人狼物語 三日月国


81 【身内】三途病院連続殺人事件【R18G】

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【秘】 商人 ミロク → 流転 タマオ

「タマオさん」

あなたはあのとき首を横に振ったが、
男は一歩あなたに近づいた。
確かに見えていた、あなたが見えている。
亡くなったはずなのに、姿が見えている。

「あなたはどうして死んでしまったんですか?
 たった少ししかたっていないのに。

 ……いえ、すみません、話したくなければ結構です。
 ただ、……今、私は、死に方を探しています。
 だから、聞きたくなりました」

りんと通った声がたった一人の空間に響いた。
(-6) 2021/07/04(Sun) 21:24:20

【秘】 商人 ミロク → 遊惰 ロク



「? その理屈はよくわかりませんが。
 あなたがそう思うのでしたら。
 応援はしませんが止めませんよ」

気は乗りません。相も変わらず。

「恨み?
 あなた達のような方からは買っていると思いますよ。
 私の主人は裕福層で、あまり徴兵を逃れ、商いが成功し、
 満足とはいかなくとも不満の無い生活をしてきました。
 私にとっては、ですが。
 他の人にとっては、贅沢といえることでは無いでしょうか?
 と、日々思っています」
(-8) 2021/07/04(Sun) 21:45:05

【秘】 商人 ミロク → 流転 タマオ

「はじめから、でしたか?」

翡翠が落とされたあの状況から、あなたがこの場で死んだと勘違いをした。
少なくともここで何かがあったか、……死に至るほどの病気など持っていたか。
どちらとも外れていたようだったが。

「拳銃が楽ではありそうでしたね、少し残念です。
 理由ですか?
 取引に私の命を商品に、対価を支払われた方がいます。
 だから、死に方を、探しています。
 事故の方が周りに見つからなくて良いでしょうか?
 なんせ、経験したことがありませんから」

男は、あなたのようになりたいとは、考えたことはありません。
(-12) 2021/07/04(Sun) 22:27:52

【秘】 商人 ミロク → 流転 タマオ

「払いすぎましたか、すみません。
 渡すものに制限はされていなかったものですから。
 いえ、商品ではなかったんです。
 私の、個人的資産になりますねあの言葉は」

それはそうと、受け付けはします。
少しだけ、不安になりましたが。

「気が進みませんよね、すみません。
 楽に死ねるとは考えていないんです。
 できるだけ、早く死んであげた方が良いと悩んでいまして、
 ……頼ってしまいました。

 肉にはなれますが私、美味しいでしょうか。
 具合を悪くする方が増えないかが心配です。
 人間を食べたことがないからですね、
 少なくとも病気を持っていないのが幸いだと思います」

淡々と、あまり悲しくないように告げる。
誰かのため、という義務感も薄いように思える。
ただ、言われたことをこなしていくような。
最低限それに伴う影響は気遣っているようだ。
(-25) 2021/07/05(Mon) 9:51:29

【秘】 商人 ミロク → 被虐 メイジ

あなたのそばにしゃがみこんだ。
顔は上げてもらわなければ見られない。

「……何から逃げたいのですか?
 病からですか、悩みごとがありましたか」

言葉は、あなたの不調を心配する。
随分と、抑揚がないが。

「満たされない、今の環境にですか?
 すみません、あなたの事情を私は知らないのです」

無責任だと、思っている。
目の前の少年が何を求めているのかわからないままに心を聞いている。

「……心を病んでいるのでしたら、なにか聞くことだけはできるでしょうか」

一つ、提案できることはあったが少年の言葉を聞くことにした。
何が辛いかを、教えてくれるのならば知れるに越したことはない。
(-26) 2021/07/05(Mon) 10:18:36

【人】 商人 ミロク

いつかの時間。

男は大股で一人の少年を探している。
先日男と一番はじめに取引をした、
熱に浮かされたあの少年だ。

男は、少年から対価をもらった。
品物を欲する目的を知っていた。
だからこそ、姿が見えなくなった今行方を探していた。

人の少ない病院内だ、すぐに見つかるだろう。
そう思って、歩みを進めた。
(2) 2021/07/05(Mon) 10:30:52

【人】 商人 ミロク

>>1 フジノ

「ごきげんよう。フジノさん。
 突然ですが、げーむをしませんか?

 隠して欲しいものがあります。
 決して誰にも、見つからないようにしてください。
 仲のいい友人にも、恩を覚えている医者にも。
 取引をした大人にもです」

その日あなたの前に男はやってきた。
そう、あなたに告げて、包みを渡す。
服の中に隠し続けるには少しかさばるような何か。

そして、内緒話をあなたの耳元で囁いた。

「隠したら、戻ってきて少しの間お話をしましょう。
 その後で、私が探しに行きます。
 見つからなかったら、あなたのかちです。

 見つけられたら、私のかちです」

「かんたんなげーむでしょう?」
(4) 2021/07/05(Mon) 11:47:46

【秘】 商人 ミロク → 焦爛 フジノ

渡されたのは魚肉の缶詰だ。
それと、男があのとき落としたお茶の缶。

「缶詰はあけたら、できるだけ2日以内に。
 一口食べて、長く噛んで、ゆっくりと。
 一度の食事で少量ずつ。
 一定の時間をあけて次を取ること」

「筒には、"薬"が入っています。
 ですが身重の方が飲むべきくすりではありません。
 高値で取り扱われ巷では【阿片】と名前がついています。
 お金に、なります。
 この田舎では金銭に値する価値にはなりませんが、
 ……その先で役に立つことでしょう」
(-34) 2021/07/05(Mon) 11:49:08

【秘】 商人 ミロク → 流転 タマオ

「今のこの環境で一番肥えているのは私ですが。
 そうですね」

人間の精肉など考えたことが無かった。
丁寧に加工できる技術があるのなら一考。

「タマオさんの誕生日を祝う人間が減ってしまいます。
 他の方に、早々頼むことはしないでしょう?」

いくつか考えて、一番自分が納得する答えを出した。
(-50) 2021/07/05(Mon) 13:21:48

【独】 商人 ミロク

/*

狼予想、ロクとセナハラだったんですけど外れましたね。
誰だろう、これ。

残り、【骸糾問】、【連れ星】、【恋未練】、【人魂】
え? 全然わからん。まったくわからん。何?
ロクが骸糾問? ニエカワが恋未練? フジノが連れ星?

大体そんな感じ〜しかわから〜ん☆
(-51) 2021/07/05(Mon) 13:29:42

【秘】 商人 ミロク → 遊惰 ロク

「……いただけませんよ?

 話したでしょう、都会にいけば、路銀もなるでしょう。
 靴磨きなどからでも働き口は開いています。
 私がロクさんから金銭として受け取ることが出来ないだけで、
 価値がある物には変わりませんから。

 あなたが手に入れた証を大事にしてください」

味気なく、色の無い態度と声色で。淡々と理由を連ねた。
しばらく眺めて、握ることも無くあなたに返そうとする。

はい、白い色は好きです


あなたは何色が好きですか。


問いかけたら、話が続いてしまいそうなので。
私は言葉を止めました。
(-52) 2021/07/05(Mon) 13:59:14

【秘】 商人 ミロク → 発熱 ニエカワ

「ニエカワさん、いますか―――?」

高熱の患者の病室に訪れ気配を探す。
いくらか歩き回ったが、散歩していただけなら、
この病室に戻ってくるだろうと思ったからだ。

「あれから、体調はどうでしょうか
 ……あまり姿を見かけなかったので」
(-53) 2021/07/05(Mon) 14:06:21

【秘】 商人 ミロク → 発熱 ニエカワ

「……もし、かして。
 しん、でしまいましたか? どうして」

か弱く聞こえてくる声に、”見えにくい姿”。
いくつもの心霊現象を見てきた中で明確に見たのはいつぶりだっただろう。

「ニエカワさん、……助けられなくて、すみません。
 病気が悪化でも、したんですか?」
(-71) 2021/07/05(Mon) 20:36:44
ミロクは、【肉】を食べに行かなかった。
(a2) 2021/07/05(Mon) 20:37:22

【秘】 商人 ミロク → 流転 タマオ

「……次、ですか。
 次はどこに行くんでしょうね」

生きていないだけで生きてる人間と同じようなものだろうか。
男にはわからなかったが少なくとも、意識をしないで欲しいという警備員の意思は受け取った。

「では、どうしましょう……ひと思いに、と言いたい、です。
 怖い物は、怖いので。あまり苦しみたくありません。
 ですが、逃げ切れてしまうような体験も恐ろしいので……。
 首を切ってもらうのが良いでしょうか。
 ああでも怖がらせたくは無い。

 物を持てるんですよね、でしたら、頼みたいことはいくつか」

ひとつ。物理的に、出血多量になるように。
ひとつ。あまり肉の断面が見えるような傷は嫌。
ひとつ。自分の借りている病室に死体を残して欲しい。

ひとつ。手紙代わりのものを渡して欲しい。

「少し、話したいことがあるので一度離れますが。
 そのあと、またあなたの前に現れたら引き受けてくれますか」
(-73) 2021/07/05(Mon) 20:57:22

【秘】 商人 ミロク → 被虐 メイジ

「これは"取引"ではありません。

 ……ここからでたら何をしたいですか?
 あなた達は、食料難だけさけることが出来たら助かるんでしょうか」

どうですか、と取り出すのは魚肉の缶詰とじゅーす。
どちらも常温で、じゅーすに至ってはこの頃ではあまり見られないのでわからないかもしれない。
冷やす習慣がまだあまり少ないからだ。

「食べますか。
 理由は、あまり聞かないでもらえたらと、思います。
 強いて言えば子供が好きなんです。学生が。
 でも、こういった時に贔屓をしてしまうと諍いが起こります。
 少しの人間にしか行き渡らない配給はあるべきではないです。
 正しい価値で取引をしなければ不平等を起こします。

 私は、あなたに価値を感じました。
 さし出せるものを与える役目が大人としてあります。
 条件があるのならば。
 先程のことに次いで内緒ごとにして欲しいことです」
(-74) 2021/07/05(Mon) 21:08:08

【秘】 商人 ミロク → 発熱 ニエカワ

「……
殺された。
セナハラさんに、ですか。
 そうですか」

驚くことができなかった。
いつか起きてもおかしくないとどこかで思っていたから。
だが、目の前の少年が淘汰されるとは想像をしておらずただ哀しみと、憐れみが胸の虚ろを通り抜けた。

「あなたは、彼らを恨んでいないのですか?
 私は、……私はあなたが死んで悲しいです。
 トウキョウにまだ、行けるでしょうか。
 幽霊の足がどこまで動くか知らなくて。
 苦しく、ないと良いのですが……。
 すみません気が利いたことを言えなくて」

わかりやすく動揺したような感情が見え、
あなたを心配している様子がわかる。
出来ることは少ない、だがあなたの今の気持ちを知りたいようだった。
(-84) 2021/07/05(Mon) 23:31:50

【秘】 商人 ミロク → 発熱 ニエカワ


「……誰を、何を待っているんですか」

死んでもなお。
自分の夢より縛り付けられるものがあるのだろうか。
それが気になって仕方なかった。

「私に、手伝えることはありますか? 
 誰かと傍にいたい、言葉を伝えたいなど。
 できる限りのことなら出来ますよ」
(-94) 2021/07/06(Tue) 2:54:51

【秘】 商人 ミロク → 発熱 ニエカワ

「そうですか、……わかりました。
 ちゃんと伝えておきます。

 あまり良い取引を出来なかったのが悔やまれますね。
 先生方に殺されてしまうのならば、しっかりと睡眠薬を仕入れておくべきでした。

 ……またあなたと同じ立場で出会えたらお話ししましょう。
 トウキョウの話でも、私の知ってることを少しでも。
 今は準備をしないといけないので、ここから離れてしまうことを許してください」

"同じ立場"、この状況で示すのは一体何か。
どうやら用事があるらしい男は靴をならし、あなたに背を向けようとする、ふと、引き出しを見た。

「薬は――――ここに置いておくと、勿体ないんですよね。
 あなたの遺体でもあれば、お供えするのですが。
 本人に聞いて、そばに置いても良いでしょうか?」


そして男は、セナハラにあなたの遺体の場所を聞いて、
薬を傍に供えたいと申し出た。
(-96) 2021/07/06(Tue) 11:23:57

【人】 商人 ミロク

>>13 フジノ

あなたが戻ってくれば、静かに座ってどこかを眺めて居た。
やってくると気づいて、濡れている服に首をかしげる。
一度席を外して、タオルを持ってくれば、
丁寧に髪や顔を拭き始めるだろう。


「お話は、そうですね。
 あなたがこの村でどう過ごしていたかなど聞きたいですが。

 不都合があれば私の話でもいいですよ。
 あまり面白みがないかもしれませんけれど。
 少しだけ、贅沢な。運だけがよかった男のお話です」

瞳を見返す姿はまたやけに温かみを帯びていて、
いつか肉の香りが漂う近くまで話はされた。

取引でも、なんでもないただの会話。
あなたがどう答えようと男は語っただろう。
(22) 2021/07/06(Tue) 21:08:58

【人】 商人 ミロク

>>13 >>22 フジノ

男は両親の顔を知りません。
赤子の頃、少し裕福な商人の主人に運良く拾われ育てられることになりました。
世渡りと、ほんのすこしの芸を身につけて金を稼ぐ幼少期を過ごして。
大きくなれば、商人としての知識を学び、
ようやく"客を見る"役目として表で活躍が出来るようになったのです。
色々な客と関わるうちに、一つの夢ができました。
つい、今日まで商いの生活で忘れかけていたが、やはりずっと胸の中には残り続けていました。



「教師になりたかったんです。
 しかしまともに学徒として勉学を嗜んでいませんから…。
 ほぼ難しいといわれ、諦めていました。
 実際、人より少しだけ多く本を読んだ程度です。
 このご時世、仕事は選べるものではありませんが、
 夢を持っていたことは忘れたく有りませんね」
(23) 2021/07/06(Tue) 21:10:15

【人】 商人 ミロク

>>セナハラ

しばらくして肉の香りがまだ漂っているだろうか。
人がまばらになった頃、商人は、医療従事者の男に声をかけた

「すみません、お時間いいですか?
 ニエカワさんのことです。

 先程"お話し"したのですが伝言があります。
 ここで、聞きますか? それとも、」

別室がいいですか。
何となしに訪ねる声が、病院内に静かに響いた。
(27) 2021/07/06(Tue) 21:51:20

【人】 商人 ミロク

>>28 セナハラ

「はい、どうやら彼はここにいる方々に
殺された
ようです。
 ご存知でしたか?
 ショッキングな内容ですと気にされると思ったんです。
 病院の体面的にも」

気にしていたのは技師の方だったが、一応、告げることは告げて。

「世迷言だと思いますか?
 それでも構いませんが、聞かないという選択肢はありません。
 最大限考慮をさせていただきますので、好きな条件でお聞きください」
(29) 2021/07/06(Tue) 23:10:24

【秘】 商人 ミロク → 発熱 ニエカワ

「困らせるぐらいで良いですよ」

もし、今。
そんな顔をしていると言われていたらとても驚いただろう。
男は、自分にそんな表情が出来るとも思っていないからだ。
不器用な笑い方は、誰かを怖がらせたりするらしい。
そして、自然にこぼれている笑みには気づいていない。


「いえ、まだ余っていますから大事に持っておきますね。

 ……それでは。

 ―――また縁があれば会いましょう」



自分から背を見せ、そして、歩き出す。
そうでないと、また目の前から消えてしまうかもしれない。
誰かのように。

それは―――少し悲しく、
違う存在であると思い知らされる。

だから、ここでは別れを告げよう。
次出会えるときは憂いが亡くなっていると信じて。
(-124) 2021/07/06(Tue) 23:45:31

【秘】 商人 ミロク → 遊惰 ロク

「贈りもの、ですか。
 ……ありがとうございます」

―――僅かに                唇を食む。


「ええ、だから。
 彼らが生きてくれる未来を望みましょうか一緒に」


そのためになら、               。
     になら、   って。
きっと 、私は   のでしょう。
          で            から。
    、今すぐに          。


「『人生には、二つの道しかない。
 一つは、奇跡などまったく存在しないかのように生きること。
 もう一つは、すべてが奇跡であるかのように生きることだ』」

「ロクさん。
 私は、後者でした。」

それでは御機嫌よう。と。
男は告げ背を向けて部屋を出て行った。

また次に話すとき、
男はあなたに一体どんなことを告げるのだろう。

それは男以外、誰にもわからないことだった。
(-129) 2021/07/07(Wed) 0:17:48

【独】 商人 ミロク

「贈りもの、ですか。
 ……ありがとうございます」


―――僅かに声が震えて、何かをこらえるように唇を食む。

「ええ、だから。
 ……彼らが生きてくれる未来を望みましょうか一緒に」


そのためになら、私はいくらでもこの手を汚します。
取引のためになら、なんだって。
きっと今、私は嬉しいのでしょう。
思いも寄らないところで欲しいものがもらえましたから。
それこそ、今すぐに死んだって良いぐらい。

「『人生には、二つの道しかない。
 一つは、奇跡などまったく存在しないかのように生きること。
 もう一つは、すべてが奇跡であるかのように生きることだ』」

「私は、後者でしたよ」


「『人生は刺激に満ちた仕事ですが、
  もっとも刺激的なのは、人のために生きるときです。』」
(-130) 2021/07/07(Wed) 0:19:29

【秘】 商人 ミロク → 流転 タマオ


「お待たせしました、タマオさん」

どれぐらい時間がたっただろう。
病院内を駆け回っていた男は警備員にはなしかけた。

声をかけたと言うことは、もう準備が出来たのだろう。

「……はぁ。
 流石に気が重いです、無駄なことだと思わないばかりに」

相当ぶりにはいたため息は随分と感情がこもっていた。
(-141) 2021/07/07(Wed) 5:36:03

【秘】 商人 ミロク → 流転 タマオ

「……、眠ったまま別れをするのは寂しいですね。
 かといって」


「ああ、ちょうど良いのがありましたね。
 ……自分で使うとは思いもしませんでしたが。
 タマオさんは
[阿片]
は流石にご存じですか?

 手元に、あるんです。

 効果がどこまで及ぶかわかりませんが、―――直前までは気をおかしくなれそうだとおもいませんか?」
(-144) 2021/07/07(Wed) 6:09:08

【秘】 商人 ミロク → 被虐 メイジ

「ありますよ、あなたに価値は。
 この先が長いことです。病を患っていないことです。
 未来があることです。足があります。
 どこにでも行くことが出来ます。良い子に、なれます。
 明るくない、そう言うかも知れませんが、
 ―――生きていなくてはわかりません」

「子供の立場を決めるのは今の社会では大人の役目でしょう。
 不運であったと思います。
 子供が"弱い"立場とあなたが言う理由は、
 あなたの周りから知識を得られなかったからでしょう。
 
 賢い子供は、時に脅威となり大人をも凌駕します。
 あなたに賢くなって欲しくなかったのです。

 手を離して、淘汰されたくない、それが人間の真理です」

「……自由が欲しいのですか?
 すぐには用意が出来ませんが、伝なら紹介は出来るでしょう。
 あなたがどう、手を差し伸べて欲しいか。
 私にはわかりません。
 ただ、一つ聞きたいことがあります。

 餓えをしのいで自由になれるとしたら。
 あなたは、
生きていたいですか
、それと同時に」

それは、他人を犠牲にしてでも、得たい命ですか?


「あなたは、生きる以上に必要なことがあると思いますか?」
(-146) 2021/07/07(Wed) 6:33:14

【秘】 商人 ミロク → 流転 タマオ

「違法だと取り締まられているようですね。
 表だって取引が出来ません。とても高く売れるのに」

残念そうに呟きながら、鞄のなかから一眼レフを取り出す。
高価なレンズの中にしまわれた紙の包みを引っこ抜いた。

続いて取り出したのは翡翠のパイプに………、
しけて使い物にならなくなったマッチ。
暫し眺めて捨てればライターを取り出した。
あまり商品を減らしたくなかったが仕方が無い。

「……副流煙は大丈夫ですか?」

パチン、と。オイルライターを鳴らし火を灯せば閉じた。

「ああそうだ、もう一つ頼み事が……。

 ピアスを人につけたことはありますか。
 もらい物をしまして、嬉しかったんで。
 これだけは体につけておこうと思いまして。
 痛くしても構いませんから、薬が効いてきた頃にでも針で穴を開けてくれますか」
(-148) 2021/07/07(Wed) 7:19:15

【秘】 商人 ミロク → 諦念 セナハラ

診察室に靴の音を鳴らしながら入った。
一切の警戒はしていない。


「気が滅入ったとは、面白いことを言いますね。
 あなたが、殺したのでしょう。
 咎めませんよ、都合が、よかったのでしょう」

淡々と、静かに告げる男の瞳には感情が伴っていない。
わかっていた、―――最も早く女子供が犠牲になっていくことぐらい。
一番弱くて、体力を使わず、陥れやすい存在だと。


そしてこの男は霊体というものを皆が見れると勘違いしている。
誰もそれを指摘してくれなかったものだから。


『約束…破ったら針千本だよ』

 そう、ニエカワさんはおっしゃられていました。
 どんなお約束をしたんですか?」
(-149) 2021/07/07(Wed) 7:30:25