【鳴】 志隈[妙なご飯で変化した時、真っ先に目に入ったのは、 燥ぐ元気なお兄さん。>>=1 あの短い邂逅では、 第一印象がそのまま固まってしまうのは致し方ない事だ。] …すみません、 こうして人が来る事など有り得ないので対応に迷い、 貴方が不可思議な出来事によって出会ったこの姿の時に 合わせてしまいました。 俺は現在の時間までの出来事を知識として知っているので、 あの時とは別のものとなります。 [悪趣味と言われれば少年は頭を下げて謝罪をする。>>=2 普段より淀みなく淡々と説明をして、 溜息に僅か口元だけを上げたが、 球体に向けて俯けば目立つものではなかったか。] (=8) 2020/10/02(Fri) 20:59:03 |
【鳴】 志隈[何かを言いかけたが、彼は聞きたい事は無いようだった。 代わりに向けられた言葉には、視線を上げて。>>=4] 手入れをしています。 俺はこの手入れの為に、存在しているので。 [アバウトな説明をしていれば、彼は鈍色の球体を選んだようだ。 説明をするには、一番手っ取り早い選択。 球体をクロスで拭きながら、戻ってくるまで様子を窺う。] 簡単に言えばそうですね。 正確に言えば十六夜の力の代償に払った記憶です。 光を失った球体達は二度と浮かび上がる事はなく、 上にいる存在が思い出す事は永劫ありません。 [ここを底と称して、本体を上にいる存在と呼び。 淡色の球体は、浮かべば記憶として思い出しますよ、と補足。] (=9) 2020/10/02(Fri) 20:59:10 |
【鳴】 志隈[ただ知るだけでは、 特別な一口目になどはなりはしない。 レーションのように、機械的に飲み込んで簡単に溶けていく。 意味を持つならそこに別の味が付けられた時だろう。 とは言え、望んでいる訳でもない。 女には呼ばれる事の無かった名前。 男が呼ぶ時は言い聞かせる為ばかりだった。]* (=11) 2020/10/02(Fri) 21:00:17 |
【人】 志隈[青い青年を脅かしてやろうなんて考え付きもしなかったが、 もう少し話を交わせば、人となりを少しは理解出来たか。 話す気があれば、だが。] あんたに似た男を知ってるから、気になった。 [理由は告げたものの、予想通り返らない答えには納得し、 否、想像より大分口は悪かったが。 最初に話を聞こうとした時も、 同じようなフレーズを言われたなと僅かな懐かしさ。 そういえば、何故か、国境を越えて言葉がわかるんだなと思ったが、 これも夢の力というものか。 その間に銃口を押し付け直されて、 大人しく従った振りして進む。 銃口を気にしてないのは滲んではいて、 キレやすい人間なら既に発砲しててもおかしくないが、 口に反して大人しい方なのだろうか。 一歩、二歩と緩く踏み歩けば、 少し得意げな声が聞こえる。 トップで、青年と青年の家族の恩人。 生い立ちなど知らないが、馳せて、反芻し。 視線を向けることなく、扉に手をかけて。] …なら、何故、あの女性の側から離れた? (10) 2020/10/03(Sat) 0:28:27 |
【人】 志隈[その問いかけが届く前に扉を潜っていたか。 後ろの扉がどうなったかを見る事はなく、 聞こえた呟く声は、寝る前に見たアジダルと同じ声色。 不審な目で見下ろして、視線を合わせる。 謝罪も何も無くとも気にしない、以前に 今のアジダルが先程の小屋の何処にいたかがわからず。 扉の中では姿が変わっていたとまでは思っていないのは、 銃を突きつけてお前誰だとデカデカ警戒が、 青年の顔に書いてあったのだし仕方ないだろう。] あんたの記憶に近い場所ではあるんだな。 “夢”であるなら、 互いが本物の様に見えるのが意味がわからないが。 [夢は一人で見るものだ。 それなら、この空間は何かと眉を顰めたが、 アジダルはそこまで気にしていないように見える。 構造を考えても無意味ではありそうだ。 一先ずは、何かを果たせば朝が来るのだろうと仮定し。] (11) 2020/10/03(Sat) 0:28:34 |
【人】 志隈[薄く開いた扉の先に広がっていたものは見えなかった。 静かに閉じる扉は開くべきでは無さそうだと、問わず。 幾つか現れる扉の先には、 アジダルの過去が広がっているのか、と辺りを見回す。] 正義のヒーロー? 家族や大切なものを守れる人間になる事は良いと思うが。 [不意に出た単語には瞬いて。 正義でなくても守れればいいと考えている方だから、 守る事に正義が必要なのかの答えは出ずに、 悪くはないだろうとは示しておく。 特撮に憧れる無邪気な子供でも、 見せて貰えるならそれはそれで興味深いし、 アジダルにとっての正義がどんなものか気にならないではない。] で、このままここにいても時間経過しなそうだが、 そっちの扉は入っていいのか? [遠くに見えるものを示して、問いかける。 アジダルには何が待ってるのか予想は付いてるのだろうか。 入るなと言われれば、無理には近付かないし、 乗り気でなくても入っていいと言われれば、 扉に手をかける事にしよう。]* (12) 2020/10/03(Sat) 0:28:41 |
志隈は、メモを貼った。 (a3) 2020/10/03(Sat) 1:05:37 |
【鳴】 志隈…俺は俺ですが、 上にいる存在とは違いますので、 言った事が真実かは別としておきます。 俺は全ての記憶を持っていますし、 [色の無い声で紡ぐと、球体をまた手入れし始めた。]* (=12) 2020/10/03(Sat) 20:41:25 |
【鳴】 志隈──淡色の球体3── [どんな職業にも向き不向きと言うのはあるものだ。 無愛想な少年は命令される事に疑問を持たず、 明確な理由があるなら人を傷付ける事が出来、 兵士には比較的向いてる方だったろうか。 同じ頃に兵士になった少年達の中には、 向かないものもいた。 人の怨みに怯えて、足が竦んで動けなくなるもの。 夢に見ては憔悴し、上官の圧にも精神を削られ。 無愛想な少年は彼に、 最初、軍を辞める事を勧めたが、 逃げ出す事すら彼は無理だと泣いた。 訓練と戦場を繰り返した。 飲み会や少年達だけで話もした。 だが、友情を育んでも、 出兵する度、彼はどんどん追い詰められていった。 このままでは遠くない未来に狂ってしまう。] (=13) 2020/10/03(Sat) 21:31:19 |
【鳴】 志隈『殺す事が怖い』『上官はどうして酷い事をするのか』 『憎しみの目が忘れられない』 [その1つ1つを月の出る夜に撫でて、ぼやかした。 放ってはおけなかった。 苦しみを封じて、少しずつやり直せば、 彼は勇敢な軍人となり、認められて、 前線から離れて暮らす事が出来るようになった。 2度目の自己存在と過去の廃棄。 ]*それで友を救えたのならと言うのは烏滸がましい事だが。 (=14) 2020/10/03(Sat) 21:33:00 |
【鳴】 志隈──淡色の球体4── [ この球体にあるのは、唯アジダルの背中を見つめ続けている無愛想な男のみ。 初めてそれを知ったのは子供の頃のような気がした。 誰だったかなどは全く覚えていない。 年下で自分が可愛いと自覚している方が、 恐らく好みだと言うのも忘れた。 それから他にあったとしても、 捨て去ったものの中であれば覚えていない。 次に自覚があるのは向こうから言われた時。 少し年上の人。 戦地に向かうのを心配されるまでならまだ良かった。 だが、目元のそれに気付いたらもう駄目だった。 ついぞ、本気を向ける事も出来なかった相手。 そうして、朧気に分かる中では3人目。 大切だと思っている。 その背中に触れたくなると同時に 胸が潰れそうになった時もある。 救ってくれた相手、 出会った事で自分に変化を齎した、幸せになって欲しい人。] (=15) 2020/10/04(Sun) 0:57:30 |
【人】 志隈[此方は比較的に夢を見るのは少ない方だ。>>17 見たとしても忘れている、がより正しいだろうか。 見解を聞いても理解が及ばない顔をした。 自分は同一ではあるが、アジダルには異変があるらしい。] あの口の悪いのは、やっぱりあんただったのか。 記憶も年齢に合わせて変化した? [腰を叩く姿に何をしているのかと見て、 ガンホルダーを見て現実ではなさそうだと再確認。 不思議と此方は何かを作り出せる気はしなかったが。 アジダルの頭で作られたかどうかの否定要素は満たない。 自己認識は普段の自分でしかないと言うだけで、 言ってみてよと問われれば眉を顰め。 知らないことは沢山あるだろうが、 昔話をする程の時間もなく。] さっき、寝た時、 物音がすぐにすれば起きるくらいには警戒して目を閉じた。 だから、あの部屋からは出てないだろうと考える。 …“練習”にならなかったな。 [自己申告の是非を図る手段があるとは思えなかったが、 状況の補足ついでに言う。 理由は寝る前に言った通りだから、 警戒して寝ていたと気付いたなら、 知らない事にはならなかったか。] (30) 2020/10/04(Sun) 19:47:38 |
【人】 志隈[薄暗闇に歩くのも慣れていて足取りは確りとしている。 迷っても逸れても目が覚めれば元通りだろうと、疑ってもなく。 そんな話をしながら、暫くは探索。 近づいた扉は閉まっていた。] 情が深い方に見えるし、大事なものであれば、 あんたは躊躇なく、助けたんじゃないか。 [まるでそうならなかった様な物言いには疑問を持ったが、 誰かが不特定多数であり、続く言葉には数瞬考え込み。] 目の前で倒れていれば手を差し伸べたいと思う人もいるだろうな。 戦争は自分の国を守る為に、他国と戦うし、 俺は正義のヒーローに憧れた事が無いから、 在り方はわからないが、 …あんたに助けられてる人間も多そうだ。 [今、正義の味方になりたいようには見えてなかったが、 そんなに外れた事もしてなさそうだとは言っておく。 全部を救う事は土台無理な話だ。 傷付ける事がいけない事だとは言わない。 幼き頃、異国を受け入れられなかった親戚達に 怒りを覚えた事は一度もない。 声に応ずる様に薄く開く扉に視線を向け。 背中から止める言葉が無いのなら踏み入れた。] (31) 2020/10/04(Sun) 19:47:46 |
【人】 志隈[踏み入れれば明るい路地裏に行き渡る。 少し先に人の姿が見える。 髪の色も同じだし男もアジダルなのだろうかと、 後ろに気配が無いのを確認して、 青い青年より更に若くなったか年を取ったか、 確かめようと男へと近づく。 先程地面を染めたのは乾ききってない鮮血に見えた。 今はこびりついているだけで、まだ平和に見える。 一歩、二歩、近付いていくと、男が振り返る。 1度目と照らし合わせれば面影のある顔だ。 目が合えば、何かを止められて、手を引かれた。>>22 口を開こうとすれば、指を立てる仕草。 大人しく沈黙する事にしたのは、 見たことのない様な顔をしていたから。 高揚を讃えた笑みは、先程の表情より余程普段から遠く。 高そうなスーツを着るのは昔からなのか、と服を見て、 点々と並べられた物を見て。 明るい青年の待つものを、此方も待ち。] (32) 2020/10/04(Sun) 19:47:54 |
【人】 志隈……可愛い? [吐き出した声は思うより低い。 地面に落ちてる物を拾わなければ生きていけない事、 施しを有り難く思う小さな子供は理解出来たが、 可愛いと称した男は無性に気味悪く思えた。 警戒して持っていくのは奪われる事や、 盗んだと疑われて叩かれるのを恐れるからだろうか。 子供が笑っている方がいいのも 食物を施す事も間違ってはいない、 悪気もないのだろう。] あの様子だと家もろくな所じゃないだろうな。 そのお高い時計を売って、養ってやったらどうだ? [腕を指差して、提案をする。 何度かあの子供に渡してるのなら、 あの子供だけ特別なのだろうか。 他にも与えてるからそんな事出来ないって回答でもいい。 ただ、ほんの少し意地の悪い質問をしたくなった。]* (33) 2020/10/04(Sun) 19:48:02 |
志隈は、メモを貼った。 (a10) 2020/10/04(Sun) 19:51:41 |
【鳴】 志隈──鈍色の球体3── [“故郷に帰った方がいいだろう。” 憔悴した女に施されたのはチケット1枚。 厄介者であり、当人の希望もあって、チケットがもう1枚。 元より貧困が進み、 10年以上経てば小競り合いで地域の変動、 そこは女にとって知らない一面を見せていた。 怒鳴られ蔑まれる事が無くなったのは救いだが、 病弱な女が一人生きていくには過酷な環境。 付いてきた子供は、 食べ物を探し求めて一日中歩き回ったり、 少しずつ動作で言葉の代わりが出来れば、 彼女に力を貸して貰えるようにと周りを手伝い。 夜は泣き続ける女を見守り、寝てる時には撫で触れ。 簡単な言葉がわかるようになった頃、 女が『あの国の事を忘れたい』と嘆いてるのを初めて知った。 より細くなっていく身体、 泣き濡れた頬、何時限界を迎えてもおかしくない細い糸。 平和な国よりもっと大きく丸い月を見た時に気付いた自分の能力。] (=16) 2020/10/04(Sun) 22:23:15 |
【鳴】 志隈[辛い事は忘れてしまえばいい。 向こうで暮らした事、嫁いだ事、 出会った事さえ苦しみでしかないのなら、 見なくていい。 あなたの望んだ事、唯一叶えられる事。] ──だから……笑って…ください、お母さん [彼女をそう呼ぶのは、この夜が最後だと決めて。 十六夜かけて祈り続ける。] (=17) 2020/10/04(Sun) 22:23:21 |
【鳴】 志隈[月の晩が終わり、朝日が昇る。 酷い頭の痛みに少年は固い床に頭を押し付け。 代わりに顔色がよく見えるあの人が目を覚ます。] 『…あら、あなたはだれ?』 [自分を映す目から翳りが消えていた。 成功を知るが、その先を考えておらず、 問いかけに咄嗟に口をついたのは名前。] シグマ。…シグマだ。 [彼女は向こうの国の言語に不慣れだった。 夫が最初に名乗った苗字を、婚姻しても愛しげに呼んでいた。 ──忘れて欲しくなかったのは、家でも自分でもなく、 彼女が男を愛した証。 弱い子供の顔をしたら思い出してしまうかもと、 言葉を変えて素っ気のない色を出す。 一番最初だけはこの名を示す相手の模倣。 貴女は具合の悪い所を助けてくれた恩人だと、 日常生活の協力を申し出ながら、 少年は青年へと変わっていき、離れていった。]* (=18) 2020/10/04(Sun) 22:23:27 |
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