人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

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到着: 黒崎柚樹

【人】 黒崎柚樹

 …………"また"、夢……?

[スニーカーの下、かさかさと音を立てる、乾いた土に生える青草と枯れ葉の感触。
心地よい夕刻の風が耳元を擽って。

ここはキャンプ場で、そして武藤も一緒に来ているということを、私は最初から"知っていた"。

"あの時"から、何度か経験している不思議な現象。

今回も他愛ない、そのうちの1つだと思っていた。]
(12) 2023/02/28(Tue) 22:41:33

【人】 黒崎柚樹


>>5

 …………武藤?

[周囲を見渡し、武藤の姿が見えないなと首を傾げたところで、聞き馴染んだ大声が空気を切り裂く勢いで聞こえてきて。

木々の間へと一歩踏み出し、声の主の方向へと足早に進んでいく。
いや、駆けている、といった方が正しかったかも。

陸上部に所属し、そこそこの記録を持っている私は、足には自信があったから。]

 武藤……っ、…………いた。

[姿を認め、秒で違和を感じた。

自分と目が合って、見慣れた、はにかむ風な笑みが返って来なかったこと。
左手指の薬指、そろそろ見慣れてきていた金の輝く輪が無かったこと。

そして私を、"柚樹"と呼ばなかったこと。]
(13) 2023/02/28(Tue) 22:42:21

【人】 黒崎柚樹


 ………………っ

[ぞわり、と嫌な寒気が背筋を滑り降りていく。

震える右手で己の左手をなぞったら、あるはずの金属の輪が薬指に無かった。

耳元にあるはずのピアスも無かった。

外れたんじゃない。
まるで、最初から無かったように。]

 武藤……この間のバレンタインデーって、どうしてた……?

[あえてなんでもない風に問いかける。

────ねえ。

これは悪夢、なのかな。それともまた、天使のいたずら的なものだったりするんだろうか。*]
(14) 2023/02/28(Tue) 22:43:12
黒崎柚樹は、メモを貼った。
(a3) 2023/02/28(Tue) 22:46:04

【独】 黒崎柚樹

/*
うううううう緊張する緊張する緊張する。
お邪魔します。ペア村とか2018年以来……?で、色々こう、つたないところが多々あるかと思いますが、じゅーきさんはこれから2週間よろしくねええ……と既に伝えてはいるけど灰にも埋めておこう。

うう、武藤が生きて動いているというこの幸せよ。
幸福感を噛み締めながら2週間生き急ごうと思います。
単にいちゃいちゃとかしてれば良いものを「せっかくだから何かドラマ的なものを入れてしまおう」とPCにあえての負荷をかけていくスタイル……。
(-5) 2023/02/28(Tue) 22:53:24

【独】 黒崎柚樹

/*
なんで恋人のことをさくっと忘れてますかねこの男は……[イラァ]

まだ忘れられてるショックとかより村入りの緊張の方が勝ってる(あと生武藤チップ久々に拝めて崇め奉りたくなってる)けど、これじわじわと鬱な気分になる……やつ……かな……多分そう……。
(-12) 2023/02/28(Tue) 23:24:49

【人】 黒崎柚樹


 …………"半年" >>23 ……?

[武藤が"くっきー"呼びを始めたのは、去年の春、一緒の研究室になってほどなくのこと。

でも"あの時"までは世間話をするほどの間柄でもなかった。少なくとも、会えて「よかった」と言って貰えるほどの仲ではなかった。

────つまり、今の武藤は、あの事故前の。

頭の中で情報の断片を組み立てながら言葉を紡ぐ。]

 ごめん、変なこと聞いた。

 そういえばさっきはチョコありがとう、"たけのこのやつ"。

[あえて間違った情報を投げてみる。
自分の予想が間違ってなければ、"さっき貰ったチョコ"は"キョロキョロした鳥のやつ"だったんだよね。

答え合わせが出来てしまえば、そういうことか……と溜息を吐くだけなんだけど。]
(35) 2023/02/28(Tue) 23:58:29

【人】 黒崎柚樹


[半年前。
私たちは、研究室の課外授業で訪れた美術館で、不思議な体験をした。

研究室の仲間だけが取り残された美術館内。
空間は閉ざされ何処へも行けず、陽も落ちず、そして食料は望むもの何でも口にすることができた。

眼前に現れた天使が言った。

────
『天に召される方をお迎えにあがりました』


────
『私が迎えにきたのはたった一人』


────
『他のみなさんは段々と現実へ覚めるでしょう』


その言葉通りに後輩女子が次々と目覚めていき、そして武藤も現実へと還っていった。

最後の4人のうちの1人になった私は、私こそが死者なのかもしれない、いや死者なのだろうと覚悟して。────でも、生還することができた。]
(36) 2023/02/28(Tue) 23:58:48

【人】 黒崎柚樹

[あの不思議な空間は、死んでしまった先輩の夢の世界だった。
生還者は皆、あの時の記憶と体験を胸に今を生きている。

美術館の屋上、大声で叫ぶように告げてくれた

  『オレは…、くっきーの、
   黒崎柚樹のことが好きなんだが?!』

という武藤の言葉もね。
────ずっとずっと、忘れてないよ?

生還して、晴れて、恋人同士になって。

ハロウィンのテーマパークに約束していたサシ飲み。
クリスマスに年越し。

そう、最近ではバレンタインデー。
頑張って手作りチョコ菓子、贈ったはずなんだけどな。

武藤の中にもあるはずのその記憶、一体何処をうろついているんだろう。]
(37) 2023/02/28(Tue) 23:59:30

【人】 黒崎柚樹


 や……皆は……、

[屈託なく"他の皆"について口にする武藤>>24に、どう返せば良いものか口籠もる。

だって、ここは夢の世界。
現実ではあり得ない。

だから"皆"は、ここに居ない。

現実の私たちは、大学4年への進級を目前にした春休み中で、些細な遊びの約束こそすれ、キャンプに行こうなんて話はしていない。

────それとも、こっちが現実なんだろうか。

楽しかった半年間の方が、全部、夢?

足元に、大きな黒い穴が空いたような気がして、膝がかくりと折れそうになった。
よろめいたりなんか、しなかったけれど。]
(38) 2023/03/01(Wed) 0:00:05

【人】 黒崎柚樹


 看板に、あっちに管理小屋があるって書いてあった。

[行ってみればわかるんじゃないかな、予約名とか人数とか、色々。

誘ってみたら、素直についてきてくれるだろうか。

この距離で並んで歩くと、どちらからともなく手を繋ぐのが常だったけれど、今はそれも出来なくて。
長めのパーカーの袖の内、きゅ、と両手を握りしめた。

今の武藤にとっては、私は、"仲良くなりつつある男友達"でしかない。

武藤のおかげで口にできるようになった"私"の一人称も封じて、いくらかの距離を取りつつ管理小屋への道を進んでいった。**]
(39) 2023/03/01(Wed) 0:00:30

【人】 黒崎柚樹


 …………そう。"平和"。
 "個別に貰った"のはまだ食べてないから……。

[  ────ああ、やっぱり。そうか。

武藤の返事 >>47 で確信できた。
この武藤は、"あの事故"に遭う直前の武藤。
不思議な事象が起こり続ける極限状態の中、私は私が女であることを告げ、互いに恋心を抱くようになって「また会おう」と再会を誓うことになる前の武藤。

  ねえ。
  武藤は、"あの時ああならなければ良かった"と
  思ったりしてる……のかな。


だから、今、武藤の側だけ、時が巻き戻っていて。

それともやっぱりこっちの方が現実だったりするのかな。
あの時から半年、重ねた日々の方が、私の泡沫の夢だったんだろうか。

考えれば考えるほど吐き気がしてきて、でも表には出すまいと、目の奥に力を込めた。]
(62) 2023/03/01(Wed) 6:11:54

【人】 黒崎柚樹

[宿泊者として登録されている知った名前は、自分と武藤の2人だけ。

だろうな……としか自分は思わなかったけれど、武藤は管理小屋で心底不思議そうな声をあげていて、どうしたものかなと眉尻を下げる。

鍵を受け取り小屋を出ようとした時、管理人から"荷物が届いている"と声をかけられて、数泊分の着替え等々が入っているらしい各々の宿泊荷物を受け取った。

私のは、部の合宿で毎度使う、手に馴染んだドラムバッグ。]

 ………………。

[一応と中身を改めれば、"半年前までよく着ていた服"ばかりが詰まっていて、小さく溜息を吐いた。

そこには勇気を出して買うようになったスカートや、かわいいかわいいと武藤に絶賛されながら買った春色の服は何も無く、身体の線を隠すような大きめサイズのモノトーンかつユニセックスのものばかり。

取り巻く状況の何もかもに、"男であれ""男に戻れ"と告げられているようなものだった。]
(63) 2023/03/01(Wed) 6:13:57

【人】 黒崎柚樹


 ────うん。
 こっちも武藤と一緒なら安心だな。

["女子と一緒だったりしたら"の他意無き言葉にツキリと胸の奥を痛めつつ、微かに笑顔を作ってみた。

あの事故の時も、武藤の明るさや行動力に幾度も救われたよ。
肝心なところで逃げようとする自分に、武藤が幾度も踏み込んでくれて。]

 寝てる時、やかましかったら蹴り飛ばすから。

[そんなこと、したことないけどね。

抱き締められたまま眠りに落ちて、朝になってもやっぱり抱き締められていて……という夜と朝が、幾度訪れたことか
武藤の寝相は、誰より自分が良く知って────、なんて、一瞬思い浮かべてしまった事は慌てて脳内で打ち消した。]

 とりあえずコテージじゃない?
 そろそろ日も暮れるし場所くらいは確認しておかないと。

[荷物もあるし、と、さして重くはないドラムバッグを揺らして見せて、温泉なんて、一緒に行ったら慌てふためくことになるのは武藤の側なんだけどなと今日幾度目かの溜息を吐いた。]
(64) 2023/03/01(Wed) 6:15:42

【人】 黒崎柚樹

[そうして訪れたコテージは、確かに"男2人の滞在"ならこういうのなんだろうな、とは。

奥の寝室にはシングルベッドが2つ。
入り口近くのリビングスペースには、いかにもキャンプ場的な、無骨なテーブルセットとシンプルな炊事施設。
屋外にもバーベキュー用なのだろう、テラスに諸々の設備が整っている風だった。

風呂は温泉に行くことが想定されているらしく、それでもお愛想のように小さめのユニットバスがついていたことには密かに安堵して。]

 "ご注文の食材は冷蔵庫にございます"……。

[テーブル上のリーフレットにそんな文字列を認めれば、冷蔵庫の中にいかにもなバーベキュー用食材の他、脇の棚にはパンや米、果物なども積まれていて。]

 …………っふ、……。

[この夢──夢だとして──、主はどちらかというと武藤なんじゃないかな。
いかにも"こういうの食べたい"みたいな、パンケーキミックスにチョコソースまであるんだもの。]

 敷地内にレストランや売店もあるみたいだけど、食事はなんとかなりそう、かな。

[言わなかったっけ。自分、料理はひと通りできるからさ。*]
(65) 2023/03/01(Wed) 6:17:17

【独】 黒崎柚樹

/*
他ペアと交流、してみたさもあり、でもそんな余裕ないんじゃね?と思うところもあり、不可ペアの多さにちょっと安心する自分もあり……みたいな。

色っぽい美海さんに、かわいらしい珠月さんに、ミステリアスな椿さん。魅力的な女性が多い(というかNLペアが多いんだね?)なあと思いつつ、そうか自分は宗太朗さんより背が高いのか……などと思いつつ……。
(-34) 2023/03/01(Wed) 6:29:42

【独】 黒崎柚樹

/*
打ち合わせ会場(?)で武藤に
「柚樹の発言の間に独り言を挟んでおきました」
言われ、なに……なに……??ってなってます……。何埋めてるの?ねえ??
(-36) 2023/03/01(Wed) 7:02:33

【独】 黒崎柚樹

/*
武藤の顔が好き。めっちゃ好き。
(元村でも「うわー好きな顔のチップ来た……!」と灰で騒いでしまったくらいには)

灰顔はなぜか"ライフハック武藤顔"なんておかしな二つ名がついてしまってるけど、でも灰顔も良いよね。かわいい。

武藤の顔が見えるたびに挙動不審になってる自分がいる……。
(-41) 2023/03/01(Wed) 8:36:11

【人】 黒崎柚樹


[男女誰にでも、先輩後輩も関わらず、適度な距離感で踏み込んでくる武藤は、でも絶対に"ある一線"からは越えようとはしない臆病さもあって。

ここから先は踏み入れては駄目だと思うと潔しすぎるくらいに身を引く彼だから。

自分の溜息に気付いた風な表情をした武藤に、溜息も控えないとな、と、気を引き締めて、貰った鍵に記されたナンバーを辿るようにコテージへと辿り着いた。

このコテージは川の近くにあるんだろうか。

遠くないところからせせらぎの音が聞こえてきたものの、河原らしきものが視界に入ることは無かった。

静かな林の中に建つログハウス、と言ったところ。]

 ん……きれいだね。

 "ちゃんとしてる"。

[あの美術館は、特段眠くもならなかったものの、寝床らしい寝床はスタッフルームにあった仮眠用ベッドぐらいしか無かったし。

レストランにあったソファに転がってたりしていたな……なんて思い出す。]
(80) 2023/03/01(Wed) 9:26:07

【人】 黒崎柚樹


[他の生還者たちと、そのあたり、報告しあう機会は無いけれど。

私と武藤はあれ以来、幾度も"同じ夢"をみている。

切っ掛けは、私が最後の一人になって、死ぬ悪夢。

何度も思い描き覚悟していたことが鮮明な夢となって、そこへ武藤を引きずり込んでしまった。

泣きながら目覚める朝を迎えたのは一度や二度じゃない。

それからも、他愛ない夢の共有が何度かはあったものだから、今回のこれも、私はその1つだと思っていた。

「どうか幸せに」と、武藤の幸せだけを願いながら世界から消えなければいけなかった地獄を思えば、半年分の記憶諸共に恋心も消えた武藤の傍らに居ることは、それほどにはつらい事でもないよ。

だから大丈夫……と、自分で自分に言い聞かせて。]
(81) 2023/03/01(Wed) 9:26:48

【人】 黒崎柚樹


 うん。任せてくれていいよ。

[私の手料理、さんざん食べてるはずなんだけどね?

だし巻き卵、ぶり大根に唐揚げ、ハンバーグ。

家族のためにと磨いていた腕前はおおむね家庭料理にしか発揮されていなかったけれど、武藤が喜ぶならと、お菓子作りやパン焼きにまで手を伸ばしつつあって。

1月の誕生日にはリクエストに応えてチキンマカロニグラタンと、フォンダンショコラも作ったんだけどな。

そのあたりもぜーんぶ忘れてるんだねこの男は……と思うと、こめかみに青筋が立ちそうだ。

手伝いは味見くらいしか出来ないこと >>77 もね、よーく知ってるよ。]
(82) 2023/03/01(Wed) 9:27:44

【人】 黒崎柚樹


 ん、ベッド、そっちどうぞ。

[自覚、あるんだろうか。無いだろうな。
武藤が一人暮らししているマンションのベッドで共に眠る時、武藤はいつも私の左側にいる。

当たり前のように左側のベッドを選ばれたことに、ほんの少し、泣きたくなった。]

 夕飯……材料があるものなら、なんでも。

 武藤はサークル関係とかでバーベキューもしたりするんでしょう?

[私も部の企画でしたことあるけど、火起こしとかまで慣れてるわけではなくて。

お互い不慣れでも、まあ、火を熾して肉や魚介焼いて食べるのも楽しそうだよね、とは。]

 それとも、"オムライス"、とか?

[試すように告げてしまったのは、美術館で、武藤と2人、作ったメニュー。
大丈夫と言いきかせつつも、私、武藤に記憶を取り戻して欲しくて仕方がないみたいだ。*]
(83) 2023/03/01(Wed) 9:28:52

【人】 黒崎柚樹


 ……そうだね。
 水辺に行くのは明るくなってからの方が良いかも。

[道中に見た地図には湖があったし、コテージを示す印が湖畔に複数あるのが見てとれた。

随分と広大な敷地を擁しているようで、ぽつぽつとかなりのゆとりをもって建てられているらしいコテージはけっこうな森の奥にもあるようで。

遊ぼうと思えばいくらでも遊べそうな、素敵な空間。
アスリート的には、早朝のジョギングがいかにも気持ちよさそうだな、とも。

  …………普通にデートで来たかったな。


心中ぼやいたところで、それを解決してくれる天使が現れてくれるはずもなく。]
(108) 2023/03/01(Wed) 15:18:11

【人】 黒崎柚樹

[とりあえず荷物の確認をと、私もベッド上に色々出してみた。
陸上部の合宿に持って行くのとほぼ同じ、Tシャツにジャージにパーカー……と使い込んだものばかり。

悲しいほどに凹凸がない、ほぼ真っ平らな己の胸には必要ないのではとすら思われるスポーツブラも何枚か。

まあそんなものだろうと思いつつ、]

 ベッドの左右にこだわりとか無いから、大丈夫。

[案外人の顔をよく見ている武藤に、己の表情の変化を見咎められたのを誤魔化すように、ぶっきらぼうに返しておいた。

失敗したなと思ったのは、料理が出来ることをさらりと告げてしまったこと。

あの美術館でそう告げた時には既に自分が女であることを告げた後だったし、もう諸々隠し立てするのは止めようと思ってからの事だった。
だから、今の武藤に言うことではなかったかもしれない。]

 あー……うち、母子家庭で。弟もいて。
 母親が看護師で忙しいから、食事作り、やってる。

[だから家庭料理っぽいのしかできないけど、と早口で言い添えておいた。]
(109) 2023/03/01(Wed) 15:20:23

【人】 黒崎柚樹


[でもまさか、オムライス食べたいと言い出すとは思わなかった。武藤の中では、つい先刻食べたメニューじゃなかったのかな。

何か思い出したのかな……と、ほんの数瞬、武藤の顔を見つめてしまったけれど。]

 まあ……バーベキューするなら、下ごしらえはしたいかな。
 下味つけたりとか。

[火を熾してただ肉焼いて塩かタレつけて食うでも充分美味しいだろうけど。

冷蔵庫の中には自分の好物のスペアリブまで入ってたから、焼くなら色々してみたい的なこだわりは、正直、あったりはするものだから。]

 そういえば、下の棚も見た?
 酒もあったよ。

[誰の好みなんだろうね。チューハイとかビールとか。

キャンプには今ひとつそぐわない、カルーアミルクと日本酒の瓶まであったことには苦笑いするしかなかった。]
(110) 2023/03/01(Wed) 15:21:58

【人】 黒崎柚樹

[武藤がオムライス言い出したから、フライパンとボウルと……と調理器具の有無を確認し出した私に、「卵何個くらい?」なんて問いかけが飛んできて。]

 とりあえず1人2個。

[贅沢に1人3個使ってもいいけど、と続けた言葉に被せるように、「なんか少なくない?」と返されて、再び私は武藤の顔を見返してしまう。

うん、私、"あの時"は「とりあえず6個」って言ったよね。
3人分サイズのを一度に作ろうとしてたから。

なんなんだろう。これ。ちらちらと、"先の時間"の武藤が見える。

あの時も一緒に──というか私が半ば強制的に手伝わせて──オムライスを作った。一緒に食べて、その後、少しだけサシ飲みもした。

その少し後、武藤が現実に戻れることになって。

────そして。]
(111) 2023/03/01(Wed) 15:23:26

【人】 黒崎柚樹


 ………………っ。

[私は。
私からは、何も言わない。

この状況は、天使か神かの気まぐれかもしれないけれど、武藤が望んだ状況なのかもしれなくて。
だったらと、私はとことん"武藤の今"に合わせていくつもりでいた。]

 いや……とりあえず米だけ研いどく。
 米が炊けないと何も始まらないし。

[吸水させたりにいくらか時間がかかるし、少しだけ外に出てみる?と、慣れた手つきで3合分の米を研ぐ。
炊飯器にセットして、30分後に炊飯が始まるように設定しておいた。

外に出ると言っても川辺が暗かったりしたら危ないんだけど、キャンプ場なのだし、それなりに照明はついていたりするんだろうか。*]
(112) 2023/03/01(Wed) 15:24:43

【人】 黒崎柚樹


[「すごい」 >>122 とか、「えらい」>>93 とか。

武藤という男は相当にストレートに人を褒めてくるのだと、私はよくよく知っている。

恋人同士になってから(いや、その少し前からも)向けられた「かわいい」の数を第三者に告げたら100%絶句されるだろうくらいには、言いまくられている。

でも、「か……」というか、微妙に「かー……」と伸ばされた風な言葉には、目を眇めることにはなったかな。

女と知られてからの事だけど、一度ならず二度までも、武藤からは"かーちゃんっぽい"呼ばわりされている。

世話焼きだとかのプラスの評価を含めての言葉だろうけど、かーちゃん呼びされて喜ぶ女は(男も!)そうそう転がってはいないからね?]

 "かー"……、何?

[問うたところで言い淀んだそのままな感じに否定されるのだろうけど。]
(131) 2023/03/01(Wed) 18:19:29

【人】 黒崎柚樹


 それだけ解ってれば充分じゃない?
 料理しない人は、工程を想像するのも難しいと思うし。

[どこか申し訳なさそうに料理の手順のイメージが沸かないと言ってきた武藤には、

  でも武藤、お正月に玉子焼き焼いたよ?
  一緒にね。


ちらりとそんな事を思ったものの、おくびには出さず。]

 ちょっとした下準備で美味しくなるしね。
 美味しくなるなら自分も一緒に食べる人も嬉しいものでしょ。

[別に、武藤に美味しいもの食べさせたいと思ってるわけじゃない。
思ってるけど。

内心の思いと表出する思いがずっと分離しているようなこの状況、そろそろ熱でも出してもおかしくない気もしてくるけれど、あいにくなまじな事では体調を崩さない程度には強靱なので。]
(132) 2023/03/01(Wed) 18:19:58

【人】 黒崎柚樹


[酒の存在に素直に喜んでいる武藤の笑顔は、長く見知ったものだったからこちらも微笑んでしまったし、]

 さすがにこの場所で一升瓶空けるほど飲まないけどね。

[と、しれっと告げるくらいの余裕はあった。]

 そうだね。
 走れるところあると、嬉し……、

 ………………。

 なんで、走りたがると思った……?

[だって、今の武藤が知っている私は、"仲良くなりかけの、陸上やってるクールガイ"程度のものでしょう?

息が詰まると走りたくなったり、大学でのトレーニングの他、家の周囲を早朝や夜に走っていることは、今の武藤はまだ知らないだろうことなのに。]
(134) 2023/03/01(Wed) 18:20:36