【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「……しょくじ、」 小さく言葉を反芻して、あなたを見上げる。 食事なら、しなくちゃお腹が空くだろう。 「………」 嫌だとか、気持ち悪い、とか。 思わなかったかと言えば、たぶん嘘になる。 でもそれを言われたら、傷付くものだ、と。 言われて来て知っているから、言えなかった。 驚いたし、怖かったし、けれど、 あなたの言葉が優しくて心地よかったのも、 あなたが“大人”から助けてくれたのも事実で、 だから、だから。 マイナスの言葉を肯定する事が、上手く出来ない。 なんて考えているうちに、あなたの指が口内に。 刺激された舌が唾液を分泌させて、 唾液と指とに、言葉が塞がれて。 これもきっと、“食事”のための行為なんだろう。 意図してなのか、食事を求めての無意識でなのかは、分からないけれど ▼ (-195) 2022/05/06(Fri) 13:28:58 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「………ん、」 唾液の溜まった口で、喉だけで声を出して 小さく開けた口で少しだけ顔を上に傾ける。 “食べて”いいよと、言うように。 (-196) 2022/05/06(Fri) 13:29:30 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ自分の食性が、気持ち悪い事は知っている。 いくつになっても乳離れが出来ず、 食事もとれない自分を疎んで、母が自分を捨てた日から。 これは人を不快にさせるものなのだと、認識している。 何かを言われても、きっと気にすることはない。 気にしても仕方ないし、我慢はできない。 それに、家畜になにを思われようが関係ないでしょう? 病によって、認識は随分と 歪められてしまった。人を人と思えない。 小腹が空いて、無意識にお菓子に手を伸ばすように。 舌に触れて、にじみ出る液の感触を楽しむ。 ぴちゃぴちゃという水音が。 少年には、肉が焼ける音と同じくらい美味しそうな音に聞こえた。 ▼ (-203) 2022/05/06(Fri) 14:49:54 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノだから、君がまるで、"いいよ"とでもいうように 顎をあげたのを見て。 少年は、きょとんと目を丸くした。 「………いいの?」 皿の上に盛られたご馳走を見るような目で、君を見る。 くぅ、とお腹が鳴った。 文字通りの据え膳に、ひとつ、ごくりと喉を鳴らして。 そっと、身を屈めた。 長い横髪を指で掬って、耳にかけて。 蜜の溜まった皿に、舌を入れる。 じゅる、と少しはしたない音を立てて。 君が用意してくれたご飯を啜る。 舌が、君の口の中を這い回って。 君の味を、しっかりと堪能して。 奪ってしまった唾液の分、君が渇いてしまわないように。 自分のそれを、君に流し込んであげる。 誰が来るかもわからない廊下の隅で。 食事をする。 (-204) 2022/05/06(Fri) 14:56:34 |
【神】 司書 エルナト>>G8 フィウクス 「それは難儀だね。」 やはりどこ吹く風。 暖簾に腕押し、という言葉が似合うかのように。 何を言われても、意に介さない。……というよりは。 不機嫌なペットを、微笑ましく見守るような。 そんな温度で君と接している。いつも。 だから、はっきりと嫌悪を口に出されても。 「そっか、じゃあ片思いだなぁ。」 「今後も我慢してもらうしかないね。」 なんてやっぱり、悲しげな顔も不快な顔もすることなく。 穏やかに微笑んだまま、冗談めかしてそう告げた。 「そうだね、僕もここに戻ってくるつもりはないけれど。」 「何かの間違いで戻る羽目になっちゃったら」 「その時は、外の世界の事を沢山話してあげるよ。」 「そうしたら、貴方も病を治して、外に出たくなるかも。」 その時まで、貴方がここに居たらね、と。 にっこり笑って告げた。 (G9) 2022/05/06(Fri) 15:15:23 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「 ん、……… 」傍から見れば、 廊下の隅でこっそり口づけをし合う少年少女の青春の様で、 その実は給餌に他ならない。 溜まった唾液があなたに啜り出され、 舌が交わる分あなたの味に満たされる。 少しの間止めた息は、離れれば荒く吐かれて。 いやか、いやじゃないか、やっぱりよく分からない。 でもお腹が空く事はかなしいし、 あなたがひもじい思いをしてるのも、かなしい。 だったら、あげていいと思える間だけでも あなたのお腹を満たせたらいいな、とか。 思うのは多分、役に立てなかった分を誤魔化したいだけなんだと思う。 「……口、だけなら……、」 「いつでも……、 いいから…… 」口の中のそのを飲み込んで、 苦笑がちに笑って見せた。 (-208) 2022/05/06(Fri) 15:56:35 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ「ん………ふっ…………」 熱を帯びた吐息を合わせた唇の隙間から漏らす。 欲望に突き動かされてるのは、間違いない。 ただ、それが男女としてのものじゃなく。 ただ、生物的なものであるだけ。 お互いの味を口内に塗りたくって、 吐いた吐息まで君の香りになってしまう頃。 ようやく口を離して、ほう、と一息ついて。 自らの口の端についた唾液までぺろり、と舐め取って、 お腹をさする。満たされていく。 「……美味しい…………。」 恍惚の声。恍惚の表情。 少し汗ばんで赤く上気した顔は、どことなく扇情的で。 されどやっぱり、そこに食事以上の意味を持ってはいなかった。 「……口以外は…………」 「………駄目なの……………?」 だから、懇願するように、熱に潤む瞳で君を見て、 "その先"を求めるように呟く声もまた。 『もっと美味しいものを食べたい』以上の意味を孕んではいなかった。 (-209) 2022/05/06(Fri) 16:22:03 |
司書 エルナト(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/06(Fri) 16:43:44 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト口付けは本来、恋人同士がやるものだと言うことは 幼い少女でも当然、知っていること。 だから、きっとそれ以上の、昨日のような事も 本当だったら、愛し合うもの同士じゃないと そぐわないのだろう。 そう思ったって、そうだとしても。 あなたがお腹が空くのなら、 愛なんてなくても、誰かがあげないと、 あなたが、お腹がすいてしかたなくなっちゃうだろうから。 あなたの味の息を吐いて、 少し濡れた口元を袖で拭って。 小さな懇願じみた言葉には、 視線を逸らして一度口を結んでから 「口、 以外は…………」 「…………誰もいないとこでなら……。」 そのまま羞恥心が立ち上って来るのに合わせて、 ぴきぴきという音が内から響くのが聞こえて、 少し慌てて、身を翻す。 これ以上懇願されたら、応えてしまいそうだから。 (-210) 2022/05/06(Fri) 16:44:22 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト悲し気に眉を下げる姿を、どこか不思議そうに見つめて。 けれども、その理由も、そうかもしれないと思う原因もあまりわからなかった。 「ああ、うむ」 「ただいま、エルナトくん!」 告げられた言葉を聞いて、こちらもそういえば、と言うかのように目をぱちりと開いて。 明朗な調子で返す言葉を向ける。何かがあったのが、元気なのは間違いないことだった。 (-212) 2022/05/06(Fri) 18:25:20 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「ん……これかね?」 何かを飲んでいる最中、こちらを見つめて問われれば一度手を止めてそちらに視線を返す。 「先生から貰った薬だよ、これも治療に必要なものだと言われてね」 あっけらかんとした様子で、何事もないかのようにただそれだけを答えた。 (-213) 2022/05/06(Fri) 18:25:38 |
【秘】 花信風 トット → 司書 エルナト「えらくないよ。だめっていわれてるの」 「でも……がまんできないから それだけ」 いつもは褒められれば素直に喜ぶのに、それだけは違うとハッキリ言った。 自分の身のためにはならないことだから。 自分の身の事は、二の次にしてしまうから。 「でもこーやって、やくにたてるなら、とてもうれしい」 「おれねー おれのはなつかってくれるひとがすき」 こくりと頷いて、窓の内側まで寄って。 腕の包帯を解けば──夥しい数の 傷跡 がそこにあった。ポケットから鞘の付いたナイフを取り出して、刃を鞘から抜いて。 深呼吸して……腕へ振り下ろす。 血は 噴き出さずに。 「う」 「 ぐ 、ふ ぁ……っ、あ」「は」紅はみるみる間に芽吹き、咲かせ。 傷口から花開くのは、デイジーやアスター、ゼラニウム。 「い、ッ……あ、ぁ えへ へ も……ちょっと」「だけ、ぅ」 ▽ (-219) 2022/05/06(Fri) 18:57:47 |
【秘】 花信風 トット → 司書 エルナト自然じゃ見られない速度で育っていく花々はトットの腕を彩り、その分だけトットの身体はびくりと震えた。 かく、と膝に力が入らなくなった。そのまま座り込む。 「んぁ、ふ、ッ、あは、は、…………っあ"、」 ブチリ。 ──勢いに任せて花を引き抜いた。 引き千切ったと言ったほうが正しいかもしれない。 「……………………、おわ、おわり」 「えへ、へ……あは、こ、こんなかんじ」 「さいたよ」 肩で息をしながら、涙の滲む上気した顔で貴方を見上げて花を差し出した。 腕に血はもう流れていなかった。花が咲けばすぐに塞がるようだ。 (-222) 2022/05/06(Fri) 19:00:59 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ全く愛のない、愛を確かめ合う行為。 食事とイコールで結ばれてしまう行為。 何一つの感情がなくとも、何一つの感情を抱けずとも。 牛が子供のために作り出した乳を搾って我がものとするように、 誰かのためのものを、奪い取らなければ生きていけない。 きっと君がその身を捧げなければ、少年は。 他の誰かから、そう、出来れば自分でも抑えつけられる、小さな子から。 望まぬ行為を強制して、食事を奪い取るのだろう。 今までそうしてきたように。 翻される体。 食べかけのお皿を下げられたような感覚に陥って、 つい、その背中から抱き着く。 ぎゅっと抱きしめて、耳元で、少し荒くなった吐息を吐いて。 欲情にも似た、熱のこもった声で。 「じゃあ。」 「………図書室、いこう…………?」 少年だけが管理するそこは、鍵さえ閉めてしまえば。 誰も来ない場所になるからと、やっぱり、懇願するような、か細い声で。 (-224) 2022/05/06(Fri) 19:25:13 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ「薬って……………」 だって、今までそんなもの、飲んでなかったじゃないか。 治療に必要なら、なんで今頃? 明確に以前と変わった行為。 明確に以前と変わった姿。 明確に以前と変わった精神。 それらをイコールで結びつけるのは、仕方のない事で。 「…ねぇ、その薬、見せて。」 薬学の本くらいは読んだことがある。 どんなものなのかと、仮にそれがわかったとて。 自分には辞めさせるような権利はないのだけれど。 ただ、気になったから。 (-226) 2022/05/06(Fri) 19:28:05 |
【神】 司書 エルナト>>G10 フィウクス 「あはは、ちゃんと怒れるじゃない。」 にっこりと、それを受け止める。 我慢せずに言葉を、表情を作る君の姿が好ましい。 言葉を飲み込んで、気を遣われるのが苦手なのは、 何も君だけではないから。 反応の大きいペットの方が可愛く見えるのとおんなじ。 「やった、覚えていてもらえるんだ。」 「じゃあ今のまま、楽観的でいる事にするよ。」 「…あはは、コルウスなんて。嘘なんて吐かないよ。」 エルナト 「僕は吐く者じゃなくて突く者だから。」 「だから君も突っついちゃう。」 「またね、フィウクスさん。」 向けられた背中に。 次を望む言葉を掛けて、見送った。 (G11) 2022/05/06(Fri) 19:38:34 |
【秘】 司書 エルナト → 花信風 トット「我慢できないんだ。」 「……なんでだろう、辛いわけじゃないのかな。」 「気持ちいいとか?」 血を出すという行為は、自分を傷つける行為に等しいもののはず。 なればあまりしたくない、と思うのが道理な気がするが…… 君に手を伸ばして、窓の内側まで招き入れ。 そっと窓を閉めて、カーテンを閉じる。 図書室には誰もいない。 今の図書室は鍵を閉めていて、営業していない状態だったから。 「…っぅ、ゎ」 それから、解かれた包帯の中身を見て。 それそのものでは、目を細めこそすれ声を出すことはなかったのだけれど。 その後の、ナイフを突き立てる行為には。 思わず声を上げ、目を閉じてしまった。 恐る恐る、目を開けて。 「……わぁ……!」 行為と裏腹に奇麗な言葉の花が咲く。 それは何とも奇麗なもので、奇麗すぎて不気味ささえ覚え。 ぶち、と引き抜かれる花弁に、思わず目が釘付けになる。 こんなに奇麗なのに、血なのか。 「……ありがとう、痛くはない?」 零れそうな涙を、指で掬いながら、問いかけて。 掬ったそれを、ぺろりと口の中に運んで ▼ (-232) 2022/05/06(Fri) 19:52:35 |
【秘】 司書 エルナト → 花信風 トットそうして、受け取った花。 しげしげとそれを眺めて。 くぅ、とお腹が鳴いた。 「うん、じゃあ。」 「頂きます。」 貰う側だから、きちんとした敬語で。 ………なんてわけではなく。 それは。 食事の前の、簡易的な祈りの言葉。 ぱくり、とその花を口に運ぶ。 こんなに奇麗な花だけれど、それも血であるのなら。 それは、自分の"食事"の対象に他ならなくて。 今まで、食事の時に噛むなんて行為、してこなかったから。 その新鮮さと、ずっと空腹のお腹が満たされる快感と。 色んなものが混ざって、嬉しくて、気持ち良くて。 「………美味しい………。」 熱っぽく呟いた言葉。 上気した顔は、こちらも同じだった。 「もっと食べられたらいいのに………」 お腹いっぱいまで、食べられたらいいのにな。 (-233) 2022/05/06(Fri) 19:58:08 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「?」 「構わないけれど……そんなに気になるのかね」 不思議そうにしながら、容器に入ったままの錠剤を無防備に手渡す。 あなたの事を信頼しているから、滅多なことはしないだろうと思っているのだ。 「見終わったらちゃんと戻してくれたまえよ?」 それはどうにも、抗不安薬のようなものらしい。 バラニは今まで、このギムナジウムが掲げる理念の通り、生徒同士の交流による病症の緩和を目指していた。 こんな薬には頼らず自らの努力によって克服しようとする姿勢を考えれば。やはり、どこかおかしいものだ。 (-238) 2022/05/06(Fri) 20:05:30 |
【秘】 花信風 トット → 司書 エルナト気持ちいいのかと問われれば、「ん"う」と唸る。 いつも図星を突かれた時に出す声だった。 「いうな……」 恨めしげな目、恨めしげな声。恥ずかしいというのは、これが原因らしく。 確かに、花が育つ時のトットの様子は正に"そう"であるようだった。 熱い息に、潤んだ目。跳ねる肩に蕩けた声。 年齢に相応しくないとも言えるその様子は、過ぎた感覚をトットに与えている証左でもあった。 だから、痛くはなかった。 「んふ」「き、もちい……よ」 「だいじょぶ」「あは」 一度は自分から不服とした事実を、簡単に認めた。 掬われた涙が、咲いた色とりどりの花が貴方の口に運ばれるのを、どこか恍惚としながら眺めて。 ▽ (-239) 2022/05/06(Fri) 20:15:18 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ渡されたそれを見る。 ラベルがあるならそれを見て。 無いなら多分、見た目などで。 それの正体を看破するのだろう。 抗不安薬。 それは、無理やり精神を安定させるための薬。 もちろん、治療の一環として普通に使われるものではあるけれど。 でも。 「………こんなのに頼って、不安を払拭したって。」 「…何の意味もないんじゃないの………。」 これは、いうなれば"治った気になる"だけのものだ。 実際には治ってないのに、もう大丈夫だと自他に思わせるだけのもの。 飲んでる内はいいかもしれない。 でも、やがて効き目が薄くなり、もっと強いものを……となれば。 絶対に今よりひどくなる。絶対に。 「……これを飲まないと酷い事されるの?飲まなきゃいけないの?」 「ねぇ、バラニ………こんなの飲んじゃ駄目だよ………」 ぎゅっと、薬を握り締めて。 懇願するように告げた。 (-241) 2022/05/06(Fri) 20:20:02 |
【秘】 花信風 トット → 司書 エルナト美味しい、と。 その言葉で、なにか どこか 今までにないくらい、色んな気持ちが溢れた。 「おいしい」「あは」 「ふ、んふ あはは えへ ああ……」 「おれおいしいっ?おれたちのことたべてくれるのっ?」 「つかってくれる?おれやくにたつ?」 「うれしい」「うれしい!」「おれたち、もっとさきたい」 ……ゆっくり立ち上がる。足が震えるのは、痛いからではなくて。 体に力が入らないから。ぬるま湯に浮いているような感覚だ。 多幸感。 年相応にはしゃぐ姿は、けれどいつもよりどこかおかしい。 「おれ〜 あは とってくるねぇ」 「もっとあげる んふふ」 言うやいなや、ふらりと図書室を出ようとした。 まるで褒められた犬のよう。……無抵抗に、無邪気に、盲目に。トットは 喜んでいる。 (-243) 2022/05/06(Fri) 20:29:58 |
【秘】 司書 エルナト → 花信風 トット「気持ち良いんだ。」 「………へぇ………。」 というのは、少し揶揄いの混じった声と目線。 こんなに小さくても。 そう言うのはあるんだなぁ、と。 くす、くす、笑って。 実際に目の当たりにしたそれは確かに。 実際にしてる行為は違えど、そうであると言ってもいいもので。 その表情を可愛いと思い、汗ばんだ顔を美味しそうと思い。 ただ、幼子が自分を慰める行為を、目前で見ている。 慰めた君が出したものを、口に運ぶ。 美味しくて、美味しくてたまらない。 もっと食べたい、もっと欲しい。 ▼ (-245) 2022/05/06(Fri) 20:36:09 |
【秘】 司書 エルナト → 花信風 トット「…君の事、全部食べちゃいたいな………」 君の中の、その全部。 部屋に貯めこんでるものも。 全部、全部、全部。 全部が欲しい。そしたらお腹いっぱいになれる。 「君がくれると、とっても助かるんだ………」 恍惚とした顔で、蜂蜜のような声を漏らす。 様子のおかしい君を、その言葉をぼんやりと聞き。 取ってきてくれるんだ、嬉しいな、と。 思って。 「トットくん………大丈夫………?」 ふらりとした足取りに、ほんのわずかに残った理性で手を伸ばし。 叶うなら体を支えるようにして、問いかけた。 大丈夫だというなら、そのまま。 部屋に行かせるだろうけど。 /* 更新時間が近づいてきちゃったので、ふわっと区切ってもらっても大丈夫です! 勿論続けてもらったら喜びます!どちらでも大丈夫なのでお好きなように! (-249) 2022/05/06(Fri) 20:42:09 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「───………」 後ろから抱き留められれば、 誤魔化そうとしたものは、誤魔化し切れず。 ぴき、と言う音の後に少女の面は、身体は、 成熟した女のものになる。 それでも、その中味は変わらない。 「……わ、」 「……分かった…………。」 艶やかな女の声は、困惑を宿したまま言う。 誰もいないところでなら、と言ったのは自分だ。 自分の言ったことと、あなたの言葉で、 それはもう供物にならざる負えない。 優しい声で囁けば、囁かずとも、抵抗の余地も無い。 あなたに捧ぐ雫の源泉は、逃げる事も無い。 自覚の無い自己犠牲は、都合よくあなたに使われる。 ──さあ、今日も、悪魔に供物を捧げよう。 (-250) 2022/05/06(Fri) 20:54:41 |
【秘】 はなわずらいの トット → 司書 エルナト「ゎ」 体を支えられて、ハッとしたようにそちらを見る。 少しだけ元に戻ったような様子は、あなたの恍惚とした顔に、耳に残った蜂蜜のような声に、また溶かされて。 「……ん〜ん」「だいじょぶ!」 今度はさっきより確かな歩みで。 「おれ ほんとにうれしいから」「おれいにあげる」 「あは」 風に乗るように、ひらりと開けた扉の隙間からすり抜けた。 ……それから、トットが戻ってくる事はなかった。 少なくとも、今日は。 (-252) 2022/05/06(Fri) 20:59:24 |
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