【鳴】 志隈──鈍色の球体5── [ランドセルを背負った子供が屋敷に帰ると、 部屋の扉の前に箱が置いてあった。 毎年同じメーカーの同じ箱。 この箱を見て、子供は今日という日を思い出す。 開けば中には、栗のケーキが入っている。 メッセージは何も添えられていない。 子供は一旦箱を閉じると、電話を取り、覚えてる番号にかけ始めた。] ……今年も……誕生日ケーキ…ありがとう……ございます…。 ……冬の…お母さんの誕生日には……帰って来て貰えたら…嬉しいです…。 [会社を切り盛りする立場として多忙を極める人。 物心ついた時には、もう会社の近くに部屋を借りて、 毎日屋敷に戻ってくることは無くなっていて。 用が無ければ掛けてはいけないと言い聞かされ、 今日は母の事をお願い出来る日。 生憎と、叶ったことはなくとも。 着替えて身なりを整えてから、 箱を抱えると、日課の離れへと足を向けた。 ケーキは栄養の必要なその人に箱ごと渡してしまっている。]* (=0) 2020/10/05(Mon) 20:23:55 |
【鳴】 志隈──鈍色の球体5─── [子供は元より冷めていた。 笑いもせず、泣きもせず、子供らしい子供ではなかった。 可愛がられないのも慣れていて、 親戚達の対応も当然の事だと思った。 彼らは自分達の家を守ろうとした。 誰にでも拙い敬語を使いながらも、 同い年の子供のからかいには強く静かな視線を向ける。 気にならなかったのが真相、 子供達はつまらないと他の面白いものを探す。 守ると早くに決めた心が子供を強くした。 空洞を含む強さであっても、他の強さは知らず、歩み続けた。]* (=1) 2020/10/05(Mon) 22:46:59 |
【鳴】 志隈[暫く球体の手入れをしていた少年は、 思う所があったのか、また顔を上げる。>>2:=12 手元に自ら球体を作りながら、彼に視線を向けた。] 本来は、貴方の意思を尊重するのが、 俺の意志でもあるのですが。 ここは俺の夢の様な世界ですし、 好きな夢を作り出してもいいでしょうかね。 [独りごちるように言って、一度更に上を見上げ。 僅かに微笑んでから、 柔らかそうな球体を先程と同じように押す。] 月明かりのもとで気付くのは随分と時間がかかりそうですから。 …起きた時に忘れるかは、貴方の自由です。 [1つ対処法を告げて。 作られた球体が当たると、選択肢は浮かばずに、 彼の視界を染めていく。] (=2) 2020/10/06(Tue) 21:34:28 |
【秘】 志隈 → Cucciolo アジダル[そこは寝る前にいたツインルーム。 ベッドに腰掛けた一見何も変わらない様子の22の男。 床を見下ろしていたが、ふと起きた存在に気付くと目元を和らげ。] ──アジダル。 俺の名前は、……Akira。志隈 秋良だ。 [常より穏やかな表情は作り物の夢を示す。 現実の無愛想な男は、 自分の名前を当然の物として名乗る事はきっと出来ない。 名前を呼びたいと言った事にも半信半疑で、 素直に告げられない可能性もある。 一夜の幻想。 ] (-66) 2020/10/06(Tue) 21:34:38 |
【鳴】 志隈──鈍色の球体6── [乳児を少し抜け出したくらいの小さな子供が、 黒髪の男の前でこてんと頭を傾けた。] あきらは、あきらっていうです? [なんで?どうして?と目につくもの全部に興味を持つ頃。 そんな子供が今日気になったのはよく言われる名前。] “ああ、秋生まれの良い子で、秋良だ。” あき?よいこ? “何時も食べてる黄色いのが美味しい時期だよ。” あれがあきです? “あれは栗だな。” あきらはくりら? “秋良は秋良だ。 良い子はこの本に出てくるような子だな。 人々の色んなお手伝いをしてるんだ。ん…” [男はポケットからの電子音に気付くと、 動物達や家族の手伝いをする絵本を指差し幼児に読ませ。 自分は携帯を取り出しメッセージを読み始めた。] (=4) 2020/10/06(Tue) 23:44:26 |
【鳴】 志隈[男はほんの少しの空いた時間を幼児に当てたものの、 継いだばかりの会社は多忙を極めていた。 何時呼び出されてもおかしくはない。 すぐに仕事場にとんぼ返りする事になれば、 家に戻ってきたのは失敗だったかと男は息を吐き。] “良い子にしてるんだぞ、秋良。” はーい [絵本の真似をした幼児の返事を受けながら、 男は家の者に教育を受けている妻に会う事もなく、 屋敷を後にした。 誰も覚えていない、 まだ物心がつく前の話。]* (=5) 2020/10/06(Tue) 23:44:32 |
【独】 志隈/* ざっくり 鈍色6 幼児 鈍色1→鈍色5 小学低学年〜高学年 鈍色3 12〜15/1度目の消去[名前に関するもの] 淡色3 少年兵/2度目の消去[苗字に関するもの] 淡色2 10代後半 鈍色2 20くらい? 淡色1 淡色4 (-71) 2020/10/07(Wed) 0:30:16 |
【鳴】 志隈──淡薄色の球体── [これまでと違って辺りの景色はぼやけている。 夢の中の更に夢。 無愛想な男の見る空想の世界。 スポットライトの当たる綺羅びやかなステージ、 正面の客席に一人無愛想な男は腰掛けていると、 ステージ上にアオザイcosmを着た薄色の髪の男性が現れた。 彼はランウェイを歩いて先端まで来ればターン、 戻って裾に隠れては次はブーメランパンツcosmを着て現れる。 その繰り返し。 踊り子衣装cosmやチアリーダー衣装cosmの姿で輝くライトを浴びる。 最後にセクシーランジェリーcosmを着た男性のウインクで、 ステージは幕を閉じ。] ……アジダル、色んな服着てたな。 あの姿は、可愛いのか? [眉を顰めて唸り。 誰もいなくなったステージを見つめて、悩み続けた。]* (=6) 2020/10/07(Wed) 20:39:53 |
【独】 志隈/* アオザイが良かったと言ってもアオザイすら事故案件。 男物の意味ではブーメランパンツの方が似合ってた気もするが、 シグマは目のやり場に困るし、なぁ[草] (-118) 2020/10/07(Wed) 21:03:22 |
【鳴】 志隈──淡薄色の球体── [淡い光の水面に浮かぶ屋形船が1隻。 中では冷酒を酌み交わしながら、 紺地に白の親子縞の浴衣を唐草帯で締めた男が 藍色網代柄の浴衣に灰茶の羽織を羽織った男に話しかける。] 寝る練習も悪くないが、今度、祭りにも行ってみたい。 射的とか型抜き…が面白そうに見えてな。 あんたは、祭り嫌いか? [嫌じゃなければ一緒に行きたいと素直に語る。 視界の端には黄色地のツツジ模様や 白地に青と緑の差す撫子柄の浴衣が揺れ動き。 それは1つの幸福な願望夢。]* (=8) 2020/10/08(Thu) 0:00:37 |
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