人狼物語 三日月国


145 【R18G】星仰ぎのギムナジウム2【身内】

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視点:


【秘】 目覚める少年 シャルロッテ → 少年の勇気 バラニ

呼吸の仕方がわからなくなってしまったみたいに苦しくて、引き攣る喉から声が出ない。
『シャルロッテ』でなければ、『女の子』でなければ、やはり意味も、価値もないのだと確認した筈なのに、あなたはそうではないと言う。
喘鳴が漏れる。
諦めなければならないあなたに縋ることをやめられない。

心が離れても。受け入れられなくても。
あなたがどんな風であっても、この恋を手放すことができなかったから。

(-1) 2022/05/09(Mon) 0:20:36

【秘】 あなたと手を繋ぐ シャルロッテ → 少年の勇気 バラニ

「……いっ、しょに、」
「いき、たい」



「だいすきだから」
「どんなバラニだって」
(-2) 2022/05/09(Mon) 0:21:22

【秘】 あなたと手を繋ぐ シャルロッテ → 君と一緒に バラニ

たとえ姿かたちが変わっても、あなたがあなたであるように。
このからだが、『お母さん』からかけ離れてゆくように。
ほかの誰かにはなれないのかもしれない。

あなたの持つその病は、跡継ぎとしては致命的なものなのだろう。
それでも。
あなたがどんな病を抱えていても。
あなたがどんな姿でも。
泣いても。立ち止まっても。
少年にとっては、支え合って共に歩みたい大切な人だった。

泣きじゃくる少年は、思い通りにならない喉で、どうにか、ふるえる深呼吸をひとつ。
滲む視界のまんなかに、確かにあなたの姿を映す。

「————シャルル」

それは、会うことのできなかったお母さんが遺してくれた名前。
(-5) 2022/05/09(Mon) 11:55:42

【秘】 あなたと手を繋ぐ シャルロッテ → 君と一緒に バラニ

自分で口にするよりも、あなたに呼ばれるその名前を、なんだか心地よく感じる。
いつもよりほっそりとした手が、たおやかな指先が頬を撫でてゆく。
少年はまだ、自らの見ている世界に違和感を覚え始めたばかりで。
あなたのことだって、知り始めたばかりだ。
それでも、この手を離さずにいられたらと思う。

「――――」

……思って、いたら。
唇の触れ合う感触に、瞬きをひとつ。
その拍子に、目の縁に残る涙が一粒、滑り落ちて。

「……私も、あなたをあいしてる」

恥ずかしがって頬を染める様子に、思わずすこし笑ってしまった。
けれど少年は、そんなあなたをこそ愛したのだ。
(-12) 2022/05/10(Tue) 21:56:59