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【人】 瑞野 那岐……旨い。 [好物を目の前にした子供のような笑顔を零して、 ぺろ、と汁気の飛んだ指を行儀悪く舐め取って。 ハンカチで拭き取ったなら、また一粒、一粒。 選り好みしていく為に、畑を歩く。 摘んで、食べて。籠に入れて。 抱えた籠が、いつの間にかいちごで溢れていく。 時々、こっちのいちごのほうが大きいとか。 こっちの方が甘そう、だとか。 そんなやりとりを彼と交わしながら、 45分のいちご摘みはあっという間に溶けていく。] (7) 2023/03/26(Sun) 0:35:41 |
【人】 瑞野 那岐[籠に盛りだくさんになったいちごは、 Hareで待つスタッフたちのお土産の分にも十分だろう。 きっと生のいちごだけでは飽き足りないだろうから。 その後、お土産売り場に立ち寄って、いちごジャムや、 フリーズドライのいちご、いちごミルクのプリンなど。 どれも欲しくなってしまうような種類の多さに、 頭を悩ませながら、彼に相談を持ちかけて。 人数分のお土産をなんとか選ぶこともしただろう。 あとは、興味のあったいちごのピザ。 デザート作りはメインを担当するわけでもないけれど。 料理よりも計量通りに作らないと完成しない、 繊細なデザート作りは楽しむ方。 ピザといちごという食事のようなデザート。 作り方には大変興味が唆られる。] (8) 2023/03/26(Sun) 0:36:04 |
【人】 瑞野 那岐いちごピザ、うちでも出したら喜ばれるかも。 作り方、覚えて帰りたいな。 [その時は、いちごを好きになってくれた彼に。 一番に出すことにしようか。**] (9) 2023/03/26(Sun) 0:36:26 |
【墓】 高野 景斗[ 一度受け取られたペットボトルは 風が開かれないまま転がされる。 問いかけには頷きを得たが、 よもや起きれない程辛いのではあるまいな と覗き込むように見て、 ] ふふ、……ん、 [ 甘えているだけだと分かれば、 またペットボトルを傾けて、そのまま 唇を合わせ、流し込むように少しずつ 唇を開いた。こくり、嚥下する音を聞いても、 啄むように、数度。 ] (+48) 2023/03/26(Sun) 0:38:43 |
【墓】 高野 景斗 転んだら困るからね [ 一緒にと誘われれば、笑いながら そう言って。蕩けた顔にまたキスを。 顔を見る度、したくなりそうで、困ったものだが。 一度立ち上がり風呂場までの扉を全て 開いて、給湯のスイッチを入れようとしたところで いつでも入れるようにしていたことを思い出した。 ] (+49) 2023/03/26(Sun) 0:39:00 |
【墓】 高野 景斗[ ――そういえばシャワー浴びる間もなく、 なだれこんでしまった、……若さってこわい、 なんて他人事のように思いながら、 ] しんどいなら抱っこする? [ ベッドまで戻り腰を撫でつつ ] ――そういえば前にもそんな話したね [ 浴室まで向かって――。 二人一緒に浸かれる浴槽にゆっくりと沈み。 させて?と髪を洗う事や、体を洗う事も 引き受けて、先に浴室を後にした。 汚れたシーツの取替と、ドライヤーで 髪を乾かすのに時間を食うために。 そうしてゆっくりしていれば、夜も更けて。 寝巻きを貸すこともできたけれど、 肌の触れ合う幸福に抗えず、下着だけ纏い その日は眠りについたのだったか。 ] (+50) 2023/03/26(Sun) 0:39:40 |
【墓】 高野 景斗[ ――翌昼、君より早く目が覚めて、 ベッドを抜け出そうとすると、むずがるような声。 音を立てずに小さく笑う俺は、 その夜、自分の腹、火傷痕の残る部分に 口付けられたことは、知らない。 だから、掛け布団をめくり、 君の腰のあたりに、吸い付いた。 今度するときには、してね、と言いたげに。 散らした赤を隠すように掛け布団をかけ、 顔を洗い、歯を磨いたあと、 ] おはよう、よく眠れた? [ そう声を掛けたのと、コーヒーマシンが 抽出完了の合図をしたのは、同時くらい。 ] コーヒー飲む?* (+51) 2023/03/26(Sun) 0:40:07 |
【秘】 瑞野 那岐 → 高野 景斗[いちごのピザを手作り教室に足を運んだ後は。 別れた神田さんたちと連絡を取り合って、 再び出入口付近で合流できただろう。 お互いに摘んだいちごやお土産を見せあって。 足りなければ、4人で買い足したりもして。 経験した体験報告を交わしながら、車は宿泊先まで進む。 宿にたどり着けば、再び別れて。 食事はそれぞれの部屋で摂ることになるだろう。 温泉宿と謂れの高い宿は、 食事も美味しいと評判らしい。] 泊まりなら、俺も呑もうかな。 [旅行と温泉という響きに浮かれて、酒を頼んで。] (-34) 2023/03/26(Sun) 0:54:14 |
【秘】 瑞野 那岐 → 高野 景斗[時刻は夕方から夜半に切り替わる頃。 部屋に運ばれてくる料理は、鍋料理。 鱈に海老、鮭。それらを囲むように野菜が並び。 鍋とは別に茶碗蒸しや、刺身も付いている。 なるほど、これは豪華だ。 ぐつぐつと煮える鍋の音が食欲を唆る。 ひとまず、頼んだ日本酒の冷酒を彼に差し向けて、 自分の杯にも注いで、一杯ずつ。 酒はあまり強い方ではないけれど、 少しずつ楽しむぐらいなら、酷く酔いはしないだろう。 これまでに酔った姿も、何度か見られては居るけれど。 酔ってしまえば、甘えに際限がないことは、 向こうも承知の上なので。 その時は、彼に面倒見てもらうつもりで。] (-35) 2023/03/26(Sun) 0:54:46 |
【秘】 瑞野 那岐 → 高野 景斗乾杯、そして、いただきます。 [小さな杯を鳴らすには、零れてしまいそうだから。 軽く掲げるだけに留めて、口に運んだ。*] (-36) 2023/03/26(Sun) 0:55:16 |
【墓】 高野 景斗―― 忙しい日々の中で ―― [ 時間が取れれば会いに行き、 運が良ければ、二人で帰り道を歩む日も。 ] 泊まってく? [ そう聞く日もあれば、自然と、 初めての日、よりはスムーズに ベッドへ誘う事も出来た、だろうか。 ベッドの上では素直に甘えてくれない君の代わりに ] したい、 [ 直接そう伝えて後ろから抱き込んだ日もある。 あの日だけが特別なわけじゃなく、 いつだって、溺れる感覚はあった。 むしろ体を重ねれば重ねるほど深く。 ] (+52) 2023/03/26(Sun) 1:09:51 |
【墓】 高野 景斗[ ――だというのに、俺と来たら。 手放してやれなくなる だとか。 普通の幸せを奪ってしまった だとか。 抱けば抱くほど、深みに嵌まるほど、 身勝手な罪悪感を募らせていた。 愛される覚悟というものを 根本的に理解した日もあった。 嫉妬に駆られた夜なんかは、 痛みを感じるほどに抱きしめて、 苛めてしまったというのに。 ] (+53) 2023/03/26(Sun) 1:10:11 |
【墓】 高野 景斗 ――……まだ、だよ。 甘やかしてくれるんでしょう? ね、ここ好きでしょ? 好きだよもっとして、って言ってくれたら ずっとずっとしてあげるのに。 俺の指、好きだもんね? こうしてされると、泣いちゃうくらい やだ、って言っても今日は聞かない。 [ 嫉妬に駆られた日には、 どろどろに煮詰まった愛を囁きながら。 ] (+54) 2023/03/26(Sun) 1:11:19 |
【墓】 高野 景斗おいていかないよ、 [ 泣きそうな顔で、そう言ったのは、 君があまりにも愛おしげに、生きた証に 口付けたから。 そうして順当に、死んでしまったら 君を一人にしてしまうこと。 大事な人に紹介したいくらい、 君に愛されていること。 一つずつ、覚えて、確かめて――。 明日が旅行当日という日にも。 ] (+55) 2023/03/26(Sun) 1:11:56 |
【墓】 高野 景斗 すっかり綺麗になっちゃって、 ……こう綺麗だと、……はい しません [ 貸し切りや部屋付きの風呂のことはまだ 知らないから。旅行に向けて消えていった 痕を指でなぞり、つまらなそうに唇を尖らせて。 ――そうして、旅行当日を迎える頃には、 愛する覚悟、愛される覚悟、 この先ずっと、ふたりで居る未来を、 確定的に捉えられるように、なっていただろう。* ] (+56) 2023/03/26(Sun) 1:12:11 |
【人】 高野 景斗[ うきうきと苺を探す姿を、 休日のお父さんよろしく、のんびりと 追いかけて、好きなものなのに 先にくれるというから遠慮なく。 ] 酸味の強いのも結構好きなんだよね これってどうだろう? ……そっか、食べたいだけ 食べて良いんだから、食べて 確かめれば良いね。 (11) 2023/03/26(Sun) 1:40:08 |
【人】 高野 景斗[ さすが目利きはプロといった所。 籠に摘まれた苺は二人共山のように なっていたけれど、自分のものより 彼の籠のほうが、赤く、大きく、艶々と した粒揃いで。 職場への土産に生物は持っていけない というより、全員に回るには足りなすぎる ので、立ち寄ったお土産売り場で、 配りやすいものを探し購入した。 買い取った苺はしばらくの間 自宅でのデザートになってもらうとして。 苺のピザは流石に興味津々だったようで 作り方を覚えて帰りたいと言えば、 それはいいね、と同意して。 ] (13) 2023/03/26(Sun) 1:40:35 |
【人】 高野 景斗 飽きるかなって思ったけど 全然そんなことなかったな。 まだ食べれる気すらする。 [ ――とは言うものの、生のいちごに いちごピザに、結構な量を収めていたし 温泉宿に向かえば夕食もあるだろうから ほどほど、に落ち着いたと思うよ。** ] (14) 2023/03/26(Sun) 1:40:48 |
【墓】 瑞野 那岐[水を飲みたいという甘えを正確に読み取った恋人が、 愉しげに笑う様につられて目を細める。 今度は口に含むだけだから、喉は動かない。 倒れ込んでいる自身に覆い被さるように、 傾いてくる身体に細めた目を軽く伏せて、] …… ン、ぅ…… [薄く唇を開いて水を招き入れて、こくんと喉を鳴らす。 乾いた喉が水分で潤っていく。 飲み干した後も、触れ合わせたままの唇を 堪能するように味わって、離れていく間際。 つぅ、と舌先で彼の唇を舐めたのは、物足りなさからか。] (+57) 2023/03/26(Sun) 1:50:19 |
【墓】 瑞野 那岐[転ぶような覚束ない足元にはなりたくないけれど。 初めて受け入れた、腰はまだ少し異物感が残っていたか。 転んだら、と言い訳するのが少し歯がゆくて。] そんな理由がないと、入れないんですか? [なんて、視線を流して揶揄を含ませる。 どうにも理由をつけたがる彼のこと。 キスを降らせる割には、理性が戻ってきたのか。 それとも、別の理由があるのか。 水面下でまだ元気になりそうな気配があると知ったなら、 さすがにこちらも赤面してしまっただろうけれど。 それは預かり知らぬところ。 浴室に向かうのを見送りながら、ようやく。 転がしたペットボトルの封を開けて、 喉を鳴らして、半分ぐらいまで一気に飲み干した。] (+58) 2023/03/26(Sun) 1:50:40 |
【墓】 瑞野 那岐[二度目の抱っこには、さすがに賢者タイムの照れが勝って、 丁重にお断りして、手の支えだけを借りた。 男が二人入ればさすがに少し狭いけれど、 足を軽く折り曲げれば、彼の股の間に落ち着くことはできる。 べたついた身体をシャワーで洗い流して、 少し呆けたように湯船に浸かり。 率先して洗いたがる申し出には、身を委ね。 専属の洗髪屋よろしく髪を洗われた。 身体を洗うときばかりは、さすがに擽ったくて、 身を捩ったり、掠めた手にまた熱が上がりそうになったけど。 悪戯する手は軽く制して、一人残されたなら。 足を伸ばしてゆっくりと広い風呂を堪能させてもらう。] (+59) 2023/03/26(Sun) 1:51:28 |
【墓】 瑞野 那岐[一人、気配がなくなって、静かになった浴室。 ぽたり、ぽたりとスポンジから落ちる雫の音を聞きながら。 ちゃぷ、と湯を揺らして、膝を折り曲げ。 膝を立てたら、そこに腕を乗せて沈む。 彼と初めて交じりあった身体。 一人でいくらしても慣れなかった快楽。 彼の手で簡単に拾えてしまったことを、 思い返して、ほぅ、と甘い息が溢れる。] ……癖に、なるかも。 [湯船に身体を沈めながら、ほつり、呟く。 彼には零せない秘密の感想は。 浴室のボディスポンジだけが、知っている。] (+60) 2023/03/26(Sun) 1:52:02 |
【墓】 瑞野 那岐[着替えはもってきたものの、寝間着はその日の 服のまま眠ればいいかというぐらいに思っていたから、 風呂上がり、寝間着がないことに気づいたのは後の祭り。 そのままでいいと言われた、布団に滑り込めば、 肌が直接触れ合って温かさを分け合えるから。 それも、いいかと温かくなってきた気候も借りて。 寄り添うように肌を合わせて、眠りに就いて。 まだ朝日も差さない頃。 一人、目が覚めたなら。 ]規則正しく呼吸する彼を確かめて。 腰元の傷跡に、 慈しむように、口づけを落とした。 (+61) 2023/03/26(Sun) 1:53:15 |
【墓】 瑞野 那岐[翌朝、一番に耳にするのは。 いつもの目覚まし音ではなく、彼の声。] ……ん、 [薄っすらと開けていく視界は、いつもの自分の部屋じゃない。 コーヒーの香りを漂わせる室内に、 愛しい彼の姿が、ぼんやりと視力の悪い目に映り込む。] ……はよ、……ンッ、 ……おはよ、 ございます……。 [掠れた声を飲んで、挨拶を言い直して。 気だるさの残る身体を起こせば、 彼が夜更けに変えてくれたシーツが肩から滑り落ちてく。] (+62) 2023/03/26(Sun) 1:53:40 |
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