【人】 琴羽の天狗 時見[当の本人は温泉街の物珍しさも手伝ってか それとも元々気付いていないのか マントの裾からしっぽを垂らし、実に、楽しげで。 よかった、と、眉根を下げる俺の手を にぎにぎ。 と。 もっふもふかつぷにぷにな猫の手が握ってきた。 こ、これがあれか。 肉球 という奴か……!?思わず少しばかりにぎにぎと握り返せば なんとも言えない弾力が掌に感じられて。 つい永久にむにむにしそうになるのを 必死で押し止めるのだった] (165) 2020/10/23(Fri) 23:28:15 |
【人】 琴羽の天狗 時見[石畳の往来の真ん中で足を止め。 琴羽の頬に手を添える。 そうして、少しばかり屈み込み 唇同士が触れる程の近さですり、と。 …────互いの鼻先を触れ合わせたのだった] ……猫同士は、 こうやって挨拶をするらしい。 [他愛も無い意趣返しだとばかりに にぃと笑うと再び散策の歩を進める。 まぁ、本当は挨拶というよりも。 野次馬達へ見せつける為の 俺なりのマーキングでもあったのだが] (168) 2020/10/23(Fri) 23:57:25 |
【人】 琴羽の天狗 時見──ふむ。元が野菜とは思えない程、 まろやかで美味だな…… まぁ、それ以上に……、っと。 [匙で放り込まれた甘味を咀嚼し ぺろりと口の端を軽く舐め。 秋の恵みを享受するのだった。 ……かぼちゃプリン以上に。 にゃーんとそれを差し出す琴羽の方を 美味しそうだと思ってしまったのは 致し方ない事だろう。 ちゃんと最後まで言わなかった分、 自分もまた成長しているのだ。多分] (173) 2020/10/24(Sat) 0:54:35 |
【人】 琴羽の天狗 時見…──む。悪いな。 [その菓子の名の通り、 甘い甘い時間が二人の間に流れたのだった。 そうして、ふと気が付けば────…] (175) 2020/10/24(Sat) 1:10:57 |
【人】 琴羽の天狗 時見 いつの間にか、 随分と霧が立ち籠めてるな……? [霧なのか、湯煙なのか。 硫黄の匂いが強くなり、 あたりは真っ白なもやに包まれていた。 すぐとなりにいるはずの 琴羽の姿すら見えなくなり] (176) 2020/10/24(Sat) 1:17:23 |
【人】 琴羽の天狗 時見[…──これは、不味い。 この気配は。 この、あやかしである自らの身に馴染む空気は。 逢魔が時にも似た、彼岸と此岸の境を感じ] ……何処だ、琴羽! [抱き寄せようとした俺の腕は、 虚しく空を切ったのだった。 ────いつの間にか、琴羽の姿は白き闇に紛れ消え] (177) 2020/10/24(Sat) 1:27:04 |
【人】 琴羽の天狗 時見…──ッ……! [ぬくもりはまだ残っている。 微かに琴羽の存在も感じる。 まだ、そう遠くには行っていないはず。 けれど。 祭りに紛れていた。 琴羽を見詰めていた人外達の気配もまた ごく近くに感じられて] (182) 2020/10/24(Sat) 1:28:42 |
【人】 琴羽の天狗 時見俺のマントを深く被り、願いを強く心に持て! 自分が何者かを、忘れるでないぞ……! [そう叫んだ俺の声は、果たして彼女に届いただろうか──…*] (184) 2020/10/24(Sat) 1:30:50 |
(a8) 2020/10/24(Sat) 1:43:35 |
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