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![]() | 【念】 4432 貴戸 高志彼は全てを放り投げてまで隣を選んでくれた。 無実を証明できる機会を、太陽のもとで大手を振って歩く機会を。ありとあらゆる自由の可能性を。 自分は相手に何を返せているだろうか? 自分は相手にどれだけ負担をかけてしまっているだろうか? 尽きない悩みがぽたぽたと心に降り注ぐ。昔は殆ど揺らぐことのなかった水面が波紋を生んではぐらぐらと乱れた。 心情を表すかのように端末を持つ手が小さく震えた。みし、と機器が小さく悲鳴を上げてもお構いなしだ。 「……きっとお前は、気にするなと言ってくれるだろうけれど」 "何処でも、お前が居たら幸せだと思う。 " 鮮やかに甦る声。 声だけじゃない。肌を刺す空気も、その前に口にした甘味の味も、あの時間を形成する何もかもが脳と心に刻まれている。 「…………暁。俺も」 俺も、お前がいてくれたなら、きっと。 「──何処でも、幸せだと思う」 (!8) 2021/09/23(Thu) 20:58:43 |
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