情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
【人】 蛇 ムルイジ─ ダンジョンの最奥で ─ [ 前兆は確かにあった。 規模の割に多すぎるモンスターの数。 だというのに、ところどころに残る誰かがそこにいた痕跡。 明らかにギルドから渡された情報よりも危険度は高い。 それでもこのパーティなら問題なく攻略できるはずだった。 最奥であの化け物に出会うまでは。 辿り着いたのはどこか祭壇を思わせる部屋。 そこにいたのは一人の男。 何をしているのかと問い詰めた俺たちに返ってきた答えは唸り声。 男の姿は見る見る間に変貌した。 上位悪魔 この時点でギルドへの救難を知らせる魔法を使ったが、ダンジョンの最奥へ辿り着くまでに生きていられるか、それすらも危うかった。] (15) 2023/12/10(Sun) 11:59:01 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 撤退すらも危険な状況で俺たちはよく戦った。 このパーティならば上位悪魔ですら戦える、人選は間違っていなかったとそう思うに十分だった。 剣も魔法も通じる。 相手の攻撃も防ぐことができる。 五分以上に戦いを進められていた。 だが、そらは楽観に過ぎなかった。 精神干渉の魔法だったらしい。 悪魔が雄叫びを上げたその次の瞬間に、メンバのうち二人がその場を逃げ出した。そして、その場に留まった他の者たちも一様にその顔には恐怖が張り付いた。 それからは防戦一方だった。 均衡していたバランスは崩れ、こちらの攻撃は意味を為さなくなった。 疲労とダメージの蓄積で動きは鈍り、ジリ貧となっていく。 一人ずつ、悪魔の爪に切り裂かれ、炎で焼かれるメンバ。 また一人、また一人と倒れていく。] (16) 2023/12/10(Sun) 11:59:22 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 大楯を構えパーティを守るナイト。 神聖魔法によって剣を強化するヒーラー。 通じるかどうかもわからないその一撃に全てを賭けた。 最高のパーティを作り上げた。 どんな窮地でも諦めずに戦い続けた。 そしてその一撃は確かにアークデーモンの核を捉えた。 勝った。 その手応えがあった。 崩れゆくアークデーモンの体。 だけど。 同時に、もう一体のアークデーモンが姿を現した。 その絶望たるや。 剣を構える。 その俺の前で盾を構える幼馴染。 次の瞬間、視界が真っ赤に染まった。 それが最後に覚えている光景だった。]* (17) 2023/12/10(Sun) 11:59:47 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 思った通りだった。 そこそこの賑わいの中で蛇はその目的を果たせずにいる。 崩壊前のファングスはかなりレベルの高いパーティだった。 それだけに同じレベルの人材を見つけるのはそれだけで一苦労だし、そもそも今のファングスには人を呼べるだけの餌がない。 名前と実績を残したところで一からのやり直しなのだ。] (24) 2023/12/10(Sun) 18:55:46 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 壁の花、というよりもただ居場所がないだけのこと。 どうやらここには用が無い。 というのはこちらの都合。 こちらに用はなくても、あちらに用があることもある。 それもまた、思った通りのこと。 なぜ今のファングスに餌がないのか。 そのれを考えれば自ずとこの可能性にいきつく。 優秀な人材を引き抜くほどの力が今のファングスにはない。 全てを失い頭だけが残った蛇などは。] 『蛇≠熾ミなしだな』 [ 歯牙にもかけぬ相手だった。 ただ、かつてそこのメンバーを一人引き抜いた、その過去があるだけ。] (25) 2023/12/10(Sun) 18:56:15 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 杯に残っていた酒を呷る。 そいつらは何かを捲し立てていた。 聞く耳は持たないが、聞かなくても言いたいことぐらいはわかる。 そしてこの後の展開も。 ほら、胸ぐらを掴まれた。 もう一人が胸ぐらを掴んだ男を制止する。 もちろんこちらを庇っているわけじゃない。ここではまずいとか何とか言ってるだけ。 ため息をひとつ吐いて、俺はそいつらの後をついて行く。 行く先は……ギルドハウスの裏手といった辺りだろう。] (26) 2023/12/10(Sun) 18:56:47 |
【人】 蛇 ムルイジ[ そこからも予想通り。 1対5ではあまりにも分が悪い。 こちとら病み上がりだというのに。 流石に武器は使わないようたが、蹴りと殴りが次々と襲いかかる。僅かにヒットポイントを逸らしてダメージを避けるが、それも限界がある。 痛み。 まだ痛みを感じる。 こんなものですら生を実感する。 一発、二発と顔面と腹に貰う。 地面に転がれば踏みつける味が四方から降ってくる。 いつまで続けようか。 いっそ気でも失えばさっさと諦めるだろうか。]* (27) 2023/12/10(Sun) 18:57:07 |
蛇 ムルイジは、メモを貼った。 (a3) 2023/12/10(Sun) 18:58:53 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 男が崩れ落ちる。 喉元を抑えるが流れる血が止まらない。 何が起きたか分からずに残りの4人が剣を抜く。 それを見て蛇≠ヘ嗤った。 そこからは一方的だった。 誰も蛇≠フ動きにはついてこられない。 次々と喉を噛みちぎられる£jたち。 対人において手の内を知らない相手、特に暗殺者を相手にするという愚行を犯した結果がこれ。 左手を朱に染めて蛇≠ヘ嗤い続ける。] (40) 2023/12/11(Mon) 10:40:52 |
【人】 蛇 ムルイジホラ、助けを呼べよ。 じゃないと……死ぬぞ? [ だが、喉を破られては声など出るはずもない。] ありがとうな、剣を抜いてくれて。 これで俺の正当防衛が成立する。 [ 殴られた左目はほとんど開かない。蹴られた右手も力が入らない。肋の一本や二本は折れているかもしれない。それでも動けるのはそういう風にやられて見せたからだ] (41) 2023/12/11(Mon) 10:41:24 |
【人】 蛇 ムルイジ[ そうして蛇≠ヘイクリールを睨むように見つめた。 別にこいつらが死のうが助かろうが知ったことではないが。 死ねば、多少なりともお咎めを受けるかもしれない。 そのためにこの女がくるのをまった。 どうする? そう問いかけるように蛇の目は女を射抜く。]* (42) 2023/12/11(Mon) 10:41:49 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 痛みの記憶と死の実感は傷が癒えても忘れられない。 体だけでなく心にまで刻まれた恐怖なら余計に。 殴打され開くことができなかった片目を開く。 肋にあった痛みまた消えている。 自分を含め6人の傷を癒した。 そのうちの5人は致命傷だったのにそれを瞬く間に。 左手の血を拭う。 それでもう戦いの痕跡はない。 あるのは痛みの記憶だけ。 これが噂にでもなれば、今後は同じようなことは起きないだろう。 同じようなことを考えていた輩も蛇≠フ名はファングスだけのものでは無いと思い出すはずだ。] (51) 2023/12/11(Mon) 23:48:41 |
【人】 蛇 ムルイジやればできるじゃないか。 [ イクリールの方へと歩み寄り、そしてそのまま横をすれ違う。 お前の役割はもう終わったというように。]* (52) 2023/12/11(Mon) 23:49:24 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 痛みは覚悟の上だった。傷を負うことも。 予想外だったのはイクリールのヒーラーとしての能力。 彼女を待っていたのは、ただ殺してしまわぬように。 ただ、それだけのこと。] ……別に。 [ 返す言葉は短く。 何がしたいかなんて説明する必要もない。 これで、自分に手を出そうとするやつはいなくなる、そんな見せしめのために行ったこと。それと少しの腹いせ。] そんな奴らはもう、…いない。 [ 心配などしてくれる者はすでにこの世にはいない。] (56) 2023/12/12(Tue) 18:10:28 |
【人】 蛇 ムルイジそんなのは要らん世話だ。 [ 要らぬ世話だと言うように蛇≠ェ女に見せた態度は拒絶。 女が蛇≠フ手を掴もうとしていたのなら、その手は空を切ることになるだろう。]* (57) 2023/12/12(Tue) 18:11:40 |
【人】 蛇 ムルイジ[ わからない。 なぜこいつはそんなことを言うのか。 なんの義理があってそんなことを言うのか。] いいや、忘れるさ。 明日になればお前のことなんて何もかも。 [ 俺たちはその程度の関係だ。]* (62) 2023/12/12(Tue) 21:47:23 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新