon) 15:12:07 |
【人】 王子 シール信じられない。 そんな戯言、鵜呑みに出来るか [せめてもう一度一緒に住んでみて、サインがまた弱ってくればその説を信じてもいいが、このままでは引き下がれない。 まるで、わたしが悪いみたいじゃないか] …… [すぐに言葉が出てこなくて、 わたしは沈痛な面持ちで項垂れた。*] (35) 2024/01/29(Mon) 15:12:32 |
【置】 王子 シールシールにとっては酷な話だろう。 生まれてからずっと、いずれは王の補佐になれと、 男のふりをして王子として育てられてきたのだ。 今までの努力は何なんだ、という気持ちも判らなくもない。 項垂れてるシール>>35を見遣ってから、 ふと、傍らに居るシールの従者にも目を向ける。 ついこの男の前で王家の秘密を暴露してしまったが、 シールが受けた衝撃については、何か思う処がありそうだが、 その元になる双子の男女については、 あまり驚いている様子はないか。 驚きを顔に出さないタイプか、 あるいは、…… 既に知っている 、とか。それに、シールもシールだ。 この男がいるとわかった上で、 自分が女だと伝わりそうな話をしている。 人払いを忘れたわけではあるまい。 「ふーん……」 二人を交互に見て思案する。 もしかしたら、二人は既に、 母上が心配した通りになっているのかもしれない。 (L6) 2024/01/29(Mon) 16:36:27 公開: 2024/01/29(Mon) 16:40:00 |
【置】 王子 シール一度その考えは保留にして、まずは肝心の要件を伝えよう。 「俺はお前に伝えるべき事があって来た。 本当は即位の前で忙しいんだ、手短に言うぞ」 手にした杯を置いて姿勢を正した。 「お前は城に戻ってくるな。 王の補佐など要らぬ。 国の事は俺に任せて、 お前はどこへでも、好きな処へ行くといい」 何も無下に放り出すつもりはない。 贅を凝らさなければ、生涯困らない禄は出してやる。 王政に関わりたいのであれば、俺たちは真向から対立するが、 お前にそのような野心はないだろう。 誕生日の朝に、父王へ語った思いをここでも伝える >>2:L0>>2:L1>>2:L2>>2:L3 (L7) 2024/01/29(Mon) 16:37:28 公開: 2024/01/29(Mon) 16:40:00 |
【置】 王子 シール「俺のせいで、今まで不自由を強いたな 見ての通り健康だから、心配しなくていい。 好きなものを食べて、 好きな服を着て、 ……そこの男とどこへでも行くといい」 俺はソファーから立ち上がると、従者の方へ向かう。 姿勢を正そうとしていたら、手を掲げて制止する。 こいつはシールの従者だ。俺のではない。 「お前が、エースか。 手練れだな。俺が送った刺客を悉く打ち払いおって>>2:L4 おかげで、こちらは人手不足だ」 こちらの都合を一方的に押し付けるような事を言って、 不服そうに鼻を鳴らす。 「何ならお前は、城に残ってもいいぞ。 お前が護衛なら頼もしいが、……まあ、いい」 振り返ったら、不安そうな顔をしているシールと目が合った。 姉いじめはこのくらいにしておこう。 (L8) 2024/01/29(Mon) 16:39:25 公開: 2024/01/29(Mon) 16:40:00 |
【置】 王子 シール「騎士よ、お前にも命ずる。 これからも、シールの護衛として従者として 生涯仕えよ。 シールの向かう先へ、共に行け。 ……ああ、でも、その前に」 口元を歪めて笑みを作り、 「俺たちの両親に会わせてやろう。 国王陛下、皇后陛下、 お姫様を私に下さいをやれよ。 ……ふ、その場で首が飛ばぬように、 手は回しておいてやる」 なんてな。勇敢な騎士に、幸あれ。* (L9) 2024/01/29(Mon) 16:40:51 公開: 2024/01/29(Mon) 16:40:00 |
【人】 王子 シール[サインが城へ戻る前の、ほんの僅かな時間に、 旅の土産話を聞かせてあげようか。 花街で偶然手に入れたSENBEIを茶請けに、 剣術武闘会の話をしたり、 試練の間の話は……うん、出来ないな。 バザーでぼったくられそうになった事も……言えない] (38) 2024/01/29(Mon) 17:18:32 |
【人】 王女 シール──即位の日── [サイン王子が成人になってから間もなく、 王城では即位式が行われた。 現国王は老齢のため退位し、 第一王子のサインが新国王に即位する。 儀式に第二王子シールの姿はなく、 代わりに遠い異国の地から贈られたという、 祝文が読み上げられた。 シール王子については、のちに、 その国で姫君と恋に落ちて永住を決めたという噂が、 国内でまことしやかに流れた。 …───サイン王の治世が、始まる] (40) 2024/01/29(Mon) 18:24:58 |
【人】 王女 シール[王城の中庭は解放され、王の即位を祝福する国民で溢れ返った。 王城のバルコニーから新国王が姿を表すと、 皆が一斉に手を振り、祝福の声を上げる。 その群衆の中に、わたしたちは居た] 見えるか? ……ああ、かなり遠いな。 でも、姿は判るぞ……立派になった。 [こちらから向こうは、かろうじて見えても、 向こうからこちらは、気付くまい。 父から継いだ王冠と錫杖、深紅のローブなど。 王の象徴たる装いに身を包んで、小柄ながら既に威厳すら感じる。 ……身内のひいき目かもしれないが。 その姿を目に焼きつけてから、振り続けていた手を下ろす] (41) 2024/01/29(Mon) 18:26:07 |
【人】 王女 シール……さて、わたしたちも行こうか。 [また、宛てもなく旅をするか。 それとも、二人で暮らす家を探すか。いずれ子を産んで育てるなら、人々が優しい土地が良い] (42) 2024/01/29(Mon) 18:26:39 |
【置】 古ぼけた 人物画[その光景はさながら…───、一枚の絵画のように、**] (L10) 2024/01/29(Mon) 18:28:16 公開: 2024/01/29(Mon) 18:30:00 |
【人】 騎士 エース好いた女性に 自分の子供を産んでほしいと思うのは、 男として当然で、 切なる願いです。 [とは、 お目通りが叶った彼女の母親に向けての言葉だったたろう] (43) 2024/01/29(Mon) 22:59:03 |
【人】 騎士 エース彼女を愛しています。 命を懸けて、大事にします。 俺の、王女様にします。 [白いワンピースを纏い俺に手を差し出す彼女に 微笑む前の、一場面。**] (44) 2024/01/29(Mon) 22:59:18 |
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