情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
【秘】 の名残 カミクズ → 規律 ユス『僕は』 『ここで人らしくいるつもりなんて、ありませんでした』 どうせ人らしく死ぬ事なんて許されないのだから。 自分という個人の人間性、人生を垣間見せる事に意味なんて無い。 だからこれら全ては本来口を噤み秘すべき事で、それでも。 『でも それできみ達が知らずに後悔をする事が減るなら』 『これでよかった、のかな』 『ねえ、ユスさん』 『この場所は、ここで誰かと過ごした時間は』 『きみにとって少しでも、納得とか、満足の行くものでしたか』 いつか98uの海できみに投げ掛けた言葉を、ふと思い出した。 一人では何の感慨もなくとも、誰かと一緒なら少しは違うはず。 そんな実にささやかな希望的観測。 願わくば、それが単なる願望でなければいいな、と思うし これから先の時間もそうであって欲しいな、と思う。 きっときみにとって限りなく他人に等しい人間からの、 実に一方的で無責任な願い、ではあるのだけど。 (-95) 2022/03/11(Fri) 21:21:44 |
メイサイは、やべー写真を見て笑った。やばかった。 (t7) 2022/03/11(Fri) 21:30:52 |
メイサイは、ユメスケと満足するまでしょうもないやりとりをしてから、お別れをするだろう。 (t8) 2022/03/11(Fri) 21:32:20 |
【独】 の名残 カミクズ思えば最初に一緒に死のうと言ったのは何故だっただろう。 ただ一人で死ぬのは寂しかったのかもしれない。 一人でもいいやと諦めてはいたけれど、できたら二人の方が良かったのかも。 或いはただ単純に別々に死ぬのは二度手間と感じただけ、そんな事もある? 今となってはよくわからない事だった。 その次は、確か。 きみを置いていきたくないと思って、これは今とそう変わらない。 一人で苦しんで欲しくはなかった。それから、少しの痛み分け。 互いに互いを失った苦しみを知らないままに死ぬ、そんな対等性。 あの時は多分、そうだ、死というものを分かち合いたかったんだな。 それで、それから、今は。 ただ、きみが自分の手の届かない所に行ってしまうのがいやだった。 自分の手の届かない所で、悲しい思いをして、寂しい思いをして、 辛い思いをして、自分以外の何かに傷付けられていくのが。 ただただひたすらに、我慢ならないな、と思った。 そんな我儘で身勝手でどうしようもない理由だ。 それが間違っているか否か、その分類や定義に大きな意味は無い。 もはや正しさなんかで救われやしないのだから。 出会うのが遅すぎて、出会ったのがこんな場所だった時点で、もう。 きっと僕達の間で重要なのは、互いに満足がいくかどうかだけ。 ねえ、こうも愚かである事は、僕達に責任があるのですか? 誰か教えられるなら教えてください。 ああ、でも、できることなら、もっと早くに教えて欲しかったよ。 (-98) 2022/03/11(Fri) 22:10:29 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワ「────、……」 ただ静かで安穏としていて、特有の物寂しさに満ちた空気の中。 乾いて、濁った音。 いと深き眠りを拒んだ、夢見る死者が言葉を紡ぐ為の一呼吸。 「……45メートル…マンション…? ああえっと、10階建て以上の…15階以上?…」 唐突な問い掛けに、寝起きじみてもたくさと答えを返すのは 今や存在を疑う事は難しく、けれど居るとも証明できないもの。 微睡みの中にしか確たる形を保てない、夢の名残のようなもの。 「…もういくんですか?」 自らも問いを一つ投げ返し、死者は緩慢に身体を起こした。 (-99) 2022/03/11(Fri) 22:11:10 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ「…………」 何もないテーブルの上を見つめて。 返ってきた『嫌ではない』と零された『嫌』を、咀嚼する。 「…………あの、」 いくつかの言葉が頭をよぎった。 ぜんぶ、綺麗事で。嫌だなと思った。 掛け時計の秒針の音が嫌に響く、数分が経って。 かたり、立ち上がる拍子に椅子が鳴る。 そっと伸ばす手を頬に添える、そんなふうに宙へ浮かす。 横髪を透けてしまう手も透かされる髪も歪で、ここは現実味がなかった。 「……私は」 ごめんね。 きっと一番、綺麗じゃないこと。 (-101) 2022/03/11(Fri) 22:28:47 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ (-102) 2022/03/11(Fri) 22:30:39 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ「俺と同じ答え出しますね。 規定通りの建築であればそうらしいです」 「……、マンションの屋上でいいか」 独り言を呟きながら目を閉じて思い浮かべる。 正しく、精密に、部屋のなかは空っぽのまま。 中には誰も存在していない、空虚な建物。 それが目の前にゆっくり建設されていく。 「飽きまし……あー……飽きた? 勝手に待っていたから、謝らないけど。 話しかけてあげなかったのはごめん」 敬語は、他人にはそうするべきと学んだから。 親にも、家族にも、みんなこうで。 ただ自分一人のときは、"仲の好い人"の前では、 崩そうと意識をしようとしていた。 「掃守さんは、俺がこのままログアウトするのを見送ってくれる?」 (-103) 2022/03/11(Fri) 22:49:20 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「僕に他人の命奪って生きろって言ってますか」 ナツメ先輩の手が頬に触れた。いや、触れていない。 そこには何の感触もない。 「本来なら死ぬはずの僕のために、本来なら生きられるはずだったどこかの誰かが死ぬんですよ」 「ヒメノさんみたいに」 「移植手術だって成功率は100%じゃないし。 僕だって移植した後暫くは拒絶反応で苦しむ羽目になるし。 免疫力落とす薬飲まないといけないらしいですよ。移植後の死因で一番多いの、免疫弱くなったせいで罹る感染症らしいです」 「移植受けたからって100%完全に元気になる訳じゃないんですよ」 「それでも、その為に誰かの命犠牲にしろと」 「 候補者のナツメ先輩。 あなたなら、そのくらい分かってますかねえ」 「全部分かったうえで、僕に生きてて欲しいって言ってるんですよね」 「どうしてそこまで?」 いちばんって。 僕ら、まだ会って数日の関係ですよ。 しかも、ちょっと会話したくらいの。 (-104) 2022/03/11(Fri) 22:53:55 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワきっとこれは、住居としての役目は果たさないのだろうな、と。 がらんどうの建物を、一度見上げて。 「ひどい人」 それから、あなたの方を見て笑った。 物憂げで、陰鬱で、淋しげで、でもそれだけではないような。 「僕がいやだって言っても、きみがログアウトすれば勝ち逃げ。 わかってて言ってるでしょ」 複雑な笑みで、複雑な声色で、でも気心知れた仲のように。 わかっていなかったら、それはなんか、もっとひどいな。 なんとなくそんなふうに思う。 「一人勝ちなんてされたら、僕はきっとがっかりするよ」 「きみがいつか、僕が勝手に死んだら悲しくなるって そう言ったのと、多分だいたい同じ感じの気持ちなのかも」 まったく同一なんて思ってはいないからそんな言い方をする。 自分の気持ちは自分の気持ちで、きみの気持ちはきみの気持ちだ。 本人以外にできるのは、それを最大限汲み取ろうとする努力だけ。 「待っていたのも、きみと一緒に死にたいって言ったのも。 僕が勝手に期待していただけだから、いいけど。 きみが悪いわけじゃないってわかってるけど、でも」 「それでもやっぱり、僕はがっかりするんだよな」 (-105) 2022/03/11(Fri) 23:54:21 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワ「うん、だから言うよ、身勝手な我儘でも」 不意に、すとん、と重たい笑みは抜け落ちて。 「一人で救われるなんて、羨ましい」 きみにいつか言われた言葉。 そっくりそのままの、意趣返し。 「やめてくれないかな、そういうの」 あるかもしれない未来へと手を引いて行くような。 今よりほんの少しでも明るい明日を夢見させるような。 そんな都合の良い言葉をくれる生者達とは対極の存在。 同じ夢ならば、覚めない夢だっていいでしょう。 「やっとわかったところなんだよ。 僕はただ、きみが自分の手の届かない所へいくのが嫌だった。 僕の手の届かない所で、僕にはどうする事もできないものに これ以上きみが傷付けられるのは我慢ならなかった。 優しくない世界にこれ以上きみをくれてやるのがいやだった。 それは物質的なものじゃなくて、謂わば精神的な意味で」 「だからもう、ここで終わりにしよう」 「一緒に死のう、邦幸さん。 誰の手も届かない所で、今度こそ、一緒に。」 誰にも頁が捲られないなら、幸福にも不幸にもならないでしょう。 (-106) 2022/03/11(Fri) 23:56:35 |
【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ「……うん。そう言ってる」 「それは、知らなかった。免疫、落とすの……」 私は、うーん、と籠った声を出した。 なにかを考えるときの、あんまりよくない癖。 「さっき……やめるって言われてから、すごく、苦しい。 本当は、移植しなきゃいけないくらい、重いんでしょ?」 「……今の自分が、かわいそうじゃないから。 そんなのが生きたい理由になってもいいんだって、思いもしなかった。 否定しないどころか、そんなことまで言ってくれて、応援みたいなこと。言ってくれる人がいるなんて思わなかった」 「フカワくんに、票、変えてほしいって。 言ってくれた……って聞いたよ。 メイサイくんにいいことなんて、ないのに。 見てるだけって、言ってたのに……」 「あと、メイサイくん。 変わらずにお喋りしてくれるでしょ。 無理してないか心配だったけど、ずっと、うれしい」 「嫌になっちゃうまでは、生きててほしいよ。 ……それがおじいちゃんになるまでだったら、嬉しいけど」 メイサイくんに、笑いかけてみる。 手を添えているはずの頬は相変わらず、透き通っている。 「どうしてだろう、ね? …………どうしてだと、思う?」 (-107) 2022/03/12(Sat) 0:01:04 |
【神】 園芸 ハナサキ>>G17 >>G18 >>G19 フカワ 「ほんと?」 聞き返します。 そうだと言っていても。 あなたが遠慮せずに言うと知っていても。 「ほ、本当にそう思ってませんか!? 分かるって、言うだけなら簡単ですよ」 それはこの話し合いで誰かから聞いた言葉。 寝て覚めれば忘れるかもしれません。 永遠の眠りならばなおさらに、無責任だとハナサキは思っています。 「私の事、どれだけ知っていますか? 生きていて平気か知らないですよね。 帰って何もやりたい事が思いつかない事は? フカワさんにどれだけ気持ちが助けられたか、きっと分かって無いんです」 ずるい言い方です。 全部ぜんぶ、濁流のような言葉で濁してしまってまるで照れ隠しのような遠回り。 結局は"同じ"なんだって気づけばなんてことはない答え。 (G26) 2022/03/12(Sat) 0:18:41 |
【神】 園芸 ハナサキ>>G26 フカワ 「……だから、知って欲しいって思います。 今は、すごく。なんでかはわからないけど。 同じくらいあなたの事も知りたいと思います。 前から、もっと。わからないをわかりたいから」 でも、面倒くさいのはお互い様。 オジギソウの如く簡単に縦に動く首と裏腹に、可愛らしい植木鉢の中身はどろどろと不安と疑問と、怯えが渦巻いています。 ──嫌な子って思われるかな。 「暇つぶしって楽しいんですよ。 意味の無い時間が意味のある時間に変わるんです。 その意味を与えてくれたのがあなたでした。 この身を捧げる事以外に、確かにあったんです。 もらったものを抱えて生きていきますって言おうと、おもって……」 ここで止めておけばいい。 そうしたらあなたを困らせないで済みます。 ただ漠然と生きる事は楽じゃあない。 それはあなたがわかった通り。 止めない私。あなたと選択を分かち合った私。 (G27) 2022/03/12(Sat) 0:19:40 |
【神】 園芸 ハナサキ>>G26 >>G27 フカワ 「おもってたんです……嘘じゃないんです……っ!」 いつの間にか俯いた顔から足元に吸い込まれていく雫は音もたてずに床に染み込みました。 隠す事も拭う事もせずにたどたどしく震える声を届け続けます。 「ひとりで潰した暇が、吃驚するぐらい虚しくて、悲しくて」 温室の中。 あなたと過ごした同じ場所なのに色あせた造り物ばかりに見えました。 ウサギゴケが微かに動いたようなそれくらいの虚無空間が広がっていました。 「気づいちゃったんです。 あぁ、これは全部終わった後の私なんだ、って」 傷だらけの体。 花の香水で誤魔化した鉄さびの匂い。 与えるものも、与えられるものもない。 いつか白羽の矢が立つ日を待つ的。 その日まで植木鉢に縛り付けられた造花。 止まってしまう私。あなたの知らない私。 「フカワさん。無責任で、自分勝手で、わがままを言います。 私に──」 ふわり。 髪が舞い、緩いハグ。 (G28) 2022/03/12(Sat) 0:20:29 |
【秘】 園芸 ハナサキ → 普通 ナツメ>>-88 「私は寂しいですよ? 少なくない時間を過ごした方が居ます。 簡単には忘れられませんし、きっと楽しかった部分もあるから」 人の命を天秤にかける場を終えた感想としては不適かもしれません。 まずいと思わせるのはおそらくこういう所。 「待ち合わせは広場で!」 あそこならこの空間も見渡せます。 思い出語りをするにも悪くない初めからある場所。 …… ………… 裁判所で用を済ませた後は楽しいお茶会の時間。 「緑茶にしませんか! 結構甘いんですよこれ、合わせて大人の味わいです!」 広場は相変わらずとても広い。 出来合いの花壇と数日前に穴だらけにした──今は何もない──地面を視線でなぞりました。 (-108) 2022/03/12(Sat) 0:39:34 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ「はい、わかってて、言いました」 似つかわしくない笑みを浮かべて建物へと入っていく。 影は一つで、足音も一つ。 少し高級なイメージをしたエレベーターのボタンを押して、 外の景色を眺めながら上がっていく。 「がっかり、か。そっか。 同じ気持ちになってくれた、変な気分だな。 俺は、同じ気持ちになってくれる人……欲しく、なかったし」 「でも今は、……あの時の、閉じ込めたくなった気持ち。 少しでもわかってくれたのかなって、感じて。] 嬉しく、なってる」 「幻滅されてもいい、って思ってる。 こんな口説き文句ありますか……? 覚めない夢をみようだなんて」 (-109) 2022/03/12(Sat) 1:39:47 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ傍 に居るじゃないですか。君は。一緒に居るって言いましたよね。 信じていますよ、信じています。 ――一緒に居たかった? 君が 欲しかった。 君の 命が 欲しかった。君と、 「掃守さん…………」 友情でもない、恋情でもない、家族愛でもない、 他人に言われた、 "仲良く見えた" 、それを本物にしたかった。 全て後になって、自分が何をしたかったのか気付いて。 「俺もやっとわかった。自分のやりたいことが 自分のやりたいことじゃなかったって」 殺したかった気持ち と、傍に居たかった気持ち が溢れて、どうしようもなくなってしまった。 ――その上もう君への気持ち以外でも自分は埋められている。 (-110) 2022/03/12(Sat) 1:42:48 |
【秘】 不運 フカワ → の名残 カミクズ「それでもやってしまったことを、後悔したくないです。 君の事を好きな気持ちも、君を殺したい気持ちも本物でした」 「君が、もう誰にも届かない場所に居るのが、嬉しいです」 「君が、隣に居ないのは寂しいです」 「幸か不幸か、は、……思うところがあるので、後にするとして」 「今君に手を伸ばそうとしていることが、感じたことが」 「これが、一緒になりたいってこと、だと、思う?」 「それを"理解してくれる"なら、 之からこの物語を一緒に終わりにしに行きましょう」 (-111) 2022/03/12(Sat) 1:50:31 |
【秘】 不運 フカワ → 園芸 ハナサキ「わからないけど、わかるんですよ。 すぐに答えが出ないのは、思い返す時間がないだけです。 ハナサキさんは、わかりやすい人でしたから。 えっと、色々です、色々。 ああ、でも……助けられた、って感覚は、わからないです。 そう、ですね。ううん。 知れて良かった、と、君に感謝を伝えたい気持ちが。 一緒であるのなら、同じ、っていうことなんだと思います。 助けること、できるんですね。俺でも」 こればっかりは他人事で、それでも本能でわかるのは。 何も考えず、共通の話題で、似たような価値観で、同じ吊り橋を渡ったことを穏やかに話すことが。 二人にとって良い暇つぶしになりそうなことでした。 「君のこと、知りたいですよ。求めることに嘘はないです。 だけど、俺のことは知られたくはないです。 その上で、もし俺自身が君に" 知ってもらいたいと思えたなら" 、俺はそのとき、きっと"幸せ"なんでしょう、ね?」 (-112) 2022/03/12(Sat) 1:53:41 |
【秘】 不運 フカワ → 園芸 ハナサキ「――それで、そっか。 ううん、そうか……そんなことを言われるとは。 思わなかった。"想像していなかった"」 「君は人の選択を連れて行ける勇気を、もうもっていたんでした」 私には気遣いしないでください。 できないのに無理に施されるくらいなら要らないです。 あなたがここでしたい事はなんですか? 「之は、誤算だな……どうしよう」 拒む理由が、命を託した業で塗りつぶされていく。 濁ったような、綺麗じゃない感情がようやく見えてきて。 困ったことにひどく好ましく思った。 全部くださいよ。 あなたが見ない振りしてる分からなくなった気持ちを ここで全部下ろしていけば──ええ、本当に綺麗になるかもしれません。 「俺、今の君の方が 好きですね……。 綺麗事言わないで、他人の顔色うかがわないで。 ……自分のやりたいことを。 ああ、ねえ、どうですか」 (-113) 2022/03/12(Sat) 1:56:56 |
【秘】 不運 フカワ → 園芸 ハナサキ「結局、俺たち。 全然綺麗じゃないじゃないですか」 仕方ないな、と、砕けたようにその泣き顔に笑い返して、その汚い姿を抱き留め返した。 泣かないでと、言う言葉を告げようものならば、"面倒だから"という言葉がつきそうで、やっぱり黙ることにしたのだけれども。 「……ダメ元で聞くんですが。 選択って……何を、どうするのか聞いて良いですか……。 事情があってすぐにログアウトは出来ないんですよ」 (-114) 2022/03/12(Sat) 1:59:37 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワ「意地悪」 抗議の声と共に浮かべた笑みは自然なものだった。 死者は影を落とさない。死者の歩みは響かない。 けれど確かに傍に居て、それでも傍に居る事を証明できない。 ただ、生者にとって都合の良い夢にしては、随分と我儘なもの。 それが今ここにある夢の続きだった。 「…僕も、今はあの時殺しておけばよかったと思ってる。 多分、きみに触れられたらきみと似た事をしていたとも思う。 生かそうとしてるわけじゃないから、同じではないけど… 幻滅されても、ひどいわがままでも、そうしたいような事」 半ば独り言のように言葉を返しながら。 ぼんやりと灯るエレベーターのランプを見上げた。 最上階に辿り着いた時にはきっと、結末は決まっている。 そんな漠然とした予感があった。 「きみに死んで欲しくないのに、きみを殺したくて。 少しでも長く一緒に居たいのに、早く終わらせたくて。 きみと生きていたいのに、きみと死にたくて仕方ない」 二律背反、自己矛盾でいよいよおかしくなりそうだ。 これって死んだ事でおかしくなってしまったのかな。 或いは、案外本当は、自分ってそんな人間だったのかも。 自分でもわからないのだから、何れも定かではないのだけど。 (-115) 2022/03/12(Sat) 4:17:22 |
【秘】 の名残 カミクズ → 不運 フカワ「僕はあの時、手遅れなんかじゃないときみに言って」 滅多に人の言葉を否定しない自分が、否定を叩き付けた時の事。 「今も確かに何もかもが手遅れではなかったんだと思うんだ」 それがたとえ願望じみたものであったとしても、 ただ願望ばかりというわけでもないのだとは、思っていて。 「でも多分、今にして思えば。 手遅れではなくとも、そこから先がなかったんだろな」 「いつからかはわからないけど、なかったんだ、僕達には」 欲しかったものは拾っても、踏み出す先がなかった。 互いにそれぞれの理由で身動きが取れなくなってしまった。 優しくない世界に引かれた、優しさで舗装された道の先。 行き着いた先、どこまでも優しく残酷な袋小路がこの場所だった。 閉塞感とぬるま湯に満ちた水槽のようだった。 「だから、二人で終わらせに行こう。 また失敗するかもしれないし、それに もしかしたらすごく後悔したくなるかもしれないけど、でも。」 茫とランプを見上げていた視線を隣のきみへと戻して。 触れられずとも手を重ねて、 心よりの笑顔と共に未だ名付けられない想いを贈ろう。 「それでも、そうだとしても僕は、きみと一緒に居たいよ」 (-116) 2022/03/12(Sat) 4:20:37 |
【秘】 ユス → 共犯者 ツルギ --------------------------✂-------------------------- 退屈だった。 合議を終えて、五体満足で帰ってきて。 元の生活に戻った筈なのに。 「……」 何もかもが色褪せて見える。 こんなにも味気ないものだっただろうか。元々鮮やかさが失われていたような日常だったけれど、数日ぶりに見たいつもの景色は耐え難い程に無味乾燥であった。 母親は相変わらず「お前の代わりに死んでいった人たちの分までまっとうに生きなさい」とばかり言うし、考えることをやめた俺を腫れ物扱いして距離を置いていた弟や妹達は夢中になっているものへと逃げていった。 俺のいた場所はこんなにも味気ないものだったんだな。 ああ、それはきっと。 あの紛い物の世界の中で、久しぶりに味を知ってしまったからなのだろう。心が動く程の景色を見たからなのだろう。 不可逆の変質。知らないままならずっと愚か者として生きていられたのに。 帰ってきてからは手の中にある予備の携帯端末だけが俺の全てだった。 望む景色をお前と見るために考える時間だけが俺に取っての救いだった。 だから犯行計画は逃げるように夢中になって企てた。 だから、花見客が桜に集う季節になって、もう一度お前と会った時。 言葉を詰まらせ、胸が締め付けられるような心地になったのだ。 ああ、もう、戻れない。 ▼ (-117) 2022/03/12(Sat) 8:28:28 |
彼の兄だった ユスは、メモを貼った。 (a27) 2022/03/12(Sat) 8:29:56 |
【秘】 ユス → 共犯者 ツルギ 殴打音。殴打音。殴打音。 うららかな春の陽気。昼下がりの穏やかな時間帯。 日常が、一回ずつ丁寧に殴られ壊され崩れていく。 弟が呼吸すら止めるのに時間はたいしてあまりかからなかった。殴られて意識を手放す瞬間か細い声で「兄ちゃ、」と自分を呼びながら助けを求めていたのを熱も何もない瞳で見下ろしていた。 弟だったものがじわじわと床を赤く濡らしていく。日常がじわじわと非日常に侵されていく。 「ああ」 ……それでも、弟に関して何か思うことはなかった。 「何度も振り下ろすのは意外にも疲れそうだとは思ったが」 バットを受け取る。 持ち手から伝わる貴方の温もり。歪んだ先に残された弟の痕跡。 人が人らしく生きた、生きていた名残に一度触れて、 「何も問題ない」 それきり、弟の名残に興味を持つことはなかった。 ▼ (-118) 2022/03/12(Sat) 8:33:16 |
彼女の兄だった ユスは、メモを貼った。 (a28) 2022/03/12(Sat) 8:35:10 |
【秘】 共犯者 ユス → 共犯者 ツルギ 女の頭へ振り下ろす。 女の頭へ振り下ろす。 女の頭へ振り下ろす。 誰にだってできる、簡単な単調作業。お手本の通りに、妹を壊していく。 自分や弟と出かけられると、浮かれて無防備に背を向けていたところを襲った。最後に聞いた妹の声は甲高い悲鳴だった。事態を把握できないまま苦痛に満ちた声がこぼれ落ちた。 それも直ぐに金属が肉と骨を叩く音で塗り潰されていく。 人を殺すのは初めてだったから、何度やればいいのか分からなくて。 ぴくりとも動かなくなってからも、ツルギが念入りに叩いた回数よりも多く金属バットを妹だったものに振り下ろした。 「……」 どれくらい殴っただろうか。 気付けば手も額も汗にまみれていた。慣れない作業でやたらと息が乱れてしまって、呼吸を整えようと何度も肩が上下に揺れた。 妹の様子を確認する。息をしていないことを確認してから、更に歪んでしまったバットを握ったまま共犯者へ向き直る。 「人ひとりを殺すのも楽ではないな」 妹を殺して出た感想はそれだけだった。 妹に関する感想は、特に何も無かった。 (-119) 2022/03/12(Sat) 8:37:05 |
【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ「…………」 伸ばされた手をただ受け入れていただけだったけれど、その言葉には反応せざるを得なかった。 「……は!? 票!? 何で知って──」 え? フカワ先輩、何やってんの? 内緒って言ったのに!? 本当は見るだけでいるつもりだった。介入するつもりなんかなかった。 だから、そう。気の迷いだったんだ。あれはさ。 本人に知らせる事もなく、終わらせようと思っていた。 いや、言うなよ。 だからほら、こんな事になるんじゃん! (-120) 2022/03/12(Sat) 9:16:00 |
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新