情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
【秘】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ → 暗雲の陰に ニーノ> 2日目 ああ、と貴方の声に応対をした男の声は、僅かばかりいつもよりも緊張が見て取れた。 一呼吸あったのちにはそうした違和感も失せている。 常通りであるように振る舞う貴方の上司は、いつものように頬を緩めて言葉を返す。 「どうしたんだい、そんなに慌てて。 なにか、急ぎの用事でもあったのかと思ったが……そうとも違うらしい。 立ち話のままで、構わないのかな」 言外に、そうでないのであればどこぞへ出向くかといったニュアンスが含まれる。 少なくとも今この時に限れば、貴方のために時間を割くつもりはあるらしい。 (-229) 2023/09/18(Mon) 21:26:41 |
【秘】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ → 情報屋 エリカ男が、穏やかな賑わいのある店に足を踏み入れたのは二日目の夜のことだった。 普段は一般客――らしく振る舞う者たちが顔を見せに来る店が、 他の場所での集まりでいつもよりも見知っているだろう顔の少ないことを、 男が知っていたかどうかはわからない。 誰ぞから聞いたわけでもないにしたって、注視しているものの方へ動きは伝わるものかもしれない。 「席は……今日は空いているらしい。 調子はどうかな、マスター」 雨の街の中を通ってきた、黒い傘が閉じられる。 長いコートの裾に湿りを帯びた風体の男は、なんとなく堅気らしからぬ風だった。 街をゆく者たちに似た洒落者らしさを纏うのは、彼らを追っているせいだろうか。 人々の口にのぼる話を知らぬように、ゆったりとカウンターの席の一つについた。 (-230) 2023/09/18(Mon) 21:32:44 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 渡りに船 ロメオカップを受け取られると、またにこやかに。 いいんですよおと、間延びした声。 「お約束う、でしたからあ。」 「ふふー。お隣、失礼しまあす。」 ビニール袋の中には自分の分も買ってある。 紙の土台をたたみ潰して、同じだけ砂糖の入ったそれを傾けた。 「やったあ。じゃあやっぱりい、気まぐれの頻度をお」 などと宣いはしゃいでいる。 お取置きの件で充分とは思っているので、これは冗談だ。 「あ。猫お。ふふー、そうなんですねえ。」 「実はあたし、猫とか触ったことなくてえ…」 「お名前とかあ、あるんですかあ?」 (-231) 2023/09/18(Mon) 21:36:12 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ「は?」 人は図星をあてられると沈黙をし肯定を示すと言われているが今回ばかりは違う。 言われた内容に唖然としていただけであるし、その後告げれられた内容にも冗談を感じなかったからだ。 「は、いや、飯は食わせたが外出も……。 手は出してない! だが無防備すぎてどうにもかなわん、 あんたら知り合いならもう少しそこらをなんとかしないか!?」 俺は悪くない、男はそう言った。 眼の前でネイルをし始めたり視線を合わせなくとも二人きりのホテルでのんびり過ごす女をスルーしてることを褒めて欲しい。 「そもそもあんた達は男に対してがさつなんだ、 片方はがさつと言うよりは知識がないだけだが……あーー。 俺じゃなかったらあんなの、食ってくれと言ってる……。 ……違っ、丁重に扱ってるからその笑顔はしまってくれ」 無実であるとは思いたいので、言いたかったことをこの際全部いってやった。 お節介の気はある、あなたもそこそこ男に対して筋力勝負では敵わないことをわかっている人間であろうし。 薬を盛る話には苦虫を噛み潰したような気持ちになった。 そんな特効薬でなくとも薬品が全部効きやすい性質にある。 少しでも危ないものは絶対手を出さないと決めているのだ。 ダニエラに手を出すと女にされる。 ……この情報を手に入れたことが一番の価値であるように思えた。 (-232) 2023/09/18(Mon) 21:36:28 |
ルチアーノは、命の危機を感じている。 (a6) 2023/09/18(Mon) 21:42:03 |
【秘】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ → 口に金貨を ルチアーノ/* お疲れ様です。しまむらです。 諸々ご対応いただきありがとうございます、後手後手でバタバタして申し訳ありません。 こちらは以降は(夜に限るとはいえ)多少レスポンス早くなると思しいとはいえ、 なかなかコンスタントに返すのは難しいかもしれない……ということで、 いまいまの内から多少進めさせていただいたほうが、 そちらを拘束する時間は少なくて済むのかな……というふうに考えております。 また、ルチアーノさんが当方の状況を推察するにあたって使えそうな設定としては、 ・ヴィトーが顔を出している養護院は、もともとノッテのカポが管理していたもので、 以降も代々ある程度地位のある人間が監督を続けている(殆どの人はそれを知らない) ・25年程前からスラムに出入りし、その時より現在のカポの一人(黒眼鏡さん)と交流があった 上記の辺りが該当するかな……というふうに考えております。 また、上が手空きになった今であればそうしたことも調べやすいかな、と。 ほか質問等あればお申し付けください。 (-233) 2023/09/18(Mon) 21:42:06 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ「さてなあ、死にたくなった事が無いからな」 エンジンを掛け、シフトレバーを引く。 足をアクセルに掛け、ゆっくりと景色は動き出す。 特に目的地も無いのであれば、本当にただのドライブとして。 あなたの見立て通り、 ペネロペ・ベリーニを名乗る男はファミリーを裏切らない。 多少気を抜いた所でこいつ気抜けてんなと思われるだけだ。 寝ていれば叩き起こされるはめになるだろうが。 「生きてないとできねえ事でも考えてみたらどうだ。 アレさんの横っ面張り倒すのは生きてねえとできんぞ」 すっかり昔のようにしょぼくれた様子を見て、 これはマジだな、と内心思うなどしつつ。 随分機嫌を崩していた事から名前が挙がるのはその人だ。 とはいえさて、それで後悔や失敗が清算できるかと言えば。 「手前さえ生きてりゃ手前の可愛い部下が路頭に迷いもしない。 俺に任すだとか甘えた事は抜かすなよ、最悪の場合だけにしろ」 「死ぬ度胸があんなら何だってできるだろ。 死ねばそこまでだ。死ぬならもう何もしたくねえ時にしときな」 結局の所、繋ぎ止めるものは自分で探すほかない。 同期とはいえ他者にできる事はそれらしきものを挙げるくらいだ。 (-234) 2023/09/18(Mon) 21:43:11 |
【置】 徒花 テオドロ気づきたくなかった、ずっと、気づきたくはなかった。 自分が羨むような、より優れた人間がいることを。 自分なんかを疎むような劣った人間がいることを。 凡庸を受け入れられればよかったがそれはプライドが許さない。かといえヒーロー足り得ない自覚は残酷にも刻み付けられている。 ひとつ。誰も懐に入れぬよう、幾つもの棘を背負った。 ふたつ。向いてるからと警察を選び、公務の為の鎧を纏った。 みっつ。本心を悟られないように、嫌味な笑顔の仮面をした。 本当は、結果的に周りに嘘をつき続けている。 俺はこんな人間ではない。ただ背伸びが上手いだけの、 部分的に、周りに比べて秀でた、秀でてしまっただけの男だ。 光を放つかのような、己の志を持つ者が羨ましかった。 その近くにいれば、眩さを保つように図ってやれれば、自分もまた照らされて、同じく輝かしい人間になると信じていた。 背中にはずっと──影が伸びていることからは、目を逸らし続けていた。 誰かを守れなかったときから。 誰かに自分の不出来を見せてしまったときから。 職に迷いを見出してしまった、そのときから。 自分に人々に誇れるような価値が無いことを畏れてしまった。 (L0) 2023/09/18(Mon) 21:43:58 公開: 2023/09/18(Mon) 22:00:00 |
【秘】 月桂樹の下で ニコロ → 徒花 テオドロ「満足出来るかはどうだろうな。」 笑いながら 罰の悪そうな貴方の方をポンポンと叩こうとする。 単純に出来が悪いとかではなく 断っているその理由は貴方には話したことがない。 「良い警察であるかどうかの前に 俺は弟と妹すら守れなかった兄貴だ。 上に立つ資格なんてないと思ってる。これが一つ。」 指を立てて、ゆっくりと話す。 その声音は落ち着いているだろう。 「もう一つは、下に居た方がフットワークは軽い。 いざって時は、お前たちを危険な目に遭わせずに済む。 危ない芽を自分の足で摘むことも出来る。 上に立ってちゃ出来ねえ事だ。」 「それが俺が試験を断ってた理由だな。」 貴方が納得出来るかは分からないけど 嘘偽りはなく、話すだろう。 (-235) 2023/09/18(Mon) 21:45:14 |
【置】 徒花 テオドロその暗い部分は誰にだって見せたくはないのだ。 だから俺はもう二度と失敗してはならない。 もっと価値のある人間にならなくてはならない。 善良でも有能でもなんでもない俺が警察として胸を張って生きていくためには、こんな努力ではまったく足りないのだ。 その努力も見せる気にはならない。自分の足りない部分は、とてもじゃないが人には見せられない。 だからこの心の内を誰も覗かないように祈っている。 こじ開けられないように心の奥底にしまっておく。 この荷物を何かの気の迷いで預けてしまうことすらできないように。 変に救われてしまって、自分と向き合うことをやめてしまったら、いつか──一人で立てなくなってしまうじゃないか。 その時、真の意味で、自分の価値が一つもなくなってしまう気がして心の底から怖かった。 (L1) 2023/09/18(Mon) 21:46:15 公開: 2023/09/18(Mon) 22:00:00 |
【置】 徒花 テオドロ警部補であるなら大抵の留置担当者よりも階級は上だ。多少無理は利く。 何かろくでもないことがあったらこの手で誰かを助けてやろうと、そうして漸く誰かの役に立てるのだと。 あの日見たマフィアのように誰かを助けられたら、 少しでもこの心の慰みになると、そう思っていたのに。 今の俺にはもう無理は働けない。 もう、理解しているつもりだ。此れだけ棘のある振る舞いをしておいて、誰かから反感を買っていないわけがない。 半端に人の心に敏く、分を弁えることを知ったせいで、 こういうとき無謀な行動に出る方法も忘れてしまった。 そうしてまた自分の首を絞めるのだ。 理由はもう分かっている。見栄えがどれだけよかろうと、 皆の為ですらない、自分の為に動いてきたから。 (L2) 2023/09/18(Mon) 21:48:27 公開: 2023/09/18(Mon) 22:10:00 |
テオドロは、「───じゃあ、今の自分には何ができる?」 (a7) 2023/09/18(Mon) 21:48:52 |
【置】 徒花 テオドロ希望や夢は最初から持っているわけもない。 この身体にはまだ、ほんの少しだけの自由が残っている。 何かを成し遂げることは難しくても、 みっともなく足掻いてやることは、できるはずだ。 できるはずなんだよ、なあ。 (L3) 2023/09/18(Mon) 21:49:36 公開: 2023/09/18(Mon) 22:30:00 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 門を潜り ダヴィード「ああ旦那の……本当にな。 あの人も物あげたがりだよな……」 そう聞けば納得したように深く頷いた。 律儀に飾るんだな、とも思ったけれど 貰いものを飾っているのは自分も同じことを思い出し、 口に出すのはやめておいた。 「美味しいから……食べて欲しくて」 「悪ぃな、なんか。 じゃあ頑張って掃除してくれた礼って事で……食うか」 寝る前のおやつには賛成して、 とりあえず手洗いを借りてから、おやつの用意をしよう。 ホットミルクの横のブランデーを見つければ、 おっ、と声を出した。ブランデー派だったらしい。 (-236) 2023/09/18(Mon) 21:49:41 |
【神】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ街の空気が変わってしまってから数日。 その日に挙げられた目標について知らされてショックを受けたであろうものの一人に、 いつも鷹揚に構えている男も含まれていた。 例えばそれを意気揚々と掲げたものがあったとして、 それに咎めの目を向けるのが立場のある人間のすることであったかもしれない。 僅かばかり普段よりも視線は高くから足元に落ち気味で、 そうした動揺を悟られる前に、男はいつもどおりに顔を上げた。 「……いや。落胆で手を止めているばかりではいられない。 誤認逮捕はあってはならないことだ、故に今の段階で取調は丁寧にやる必要がある。 此度のことで不安を抱いているのは自分たちばかりではなく、 何も否のない市民であることを決して忘れないように」 努めて冷静に。そうあるように。投げかける言葉は変わらない。 平時の勤めを果たすことが大義であると、貴方がたの上長は説いた。 「みな、法案に目は通したろう。混乱があるのは予期できていた。 故にすべきことはそれを大きくしてしまわないこと、 既に起こっていることを放棄しないこと。 ……一つ事をみるのではなく、全体に目を向けることを念頭に置いてくれ」 #朝礼_警察署 (G21) 2023/09/18(Mon) 21:50:25 |
【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → 口に金貨を ルチアーノ「あ〜手ェ出してないんならよかった〜。 出してたらマジで女にしてた。 丁度この前調合したのがホルモンバランス弄る奴でさあぁ」 言っている事はともかくめちゃくちゃにホッとした顔だ。 実情を知ればえらい!と褒めまくり、 なんなら情報も無しに金払いがよくなりそうな程に。 「あっはっは。無防備な瞬間を見るなよ、 するぞ 。」何をとは言わないが。 ……どうも、ダニエラが関わるとかなり過激になるようだ。 言われた言葉に関してはあーうんうん、と雑な相槌で、 本当に分かっているのか怪しいものだが。 「まあ今度会ったら適当に言っとくわ、多分な。多分。 いや〜にしても本当にね、よく手ェ出さないでくれたよ。 えらいね。偉いから今度ご飯でも奢ってあげよう。 それとも融資の方がいいかい?君の場合は」 へらりと笑ってそう聞いた。 どうにも、先生は絶好調のようであった。 (-237) 2023/09/18(Mon) 21:58:12 |
【秘】 徒花 テオドロ → 月桂樹の下で ニコロ「……そんなこと」 あなたにとっては、そんなことで片付く話ではなかったのかもしれない。理解ができる。自分だって守れなかったからここまで素直じゃない弟分になってしまったのだから。 大人しく撫でられる。 自分には言葉を選ぶ時間が必要だと思った。 「……結局、あんたは俺の考える先を行く。 癪です。そういうところが本当に嫌い」 「でも……だから、憧れたんです。ニコ、あんたに」 嫌味ではなく、本心から暴言を吐いては、 そこに見た憧憬も、包み隠さず打ち明ける。 「思えば随分と……一人で、 先走り過ぎていたような気がする」 (-238) 2023/09/18(Mon) 21:58:26 |
カンターミネは、この二日ぐっすり寝たおかげで、誤らずに済んだ。 (a8) 2023/09/18(Mon) 22:01:50 |
【秘】 pasticciona アリーチェ → 月桂樹の下で ニコロ「……ふふ、ニコはお見通しなのね。 うまくいくかわからないけど、何もしないよりはマシだと思うから」 「ルチアーノ、さん? 初めて聞く名前だわ。でもわかった、行き詰って誰かを 頼りたい時はその人を探してみる」 頷いたあとは少し生気が戻っている。ココアが効いたのか、会話が効いたのか、きっと両方だろう。 これならまた外を一人で歩くと言っても、多少の心配……要するにいつもの心配の範疇だろう。 「……二人がどうにかなったら、私もどうにかなっちゃうかもしれないわね。でも、いくらでも可能性はあって、その日の事……心しておかないといけないのは、わかった」 「ありがとうニコ。引き留めてくれて。 わたし、楽になったから……ちょっとだけ、大丈夫よ」 (-239) 2023/09/18(Mon) 22:13:01 |
【独】 檻の中で イレネオ逮捕から程なくして。 ────足音。 ひとつの牢を訪れる、ひとつの足音がある。 それが自分の元へ向かっていると気づき、男は弾かれたように顔を上げた。 影が立ち止まる。 扉が開けば、見知った顔の刑事がそこにいた。 「イレネオ・デ・マリア」 「牢を出ろ。着いてこい」 釈放か、と問うた声は枯れていた。 殉じると決めた正義から手酷い仕打ちを受けた男は、すっかり憔悴してしまっている。それだけでなく、捧げた想いの分だけ恨みは深かった。 首を振られれば自然溜め息も漏れたろう。それでも情やら未練は捨て切れるものではない。釈明の機会になるならと、結局無言で立ち上がった。 横目に見れば連れ立てに来た男はなんとなく引き攣った顔をしていて、相手も気まずいのだろうと勝手に結論する。 ▽ (-240) 2023/09/18(Mon) 22:17:26 |
【妖】 徒花 テオドロ『律儀ですね』 『空いてますよ』 『罠は玄関にはありません』 此方は終始、真面目に返してはいるものの、 どこか適当さが滲んている文章であった。 気を遣わなくてもいい、そう示しているようで。 ($8) 2023/09/18(Mon) 22:17:49 |
【人】 うたかたの ダニエラ>>13 カンターミネ 「んふふー。ごめんなさあい。」 ぺろりと小さく舌を出す。 そんな中、鼻先に刺激的な香り。…辛いんだあ。これ。 ちらりとあなたを窺う。少しだけ、悩む素振り。 結局ぱくりと食いついた。 ひん。口の中が痛くて熱い。涙目だ。 「からいぃ……。」 「ミネー、こんな辛いの、よく食べれるねえ…。」 女は子供舌だった。 さっきと違う意味で、また舌を出す。 #街中 (14) 2023/09/18(Mon) 22:18:03 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ辛さに堪えるふりをして、ぎゅ、ともう少ししがみつく。 大丈夫。大丈夫。ただの、仲良しの2人組。 「……うん。」 すり、と腕に頬寄せた。 それも辛さに堪えてるふりで、やり過ごす。 (-242) 2023/09/18(Mon) 22:18:21 |
【独】 檻の中で イレネオだから。 連れられた先の椅子に座る人物を目にした男は、細い瞳を大きく見開いた。 「────ノーノ署長代理……?」 そこに立っていたのはまさに時の人。 ヴェスペッラ警察署長が意識不明で病院に運び込まれてこっち、署長代理として就任したナルチーゾ・ノーノ。反社会組織取締法を成立させたその人だ。 呆ける男に、彼は、にこり。 微笑んで、まずはと謝罪した。そうして、いくつかの説明と申し出をした。 ▽ (-241) 2023/09/18(Mon) 22:18:44 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 徒花 テオドロ「褒められたことじゃないのになあ、たまに言われるよ。 そんな真面目なのにどうして性根が悪い奴なのかしらってね」 遊ぶ女達はこの男の妙な誠実さだけは理解してその甘い蜜を吸っている。 短い期間だけでも愛されたい、そんな人間が彼の周りに集まっていたりするのだ。 「はっ、隠し事がない男なんて魅力がねえよ。 だからなあ……俺が本当に気に入ったやつには覚悟してもらわにゃならんことがある」 他人を心から信用したいと願うのに、酷く矛盾した言葉。 自身の不安を打ち砕く術は既に持っている、持っていて敢えて行使をしていない。 それは一歩踏み込む勇気がないからと、相手からの自分への好意を裏切りたくないからだ。 (1/2) (-244) 2023/09/18(Mon) 22:19:09 |
【独】 檻の中で イレネオ────曰く。 この逮捕は誤認であって、誤認ではない。 必要であったから、せざるを得なかったと。 件の法の施行によって、逮捕者が急増するだろう。 伴って、見回り等の通常業務と取り調べの両立が難しくなるであろう。 故に、一部の刑事に特命を下すとのこと。 『マフィアに自らの罪を吐かせろ』 『方法は問わない。奴らはそれ以上の暴虐を市民に強いてきたのだ』 つまりは特例且つ専門の尋問官である。 君を信じて言っているんだ、と肩を叩かれた男は、再び目を丸くして、 ▽ (-243) 2023/09/18(Mon) 22:19:22 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 徒花 テオドロ「……いつかその時、お前がどれだけ嫌がろうと。 俺はテオドロ・アストーリという人間を本気で知ろうとするだろうよ」 たとえ友人関係にヒビが入ろうと、やりたいもんはやる。 全裸になって言うような台詞でもないなと内心笑いながら口調は真剣であった。 「その誠実さも素直じゃないところも、なんだって調べてやる。 俺に気に入られちまったから仕方ねえな? 見つけられたくない自撮り写真があったら消しとけえ、何から何までとことんやってやる」 まるであなたの家にガサ入れをするかのような例えを使って大袈裟に嘯く。 こんなにひけらかして言ってやったのは初めてだった、今この瞬間に帰られても仕方ないかもしれない 「そこまでして、俺が納得するまで調べ上げた、 心から安心できたやつと酒を飲めたら……」 どれほど喜ばしいか、一人ぐらい欲しいもんだ。と口を滑らせた。 (-246) 2023/09/18(Mon) 22:19:56 |
【独】 檻の中で イレネオ────笑った。 ああ、良かった。警察はやはり自分を見捨ててはいなかった。裏切られてはいなかった。 この献身は届いていた。信じた正義は間違いではなかった。 「はい。」 「はい。……はい、謹んでお受け致します……!」 男は笑っていた。 笑っていた。清々しい、ひとつの曇りもない笑みだった。 (-245) 2023/09/18(Mon) 22:20:14 |
イレネオは、牢の中にいる。しかし、自分のいるべきはここではない。 (c5) 2023/09/18(Mon) 22:20:42 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → うたかたの ダニエラ隣に座れば少し目で追った。 猫は構わず餌を食べていて、もうこっちに目もくれやしない。 夏の終わりの風に、珈琲の香が乗る。 「アハハ。言っといたよ、店長に。『馬鹿言え』って笑ってた」 「笑ってたって事は気前は良くなるんじゃねーの? これからに期待ですねー」 こっちも冗談で店長に言ったつもりなのだが、 案外きちんとリクエストとして受け取られたかもしれなかった。 「猫触った事ねーの。好きなタイプかと思ってた」 「名前ね、Cocco。白いから」 「そいつも野良猫だったんだよ。 オレは保護した人から譲り受けただけなんだけど」 「今も何匹か貰い手探してんだ。 猫欲しい奴に心当たり居たら教えてよ」 ……最近、パン屋に『飼い主探しています』という 貼り紙がしてある事を貴女は覚えているかもしれない。 あれもロメオの手書きで、依頼物なのであった。 (-247) 2023/09/18(Mon) 22:20:49 |
【人】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ>>14 ダニエラ 「謝れてえらい。」 子供を相手にするような発言だ。 実際の所は身長も年齢もあなたの方が上だけど。 「お、チャレンジャー。……まあそうなるよな。 そりゃあ刺激物満載のが脳にキくからなあぁ〜。 ……いやまあ、俺でも普通に辛いんだけどさ」 多少慣れていてもカプサイシンは平等だ。 一緒になって舌を出し、ヒイヒイ言いながら ドリンクの屋台でも探そうか。 程なく見つけた屋台でアイスコーヒーをご注文。 エーコは?と奢る構えを見せた。 (15) 2023/09/18(Mon) 22:32:16 |
【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → うたかたの ダニエラへらりと笑って、子供をあやすように。 つまり、傍から見ればおふざけの範疇に見えるように。 人気の少ない今、他には聞こえない声には愛情を込めて。 「よし。いい子いい子」 なんて添えながら、あなたが絡む腕の手を捻って こっそり身体に触れる。大丈夫、お互いが遮蔽物になって 周りからは見えてない。大丈夫に決まってる。 両手が塞がっていて良かった。 空いてたら抱きしめていたかもしれない。 (-248) 2023/09/18(Mon) 22:37:00 |
【秘】 月桂樹の下で ニコロ → 徒花 テオドロ「そんなこと、なのかもな。 ずっともやもやさせてて悪かったよ。」 自分にとっては何よりも譲れない事であり 今も猶、譲っていない事なのだけれど。 弟にとって良くない影響を与えていたのならば それは謝るべき事で、改めるべきこと。 「立場的にも指揮を執る事もあるからな。 止む負えずってところもあるだろうが。 やっと気づいたか、馬鹿野郎。」 言葉とは反対に声音は穏やかで。 それは自分にも思うところがあるからなのだが。 「俺に憧れるのは結構だし、満更でもないけどな。 お前にはお前にしか出来ねえ事があるって気づけよ。 テオドロにしかない価値ってもんがあるんだ。」 (-249) 2023/09/18(Mon) 22:46:06 |
【秘】 月桂樹の下で ニコロ → pasticciona アリーチェ「お見通しって言う程でもねえよ。 おいおい、どうにかなられちゃあ困るんだがな。」 けらけらと笑う様は、変わりのない常の様子を見せる。 元気になったような妹分に一安心だ。 「猫に餌をやってたりだとか酒場で見たりするかもな。 俺とテオの名前を出せば分かると思うぜ。」 そうして、貴方をちょいちょい、と指で呼ぶ。 耳を貸せ、というジェスチャーだ。 (-250) 2023/09/18(Mon) 22:50:28 |