人狼物語 三日月国


141 【誰歓RP】bAroQueチップで遊ぶ村【花見】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【人】 豊里

 
 
 「ごちそうさまでした。おねえちゃん、ありがとう」


[団子を食べ終えた妹の方が、ぺこりと頭を下げる。
 どうやら妹の方が、礼儀正しく育ったようだ。
 「美味しかったかい?」と云って、柔く頭を撫でる。]


  君たち、この職人街で
  人形を扱っている所を知らないかな?
  私は人形技師なんだ。
  もしあるなら、見学したいと思っていてね。


[その様に聞けば、兄の方に心当たりがあったらしく、
 詳しく場所を教えてくれた。
 「おねえちゃん、おにんぎょうさん、つくるんだ」と、
 妹の方は興味津々の様子であった為、
 トランクから、設計図を取り出していくつか見せた。
 設計図と云っても意匠の案を絵にしたもので、
 「きれい!ほんものを、みたかった」と云ってくれた。]

 
(39) 2022/04/10(Sun) 13:43:34

【人】 豊里

 
[兄妹と別れて、兄が教えてくれた工房へと向かう。
 程なくして辿り着いた其処は、こじんまりとしていた。]


  こんにちは。何方かいらっしゃいますか?
  少し見学させて頂きたく、参りました。


[やはり祭で休業なのか、人の気配はあまりせず、
 暫し立ち尽くしていると、奥から男性が一人やってきた。]


  突然お邪魔してすみません。豊里真希奈と申します。
  人形技師をしておりますが、是非此方の工房を拝見したく。

                 ……宜しいでしょうか?


[同業者の見学など、煙たがられる可能性も高いので、
 きちんと素性を明かして許可を求める。
 「別に、好きに見てくれていいよ。でも、触るのは駄目だ」
 と、案外あっさりとお許しが出た。]
 
(40) 2022/04/10(Sun) 13:46:14

【人】 豊里

 
[中に入ると、球体関節の素体が幾つか並んでいる。
 一体、殆ど出来上がっている人形があり、
 その化粧の美しさに目を見張った。
 目尻には朱が引かれることが多いが、
 この人形は



     これは何で色を付けているか、
     この人形は何をするものなのか……など、
     つい質問攻めするように、熱く語りかけてしまった。


   真希奈も別の工房で修業はしたものの、
   工房ごとに特に人形の意匠に関しては、
   かなり違ってくる。
   だからこのように、自分にとって未知の物を見るのは、
   とても有難いことに思えるのだ。

   工房の男性も気の良い人で、
   真希奈の質問には、きちんと答えてくれたし、
   細かな所など褒めれば、
   少し照れた様子で自身の拘りについて話してくれた。]
 
(41) 2022/04/10(Sun) 13:55:15

【人】 豊里

 
[話が弾んで、お互い自分の描いた設計図などを持ち出して、

 
意見を交換するまでに至った。

 
夢中になって話し込んでいれば、時間の事など忘却の彼方。

 
硝子窓から差し込む光が、すっかり茜に変わった頃に漸く、

 
そろそろお暇しなければと話を切り上げた。]



  ご親切に色々教えて頂き、勉強になりました。
  本当に有難う御座います。
  私は祭の間、榛名に滞在する予定ですが、
  明日は祭を楽しもうかなと思っています。


[丁寧に謝辞を述べると、祭を楽しむならと、
 櫻の木の下で奉納されるという舞を薦めてくれた。>>28
 真希奈は榛名へは今回初めて訪れた。
 土地勘もないし、祭の順序もよく分かっていないので、
 上手く予定が嚙み合わないかもしれないが、

 折角お薦めされたのだ。
 出来れば舞を拝みたいなと思いつつ、旅籠へと向かった。**]
 
(42) 2022/04/10(Sun) 14:04:18

【人】 澤邑

[ >>35紙袋のそばへ手を出すと白い手がたしたしと己の手の甲へと伸びてくる。まだ戯れ付きなのか爪は出ていない。
 袋の奥で丸まって抵抗していたがなにぶん小さな子猫だし逃げ場はなくて膝の上に乗せて仕舞えばしばらくはじっとしていた。]

  ごめんごめん

[ とうとう好き勝手にされるのに飽きたのかうーと抗議の声を上げ始めたのと、設えが終わるのが同時で助かった。
 こゆきを畳の上に下ろすと見慣れないものが体についている事に興味を示したあと、背中から伸びる紐にじゃれつき始めた。]

  よしよし

[ ころころと転がって床でしばらく紐を追いかけているのを好きにさせている。目を細めて眺めている様が丸くなったなどと言われる所以なのかもしれないが気付いてはいない。]

 庭に出てみようかゆきちゃん

[ こゆきを抱えると座敷に続く襖とは別に、縁側に出る障子を開けて、さらに庭に続くガラス戸を開ける。商業区の一角であるから庭と言っても限られたスペースではあるが。今は桜の時期で鉢に植えた躑躅(つつじ)も綺麗だ。
 突っ掛けを履いて、こゆきを地面へと下ろす。春先の緩いような冷たいような風が吹いている。**]
(43) 2022/04/10(Sun) 14:31:30

【独】 豊里

/*
皆様、描写が丁寧で、読んでいて絵が浮かぶようです。
それでいて無駄がなく、素敵ですね!
私以外の全人類文豪説の信憑性がより高まる文豪村であった。

東天さんの舞、見られると良いなぁ。
(-11) 2022/04/10(Sun) 14:36:33

【人】 虹彩異色症の猫

[ 視界の端をちらつく紐に飛びつき、飛び退き、子猫であっても狩猟本能の真似事だけは一人前だ。飽きもせず畳の上を転げ回って、ひとり鬼ごっこを続けている。

 抱き上げようと伸びてきた手も遊びのひとつと思ったか、前足ではっしと捉えたと思えば、後ろの足が忙しなく蹴りつける。我を忘れた様子に細く、小さい子猫の爪が掠める。

 胴を抱えられるとじたばたとしていたが、それも手足が床を離れるまで。腕の中にちょうどよく尻が収まると、神妙にじっとしたと思うのも束の間。澤邑の肩に前足を付いてよじ登り、見渡すようにぐんと躰を伸ばしている。]

 なぅ。

[ 硝子戸が開くと、気に留める程でもない遠くの雑踏、風の揺れ、外気の匂い、そういったものに直接触れるのが物珍しいか、乗り掛かった澤邑の肩の上で鼻を引くつかせ、耳をそばだてている。

 猫の姿が見えない、何処へ逃げたと言ってもそれは敷地内、精々表側の店舗までだ。殆ど外に出たことのない子猫は、土の上に下ろされると慣れない感触に背を丸めた形のまま固まっている。それから土の匂いを検めると、全く唐突に駆け出し始めた。

 ハーネスに結わえ付けられた紐が、背で限界までピンと張った。]**
(44) 2022/04/10(Sun) 17:09:19
大崎が参加しました。

【人】 大崎

―蒸気帆船―

[船内に響く放送に、男はうっすらと目を開いた。
客席にてフードのついたマントに包まりながら、長旅の疲れでうたた寝していたようだ。]

ん……

……。

何番が、何番だったかな……

[まだ眠気の滲む声を発しながらもぞもぞと動き、荷物を背負って立ち上がった。**]
(45) 2022/04/10(Sun) 17:45:44
大崎は、メモを貼った。
(a8) 2022/04/10(Sun) 17:58:23

【独】 大崎

/*
さて 
お誘い受けて来たものの
ソロル苦手なみかんです

直前になって一人で延々と語れる……か?と悩んでなかなか入村しなかったとです 独り言できる設定かどうかも迷いが生じました

ひやひやさせてしまったかな……すみませぬ。
(-12) 2022/04/10(Sun) 18:01:08

【独】 九朗

/*
あ、よかった!
飛び入り参加でなければ、多分参加者全員揃いましたね!
(-13) 2022/04/10(Sun) 18:28:13

【人】 澤邑

[ 澤邑の手の甲や手首などは小さな引っ掻き傷がたくさんあるのだが、全く気にならなくなってしまった。遊びの延長や勢い余っての子猫から付けられた傷だ。
 今も抱き抱える際に戯れつかれた挙句後ろ足で蹴られてしまった。魚のおもちゃでも買ってあげようかなと思ったりする。

 それと猫の鈴も買ってやりたいものだ。チリチリと音がすれば、隙をつかれて逃すことも減るかもしれない。]

 よしよし
 怖くないよ、お父さんがいるからね

[ 庭に出れば外の喧騒がより近くに聞こえる。蒸気帆船の到着を知らせる汽笛や、鳥の声に風が鳴らす草木の葉音。
 こゆきは最初のうちは緊張して、耳を立てておっかなびっくりのようだったが>>44そのうち自分を脅かすものは無いとわかったのか興味の赴くまま駆け出した。]

 おっと、

[ 手首に輪っかを通してさらに掴んでいるという念の入り方だったから逃すということはないが、紐がピンと張ってこゆきはそれ以上進むことができずにツンのめっている。]
(46) 2022/04/10(Sun) 19:01:25

【人】 澤邑



 まったまった

[ ごめんねとこゆきに近づけば、紐が撓んだ分また動く。少しすれば慣れたようで庭を少し一人と一匹でうろうろとしたのだが、カサカサなんて茂みの方で音がすればこゆきが駆け寄ってしまうのでやっぱりピンと紐が張り詰めてしまったかもしれない。

 もう少し練習が要りそうだ。]


 おーい、足拭きを持ってきてくれ

[ それから半刻ほど遊んでから、家の中にそんな声をかけた。家人の誰かが濡れた布など持ってきてくれるだろう。
 こゆきの体を拭いて、それから四つ足を丁寧に拭うつもり。**]
(47) 2022/04/10(Sun) 19:02:43

【独】 澤邑

/*
猫ちゃ
(-14) 2022/04/10(Sun) 19:06:42

【人】 虹彩異色症の猫

 んなぅっ。

[ 上衣を着るように、胴を包む形のハーネスであるから、食い込むということはないが、紐の遊びの限りに駆け出せば、勢い余って転がっている。

 不平の響きの鳴き声を上げれば、澤邑が近づいた分また駆け出しては足止まる。
 そのうちまるで澤邑が邪魔しているとでも言いたげに、振り返り、んなぁ、と鳴いた。

 暫くするとどうも一定の距離しか進めないことを理解したようで、歩んでは立ち止まり、歩んでは澤邑がちゃんと着いてきているか確認するように振り返る。

 それでも例えば塀の向こうを走る車の警笛、子の騒ぎ声、茂みの物音>>47、そういった慣れぬものに反応しては駆け寄ろうとしたり逃げ出そうとしたりするので、白い躰は何度か土の上に転がった。

 疲れたのかやがて蹲った躰を抱えあげられると、湿らせた布で躰を拭われるのも四足を丁寧に拭われるのもされるがままにしていた。されるがままにしていたが、んな、んな、と、一丁前に文句に似た鳴き声を上げている。

 それも小さな口の中でもごもごとした響きに変わると、そのまま澤邑の膝の上で眠ってしまった。**]
(48) 2022/04/10(Sun) 19:40:16

【独】 虹彩異色症の猫

/*
>>46
おとうさん!!!!!!!!
(-15) 2022/04/10(Sun) 19:54:55
天のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。
2022/04/10(Sun) 20:53:35

【人】 豊里

 
旅籠


[職人街を見て回った後、満足して旅籠へ。
 先に入浴を済ませ、今は浴衣姿だ。
 それでもゴーグルは其の儘つけており、
 著しく浮いているが、気にしない。
 流石に入浴時や睡眠中は外すのだが、
 其れ以外では滅多に外されることはない。]



  
いやー、此処の料理は美味しいねぇ。



[そして現在、部屋で食事を堪能している。
 春野菜や山菜を使った天麩羅、
 綺麗に並べられたお刺身。
 日頃は自主的に酒は飲まないが、
 たまの旅行だしと日本酒を頂いている。]
 
(49) 2022/04/10(Sun) 21:08:30

【人】 豊里

 
[真希奈は一人で暮らすようになってからは、
 自炊をしている。
 完璧な食材の組み合わせに、完璧な調理法。
 然し其れはあくまで、栄養学的な意味での完璧だ。
 其れが何故か、食べてみると美味しくない。
 不味い訳ではないのだが、美味しくはない。


 別の工房へ修行に出ていた間も、
 女性であるし、真希奈本人が料理は得意だと云うので、
 工房の人間の昼食作りなどを任されたこともあった。
 然し数日任された後に、あっさり解任された。
 誰も不味いとは云わないだけに、
 真希奈には其れが不思議だった。
 真希奈自身は正常な味覚を持ち合わせてはいるので、
 美味しくないことは分かっているのだが、
 自分の調理は完璧だと信じて疑わないので、
 不承不承、調理係を別人間に委ねたのだった。]

 
(50) 2022/04/10(Sun) 21:10:29

【人】 豊里

 
[食事を終えると、榛名の地図を見ながら、
 明日行きたい場所などを思案する。
 そして、敷いて貰った布団に横になると、
 思いの外疲れていたのか、すぐに眠りに落ちた。


          今日はとても充実した一日だった。
             
きっと明日も良い日になる。**]

 
(51) 2022/04/10(Sun) 21:14:29

【独】 豊里

/*
なんか私のロル、
小学生の遠足の作文みたいになってるけど大丈夫かな???

明日の朝に1d入りですね!楽しみ。
こゆきちゃんに甘々な澤邑さん可愛い。
東天さんの「まっている」が気になる気になる。
(-16) 2022/04/10(Sun) 21:30:43

【独】 澤邑

/*
>>48猫だー☺️
(-17) 2022/04/10(Sun) 21:59:31

【人】 東天

[満開の桜の下、休息を終えて。
薄墨の老木の根元で、ふわりひらりと舞う。

舞い始めに拍子はなく、しかし次第に増えていく。
祭りが賑わう程に、通り掛かり足を止める者がその手で拍子を取った。
ちり、と鈴を鳴らすのは拍子の彩りに。
そうすれば、その音に振り向く者もいる。

これは神に捧ぐ舞ではなく、人の為の舞である。
興味を惹かねば舞う意味もない。]
(52) 2022/04/10(Sun) 22:29:13

【人】 東天

[何代か前は女であったと言う。
先代は左の義肢を手袋で覆っていたと言う。
代替わりの時期もまちまちで、予告も報告もなく、
ただ全ての認識は見た者に委ねられている。

変わらぬのは、その背丈、髪艶、衣の色。
演目も基礎は変わらず、ただ演目は舞手に聞かねばわからない。
各地を旅する故に、恐らくそれは榛名に元からあるものではなく、
だが、何十年と"彼"が舞うものだから、榛名の祭りのものとして馴染んでいた。
舞手により細部の違いや、得意とする演目に差異はありはする。
例えば──いつかの代は片足が粗悪な義肢だったお陰で、跳ねるのに苦労したと聞いている。

面から伸びる紐の房が結ばれた髪へ交じり、
体が翻ればまた離れていく。
出会っては別れを繰り返して、次第に舞いは終演へ。]
(53) 2022/04/10(Sun) 22:30:17

【人】 東天

[閉じられた扇と、しゃんと鳴る鈴が演目の終わりを知らせる。
一拍、疎らな拍子を置き、
さらに一拍置いたあとに、
その音は拍手となった。

舞手は息を乱すことなく、深く頭を垂れていた。

話し掛ける者が居れば話し、
あちらの屋台の団子が美味いだの、
甘酒の差し入れだの、有り難く受け取る。

礼儀として、面は外さないまま。
先代までと同じように、声音だけに感謝を乗せて。]
(54) 2022/04/10(Sun) 22:30:36

【人】 東天

 ──面は外せない、
 そう言うことになっておりますから。


[問われればそう答える。
柔らかく、高いような低いような声音で。

食べ物や飲み物を差し入れても、外しはしない。
少なくとも客の前ではそんなれいを欠く行動はできないと。
そうやんわりと断っていく。


人の波が引けば今日の興行は終わり。
差し入れを抱えて男は老木を後にする。



そうして、また明日、
……いや祭りが終わるまで。
男はここで、まっている。**]
(55) 2022/04/10(Sun) 22:31:18
東天は、メモを貼った。
(a9) 2022/04/10(Sun) 22:33:16

【独】 東天

/* 恋チップが髪解いてるから長いんだろうな、と。

東天の舞は結構動くやつのイメージ
コンテンポラリーダンスくらい
(-18) 2022/04/10(Sun) 22:40:32

【人】 九朗

[「今の生活だって案外悪くはない」>>38
その言葉は正しく本心なのだろう。
九朗の微笑はただ、眠いのに眠くないと服の裾を握りしめる子供を見つめる親のような。
人の手ではどうにもできないことを、仕方ないのだと諦めて、飲み込むことを覚えてしまった大人のような。
そんな言いようのない温かさと寂しさを含んでいて。
九朗の顔を見ている一二三も、重たいものでも飲み込むように太い喉をぐぅと鳴らした。

わかっているのだ。
お互いに。
お互いにいい大人なのだから。
これ以上この話題に踏み込めば、傷を負うのは自分だけではない。
時間とともに曖昧にして、誤魔化したものを浮き彫りにしてしまうと。
互いに大人になったが故に、言葉にせずとも肌で感じて悟っている。]
(56) 2022/04/10(Sun) 23:34:33

【人】 九朗

[友人として過ごした時間がある。
時間の上に成り立つ信頼がある。

だからこそ

沈黙の間に見え隠れするそれを、言葉にして浮き彫りにするのが恐ろしい。]
(57) 2022/04/10(Sun) 23:35:05

【人】 九朗

[そうすれば長年の友人という関係も、そこにあった信頼も、春風に散らされた花弁のように空中へ投げ出されることになるだろう。
その花弁が着地するのは地面の上か、それとも嚙み合わなくなった歯車の隙間か。
どこへ飛ばされ、どこへ落ちるのか。

大人になったからこそ、曖昧にして誤魔化せるものもある。

何を思って一二三が言葉を飲み込んだのか。
それは九朗にはわからない。
九朗が後生大事に抱えている罪悪感や後悔を一二三が知らないのと同じだ。

死ぬまでにいつかは向き合わなくてはならない時が来るかもしれない。
だが九朗はそれを、曖昧に微笑んで先延ばしにしている。

何度も、何度も。
苦い薬を飲むように、言葉を飲み込んでくれる一二三の優しさにあまえている。]
(58) 2022/04/10(Sun) 23:36:05

【人】 九朗


 そういえば、明日の祭りですけどね。


[作業台の一二三から目をそらし、他にほつれたところや、傷んだところがないか、手の中の縫いぐるみを検分しながら別の話題を振る。
わざとらしい話題の転換。
横顔に突き刺さる一二三の視線の鋭さを肌で感じながら、九朗は中身のない白兎に向かって話しかける。]


 姪が神楽の奉納をやるんです。
 姫櫻の神楽、覚えているでしょう?


[この時期となれば、砂漠の海を渡って旅の芸人たちが稼ぎ時だと賑やかしにやってくる。>>28
人の目を楽しませる狐の神楽もそのひとつ。

九朗が言っているのはそれとは別の、薄墨神社の神楽殿で御神木に向かって捧げられる神楽のうちひとつで。
数え年で七つを迎えた少女四人が魔除けの鈴を髪に挿し、桜の枝を手に舞うのだ。]
(59) 2022/04/10(Sun) 23:37:02